大放言という著作がある。
読後感は、大放言ことさらに言う程でなし。
何年か前に書かれたときには、これは大放言と、著者も編集者も思っていたことが、いまではさほどに感じられないのである。
ごく当たり前のことでも、それを唱える人が少なかったので、刺激の強さを予想して大放言としたのだろう。
知らなかったこと、気づかなかったことを聞けば、はじめは「えっ」と思う。
時がたち、何度も聞かされると、驚きを感じなくなるから大放言ではなくなる。
それでも、見えないふりをされ放置されているだいじなことが数々ある。
「小さいことが気になる悪い癖」というTVドラマのセリフがあって、それと大放言をかき混ぜるとどういうことになるか、混濁液を一たらしずつ落として並べてみようかと思いついたのがこの些々放言、目標はあと30滴、さてどんな雫が落ちるか。