「目的は政権交代」と言い放つ人がいます。
もちろん、政権を取ってしまえば国を売り渡すことも可能などとは、口が裂けても言いません。
人は、いちばんだいじに思っていることは口にしないといわれます。
政権交代は政治活動の経路であって、目的にできるようなことではないのに、論理の通らない「目的は政権交代」という表現でも、巧みな話し方のもとではさらっと聞き流されます。
その役者が、演説のまねごとでも96万票を集められたのは、ただ芝居上手であることの証です。
もくろまれている次の演目は、都知事という大舞台でしょう。
都政の安定でも向上でもなく、知事という権力の座が主題です。
どれほど愚だもの好きでも、役者、芸人をあちこちで首長に選んだ失敗を、来年夏に再び繰り返すことのないよう、そのときには都民の皆さんが頭を冷やして投票所に向かわれるよう願っています。
どうぞ一年がかりでいつの間にかだまされないように。