この写真を見ると、むかし、祖父と叔父が鰹節づくりを試していたのを思い出します。
焙乾やかびつけの環境に程遠い台所製法で、上手くいくはずもなく、形にはなっても、削る手伝いをさせられたときの手触りは、ぼろぼろと欠けやすく、何ともみじめなものでした。
それでも、いま近所で売られている袋入りの削り節のような生臭さはなかったようです。
どんな味だったかと問われても、味は文字でも数式でも表現できません。
無理に書こうとすれば、それは悪魔の表現になってしまいます。
ものの味は、文学にも情報記録にもなじまないものです。
A I ? できるならどうぞ。