力が同じなら一年生、今年の箱根で往路全区トップを勝ちとった東洋大酒井俊幸監督の選手の決め方に、組織力を衰えさせない、若い力の伸ばし方の要諦を見ました。
上からの命令となればとにかくそれに従う、是非も賛否も言いっこなし、そんな空気の束の上に権威の玉を乗せたような組織は決して長持ちしません。
統率に必要な上下関係が、個の利権拡大や権勢誇示に利用されることは、どこにでも見られます。
それが利用の意思さえもなく、無条件の戒律として当然のことがらのように成り立ってしまったとき、その組織の未来には崩壊に向かう図式しかなくなります。
内に伸びる力の出どころがなければ、侵略や覇権のかたちで外に手を広げるしか辿る道はなくなるでしょう。
上下関係のあり方を間違え内部弾性を失った、できそこないのヒエラルキーが外に示せるのは、虚勢行動でしかありません。
体育会系顧問の先生方にも、どうぞご自分達の頭を鍛えなおす運動をと言いたいところです。