オーデック ブログ

写真好きの建築女子が綴る、日々のあれこれ!

アグロフォレストリー

2009年02月13日 | 環境
2月10放送されました、
“アマゾンを救う森づくり!
日本人移民の挑戦 アグロフォレストリーが熱帯雨林を再生”
ご覧になった方もいるかと思いますが、大変すばらしい番組でした

実はこの日、社長からこの放送を見るように言われました。
私の環境学習や森づくりの関心を知っていますので、声をかけてくれました。
この番組はお正月の3日にも放送されたようで、その時社長は見たようでした。

今回は再々放送で、如何に視聴者からのリクエストが大きかったのではと・・・。

「アグロフォレストリー」まだまだ聞きなれない言葉ですが、
『農業(アグリカルチャー)』と『林業(フォレストリー)』
ふたつの言葉を合成した言葉です。
直訳すれば「農林業」ですが、通常は「混農林業」というようです。

番組の内容を大雑把に紹介します。

1929年日本から最初の移民がベレンに到着、
最初の入植値トメアスで胡椒(コショウ)の単一栽培が行われます。
50年代半ば頃にはこの胡椒栽培が当たり、森林を伐採しながら、
最盛期には東京都の2倍が胡椒畑になったようです。
ところが、70年代に襲った水害や害虫などにより壊滅状態になりました。

その後アメリカの自動車会社の始めた、
プランテーション型のゴムの木栽培もうまくいかず、
40年近く新しい農業を模索したとの事でした。

そんな中、生まれたのが「アグロフォレストリー」なのです。
森林を伐採して農業だけを行うと、農産物はすぐに得られ収入につながりますが、
裸地となった農地の土壌は次第に悪化していきます。
雨季の雨が表土を流してしまうため、養分を蓄える力がありません。
元々表土が薄いため、森による微生物や昆虫の働きが不可欠なわけです。

だからといって、森林伐採後に林業だけを行っていては、
木が育つまで当分の間無収入となり生活が成り立ちません。

ところが、両方を組合せる・・・つまりアグロフォレストリーを実施すれば、
同じ土地から農作物と木材の両方が長期にわたって得られ、
収入も安定するようになります。

森をつくる農業により、収入を得ながら森を守ることができます。
そして、以前のような単一栽培ではなく、いろいろな植物を混植することで、
自然と共存する方法が実践されています。
ここでの作物は胡椒・カカオ・アサイヤシ・ブラジルナッツ・バナナなどでした。

日系移民が大変な苦労をしながらたどりついた、
「アグロフォレストリー」こそ、人と自然のあるべき姿と実感しました。

すばらしい番組でしたので、ご紹介しました


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