『ストーンズ～ハンプトン・コロシアム～ライヴ・イン 1981』

　ザ・ローリング・ストーンズ、1981年全米ツアーの最終公演地、ハンプトン（ヴァージニア州）のコンサートのDVD。　

　ハンプトン公演は12月18日と19日の両日行われましたが、これは初日の18日の映像。キース・リチャーズ（ギタリスト）の38回目の誕生日であり、ケーブルTVのペーパービューで、生中継されたコンサートでもあります。1981年の全米ツアーの様子は、『チャンス』（ピーター・セラーズ、シャーリー・マクレーン）などを撮ったハル・アシュビー監督が、『LET'S SPEND THE NIGHT TOGETHER』という映画にしたので、これはその映画の素材用テープのひとつといえるかもしれませんが、ストーンズの「公式ブートレグ」だけあって、ファンにとっては、これはこれで別作品。

　ストーンズ・ファンの中には、ストーンズのアルバムだけで、1000枚以上持っている人もざらにいます。つまり、同じタイトルのアルバムでも、編集やヴァージョンが違うものはすべて買いそろえるし、各コンサートのブートレグも、同日のコンサートでも、よりよい録音を求めて、何枚も持っているというわけ。私はそこまでのファンじゃないし、こうどんどん発売になると、（またかよ…やれやれ…）なんて、めんどくさく思ってしまう方ですが、やっぱり、『ハンプトン』は欲しかった。私が初めて見た「生ストーンズ」は、全米ツアーの翌年のヨーロッパ・ツアーのコンサートであり、この頃（1981~1982年）のストーンズは、それ以前に比べると、よりリアルに感じるという個人的思い入れもありますが、なんと言っても、この日のコンサートを有名にさせたシーン、キースがギターで観客を殴るところが見たかった！

　問題のシーンは、アンコール曲「サティスファクション」の途中に出てきますが、フルバージョンでしっかり見ました。ためしに、ネットで、「hits with guitar」と検索してみると、やっぱり出てきますね～。

 

　他にも見所満載なのですが、ストーンズ・ファンじゃない人が見ておもしろいかどうかは、わかりません。ストーンズ・ファンにとっては、強くおすすめ。五臓六腑にしみわたる。『LET'S SPEND THE NIGHT TOGETHER』は91分ですが、『ハンプトン』は150分。

　お誕生日のためにか、上半身、ベスト付きのブラック・フォーマルで決めているキースがめちゃくちゃカッコイイ。下はリアルに膝が抜けたスリムジーンズに、ショートブーツ、腰にはカラフルな布、ベストの下は白いシャツで、その下には、びりびりに破いたTシャツ。ジャケットを脱ぎ、ベストを脱ぎ、Yシャツの袖を腕までまくりあげ、最後はびりびりのTシャツに変化していくところを見るだけでも楽しい。ミックもだんだん服を脱いでいくのですが、彼は、服より化粧が落ちて、汗で髪の毛が濡れてヘアースタイルが変わる様子がいいです。このツアーのジャケットの色とかとっても好きだったんだけど、今見ると、変な形だね～。その点、自分でコーディネートしているのか、キースはほんっとうにカッコイイ。

　

　ストーンズの「発掘作業」のおかげで、こういう公式ブートレグがどんどん出てくるので、たまりません。『ハンプトン』の出来次第では、次に出る『L.A.1975』は買わないでおこう…なんて思っていましたが、即、注文しちゃいました。しかも悲しいかな、『ハンプトン』は150分もあって、一度に見る時間が作れず、3~4回に分けで見たのですが、最初に見たときに、即、Amazonでポチしたのを忘れて、最後に見終わった時にまただぶってオーダーしちゃった…。気づいて片方はキャンセルしたけど（汗）。こういうオールド・ファンのためにも、リリースは間を開けてちょびちょびとお願いしたいです。…今週はもう『L.A.1975』が届くのね。これを見終わるのは、次の三連休になるでしょうか。1978年全米ツアーの「アナハイム」なんて出てきちゃったら、もう眠れなくなりそ。