■IBM、1万6千個のCellと8,000個のOpteronを搭載したスパコン
これだけだと、ふーん凄い数だなぁ、程度で終わるんだけど、Cellの使い道として考えるとちょっと興味深かった。
自分の記事で恐縮だが、以前こんなモノを書いた。
■CELLの歩留まりの話
Cellの演算ユニットは8コア構成だが、8つ全て正常でなければ商品にならない訳ではない。Defectのあったコアだけ殺し、残りだけ動作させる下位スペックのチップとして商品化する事が可能だった。
ただ、当初のCellの歩留まりに対して、要求仕様が厳しかった。
8コア完動品:軍事用、医療用の画像処理システム用途
7コア動作品:PS3
6コア以下:在庫
6コア以下は売り先が無くて困っていたのだが、その6コア以下の品が相当生産されてしまっていた様なのだ。
今回のスパコンが、この行き先の無いCellの消費先だとするのならば、上手い用途だと思った。16000個もあれば、多少コア数の少ないCellチップが紛れ込んでも(笑)、総コア数が納入仕様を満たせば問題ないはず。これなら在庫を減らせそうだ。
Cellの開発費、生産設備の投資費用を如何に回収するかは、Cellのコストに影響してくる。
PS3の仕様に満たないCellでも販売するチャネルが出来たのであれば、PS3の将来的なコスト不安のうちの1つは、解消の方向が見えて来たのかも知れない。
#ま、それでもPS3は苦しそうだけどね。色々と。