せつなく朽ちた鉄扉

雑草地帯・日記部門。硬軟色々取り混ぜて、よろず話題の書き捨て場。
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振り向かず、1歩ずつエロへ。(?)

2006-09-03 23:09:07 | 雑談雑感
この命題も息が長いなぁ。フェルマーの最終定理みたいな世界かも。

 ■美少女ゲームは「ゲーム」なのか

感覚的にはゲームで合っていると思うんだけど、その場合に「ゲームとは何か」という話を避けられなるのが困る。惑星と同様、ゲームというジャンルに明確な定義が無いからねぇ……。

ということで、ゲームが何かという話は置いておいて、今回は先出リンク記事の以下の一文にだけ反論してみたい。

 「テキスト+立ち絵形インタフェースに依存し、選択肢選択以外のプレイヤー側の自由度をほとんどもたない、シナリオ分岐形恋愛アドベンチャーゲーム」

本当に、要素はこれだけなのだろうか?

以前「萌えるゲーム制作」という本を買って、美少女ゲーム(?)の製作のまねごとを少しだけやってみたことがある。その時感じたのだが、面倒だからと一度に1ページ丸ごと表示させると、何故か驚くほどつまらなくなる。逆に、セオリー通りに1行ずつクリックを要求させるフォーマットに戻すと、あれだけつまらないと思った文章でも、何故か自然に読めてしまう。

思うのだが、美少女ゲームを含むサウンドノベルズ系ゲームの最も基本的なシステムは、「クリックによる文章送り」なのではないだろうか。

クリックによる文章送りシステムが、アニメや本と大きく違うのは、以下の点だと思う。

 1.自分のテンポで進む。自分が進ませない限り、絶対に進まない。
 2.前に戻れない。先へ先へ読み進むしかない。
 3.結末までの残量が分からない。
 4.シーンを構成する情報が非常に限定される。

1はクリックでの文章送りの表面的な効果そのもの。先へ進む為には読み手への確認が必須であり、これだけでも、一応は限定されたインタラクティブ性を持つと言えるのではないだろう。
2、3、4は、1のインタラクティブ性をより強化しているエッセンスだと思う。読み飛ばせば簡単には戻せないから、1行ずつ確認して読むし、今読んでいるのが中盤か終盤か分からないから、先の展開を隠しやすくなる。さらに、アニメのようなシーン毎の映像も無いし、本と比べて視野内に収まる文章量が圧倒的に少ないため、「今」のみを強調する事ができる。

 クリック毎に、1行だけ先の展開を教えてくれるソフト。
 先の見えない、ワンクリック毎のびっくり箱。

それが、サウンドノベルズ系ゲームの基本的なシステムなのではないだろうか?

そういう意味では、読み進む先に必ず「何かがあるはず」と期待させてしまう、ミステリー系、ホラー系やエロ系のシナリオが、このシステムと非常に相性が良いはずだし、実際そういう要素のあるゲームが多いのも興味深いと思う。