草彅君特集で「ミッドナイトスワン」に引き続き見たのがこれ。サバカンって？変わったタイトルだなあ～。何のこと？ 物語が進んでサバの缶詰のことだと分かった。実はこれが大きな意味を持っている…。
1986年長崎。小学5年生の男子久田君と竹本君のひと夏の冒険の物語です。それは一生忘れられない夏になった。作家になった久田（草彅剛）があの夏のことを思い出す…。
クラスでも浮いている竹本君。貧しくて人付き合いが悪い。みんなでわざと竹本君の家に遊びに行くことになった。案の定、ボロボロの家に幼い兄弟たち…。
夏休みのある日、竹本君からイルカを見にブーメラン島に行こうと誘われる。何で自分が誘われたのだろう。禁止の自転車二人乗り。自転車が壊れたりヤンキーに絡まれたり、溺れたりと散々。学校では知らなかった竹本君は立派な大人だった。それにしても、島まで泳いで行くなんて長崎の男の子は逞しい。びっくりした。
2人はともだちになった。何で誘ってくれたの？それはボロ家を見ても笑わなかったから。別れる時に、いつまでも大きな声で「またね～」「またね～」と何度も何度も言う。うれしさがあふれている。こちらまで嬉しくなってくる。そんな二人にやがて別れがやって来る。
まるで「スタンド・バイ・ミー」を彷彿させる男子の友情の物語です。おじさんになっても少年だった頃のこの出来事は忘れない。こんな思い出があるって幸せです。そうそうサバ缶は友情の証です見てください。小５役の番屋一路君、原田琥之祐君、この二人が良かったです。この映画もっと話題になってもいいのにね。「半沢直樹」の脚本家、金沢智樹氏の初監督です。脚本も。
「スタンド・バイ・ミー」は、私のベスト10に入る映画です。急逝したリバー・フェニックス。生きていたらどんな俳優になっていただろうか。
