雨の日も風の日も ららる~♪

気ままな毎日を綴ります。

箪笥の肥やし

2023-02-02 | 日々

49年前に母が用意してくれた着物。未だにしつけをつけたままのものがある。
大正生まれの母。初めての娘の嫁入り支度。布団に家具に着物…。
和服屋さんに来てもらってあれこれと選んでくれました。
「嫁入り」の言葉自体がもう死語。娘が恥ずかしくないようにとの母心。

振袖、訪問着、留袖、両親の葬儀に喪の着物を着ました。
それ以外は手も通していません。絽の喪の着物なんて着るわけがない。
羽織に雨コートまで。たとう紙に包んだまま。昔のものは質がいい。
娘がいたら着せていたかもしれませんが、息子4人。孫まで男の子ばかり。
留袖に関しては、兄、妹、義兄、義弟、息子たち。何度も着たのでお値打ちでした。振袖は2回しか着なかった。もう少し着たかった。喪の着物は大変なのでもう着ません。洋服で。訪問着も数えるくらい…。
勿体ないですね。まさに「箪笥の肥やし」です。

今では、衣替えの時にパラゾールの入れ替えするのみ。
同世代の友人たちもみなさん同じです。
着物を着て歌舞伎に行ってみるとか、着物で京都へ行こうとか。
話は出るけど実現しません。おそらく今後もしないと思う。
母がどんな思いで用意してくれたのか。想像するだけで温かくなる。
箪笥の肥やし。生涯大事にします。