面白草紙朝倉薫VS安達龍真

夢と現実のはざまで

俳優の条件

2008年07月27日 | Weblog
 アトリエ公演も中日となった。今日は昼夜2回公演である。ハードボイルド小説の台詞ではないが、タフでなおかつ繊細であることが俳優にもっとも要求される条件であろう。疲れを微塵も感じさせない俳優達に囲まれていると、ため息ひとつが憚られる。

 まあ、それは僕の勝手な美意識で、彼らは「オヤジ、無理するなよ」と、思ってくれているのかも知れないが。兎に角、明るい楽屋で助かっている。看板の塩山嬢、それに北原、またかが顔を揃えれば、どう転んでも暗くはならない。明るさにかけては迫力満点である。

 今回が最期のアトリエ公演ということで、中日を越えて千秋楽に近づけば少しは感傷的な楽屋になるかも知れないが、これで芝居が出来なくなるわけではないので、九州巡演の話で盛りあがるだろう。常に前向きに、与えられた役に真剣に取り組む。これも大切な俳優の条件である。

 演技に正解など存在しない。演じる俳優が努力の末に見つけた演技を観客が褒めてくれるか貶すか、究極はその2者である。そして演出家は最初の観客で、他の何者でもない。
だから稽古に励もうと、毎日ダメ出しをしている。そろそろ、マチネの時間です。