面白草紙朝倉薫VS安達龍真

夢と現実のはざまで

今だ梅雨明けやらず

2008年07月11日 | Weblog
 小康を保っていた空模様が朝から怪しい。天気予報ではこれから下り坂になるらしい。
「ミッドナイト」の九州巡演という新たな希望が、アトリエ公演の演出に油を注いだ。天神お染めの幕開け場面、女将とオードリーの登場、弁天マリアと青田の再会、一幕一景には情報が詰めこまれ、怒涛のような台詞の洪水である。が、しかし、その台詞が重くなっては胸焼けがする。どんなに旨い幕の内弁当も、食べる順番が決まっている。お客様に旨いと言ってもらえなくては台無しだ。

 で、あるから、必然稽古の量が増える。これでもかと小返しを繰り返すので、まだ、通し稽古に至っていない。必死に食らいついてくる若い俳優陣のエネルギーが、僕を奮い立たせる。昨日はお昼に小豆寒天を口にしただけで、23時頃、妙に空腹を覚えて食事を忘れていたことに気付いた。夢中になるとよくある事だが、今回は体力が持続している。

 九州では、出来るだけ小さな町を回りたい。何よりも演劇が大好きなカンパニーだ。出来るだけ安い料金で、たくさんの方に観てもらいたい。今日から、稽古の前に各方面との連絡を開始する。

 思えば劇団創立の頃、営業、マネージャーと僕は何でもやっていた。それが、少しも苦ではなかった。CM、遊園地のショー、どんな小さな仕事でも決まると皆で喜び合った。ワゴン車に衣装や小道具を積んで地方へも出掛けた。狭い楽屋で、往復のドライブインで、僕は脚本や構成台本を書いた。今の僕には経験という味方がついている。梅雨明けがこれほど待ち遠しいことは、かつてなかった。

 「ミッドナイトフラワートレイン」の初日まで、残すは10日となった。