米バージニア州の連邦地裁陪審は3日、2001年9月11日の同時多発テロに関わっていたとして米国内で唯一起訴されていたムサウイ被告に終身刑の評決を下した。
ムサウイ被告は、未遂に終わったものの9月11日に飛行機を乗っ取り、ホワイトハウスに突入しようとしていたと告白、検察側から死刑を求刑されていた。それに対して、ムサウイ被告の弁護団側は、ムサウイ被告の証言は事実無根と主張、死刑判決に当たらないとしていた。
米政府のこの裁判にかけるこだわりはただならぬものが見られた。「9.11」の悲惨な現場映像や遺族の証言、さらに乗っ取られた飛行機の機内映像などを使ったが、陪審員の同情を勝ち取れなかった。陪審団(9人の男性と3人の女性)は41時間(7日間)かけて白熱した議論を交わし、最終的に極刑に当たらないと判断した。
ムサウイ被告は評決を聞くと、「アメリカは負けた。私が勝った」と被告席で叫んだということだが、9.11をこれまで政治的利用してきたブッシュ政権にとっては痛手のはずだ。
この裁判を見ていて思ったのは、今、日本で与党によって立法化されようとしている「共謀罪」のことだ。共謀罪は、国際組織犯罪防止条約が条約参加国に対して求めている国内法整備の一環だから私の連想は当然と言えば当然だが、この裁判を見ても共謀罪の恐ろしさをうかがい知ることができる。
ムサウイ被告は、未遂に終わったものの9月11日に飛行機を乗っ取り、ホワイトハウスに突入しようとしていたと告白、検察側から死刑を求刑されていた。それに対して、ムサウイ被告の弁護団側は、ムサウイ被告の証言は事実無根と主張、死刑判決に当たらないとしていた。
米政府のこの裁判にかけるこだわりはただならぬものが見られた。「9.11」の悲惨な現場映像や遺族の証言、さらに乗っ取られた飛行機の機内映像などを使ったが、陪審員の同情を勝ち取れなかった。陪審団(9人の男性と3人の女性)は41時間(7日間)かけて白熱した議論を交わし、最終的に極刑に当たらないと判断した。
ムサウイ被告は評決を聞くと、「アメリカは負けた。私が勝った」と被告席で叫んだということだが、9.11をこれまで政治的利用してきたブッシュ政権にとっては痛手のはずだ。
この裁判を見ていて思ったのは、今、日本で与党によって立法化されようとしている「共謀罪」のことだ。共謀罪は、国際組織犯罪防止条約が条約参加国に対して求めている国内法整備の一環だから私の連想は当然と言えば当然だが、この裁判を見ても共謀罪の恐ろしさをうかがい知ることができる。