まずは福島牝馬S。勝ったのは、リオンディーズ産駒アナザーリリック。最後方から2番目の位置でジックリ脚を溜めます。4コーナー手前でマクリ気味に前に出ていきましたが、直線ではまだまだ後ろ。一番外に持ち出して、内側の5番手から先に抜け出していたオルフェーヴル産駒クリノプレミアムを目標に、真ん中では馬込みから抜け出してきたディープインパクト産駒サトノダムゼルを抑えながら、豪快に外を突き抜けてクビ差の勝利。勝ちタイムは1分47秒0。
4歳牝馬アナザーリリックは嬉しい重賞初勝利。また、種牡馬リオンディーズにとっても、JRA重賞勝ちは3頭目。世代がまだ2つですから、立派な成績だと思います。
2着のクリノプレミアムは、前走中山牝馬Sの勝利がフロックではないことを証明。5歳で覚醒したオルフェーヴル産駒は、もう少し追っかけても良いと。ただGⅠレースではまだ力不足か。3着のサトノダムゼルは、直線で一度前が塞がれてスピードが削がれました。それがなければ、馬場の中央を突きぬけて勝ったのでは?と。これで引退レースなので、とにかく無事で良かったと思います。
次は阪神のマイラーズC。勝ったのは、ルーラーシップ産駒の4歳牡馬ソウルラッシュ。最後方3番手で脚を溜めます。4コーナー手前で、内側から外へ位置を変えて、直線では1番外を豪快に追い込みます。2番手から先に1番人気のホウオウアマゾンと、ディープインパクト産駒ファルコニアが抜け出しますが、その外からソウルラッシュがきれいに差し切って、1/2馬身差で快勝。1分33秒3の勝ち時計。
前半3ハロンが34秒2だったので、比較的スローの展開。比較的前に居た馬が有利だったレースで、最後方3番手から差し切ったソウルラッシュは見事な勝利と言うしかない。これでマイルばかり4連勝。マイル路線の新星が現れました。
2着はホウオウアマゾン、3着のファルコニアは、これまでの実績通りの内容。その他の有力馬は、少し位置が後ろ過ぎだったか。
そして府中のフローラS。勝ったのは、キングカメハメハ産駒エリカヴィータ。4番手追走で、逃げるディープインパクト産駒パーソナルハイを見ながらレースを進める位置に。前半1000mが1分0秒2だったので、淀みのないレース展開。直線に入っても、逃げるパーソナルハイはスピードを緩めない。エリカヴィータは馬場の内側を抜け出して、パーソナルハイをゴール手前50mのところで捉まえて、3/4馬身差で勝利。勝ち時計は2分0秒4。
勝ったエリカヴィータは、スタミナも試されるレース展開で、ラストも切れ味を見せたので強い勝ち方だったと思います。オークスでも印を付けないといけません。また、2着のパーソナルハイも、距離を伸ばしてシブトイところを見せました。ただ、レース間隔が詰まっており、オークス本番ではさすがに厳しい気が致します。
3着のキズナ産駒シンシアウィッシュは惜しい3着で、この馬はオークスに出られれば、昨年のユーバーレーベンのような存在になれたかも。4着のマイシンフォニーは武豊騎手の上手さであと一歩のところまで。5着のルージュエヴァユも、後方からよく追い込んできたと思います。
なお、1番人気で15着に敗れたルージュスティリアは、好スタートが逆に効いて、折り合いを欠くレースになってしまいました。秋に向けて立て直して欲しいと思います。