9月1日(水)に宮城県仙台市の「ホテルメトロポリタン仙台」で行われた将棋の王座戦五番勝負第1局は、挑戦者の木村一基九段が128手の激戦を制して、まず1勝を挙げました。
この第1局では、将棋界四強の一角、永瀬王座が先手番を利して、角換わりから研究手を推し進めて、午前中だけで79手も進む展開に。この段階では、永瀬王座が圧倒するかに思われましたが、そこは粘りが身上の「中高年の星」。木村九段は、相手のキーになる駒を狙って次々と「難しい」「悩ましい」手を放っていきます。
そして形勢を少しずつ戻していく中で、104手目に放った☖9九角という、必殺の角捨ての一打。これで趨勢は一気に木村九段へ傾きました。その後も、永瀬王座に再逆転のチャンスがありましたが、木村九段が何とか最後まで凌ぎ切って勝利。大激戦の第1局を制しました。
現在、将棋の四強(渡辺名人・豊島竜王・藤井二冠・永瀬王座)に対して、正面から勝負を挑んで勝ち負けになる棋士は少ないのですが、木村一基九段は、四強のレベルに最も近い位置にいることが、今日の闘いぶりから見ても判ります。
第2局は、9月15日(水)に愛知県蒲郡市の「西浦温泉 旬景浪漫銀波荘」で行われます。我らが「中高年の星」の奮闘、注目いたしましょう!