アンダンテのだんだんと日記

ごたごたした生活の中から、ひとつずつ「いいこと」を探して、だんだんと優雅な生活を目指す日記

男の育児休業/育児退職

2024年06月21日 | 生活
「「スティーブ・ジョブズ」翻訳者の仕事部屋」の中で、最初らへんがジョブズ本翻訳プロジェクトの顛末なのに対して、

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最後らへんはワークライフバランスの話でした。

元々、なぜ私(と夫)が井口夫妻と知り合いになったのかといえば、「男の育児○○」つながりだったんですよね。うちは「育児休業」、井口さんちは「育児退職」。

今でこそ、男性が育児休業を取ることはそんなに稀でない雰囲気になってますが、よしぞうが取ったころってパンダ(珍獣)扱いだったので、
それで取材とか講演を依頼されるやら、育児休業や育児時間を考えるシンポジウムをするやら、
まぁそんな感じの活動で知り合ったのです。

育児休業は今やすっかり市民権を得て、それって何? とか言う人もいないと思うのですが(取りたいかどうかはともかく)
育児退職とは何か。

このワードを聞くことがあまりないのは…たぶんですが、女性が育児退職する場合はこの言い方しないんですよね。何というでしょうか。そう、「出産退職」です。男性の場合、出産しないので、子供が生まれたことをきっかけに退職するのは育児退職ですね。

もっとも、井口さんの場合は「育児退職」といっても無職になったのではなくて自由業(翻訳)への転職ですが。仕事をしないつもりではない、ただ、リモートワークのような概念もない時代、会社勤めというのは通勤時間を含めて一日の大部分を家庭から離れた状態で固定されてしまうので、夫婦共にそんなんでは保育園の送迎にも実際のところなかなか間に合いません。書類上の勤務終了時刻に毎日きっかり会社出られる人なんてそうはいないですよね。

さらには、子供はしょっちゅう熱を出したりもするし、子供がらみの行事や用事もあるしで、よほどの余裕がなければそこらへんをカバーできません。

育児休業というのは保育園に入れるまでのつなぎであって、その後の長い育児期間を乗り切るためのものではありません。育児休業から復帰後はいったいどうするのか…

私と夫の場合は、両方がかなり家庭に軸足を置いた働き方をすることでそれを組み合わせたらなんとかならないだろうか、ということで乗り切りました。つまり、毎日終業時間ぴったりに会社を出るのはまぁ無理でも、じゃ一日おきならどうだろう? 子供が熱を出して休むにしても、一週間突然会社を休むんじゃなくて、一日おきには出社できるならどうだろうか?

この方法の利点は、夫婦双方が会社員というポジションを手放さなくて済むということで、それはキャリアの連続ということからも、金銭的にも、メリットが大きくはあるのですが何といってもすべてがツナワタリです…というかこれがあからさまな「無理」にならないためにはいろんな幸運が重ならないといけないといってもいいかもしれません。

そこで「融通」の部分は夫が主に担当できるように、フリーランスになるという案はすごく素晴らしく名案のように思えますが…しかしもちろん現実問題、これなら誰でもできるという話ではなくて、まず経済的な大黒柱になる妻の仕事がしっかりしていること、そして「フリーランス」でちゃんと仕事になるあてがあるということ。そして「フリー」って別に暇という意味ではなくて、組織に守られていない分むしろ融通がきかなくなってこの日この時には他ならぬ自分が這ってでも行かないといけないというような仕事だってあるわけだから、職種を選びますよね。もっといえば、「融通」も「稼ぎ」も本人の能力次第というか。

こういった事情のあれこれについて、私は私で熟知している、のみならず、井口家の事情もよく知っているつもりでいたのですが、今回読んで「おぉ」と思ったのは井口氏が最初育児退職を言い出したときに妻は即座に却下したそうです。「冗談じゃない」

…あとから聞いたら「宇宙に移住しようというくらいありえない提案だと思った」だそうです。えぇそこまで?? なかなかナイスアイディアだと思うけど。井口氏の場合は。

井口夫妻もそんなところからスタートしてるんですねぇ。


いくら育児退職がナイスアイディアでも、その条件を活かしてうまく仕事と育児とつないでいくためには、夫婦のコミュニケーション(といえば聞こえはいいが、果てしない夫婦喧嘩を含む)を取りながらもろもろの細かいことまで現実に着地させていかないといけないので、この本にきれいにまとまっている部分じゃとても済まない部分があったと思うのですが、書かれている範囲でも、参考になるところは大いにあると思います。健康のこととか、子供の教育(というかお勉強ではない様々な体験)のこととか。

一番大事なポイントは、固定観念・社会通念をとっぱらって家族の幸せを真摯に考えるというところかな。



----- 今日の録音:
【23日目】100日で譜読みするカプースチン「8つの演奏会用練習曲」プレリュード
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