ありのまま。あむのまま。

次男のあむあむは、知的障害・水頭症・てんかんなどを持つ男の子。わいわいどたばた、賑やかな我が家の日常♪

泣いた日

2010年12月16日 | 障害・福祉・人について
少し前から、歯が痛い。
一時期、息子たちの治療で歯医者自体には通ってたけど。

そういえば、自分の治療のために行ったのは、一体、何年前だ???


でも、いたずら盛りのららちゃん(1歳4ヶ月)を連れていったら、
何をするかわからない。

パパは不定休だし、
ギリギリにならないと、いつ休みかわからないし。



どっか、いいとこないかなぁ、と検索してみたら、
「託児つきの歯医者」があるらしい。

よっしゃ~♪

・・・と、見たら、
ららちゃんを産んだ産婦人科病院に併設されている歯科のことだった。


ってことは、

この託児施設ってのは、


あそこ、だよな・・・。


それがわかった途端、行く気がしゅるるる~っとしぼんだ。




妊娠中も、主産後もしばらく私の体調が悪かったし、
出産前後に暗い話しを書きたくなかったから記事にしなかったけど、
今、ふと思い出したことだし、改めて、書いてみようかな、と思う。



ららちゃんの出産を控えていた、2009年の夏のこと。
(当時、うーあは、小4。あむあむは、小2。)

ららちゃんを産んだ産婦人科病院には、
出産中&入院中に、兄弟児の託児を頼める制度があった。

基本的には、うーあ&あむあむのことは
パパか、実家の母にお願いすることになっていたけれど、
もしかしたら誰もいない時に産気付く可能性もある。

(パパは、もともと会社が遠いし、
 当時、出張の予定がいくつか入っていた。
 
 母は、当時、祖母の容態が悪かったので、
 いつ緊急呼出しがかかるかわからなかった。
  
 父は、持病のため視力が低下していて、運転は厳しい。)



うーあの時も、あむあむの時も、すごい安産で、
分娩室に入ってから1時間もかからなかった。

でも、出産ってのは、毎回同じように進むとは限らないし、
いつ、何が起こるかわからない。


出産は何日になるか予定がたたないから、
あむあむを障害児の一時入所に預けるのも難しい。
(ただでさえ混雑する、夏休み中だったし)

それに妊娠中ずっと、私の体調がとにかく悪かったから
色々調べたり、手続きをする気力も体力もなかった。



とにかく当時の一番の心配は、
パパも母も連絡がつかない時に産気づいた場合のことだった。

産婦人科病院には子連れでタクシーで行くとしても、
私が分娩室に入ってから、どうする???

うーあはともかく、
あむあむを病院内の別室で何時間も待たせるのは、心配。
かといって、分娩室に連れていくわけにもいかんし。



と、まぁ、こういう状況だったので、
万が一に備えて、産婦人科内の託児施設に
あむあむの託児の申し込みをすることにした。

ここの託児施設には、
以前、違和感を感じた一件があったものの
(その時のことは、こちら)、
背に腹はかえられん。



予約のために託児施設に入ると、ちょうど、
前回、あむあむをみて下さった女性がいた。

その女性は、「あ~、あの時の子ね♪」という感じで、
至ってにこやかに、託児の申し込みを受け付けてくれた。



するとその晩、託児施設の責任者という女性から、
我が家に電話がかかってきた。

あくまでも柔らか~い口調で、その女性が言うには、
「障害がおありということなので、
もしお怪我とかさせてしまったら申し訳ないので、
息子さんのご様子とか、何に気をつければいいのかとか、
お伺いしたいと思いまして」とのこと。

それで、
・あむあむの左手に麻痺があるので力が入りにくいこと。
・発達的には3歳半前後(当時)なので、簡単な受け答えはできること。
・頭部保護帽さえかぶっていれば、転倒等は気にしないこと
などを伝えた。



すると、その女性。

私の話なんてろくに聞いていない感じで、
何度も何度も繰り返し、同じようなことを言ってくる。

簡単に言うと、↓以下のような内容

・夏休み中なので職員の子供などもいて大変混雑するので、
 あむあむに、一対一でつくことは難しい

・お子様(あむあむ)の安全を大事にしたい



だ~か~ら~。

一対一でついてもらう必要は無いし、
帽子さえかぶっていれば
他の子とごちゃ混ぜでほっといてくれて大丈夫だっつ~の(怒)

と、段々イラツキながらも、
こっちも何度も何度も同じような説明を繰り返した。



・・・で、しばらくして、ようやく、ハタと気付いた。

思わず、直球で聞いた。
「要するに、あむあむのことは預かれないってことですか?」


すると、その女性が、ホッとしたような声で言ってきた。

「いえ、預かれないわけではなくて、・・・ウンヌンカンヌン」

と、また、回りくど~く言ってきたけれど、
要するに
「出産の日、当日ぐらいだけなら何とか預かるけど、
その後の入院中の間もずっと預かるのはできない。
短時間で、一日だけ、とかなら、なんとか」ということらしい。


だったら、ごちゃごちゃ言ってないで、
始めからはっきり、そう言わんか~いっ(怒)

咄嗟に「もう、いいです!そちらには頼みません!」と、
ガチャ切りしそうになった。


・・・が、
ホントに私しかいない時に、真夜中に産気付いたら、
やっぱり、どうしようもない。

仕方なく、ぐぐ~っと怒りをこらえて、
「息子たちは、基本的にはパパか私の母に頼むので、
どうしようもない時にのみ、そちらに託児を頼む」ということを伝え、
速攻で電話を切った。

(というか、どうしようもない時だけ頼みたいってことは、
 申し込みの時点で、既に言っておいたはずなんだけど)



ガチャンと受話器を置いた途端、涙がボロボロ出てきた。

障害を理由に敬遠されたのが、悲しかったのも、ある。


でも、それだけじゃない。



どっちかっていうと、悔しかったんだ。

向こうが始めから素直に
「障害のあるお子さんをみる自信がないから、
預けるのは、出産当日だけにしてくれないか」とか言ってきたならば、
その時に少々気が沈むぐらいで済んだと思う。


でも、違った。

あむあむの様子とか、本当は全く聞く気がないのに、
「あむあむのためを思って言ってるんです」みたいな
偽善的な言葉を言い連ねてきたのが、許せなかった。

悔しかった。

悲しかった。



その時、同じリビングに、うーあもあむあむもいた。

多分、私が話していることは聞こえてただろうから、
何となく、話の流れは感づいていただろう。

でも、二人に説明なんてしたくなかったし、
泣いているのを見られたくなくて、
家具の陰にしゃがみ込んで、タオルを顔に押し当てて
しばらくの間、声を押し殺して泣いた。



その数時間後。
帰宅したパパに、ことの顛末を話した。

パパは「そんな託児所、信用できないよ。
もしもの時でも頼みたくない」
と、言ってきた。

私も気持ち的には、同じ。
でも、本当に私しかいなかったら、あそこに頼むのが、ベスト。



もやもやした気持ちのまま、日は流れた。

その後、私が妊娠高血圧症を発症したので、
促進剤を使って出産にのぞむことになった。

朝から数時間間隔で何錠か飲んでいたけれど、
結局、陣痛がしっかり始まったのは、夜の0時近く。


その日は運よく、うちにパパがいる日だった。

陣痛のさなか、パパに
「陣痛、しっかり始まった~。あなたたちが来るの、待てないかも」と
息も絶え絶えの状態で、電話をした。


私からの連絡を受けて間もなく、
パパがうーあ&あむあむを連れて、車で駆け付けてくれた。

・・・らしい。
(やっぱり、パパたちを待てず、私は分娩室に移動)


ららちゃんが生まれたのは夜中だったけれど、
パパとうーあが分娩室に入って来て、
産まれたばかりのららちゃんに会ってくれた。
(その間、あむあむは、
 私が入院していた部屋のベッドで寝てたらしい。)



こうして無事に出産も終わり、
あの託児施設も使わずに済んだ。



あれ以来、あの託児施設には、足を踏み入れていない。



・・・が、やっぱり、歯は痛い。

でも、あの託児施設は、正直、もう行きたくない。





さ~て、どうしたもんか。



・・・ねぇねぇ、うーあ君。

うーあが前に行ってた歯医者さんに一緒に行って、
ららちゃん専属のベビーシッターのバイトをしない???(笑)











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