新・眠らない医者の人生探求劇場・・・夢果たすまで

血液専門医・総合内科専門医の17年目医師が、日常生活や医療制度、趣味などに関して記載します。現在、コメント承認制です。

医局は村社会と言いますよね

2015-02-25 23:57:37 | 医局制度改革・医学教育改革

こんばんは

 

今日は研究→ちょっと外来→リサーチカンファ→実験をちょっと、当直決め、卒業パーティ後の二次会の設定、移植学会準備などにあたっており、気が付いたら23時過ぎていました。たまたま、Blogのアプリを開いたら、コメントがいくつか載っていたので慌てて帰宅して、コメントの返信をしたというところです。

 

先週の金曜にあった研究会で「某有名病院」の部長の先生が

「こんなセカンドオピニオンがあった」

という話を少し交えて講演をされ、個人的には「ウソだろ~。そんな医者(血液内科医)いたらいやだよ」と思いましたが、よくよく考えると昔も何名か、ひどい状況(というか、いつの治療しているのか)で紹介されてきたり、「どうしてそういうことができる」と突っ込みたくなるような判断されて、救急搬送されてきた患者さんがいたなと思い、あり得るかもと思ったりしました。

 

ちょっと情けない話ですが。

 

そんなわけで、コメントの返信を急いだわけですが、基本的には「性善説」で行きたいと思っておりますので、医者は患者さんのために自己研鑽に努め、日夜忙しく働いていると思っております

 

ただ、医療の世界って、縦割り、医局ごとのイメージが強いです。大学病院の医局の垣根をなかなか超えないので、自分たちがやっている治療が正しいと信じています(自分が正しいと思わずに患者さん診られても困りますが)。もちろん、最先端の知識を収集してやっているわけですが(血液内科なんて、特にそうだと思うのですけど)、どうしても村社会になってしまいます

 

うちも当然、自分たちのやり方というのがあります(うちは本当にスタンダードな、奇をてらわない病院だと思いますが)。今度の移植学会で発表するのも、今までは(僕や2個下の後輩まで)論文ではあまり根拠がないとされていたので、やっていなかった(ちなみに現状でもデータはない)のだけど、国立がんセンターなどに研修に行った後輩が「がんセンターではこうしていた」という話が出たので、そこからやってみていることを、「やるまえ」と「やりはじめたあと」で解析したというような感じですし。

 

僕は自分の知識が絶対に正しいかはわからないと思っています。意外と調べたら「こんなこと言われていたのか」というようなこともありますし。

 

ですから、いろいろ他の施設と異なっているということはあるのだと思います。本当はそういうのを統合して、より良い医療を患者さんに提供できればよいのだけどといつも思っています。

 (過去記事)

大学病院の待遇改善が最重要だと思う

医局制度改革・医学教育改革(46)

医局の役割は?

医学部新設の良い点は?

大学病院や地域の病院を改革させる、もしくは改革できるような体制を作らせることが肝要だ

医学部定員国管理見直し論:いずれにせよ、医局改革が先だと思う

医師教育制度はどうするべきか?

医療連携:縦と横と心

新しい医局制度:全医連に対する期待は・・

 

僕は横の連携ができるように、お互いの違いを学びあえるようになればよいと思っています。

なかなかうまくは行きませんが(笑

 

いつも読んでいただいてありがとうございます。今後もよろしくお願いいたします。

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4 コメント

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僕が理解できておりません (アンフェタミン)
2015-10-13 23:09:17
>山口直子さん
こんばんは、コメントありがとうございます。

お互いの違いをたがいに承認するということでよろしいでしょうか。
承認すればというのは、たとえば「私が治療法を承認すれば」ということでしょうか。
申し訳ございませんが、コメントがうまく理解できませんでした。すいません。

また、コメントいただければと存じます
返信する
違いの理解 (山口直子)
2015-10-10 13:24:36
ならば、多少は承認しないとダメですか?
私が承認すれば、合意ですよね?
安全なら、貴方との事も考えます
危険な事は出来ればしたくないので。
返信する
学閥だけでなく、各病院医局というところです (アンフェタミン)
2015-02-28 12:24:28
>自滅さん
こんにちは、コメントありがとうございます

おっしゃられるように、昔よりはいろいろな病院に行きやすくなったと思いますし、大学病院の医局に属さずとも医師はやっていけます。

しかし、各病院ごとの色というものがあります。そしてその病院が小さければ小さいほど、その少ない人数の医師一人一人の能力に診療能力が依存します。

自滅さんがすごく期待してらっしゃる総合内科、総合診察医というものに関してですが、僕はあくまで初期医療ができるある一定レベルの知識を幅広く持った医師という見方をしています。

医療は10年前と比較しても、さらに細分化、複雑化しています。その中であまり変化しないものは「病態」と「救急」の領域だと思っています。病態も遺伝子などの事がわかってきていますが、結局病態の原因となっている遺伝子がわかったというだけで、薬は変わっても「病気を起こす原因」は変わりません。
それ故、一定のレベルにある医師は総合内科としてやっていけるのではないかと思っています。

例えばですが僕自身、血液内科医としてだけではなく、総合内科専門医としてもやっていますし、内科救急のインストラクターや緩和ケア関係もやっています。ただ、何でも診れるかというと考え方によります。

もし、個人個人に最良の医療を展開する(オーダーメイド医療)となると専門医としてかなり力のある人しかできないと思います。
そうではなくてある一定のレベルで医療を提供するだけであれば、ある一定のレベルの医師であれば提供できると思います(当たり前ですね)。

そして病院ごとに「他の病院がどうしているか」の細かいことをほとんど知らないというのが実は問題で、「大きな流れ」は論文、学会などでわかりますが、細かなこと、そしてその理由がわからないのです。

そういう問題が実は大きいと思っています。基本的に絶対的な治療指針がある急性白血病の領域ですら、細かなところに関しては病院ごとに違いますし、笑い話のようですが骨髄採取などでも実は病院間の違いが多々あります。

そういう問題を解決できればよいと思っています。

また、コメントいただければと存じます
返信する
社会全般 (自滅)
2015-02-26 21:19:19
俗に言う学閥の話なんですが、この話は一般社会でもある話なんですが、新しい研修医制度が始まってから前程酷くは無いとおもいますが。特に優秀な教育体制を持っている病院には、学閥関係なく研修医は集まるとおもいますが!特に、加古川市民病院裁判以降に病院の統廃合が進んでいます。加古川市民病院裁判で糖尿病を持病持っている患者さんが、日曜日に胸の痛みを訴え通院している加古川市民に行って、対応したのが、休日診療だったので当番の消化器系内科医師で血液検査で心筋梗塞疑いがあり、点滴に血管を広げる薬を投薬して、循環器系の病院に患者受け入れ要請、搬送中に患者さんが死亡して遺族が裁判でいち早くカテーテルを受けられる病院に搬送しなったと裁判して、遺族側全面的勝訴になり、加古川市側の医師に対するサポート体制がなっていないと医療界で問題になり、加古川市民病院に内科医師不足が発生、神戸製鋼病院と統合、総合診察医中心の総合病院となり、来年秋に加古川市中央病院としてあらたな病院になります。学閥関係も幅きかせてますが、病院も優秀な医師確保に学閥もかんけないのではないですか。
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