新・眠らない医者の人生探求劇場・・・夢果たすまで

血液専門医・総合内科専門医の17年目医師が、日常生活や医療制度、趣味などに関して記載します。現在、コメント承認制です。

混合診療、本当に患者さんのためになりますか?

2014-07-28 22:15:14 | 医療

こんばんは

 

当院(当診療科含め)今月で大きく診療体制の変更を余儀なくンされていますが、診療体制変更をスムーズに行うために患者さんの数を頑張って減らそうとしております。

 

まぁ、とはいうものの緊急入院が来たり、初発の白血病患者が来たりといつも通りの毎日となっております。まぁ、患者さんは減らないですからねぇ。治療のできなかった高齢者にも治療することができるようになって、患者さんの数は拡大する一方ですからね

医師数はあまり増えないのに・・・(汗

 

この焦りを感じるのは「患者さんの生死」が短期間で決まる診療科だからでしょうか(待っていられないので)。

 

と、言うものの患者さんがいる以上、頑張るしかないのが我々医師・・ということで、燃え尽きるまで頑張るわけです(本当に燃え尽きないように気を付けてはおりますが、何せ自覚が足りないもので・・・)

 

臨床もそうですが、ぼちぼち研究をしないとと思う毎日です。最近はすれ違う仲の良い先生方に

「研究大丈夫?そろそろ臨床から一回離れないとまずくない?」

というありがたい一言をいただいております(笑

 

ますます、燃え尽きそうですね(笑

 

さて、それはとりあえずおいておいて、今日は非常に気になる記事を見つけました。

「混合診療」拡大?“抵抗勢力”は「屈した」のか

http://www.iza.ne.jp/kiji/politics/news/140727/plt14072720060012-n1.html

 【松本学の知って得する社会保障】「名より実」の日本医師会 混合診療拡大の“抵抗勢力”は本当に翻意したのか

 保険診療と保険外診療を併用する「混合診療」が平成28年度にも拡大される。政府の新たな成長戦略に新制度「患者申出療養(仮称)」として盛り込まれた。制度新設に向けた議論では、当初は「安全性、有効性が定まらない治療が拡大する可能性がある」と反発していた日本医師会(日医)が、土壇場になって容認へと“翻意”した。日医の狙いはどこにあるのか-。

 「困難な病気と闘う患者が、費用を軽減しながら先進医療を受けたがっているということを、しっかりと受け止めなければならない」

 安倍晋三首相は6月10日、視察先の都内の病院で、「患者申出療養」を導入する方針を正式に表明した。

 新制度のもとでは、国内で実績のない治療や未承認薬投与を患者が希望する場合は、医療機関が国に実施計画を提出し、専門家による合議機関が安全性や有効性が審査する。審査の期間は原則6週間以内で、現状の3~6カ月から大幅に短縮されることになる。

混合診療拡大案は今年3月に政府の規制改革会議の提案という形で浮上したが、日医は、安全性確認の仕組みの不明確さや国民皆保険制度が揺るがすおそれがあることを理由に「到底容認できない」と強硬に反発した。

 日医に加え、難病患者団体なども次々と反対を表明、厚生労働省も慎重姿勢を示し、調整は難航した。議論の末、田村憲久厚労相と稲田朋美行政改革担当相の6月6日の会談で新制度の大枠についての合意にこぎつけ、首相による10日の正式表明に至った。その直後の13日、日医は日本歯科医師会などと共同で記者会見を開き、新制度を容認する考えを示した。

 こうした外形的な経過からは、日医が官邸に「屈した」ようにも見えるが、実情は異なる。

 規制改革会議の当初案は患者と医師の合意があれば混合診療を幅広く認めるものだった。しかし、最終的な落としどころとなった「患者申出療養」は、専門家の合議機関が安全性を認めない限り混合診療の対象にはしないことなどが盛り込まれるなど、内容としては大きく後退した。日医など混合診療拡大慎重派への配慮の結果だ。

そもそも、現在でも混合診療を限定的に認める「保険外併用療養費」という制度がある。審査期間の大幅短縮などの変更点はあるとはいえ、新制度は「大枠では現行制度の範囲内」(厚労省幹部)にとどまる仕組みに過ぎない。

 結局のところ、日医は「名より実」を取ることに成功したというわけだが、これは日医の横倉義武会長の政治判断が奏功した結果にほかならない。

 横倉氏は安倍首相にも近く、政府・自民党との関係を重視する立場を掲げる。平成24年の会長選では、当時野党だった自民党との関係改善を主張、親民主党路線の現職を破り初当選した。今年6月には無投票で再選され、2期目にあたっての記者会見では「政権と敵対するということはありえない」「政権に対して、必要なことは必要だと持続的に訴えていく、そして理解を求めていくということを積み重ねる」と言い切った。

 政権と敵対して抵抗勢力のレッテルを貼られるより、政権に食い込んで「実」を取るべきだ-。横倉氏の言葉の行間にはそんな姿勢がにじむ。

 患者申出療養の導入に向け、政府は来年の通常国会に関連法案を提出する方針だ。これに向け、厚労相の諮問機関である中央社会保険医療協議会(中医協)などでこれから具体的な制度設計が進むことになるが、日医に近い委員の主張によって、新制度がさらに「有名無実」化される可能性は高い

------------------------------------------------

産経新聞の記者さんは混合診療に賛成の立場で書かれているようですが、僕は基本的に混合診療反対の立場です。ちなみに日本医師会とは一切関係ありません。このblogはかなり日医の事もケチョンケチョンに書いていたりしますので。

混合診療に関しては過去にもいろいろ書いてきました。

混合診療に関しては本当によく考えよう

消費税増税と初診料増加:追加で混合診療の話

混合診療解禁へ?:TPP向けかしら・・(月に100万近くを払い続けられるのか?)

TPP参加後も医師が医師として生きれる社会であってほしい

歯学部と医学部では違う:オーダーメイド医療の時代に思う

TPPと医療について考える

TPPは医療に影響を与えないのではないか?

TPPはどれだけ医療に影響を及ぼすか?

勝間和代氏の意見:混合診療推奨に関してはどう思われますか?

 

 僕はいつも医師として患者さん一人一人の病態に向き合って、ベストを尽くすことを続けてきたと胸を張って言えるつもりです。ただ、混合診療が導入されたときにどうなるだろうかといつも考えます。

 

1つめに患者さんの「生きるチャンス」が平等でなくなると思っています。保険診療内(これもいつも書いていますが、エビデンスとしてはしっかりしているのに保険診療内では「ある疾患には使用できるがこれはだめ」とか「これの副作用予防に有効であることはわかっているが、建前上使用できない」などいっぱいあります。この場合、やむなく保険病名をつけて投薬をするわけですがね、日本の医師の多くは。ただ、保険診療で一切認められていない薬剤が「金をかければ使用できる」となったときにどうなるか・・・

Aさんには新薬「××」を使用できるが、Bさんには使用できない。Bさんにむしろ今必要なのに、Bさんはお金がかけられない。第一、保険診療外で治療するのに「高額療養費」も何もないだろうしなぁ・・・。どこからかお金が出せないだろうか・・・。

僕は患者さんの病態で悩む分にはまだ無い知恵を絞りだそうと思いますが、こんな不毛な悩みはしたくないと思っています。少なくとも混合診療だとそういう可能性もあるわけです。

 

病院もそのうち変わっていくかもしれません。公立、国立の病院は保険診療を主体で行くかもしれませんが、そのうち「混合診療中心」の病院は出てきてしまうだろうと思います。お金儲けることができそうですからね。

 

そして収入が多い病院に医師も集まるので・・・ある程度の収入がある患者さんはそちらに集まるだろうと思います。逆に収入のない病院では医師数がいないから、患者さんも診れなくなるなどの悪循環に入る可能性もあります

 

あくまで「患者」中心の医療であればそうならないと思いますが、もし念頭に「公的保険の負担軽減」があれば、自然と混合診療が増えていくことになります

 杞憂であればよいのですが、杞憂では終わらないような気がしてなりません。

 

皆様はいかがお考えになられますか?

いつも読んでいただいてありがとうございます。今後もよろしくお願いいたします。

http://blog.with2.net/link.php?602868

人気ブログランキングへ←応援よろしくお願いします

なかのひと 

blogram投票ボタン

それでは、また。

 

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

医療記事のご紹介(ちょっと目に入ったので)

2014-07-20 22:21:17 | 医療

連続投稿します。

 

先日のマレーシア航空撃墜事件でもクローズアップされていた「国際エイズ会議」の会合で骨髄移植でHIVウイルスが低下した症例という発表があったようです。

 

骨髄移植でHIV低下事例 エイズ会議関連会合で発表

http://www.47news.jp/CN/201407/CN2014071901001624.html

 【シドニー共同】エイズウイルス(HIV)に感染した男性2人に骨髄移植手術を行ったところ、ウイルスが検出できないレベルまで低下したとする事例を、オーストラリアの研究チームが19日、同国メルボルンで開かれた国際エイズ会議の関連会合で発表した。オーストラリア放送協会などが報じた。ドイツなどでの先行例に続く事例。

 2人はシドニーの病院で数年前に骨髄移植手術を受けた。1人はHIVへの耐性があるとされる特殊な骨髄の遺伝子を持つドナーからの移植を受け、もう1人は耐性のないドナーからの移植だった。2人は現在もHIVを抑制するための抗ウイルス薬治療を続けている。

------------------------------------------

ATLLでは骨髄移植を行いますが、やはりウイルスが検出感度以下になる方がいらっしゃいます。そういう意味ではHIVでも同様にウイルスは消えるかもしれないというのはわかるような気がします。

 

また、訪問診療の報酬削減の件で記事が出ていました。

訪問診療撤退155施設 報酬下げ影響、団体調査

http://www.47news.jp/CN/201407/CN2014072001001424.html

 医療機関に支払われる診療報酬が4月に改定され、有料老人ホームなど高齢者施設への訪問診療の報酬が大幅に減額された影響で、全国の少なくとも155施設で医療機関が撤退したり交代したりしたことが、20日までに全国特定施設事業者協議会など業界団体の調査で分かった

 改定で報酬は最大約4分の3カット。施設で一度に大勢の患者を診察する医師の「荒稼ぎ」を防ぐ狙いだったが、現場からの反発が強まっており、厚生労働省も来月以降、影響を調べる予定だ。

 今回の調査は5~6月に、有料老人ホームや認知症グループホームなどの事業者でつくる計4団体が共同実施。1764施設から回答を得た。

-------------------------------------

荒稼ぎができるかどうかは知らないのですが、メリットがないところには診療は行かないという医療法人、病院があってもおかしくはないと思います。個人経営のクリニックであればなおのことだと思います。

 

いつも読んでいただいてありがとうございます。今後もよろしくお願いいたします。

http://blog.with2.net/link.php?602868

人気ブログランキングへ←応援よろしくお願いします

なかのひと

blogram投票ボタン

それでは、また

 

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

大学病院風な大学病院?

2014-07-20 22:06:10 | Weblog

こんばんは

 

土日のバックアップが終わり、明日はJMECCのアシスタントインストラクターとして活動してきます。

今日のバックアップでもいろいろあったのですが、循環器内科に診療を頼みたい状況の患者さんが出ました。循環器領域の初期対応はともかくとして、最終的には循環器内科の診療をお願いしたいというのが、他の診療科のゴール地点だと思います。

ところが・・・(汗

 

以前より循環器内科医の数が減ってしまい、毎日当直をすることは難しいので週3回だけ当直医を置くので、他の日は院外の患者は受け入れてはだめで、院内でカテーテルなどが必要な場合は外の病院へ送るようにという話が出ていました

 

僕の効いた話では8月からと言っていた気がしたのですが、さりげなく今日からだったようで

 

・・・・今日と明日の循環器内科当直の欄は『不在』になってるよ・・・

と思わず、看護師さんに言ったら

「マジですか・・・どうするんですか」

という話になり、一応昨日の当直のPHSなどにもコールしてみましたがつながらず・・・とりあえず我々だけでできることをやっておりました。何とかなったようですが。

 

う~ん。こんな風になっていくと大学病院としての体をなしていないような気がして・・・ピザーラかどこかのピザの宣伝で「・・・風」と言っていますが、大学病院風な病院になっているような・・・(汗

 

まぁ、先程も電話があり該当患者さんの件で話がありましたが、いくつかの方法を提示しておきました。ただ、循環器内科が診ていない状況だと、どの手をうつのも個人的には「嫌」な感じで、どうしようもなくなったらやり始めるかと今は問題が無さそうな方法のみをチョイスしております。

 

一度、大規模に医療崩壊しないとやはりだめなのかしらと思う今日この頃です。

さて、明日も頑張ろうっと

いつも読んでいただいてありがとうございます。今後もよろしくお願いいたします。

http://blog.with2.net/link.php?602868

人気ブログランキングへ←応援よろしくお願いします

なかのひと

blogram投票ボタン

それでは、また

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

目からうろこ:勝手に知っていると思ってはいけないなぁ!

2014-07-13 11:25:45 | 医療

こんにちは

 

今週は当直。研究会が続いたため、嫁さんが実家に戻っております。先程、掃除・洗濯などをして今から本でも読もうかねぇと思っていたところでした。

 

その前に一つ記事を。

 

いつも当科のカンファレンスがあまりにも長く、学生が参加してても何かに取りつかれたように頭が下がっていってしまうので、患者さんの症例ごとに何か1つだけ教えようとしております。そうでなければ血液内科に関して学生のイメージが悪くなってしまう(笑

ちなみにカンファの時間は約3時間から4時間。わからない人間にとっては苦痛以外の何物でもありません(笑

 

先日のカンファでこんなことがありました。

 

糖尿病の評価でよく用いられる「ヘモグロビンA1c(HbA1c)」というものがあります。あまり血液疾患ではこの指標を用いませんが、たまたま初発の患者さんだったということでそれを評価に用いていた患者さんがいました。確かに貧血はほとんどなかったので、それほど大きくずれることはないのですけど。

 

HbA1cはヘモグロビンA1という物質の糖化したものの割合を示しています赤血球の寿命は120日ですので2~3か月くらいの間に糖化した赤血球の割合を見ることができ、それが長期の血糖コントロールを反映するため役に立つわけです。

 

血液疾患(それ以外でもよいですが)ではこういうことが起きえます。

 

たとえば、溶血や出血のあと「赤血球が急速に失われる」けど「赤血球産生能力は正常(高い)」場合は、糖化したヘモグロビンも含めて短期間に失われるだけでなく、新しいものがどんどん産生されてきますので「HbA1c」は見かけ上低値になります。

 

一方で血液疾患で産生に障害があると「グリコアルブミン」などを参考にした値と比較して、やや高値になります。なんといっても本来は一定割合で新しい赤血球が作られるはずなのに、それが作られてこなければ古いものの割合が増えますよね

 

その辺を一生懸命説明していましたが、わかった学生さんは「なるほど」という顔をしていたのですが、どうしてもひとりの学生さんが納得がいかないという顔をしていました。

そこでさすがに

「あのさぁ、いったい何がわからないの?」

と聞いてみたところ

「いえ、理屈はわかるんですけど、なんでHbA1cをはからなくてはいけないのかがわからなくて・・・

・・・・

・・・・・・

・・・目からうろこ・・・・という感じでした。

 

「・・・・そこか。そうか、わかった」

本来は、そういった理屈は臨床実習に入る前に勉強してくるものだと思いましたが、もしかすると理屈を教えていないのですかね。数値だけ説明して…(汗

 

そこで、こう説明しました。

「まず、血糖値に関しては短期的には当然それをはかればいい。ただ、長期的なものを反映しているかはわからない。例えば、いつもは暴飲暴食している人がいる。甘いものが好きで甘いものばかり食べている。お酒も好きでよく飲みもする(両刀使い?)。けど、健康診断とかでいろいろ言われたくないから数日前から節制したりすると血糖値は正常だったりする。そうだね、日常では血糖170~200mg/dlくらいで実は経過しているんだけど、受診するタイミングでは100mg/dl前後に頑張ってみたりするとか。受診の時だけよくても、それって患者さんの本当の数値ではないよね?」

「はい。そうですね」

「そこでHbA1cという物質が役に立つわけだ。この物質は短期的な変化ではなくて、2~3か月の変化を反映するものだから、そういった直前だけ頑張っても数値に大きな変化はない。これがHbA1cというものを測定する理由

というような話を説明したところ、納得してくれました。

 

僕も「当然知」前提で話しているものを「学生が知らない可能性」を考える必要があると、少し思いました。今回は学生が質問するタイプ(勉強していたかどうかは知りませんが)だったので、そのままにならずに済みましたが・・・

 

本当に「目からうろこ」と思うことがあります。

学生さんだったり患者さんだったり、このblogにコメントをくださる皆さんからいろいろ学ばせてもらっています。

 

医者が勝手にわかるだろうと思って話してはいけないなぁ・・・と本当に思いました。

 

けど、HbA1cをはかる理由は臨床実習前に勉強しておく必要がありますが(汗

 

いつも読んでいただいてありがとうございます。今後もよろしくお願いいたします。

http://blog.with2.net/link.php?602868

人気ブログランキングへ←応援よろしくお願いします

なかのひと 

blogram投票ボタン

それでは、また。

コメント (3)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最初のBlogから8年になります

2014-07-06 18:15:12 | Weblog

こんばんは

 

さて、本日7月6日は最初のBlogである「眠らない医者の人生探究劇場」を始めた日になります。2006年7月6日に初めてから8年になります。

 

当初、このBlogは主に「医療制度」「医師不足」問題を取り扱っておりました。

 

「眠らない医者の人生探求劇場」から2周年です:応援ありがとうございます

 

当初と異なり、少し医療制度や医師不足に関する記事が減ってしまいましたが、それでもそういう目線で今の医療を見続けております。医療制度問題を通じて多くの方々と知り合い、またblogを通じて多くの皆様と接することができうれしく思っております。

 

今は自分自身の体力や家族との時間、臨床と研究の間でなかなかblogの時間が取れずに更新頻度が低下しておりますが、それでも多くの皆様に応援していただいていることに感謝いたしております。

 

これから9年目になりますが、皆様引き続き応援をよろしくお願い申し上げます。

 

いつも読んでいただいてありがとうございます。今後もよろしくお願いいたします。

http://blog.with2.net/link.php?602868

人気ブログランキングへ←応援よろしくお願いします

なかのひと 

blogram投票ボタン

それでは、また。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

いつまでこの体制なのか?

2014-07-06 17:07:11 | Weblog

こんにちは

 

最近、研究はほとんどせずに病棟業務主体でやっております。というか、再び僕が病棟患者さんの6~7割を担当しているような・・・。

7月一杯で臨床(病棟業務)からは手を引いて、8月からは研究に・・・という話でしたが(というか、もっと研究に早くうつれというような話でしたが)、現実的にはできないだろうなぁと思っているところです。

 

スタッフ数が少ないので、専門研修医1名だと無理でしょうし・・・(助教の先生が加わっても穴ができるでしょう)。僕のころでさえ今の教授・講師、僕の3名体制でしたしね(それで1年間で病院に行かなかった日が1日しかないという悲しい現状がw)。その僕の時よりも厳しくなるので、僕以上の精神力・体力が要求されてしまうわけです。

 

そしてスタッフの先生も少ないから講義・臨床現場・会議などのdutyを行うだけでもかなり大変そうなのに、どうするんだろうかと思う今日この頃です。というか、本当に僕が素直に下がっていいのか…とも思いますし、そういう約束・・とも思いますし。

 

患者さんのことを考えれば病棟残留、自分の研究などを考えるとそろそろ手を引かないとどうしようもなくなると思っています。というか、だんだん腹立ってきました。

 

いつも突発事項に対応しておりますが、「お疲れ」とか「ありがとう」とかいう話はないですしね~(笑

 

まぁ、そんな言葉が欲しいわけではないのですが、これが当然と思われるのは腹が立つというだけです。当直の空きができたところに僕が毎回入っていますが、僕が当直を絶対にしなくてはいけないという理由はなく(別に当直代が払われるわけでもないですし)、嫁さんには「また~」と言われるし、それでも仕方がないと思ってやっているわけですが(笑

 

内科系の複数の診療科で医師数が少なくて問題が発生しているのに、医師数を増やすことを認めない「上層部(病院よりも上のほう)」に関しては「ここの大学病院の内科系が崩壊した後の責任はとれよ」と思ってしまいますよね(笑

 

まぁ、医師が増やせない→残った医師に負担増→辞める人増えるとの連鎖だと思いますが、そもそも魅力がないんですよね。うちの大学病院。それを多少魅力のある体制にできるかは、負担が少なくとも一定以上にならないことだと思うのですが。あとは待遇面で上げるか・・・

 

待遇が悪いからバイトに行ってるところもあるわけですが、医師数を増やすならバイトに行くなという話が出たとかなんとか。バイトに行く余裕があるだろうとw

そうすると一般的な病院よりも待遇がかなり下がるから誰もうちの大学にきません。そうやってどんどん悪循環に入っているようです

 

まぁ、診療科によっては十分な医師数はあるのでしょうけど、ないところはないし。当直の制限を始める診療科や僕が個人的に「あそこの診療科は入院診療はどうするつもりだろう」と思う診療科などいろいろありますしね。

 

結局、患者の制限という話になるのだということですが…、血液内科が一番制限しにくい。どこも少ないですからねぇ。

 

と、まぁちょっとした愚痴でした。僕もあと数年でいなくなるのでしょうけど、今後はどうするんでしょうかね。どう後輩たちの面倒を見ていくのかしら・・・?

 

いつも読んでいただいてありがとうございます。今後もよろしくお願いいたします。

http://blog.with2.net/link.php?602868

人気ブログランキングへ←応援よろしくお願いします

なかのひと 

blogram投票ボタン

それでは、また。

 

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする