新・眠らない医者の人生探求劇場・・・夢果たすまで

血液専門医・総合内科専門医の17年目医師が、日常生活や医療制度、趣味などに関して記載します。現在、コメント承認制です。

医学教育の質の改善が必要:教育提供体制の改革が必要・・・全く同意見です

2016-07-14 05:39:28 | 医局制度改革・医学教育改革

おはようございます。

 

7月から更新頻度を上げると書いておきながら、上がっていないので朝書いております。

僕は医師でありますが、後輩の教育も含め「良い医師を育てる」ことにはすごく興味がありますし、大切なことだと思っています。大学の質が低下しているのではないかという意見は、少なくとも当大学には当てはまります。

そのような記事がありましたので、ご紹介します。

 

東大理1、順位低下で山梨大以下に…優秀な医学部生の才能を「殺す」大学の質低下

http://www.msn.com/ja-jp/news/opinion/%e6%9d%b1%e5%a4%a7%e7%90%861%e3%80%81%e9%a0%86%e4%bd%8d%e4%bd%8e%e4%b8%8b%e3%81%a7%e5%b1%b1%e6%a2%a8%e5%a4%a7%e4%bb%a5%e4%b8%8b%e3%81%ab%e2%80%a6%e5%84%aa%e7%a7%80%e3%81%aa%e5%8c%bb%e5%ad%a6%e9%83%a8%e7%94%9f%e3%81%ae%e6%89%8d%e8%83%bd%e3%82%92%e3%80%8c%e6%ae%ba%e3%81%99%e3%80%8d%e5%a4%a7%e5%ad%a6%e3%81%ae%e8%b3%aa%e4%bd%8e%e4%b8%8b/ar-BBudugW#page=2

「最近の学生は出来が悪い」
「高校で習っておくべき、基礎的な教養が身についていない」

 医学部の教授のなかには、このように嘆く人が少なくない。このことは、医学部で教鞭をとる人たちを対象とした調査でも示されている。2012年11月に全国医学部長病院長会議が発表した「医学生の学力低下問題に関するアンケート調査報告」では、全国にある80の医学部のうち、75校の担当者が「医学生の学力が低下している」と回答していた。

 その理由として「ゆとり教育」(65校)、「医学部定員の増加」(58校)、「若者全体のモチベーションの低下」(44校)、「医学部教員の多忙」(43校)が挙げられていた。特に、多くの医学部長や病院長が、08年から実施された医学部定員の増員が悪影響を与えたと考えている。1966年は18歳人口の700人に1人が医学部に進んでいたが、13年には136人に1人となっている。医師専用の情報交換サイトであるエムスリーのインタビューで、福島統氏(東京慈恵会医科大学教育センター長)は「門戸は昔よりかなり広がっている」ことを問題視していた。

 一方、進学校の教師のなかには、「最近の優秀な生徒は、みな医学部に行ってしまう」と嘆く人が少なくない。「週刊ダイヤモンド」(ダイヤモンド社/6月18日号)に掲載された「特集 最新医学部&医者」によれば、主要進学校の卒業生の多くが医学部に進学している。たとえば、今春の受験では、東海は208人、ラサールは151人、灘は150人、開成は129人、桜蔭は96人が医学部医学科に合格していた。

 このように両者の主張は、真っ向から食い違う。果たして、どちらの言い分が正しいのだろうか。

●医学部入学者の能力をどう評価?

 そもそも、どうやって医学部入学者の能力を評価すればいいのだろうか。

 私は偏差値に着目し、医学部入学者の能力の変化を評価しようと思った。もちろん、入学者の能力を評価することは難しい。学力だけがすべてではない。ただ、学力は医学を学ぶ上で重要だ。それに、毎年予備校が大学の偏差値を評価し公開しているため、定量的に評価できる。偏差値は、各予備校が総力をあげて弾き出す数値だ。やる気や人間性のような主観的な評価と異なり、客観性がある。各大学の合格難易度を、もっとも正確に反映したものといっていいだろう。

 当然ながら、単純に医学部の偏差値を調べても意味がない。大学進学率は1980年の30%から、2015年には41%に上昇しているため、難関大学の偏差値はおしなべて上昇しているからだ。

 医学部入学者のレベルを評価するには、比較対象が必要だ。そこで、私は東京大学の理科1類と比較することとした。東大理1が日本を代表する理系学部であることに異存がある人はいないだろう。

 私は、国公立大学医学部を対象に、2016年と1985年の偏差値を比較した。偏差値は河合塾が発表しているデータを用いた。私大医学部を対象から除外したのは、私大は受験日をずらしているからだ。このため、合格者の多くが入学を辞退する。表向きの偏差値と実際の入学者の偏差値に乖離がある可能性が高い。

●東大理1が岐阜大と同レベル

 本稿では、この調査結果をご紹介しよう。実際に調査を行ったのは、当研究所のスタッフである矢野厚君と村田雄基君だ。

 まず、1985年の国公立大学医学部、および東大理1の偏差値を図1に示す。

 トップは東大理3と京大で70。ついで阪大医(65)、名大医・東北大医・九大医・北大医・神戸大医・東大理1(62.5)と続く。東大・京大・阪大の医学部が最難関で、東大理1と旧七帝大の医学部は、ほぼ同レベルの難易度だ。

 では、現在はどうだろう。図2に2016年の偏差値を示す。

 上位は東大理3・京大医・阪大医(72.5)、名大医・東北大医・千葉大医・東京医科歯科大医・山梨大医(70.0)と続く。東大理1の偏差値は67.5で、1985年と比較して大幅に順位を下げた。かつて二期校だった岐阜大、山口大、旭川医大と同レベルだ。年配の方には、にわかには信じられない結果だろう。

 では、この30年間に、どのような大学の偏差値が上がったのだろう。結果を図3に示す。

 偏差値が上昇したのは山梨大、弘前大、岐阜大、旭川医大(12.5)、琉球大、三重大、福島県立医科大、福井大、名古屋市立大、長崎大、千葉大、島根大、高知大、熊本大、香川大、秋田大(10)と続く。

 一方、偏差値の変化が少なかったのは、東大理3、京大医で2.5しか上がっていない。ついで、東大理1、北大医、奈良県立医科大、札幌医大、神戸大、群馬大、九大、金沢大で5だ。

 地方の国公立大の医学部が急速に難しくなり、いまや東大理1とほぼ同レベルになっていることがわかる

●医学部生は被害者

 では、全国医学部長病院長会議の幹部が主張するように、医学部の定員を増やしたために、入学者の学力が低下している可能性はあるのだろうか。

 図4は、最近5年間の国公立大医学部の偏差値の変化である。低下しているのは九大と金沢大だけだ。2.5下がっている。ちなみに、東大理1も2.5低下している。

 ただ、偏差値が下がっているのはごく一部だ。53の国公立大学医学部のうち、32は偏差値の変化がないし、旭川医大や弘前大など11大学は2.5上昇している。つまり、医学部の定員を増やしたせいで、入学者の学力が低下しているとは言いがたい

 では、もし全国医学部長病院長会議の幹部がいうように、医学部生の学力低下が起こっているとしたら、何が問題なのだろうか。少なくとも、入学者の質が低下しているわけではない

 そうなると、教育システムに問題があるか、そもそも「医学部生の学力低下」という前提が間違っているのだろう。私は両方の側面があると思う。

 現在の医学部教育はいびつな状況だ。東大理1合格並みの学力をもつ学生が、地方の国公立の医学部に入学しているからだ。教授たちが学生だったときとは、まったく状況が違っている。果たして、教育体制は学生にあわせて変わったのだろうか。私は、そこに問題があると思う。

 優秀な学生を指導する際には、自分で考えさせることが重要だ。教員の仕事は、知的で魅力的な環境を提供すること。そして、締めるところと、自由にさせるところのバランスをとらねばならない。特に後者は重要だ。

 米国の大学は、授業は厳しいが夏休みなど休暇が長い。その間にボランティアなど自由に活動する。多数のノーベル賞学者を輩出した京大は自由だ。開成や灘などの有名進学校も自由である。詰め込み教育はしない。

 ところが、昨今の医学部教育は正反対だ。講義と実習を詰め込み、夏休みや冬休みは短い。授業の出席をとり、小テストを繰り返す大学が多い。ひどいところになると、医師国家試験対策用の授業や試験を行う。さらに医師国家試験用の予備校に通う学生までいる。これでは、教養は身につかず、自分で考えられない。まともな大人に育たない。「最近の医学部生は学力が低い」と感じることもあろう

 ただ、その責任は大学生にはない。むしろ彼らは被害者だ。せっかく優秀な頭脳をもって医学部に入ってきているのに、その才能を伸ばしてもらっていないのだ

 今考えるべきは、医学部教育の中味だ。詰め込み一辺倒ではダメだ。座学をやめて、実習で締め上げるのも同様だ。しっかりした思考力、教養をもち、自分で考えることができる人材を育成しなければならない。そのためには、学生自身の試行錯誤が必要だ。

 そして、そのためには彼らを指導する教員のレベルをあげなければならない。医学部に必要なのは入試の改革ではない。教育提供体制の改革である
(文=上昌広/特定非営利活動法人・医療ガバナンス研究所理事長)

--------------------------------------

どこかで中略する予定が、全文紹介になってしまいました(汗

 

ちなみに「図」はmsmのサイトにもなかったのですいません。

 

この件に関しては基本的に同意見です。学生の質はどうかと言われれば、入学当初はわかりませんが少なくとも病院実習の段階では「質は低下している」という印象があります。

 

僕は学生時代に同級生をマンツーマンで2人(午前中、午後)教えていたのと、夜は10名くらいの人と一緒に勉強したりしていたのですが、「勉強の仕方」を教える必要のある方は1人しかいませんでした。

何を言いたいかというと大学は「自分で学ぶ」場所ですので、予備校や塾などで「教えられていることに慣れている」学生の場合、自分でどう勉強してよいかわからないということがあります。どこがポイントかがわからない…というのでしょうか。

 

この病気の核にあたるものは「この2つ」であるので、これをしっかり理解したらあとは派生ですべてわかる…というようなものをどれが重要かわからないから、片っ端から暗記しようとして何も手についていないような。

 

この手の同級生の国家試験合格のために彼の問題集に付箋紙を張って「付箋のところ以外は勉強しなくてよい」と言って、合格までこぎつけましたが…今でも「あいつが医者になったのはお前のせいだ」と言われたりします。

 

学生時代は「全員合格」を至上命令として(学生の代表としてそういう会議にも出ていました)受けていたので、しょうがないと思うのですが…(汗

 

ですので上先生の言う「自由に学ばせる」、すなわち学び方及び考え方を早い段階で身に着ける、ことが先々では重要だと思います。

 

うちの大学も「医師国家試験対策ビデオ」などを見ているというのですが、国家試験で上位を維持していた僕らの周辺の学年でそんなことをしている人はいませんでした。僕は思わず今の6年生に「無駄な時間を・・・。僕に任せてもらえれば、今から半年で体制を整えるけど」というような話をしました。まぁ、大学から要請がなければたぶん僕は今回の異動で、うちの大学の教育にかかわることはなくなると思いますが。

ちなみに「付箋紙」貼って勉強する問題を絞り込むこともできます(学生時代に国家試験の勉強のために、学生模試をしていましたが、僕の作っていた問題は自作です)ので、アンチョコ本を作る自信もあるのですが、その話をしたらぜひ作ってほしいという話が来ました(笑

 

まぁ、こっちはどうでもいいと言えばどうでもいいのですが。

 

で、医学部教育の質は本当に低下していると思っています。例えば教員数。うちの大学に至っては「学生数増加」に対して教員数は「増加」ではなく、増やせなかったことで仕事量が増えたり、他のいろいろで「減少」している印象があります。

臨床・教育・研究とくれば、この順序で優先事項が上がると思っています。

 

臨床現場は諸事情があるのですが、僕が診ていたころの6割程度の患者数で動いています。そうすると研修医や学生の教育にも影響が出てきます。当然研究に割く時間はなくなっていきます(そもそも公称800床なのに実働600床だし)。

 

僕は良い医師を育てるために「学生の指導」を行うためには、大学教員の待遇や質を担保しなくてはならないと書き続けてきました。

医学部定員国管理見直し論:いずれにせよ、医局改革が先だと思う

医師教育制度はどうするべきか?

大学病院の待遇改善が最重要だと思う

医学部新設問題:医学教育の質の問題

医局の役割は?

自分でずいぶん昔から書いていたなぁ・・・と思ったのと、探していてヒットしてきた記事の意見に思わず頷いてしまった(w

 

今後の医学教育がどうなるかわかりませんが、今の雰囲気だと僕は先行きが心配です・・・(頭は悪くないはずなのに…と思う医師が多い。まぁ、それは僕より上の医師でも似たようなものかもしれませんが)

 

医療制度・医学教育の改革がなってほしいなぁと現場で思う今日この頃です(そういう意見は吸いあがらないw)

 

いつも読んでいただいてありがとうございます。今後もよろしくお願いいたします。

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6 コメント

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よくわかります (女王様)
2016-07-15 02:29:24
いわゆるゆとりちゃんなんですよね。
私の職場にいる26歳大学中退クンを見ていると とにかく考えるということをしない。
スマホで簡単に検索することが当たり前の世代だからでしょうか。 逆にいえばWikiで出てこないとすぐ諦めちゃう。
叱られ慣れてないから すぐに天狗の鼻が折れて 辞めたくなった とか凹むし‥。
バレーボールの中田久美さんが 「今の子は、やる気ないなら辞めちまえ!って怒鳴ると本当に翌日来なくなる」 から扱いにくいと言ってましたが まさにそんな感じです。

国際福祉大学がいよいよ医学部を設立するようですが 正直なところ「…必要かい?」と。
まだ何も決まってないようですが、レベルとしては東海東邦程度ではないか?って話で、そんな滑り止めみたいな医学部新設する意味がよくわからない。

無論、入学してから努力する人もいるでしょうけど 偏差値が足りないならカネを払え 的な今の受験制度に問題がありそうですね。
2千万近い学費を払って 国試に受かり、マッチングがすんなり決まるのかしら?

この問題の先には 最近騒がれる奨学金破産やら無償化やらに繋がると思います。
人には「身の程」というものがあります。 返せるアテもなく借金してまで底辺私学に行く必要ない。 底辺私学じゃ就職難になるのは当然のことです。
勉強に勉強を重ねて 支払える範囲の国公立に行けばいい。 本当に就きたい仕事やなりたい職があるのなら。
力が足りないんであれば カネの力で私学へ。 どちらもないなら運命と諦めればいい。
社会に出て働いて 蓄えてから再挑戦すればいいんです。
ましてや医学部なんて 他人の命(人生)を預かる仕事ですからね。
受験勉強だけでは済まない・半永久的に勉強しなくてはならないのだから。

そして 国公立医大に入ったなら、税金で学べてるわけだから率先して過疎地や離島の医療を担うべきです。 医師が足りない場所を補強できなければ 単に医師を増やしても無意味でしょう。

お勉強の方々すらわからない学生がウジャウジャ医師として増えても、歯科医師余りと同じ失敗になりかねない。
偏差値50そこそこの歯学部が増え 街中にはもうコンビニよりたくさんの歯科医が。
それも簡単につぶれたりして どうなってしまうのかと思いますね。

いやはや 共通一次大失敗がえらそうに失礼しました。
なぜ医者になりたいか?に立ち返ると努力も学び方も変わると思います。
医師もお花屋さんもお寿司屋さんも 建築業も 最終的には「他人に喜んでもらうこと」かな? なんてとこに行き着いたのは 年をとったからかもしれませんね(笑)
返信する
こんにちは(*^^*) (心配性)
2016-07-17 17:37:18
今回のお話は、私には、難しすぎて (((^_^;)

ただ、アンフェタミン先生が仰られる熱い気持ちは、私の心に届いております。

さて、自家移植も終了し 本日Day9を迎えました。白血球は、まだ限り無く『0』に近い状態ですが、三日程前に味わった『地獄絵図』から比べたら 体調も良く、何とか峠を越えたかなと思っております。
明日、血液検査が予定されていますので、少なからず 血球の回復が期待出来るのではと思っております。

後は、シッカリと生着してくれて、『完全寛解』の御言葉を頂けるように頑張りたいと思います。

まだまだ、先は長いですが、これからもご教授の程よろしくお願いいたします。
返信する
難しいですよね (アンフェタミン)
2016-07-17 23:56:22
>女王様さん
こんばんは、コメントありがとうございます。

ゆとりっぽい感じの研修医の先生はいます。ただ、ゆとりだからと言って能力が低いかと言われれば、そういうわけではないとも思っています。

ただ、医学部に入るために塾や予備校で勉強して、その先をどうやって勉強するか考えられない先生は、なかなか伸びないのかもしれません。

正直、今の医学部に「懇切丁寧に勉強の仕方を教える」ような余力はないです。自分で学びとる力が必要なわけですが、教えてもらうのに慣れているとなかなかそれができないという・・・。

僕がみている感じではそんな印象を受けています。

難しいのですが、離島やへき地の医療というものをどう考えているのか。それが最も重要で、僕であればあくまで初療(初期救急)ができることと総合的に診療ができることの2点を抑えてもらいます。
何でもできる必要はなく、すべてにおいて初期診療ができる。それがへき地医療などでは必要です。

何でもできる医師はもういません。ドラマの中だけです。僕も他科のスタッフや後輩からは比較的何でもできる医師という評価を受けているようですが、僕は複数の分野を中心に抑える一方で捨てている分野は完璧に捨てています。

そうやらないと中途半端で何もできない医師になると思います。

へき地医療なども含め、大きなビジョンを持った人間でないと何もできないだろうと僕は思っています。たぶん、今のままではうまくいかないと思いますよ(僕が何かするなら、渡された権限の中でいろいろやると思いますが)。それでも僕の持っている情報以上にいろいろな不具合があるなら、誰がやってもどうしようもないかもしれませんが。

また、コメントいただければと存じます
返信する
もう少しですね (アンフェタミン)
2016-07-17 23:58:20
>心配性さん
こんばんは、コメントありがとうございます。

自家移植ももうすぐDay10ですね。そろそろ血球も回復してくると思います。
なんとなく体調がよく、峠を越えたという感じを得られたのは、血球が立ち上がってきているのだろうと思います。

期待していただいてよいのではないかと思います。

また、コメントいただければと存じます
返信する
ゆとりやらさとりやら‥ (女王様)
2016-07-20 01:59:50
そうですね。 ゆとりだから出来ないともいい切れない。
ただ なんというか マニュアルがないと、とかマニュアル通りいかないと って傾向があるような感じはあります。

今でしょ!のセンセが 予備校は受験のテクニックを教えるところだって言ってましたが、なるほど受験対策にコツを掴んだだけでは、その先は厳しい。
どんな社会でも同じですが 医療はなおさらですよね。
人間の身体は百人いれば百人みんな違うし 患者さんを取り巻く環境や生活状況も様々です。
応用性がないと←つまりは考える力。
黙って教わるだけじゃ成長しませんよね。

少し前、喘息発作で夜間急患に行った時 この病院は基本的に研修医がファーストタッチをするのですが、処置するまえに5本も採血をしレントゲンを撮りに行く支持をする。 こっちはとにかく吸入だけでもして欲しいのに…。
暫くして上級のセンセが来て 案の定叱られてました。
こんなたくさん検査はいらない・考えてからオーダーをしなさい等々。
一年生は 吸入薬の量がわからなくて とか どのステロイドを点滴するか迷って とか言い訳していましたが 「で?聴診した??」「…あっ」 黙ってしまいました(苦笑)。

検査が増えるのは まして夜間迅速は患者に会計の負担もかかりますし、数値よりまず「診て」触れていただきたいです。
かかりつけ医はジイサンだけど 今でも「あかんべーして」とか背中トントンとかしますよ。

ジイサン医師が 大きい病院の若い先生は忙しくて大変だけど、紹介状の書き方も知らない と嘆いていました。 PC画面をそのまま印刷しただけとか 挨拶文もなしにディスクだけ送ってきたりとか 色々いるそうです。

実は タシグナでISが0.09にはなったけれど 好塩基球や好酸球とかが正常値より上がり 白血球も一万になり ヘマトクリットも高くなり。
一見 貧血が改善したように見えるけど またどんどん血を作り出した再発かも?? と気にしていました。

落ち込む私を励ましてくれたのはジイサン開業医です。
こういう分野は昔はなかったからよくわからないけど と前置きをしながら、薬で変動するのはよくあるからあまり気にせずに。って。
グリベックで落ちた腎機能も クレアチニンが良くなってるからもう少し頑張れ と気合い注入されました。

医療はたくさんの知識見識が必要だけれど やはり経験にはかなわないかな。
たくさんの患者に触れて 向き合う。
あの先生が大丈夫って言えば 大丈夫な気がする‥ というのも 気休めでも大切ですね。

患者も一生懸命勉強しないとなぁ と、がんサポート誌のバックナンバーを集めてる最中です。
薬を飲まなくて済む未来 に釘付けです(笑)。
返信する
まず患者さんですよね (アンフェタミン)
2016-07-23 14:57:34
>女王様さん
こんにちは、コメントありがとうございます

自分で考えることというのが本当に重要だと思います。特に医学の世界では。

実は先日、研修医の先生にいろいろ質問された際に
「どういうタイミングで先生に連絡したらよいですか?」
と聞かれました。

僕は
「まず、患者さんを診なさい。検査値がどうのではなくて患者さんがどう診ても調子が悪そうだ、今までと違う様子だと思ったら連絡しなさい」
と言いました。

その後もいくつかの質問をされたのですが
「繰り返すけど、まず患者さん。バイタルサインがどうのこうのというのも重要だけど、まず患者さん本人がどうなのか。そのうえでバイタルサインが次に来て、診察などがあり、検査結果があり・・・」
というような話をしました。

紹介状の話は耳が痛いですが、僕は基本的に「自分がもらって「いらっとしない」ような紹介状を書け」と言っています。
状況がどうなっているのかわからなかったり、依頼しているのにその件の詳細が無かったりということはないように伝えています。

検査値の変化は一回ではなかなか評価は難しいです。僕はマーカーなどは3点をみて評価することにしています。

薬が飲まなくてよいように医療が進むことを僕も祈念しています。

また、コメントいただければと存じます
返信する

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