新・眠らない医者の人生探求劇場・・・夢果たすまで

血液専門医・総合内科専門医の17年目医師が、日常生活や医療制度、趣味などに関して記載します。現在、コメント承認制です。

先が楽しみですね:追い風ながら9秒87

2015-03-29 10:50:12 | Weblog

こんばんは

 

昨日は病棟バックアップでしたが、とりあえず今から研究室で仕事をしてきます。

 

その前にせっかくなので一つ記事を。

 

桐生、9秒87=3.3メートルの追い風参考―陸上男子100

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150329-00000011-jij-spo

時事通信 3月29日(日)7時32分配信

 【オースティン(米テキサス州)時事】陸上のテキサス・リレーは28日、テキサス州オースティンで行われ、男子100メートルで桐生祥秀(東洋大)は3.3メートルの追い風参考記録ながら9秒87で優勝した。山県亮太(慶大)は同じく参考記録10秒15で2組7着で8位だった。
 2メートルを超える追い風を受けた記録は公認されない。男子100メートルの日本選手では、1995年に伊藤喜剛が追い風9.3メートルで手動計時9秒8を出したことがある。日本記録10秒00を持つ伊東浩司は99年に手動で9秒9をマークした。 

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24歳までは肉体的には自然と伸びるといわれますが(要するに普通にやっているとピークは24歳、その後はトレーニングしだい)、桐生選手がその自然な伸びしろの途中にいるにもかかわらず、よい記録を出しているのは本当にすごいなぁと思います。

 

これからのますますの活躍と怪我なく過ごされることを祈念しています。

 

では、ちょっと研究室に行って、妻の実家へ娘の顔を見に行ってきます。

 3月末には帰ってくる予定でしたが、4月中旬以降にまた伸びましたw

 

どんどん、妻と娘が帰ってくる期日が延長されている我が家でしたw

 

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どの人に効果があるかが重要:不安をあおるこの記事は良くない

2015-03-22 09:23:50 | 医療

おはようございます

 

先程、ブログのコメントに内々に処理するべきものが来ておりましたので、メールでの返信などをしておりました。

そういう理由で朝からパソコンを開いたので、一つ記事を書きます。

 

現役医師20人に聞いた「患者には出すけど、医者が飲まないクスリ」糖尿病 高血圧 花粉症 インフルエンザ完全保存版一覧表

http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20150321-00042507-gendaibiz-bus_all&p=2

現代ビジネス 3月21日(土)17時1分配信

 心の中で「自分なら絶対に飲みたくない」と思っていても、患者には言えない。副作用がひどい、飲んでも意味がない―じつは、そんなクスリを処方している医者は多い。

風邪薬で死にそうになった

 しんクリニック(東京・蒲田)の院長、辛浩基医師は「あるクスリ」を飲んで命を落としそうになった経験がある。

 「私が研修医の頃でした。毎日深夜まで働いて身体がひどく疲れているときに、風邪をひいてしまったんです。熱があって鼻水もすごく出ていたので、症状が治まればいいと風邪薬を飲みました。

 仕事を終え、車を運転して自宅に帰っている途中、ものすごい眠気が襲ってきた。危うく事故を起こしそうになったんです。自分だけでなく、他人の命まで奪ってしまうところでした。あのクスリはもう飲みたくないですね」

 そのクスリとは、非ピリン系感冒剤顆粒。商品名で言えば、「PL配合顆粒」などの風邪薬だ。風邪をひいて病院に行けば、かなりの確率でこのクスリが処方される。辛医師が続ける。

 「当時、風邪薬でここまでひどい副作用が出るとは思っていませんでした。風邪の症状を抑えるのにはいいクスリですが、人によって副作用の出方がかなり異なる。今はそれをきちんと患者さんに説明してから処方するようにしています」

 広く使われているクスリでも、じつは重篤な副作用をもたらすことがある。医者は、自らが服用したり患者に投与したりした経験から、「本当のクスリの怖さ」を知っている。都内の大学病院に勤務する循環器内科医はこう本音を明かす。

 「患者さんには普通に処方していても、自分では絶対に飲みたくない、家族には飲ませたくないというクスリはけっこうあります」

 重篤な副作用が生じる、飲んでも効果がない、依存性がある……など理由はさまざまだが、じつは、ほとんどの医者が「患者には出すけど自分は飲まないクスリ」があると言うのだ。

 そこで今回本誌は、現役の医師20人にアンケートを行った。自分では飲まないクスリは何か、その理由はなぜかを訊いた。複数の医師から名前が挙がったクスリをまとめて、次ページからの表に記したので、併せて見てほしい。

 意外にも、冒頭で紹介した風邪薬は、多くの医者が「自分は飲まない」と答えた。常喜医院(東京・四ツ谷)の院長、常喜眞理医師も「PL配合顆粒などの総合感冒薬は、痛みどめの成分も入っているので、飲み続けると胃が荒れる」と言う。

 風邪だけでなく、インフルエンザのクスリについても、「飲みたくない」という意見が目立つ。中でも多かったのが、タミフルの名称で知られるオセルタミビルだ。

 「飛び降りなどの異常行動が問題になりましたが、実際に患者に投与すると、とくに子供では非常に興奮したような状態になることがあった」(都内クリニック院長)

 日本予防医療協会代表理事の金城実医師も、「オセルタミビルは飲みたくない」と話す。

 「先日、1歳半になる私の孫がインフルエンザにかかったんです。子供から『病院でクスリを処方されたのだけど、飲ませるべきか』と相談を受けましたが、『水分をきちんとあげて、あったかくして寝ていればいい』とアドバイスしました」

 金城医師がオセルタミビルを飲まないのには、副作用のほかにもう一つ理由がある。

 「インフルエンザのときに出される抗ウイルス薬(オセルタミビルなど)は、ウイルスを殺すわけではないからです。このクスリの作用は、細胞内で増殖したインフルエンザウイルスが、その細胞から外に出ないようにすること。つまり、すでにウイルスが身体中に増殖してしまっているときに飲んでも意味がないんです。タミフルだけでなく、一般的なインフルエンザ薬は同じ作用のため、初期にしか効きません

 もっと言えば、症状が出てから飲んでも意味がない。それなのに副作用が強いのだから、その事実を知っていたら飲みたいとは思わないだろう。ちなみに金城医師の孫は、クスリを飲まずとも2日後には熱も下がり、元気になったそうだ。

 現在ピークを迎えている花粉症は、これまでくしゃみや鼻水などの症状を抑えるだけのクスリがほとんどだったが、昨年、根治治療が望めるシダトレンというクスリが保険認可された。

 「スギ花粉のエキスを投与することで免疫をつけるクスリで、3年以上毎日投与しなければならないので自分には無理」(都内クリニック院長)

 と、否定的な声が多数挙がったが、花粉症については、その他のクスリも飲まないと話す医者が多い。頭がぼーっとするなどの副作用が強く、症状を抑える効果も低いからだ。北海道大学大学院医学研究科の西原広史医師が言う。

 「フェキソフェナジンやエピナスチンなど比較的新しい花粉症薬でも、薬価が高いわりに患者さんが満足するレベルの効果は見られないことも多い。ですが、何もクスリを出さないのも申し訳ないので、患者さんと相談の上、処方しています」

 生活習慣病の一つ、痛風のクスリで痛い目に遭った医師もいる。

 「2年ほど前、尿酸値が上がっていたのでベンズブロマロンというクスリを飲み始めました。なんとなく尿の色が濃くなり、喉が渇きやすくなってきたので、『なんでだろう?』と服用から1ヵ月ほど経ったときに血液検査をしてみたら、衝撃的な結果が出ました。尿酸値はぐっと下がっていたのですが、肝機能の数値が劇的に悪くなっていたんです。すぐに精密検査をして、クスリを止めました。あのまま知らずに飲んでいたら、肝不全になって死んでいたはずです。今思い出しても怖い経験です……」(都内総合病院・内科医)

(以下省略、皆さん読んでみてください)

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患者さんに良く出る副作用を言って処方するのは当たり前の話で、メリットなく患者さんに処方するアホな医師はいない(と信じています)

風邪薬をはじめ、副作用の出方はいろいろ異なります。僕がびっくりしたのは2つあって、一つは重症薬疹のTENが報告のない薬で起きたとき(汗、と漢方薬で間質性肺炎の副作用が書かれてないものでの間質性肺炎・・・。生薬だからこちらも同様の成分が入っているから起きても仕方がないかもしれませんが、ドキドキしました(お二人とも状況は乗り切って、その後も元気にされていましたが)。そういうことはありますが、出るとわかっている副作用は伝えますよね。

 

眠気なんて当たり前で、PLなんか自分だったら「今日はもう仕事しないで寝て休む。」ときに、鼻汁が垂れてきて困るときにしか飲みませんよね

そうでなければ症状に合わせて中に入っている薬剤を分散して別個に処方します。これは普通です。

 

ついでに真ん中あたりに書いている医師の話で「PL顆粒は・・・」というところ、入っているのはアセトアミノフェン150mgしかないので、胃はあれません。子供に処方する解熱剤の15kgの子供に処方する量だ。恥ずかしくないのだろうか、こんな記事書かれて(汗

 

いや、きっと取材されて記者さんが勘違いしてPLなどと書いたのだろう。きっと。

 

ウイルスが増えてしまったら意味がないから48時間以内になっているタミフルも同様です。メリットがないなら処方する馬鹿な医師はいません。

ただ、早期に内服したら確かに症状はすぐ収まるし、患者さんは楽ですよねメリットがあるかどうかです

 

スギ花粉のやつは免疫をつけるのではなくて、減感作療法でしょう・・・(汗

免疫つけたら、ひどくなるじゃん(笑

 

尿酸値の話は個人の経験でしかないし、そもそも尿酸排泄低下型かどうか確認しないで出す馬鹿はいない。

 

実際に抗癌剤でもなんでも「薬の効果がある人」と「ない人」はいます。一般的な薬剤も同じです。ただ、副作用が少ないから気楽に処方しているところは多いのでしょう。

個人的な経験で怖い思いしたからこの薬はだめ・・・と書いている時点で、どうかと思いますが・・・。

 

いずれにしても、こういう記事によって、効果のある人も飲まなくなるのはだめです。認知症の話も効果のある人とない人がいると思います(僕は自分の分野はどういう人にメリットがあるのか、みつけるのが得意な方なので。来年度の血液学会は少数ですけど、びっくりさせて見せます)。そういう人をきちんと見極めていくことこそが肝心で、どの人にメリットがあり、どの人にメリットが少ないのか。

 

その話題が重要であり、ただ部数が欲しいからと言って不安をあおるようなこういう記事はまずいと思います

 

今日はこの後研究室に行って、その後、妻の誕生日プレゼントを買いにいきます。娘の写真が撮りたくて、デジカメの一眼レフが欲しいそうです・。

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近況報告2

2015-03-08 12:40:05 | Weblog

こんばんは

 

先々週は移植学会でした。いろいろ発表を聞いて、楽しく過ごしておりました。

なんとなくハプロ移植の「それぞれの考え方」と「それぞれのメリット」と「それぞれの適応になりそうな人」が見えてきた気がしました。非常に楽しい学会でした。

 

学会発表の方は多分問題なく終わったような気がしますが、質問(いくつか質問をいただきました)の一つに対して若干言い方がまずかったかなと思いました。反省しています。何名かの有名な先生にも声をかけていただき、非常にありがたい話だと思っております

 

先週は臨床と研究との比重でいうと若干臨床によっていたような気がします。そして昨日は病棟のバックアップ、今日は基礎研究の準備をした後に妻の実家に行っておりました。

 

娘が7か月を過ぎてずいぶんと意思表示をするようになってきました。これからが楽しみでなりません。

 

先週の金曜日は2週連続で外来を閉じていたのに加えて、新患が10名を超え・・・(汗

結構まくっていたのですが、時間がたりずに研究会に行くどころではありませんでした。外来ブースを出たのが18:30でしたし。

 

その理由の一つがわけのわからない紹介状。

その1

歯科治療をしていたら血が止まりにくいです。血友病疑いです。白血病かもしれません。よろしくお願いします。

と口腔外科に紹介があり、その紹介状を見た口腔外科が採血も何もせず、こちらに回してきて、採血したらなんでもなかったと。

これはまだしょうがないと思います。歯医者さんは採血するよりも大きな病院にというのは間違いではないし、紹介状の記載を見て手を出すよりは血液内科にと思った口腔外科が悪いわけではないと思います。

 

ただ・・・・いつも同じ開業医さんからなのですが、わけのわからない紹介状が続いていて困っています。

「~が心配なので、よろしくお願いします」

 

流石に2回来たので腹が立って、返事に

「まず血液検査で数値が上がっているから~が心配なのでお願い・・・だけでなく、画像の検査を行い、可能性があるから紹介ということはできませんでしょうか」

と一筆入れてしまいました。

僕の外来に来た患者でそこから紹介されてくる患者さんは、今のところ4連続で血液疾患ではない状況です。しかも、「~が心配だから」という書き方が「こいつは・・・」と思ってしまいます。

話ではほかの医師の外来に来た患者も違っているとか。

 

この考え方は恐らく、大学病院の疲弊とかではなくて、「専門分野以外に手を出して、何かあったら大変だ」という考えなのだと思いますが・・・悪性リンパ腫などを疑うのであれば画像検査くらいしてほしい。表在リンパ節も触知せず、本人の自覚症状もなく・・・大学病院はその開業医さんが20年見ていて、血液の数値が異常になったら・・丸投げされる役割なのだろうか?

 

そこのクリニックと関わりの強い診療科の医師に聞いたところ、「専門分野以外の能力は低いから」と言っていましたが…・それでもやるべきことはやってほしい・・

 

明日から少し基礎研究の試薬待ちをしようと思っています。その間に頭で考えているデータを集めて解析してみようかと思っています。

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「抗がん剤のやめどき」を読んだ感想

2015-03-05 11:31:15 | Weblog
こんにちは。

現在、造血幹細胞移植学会に参加するため、新幹線で神戸に向かい移動中です。

神戸に行くからではありませんが、途中の読み物として、長尾和宏先生の「抗がん剤 10のやめどき」という本を読みながら移動中です。

近藤医師の本と異なり、購入して読む価値があると思いました。なかなか参考になると感じました。

僕は年は若いのですが、何故か緩和ケア的な事をする機会も多く、似たような経験もいろいろしております。

ただ、血液内科という分野ではここの記載と異なる考えで動いています。

例えば悪性リンパ腫に対するCHOP±Rという治療は標準治療です。これより強い治療はありますが、この治療で治る人がそれなりに多いため、再発時に行う治療法と差がつきません。

ですので、悪性リンパ腫の再発であればより強い治療を行い、自家末梢血幹細胞移植を行い治癒を狙います。

まあ、そういうことでどういった患者さんに標準治療より強い治療を最初から実施した方が良いかというのも研究されています。

そういえば解析して気がつきましたが、うちの大学、年間100人近くリンパ腫来るのに再発少ないから、自家移植の件数少ない気がする。あと高齢者が多いからか。

話を戻しますと、本の中でファーストラインよりもセカンド以降の方が根拠が少なく、抗がん剤を止めるのを検討するというのは、少なくとも70歳以下の血液疾患の患者さんには当てはまらないかもしれません。

もちろん、個人個人によりますが。

あと、治療スケジュールを多少広げても構わないという内容があります。
これに関しては継続可能でなくてはいけませんが、完治を目指す治療ではスケジュール通りがよいです。

リンパ腫でもスケジュール通りに行えなかった場合の治癒率の低下は論文にもされています。

確かに緩和的に行う場合、個人個人によって治療の仕方を変えます。

昨日も、リンパ腫に対して内服治療を行っている再発した高齢のリンパ腫の(まあ、すごく良い感じに改善して、自宅に帰って更に元気になられたようですが)方に、
「これ以上は増やせないかな。もしかすると内服が続けられるように、1日か2日、抗がん剤の内服期間を減らして、休薬期間を延ばす方がよいかも」
と、言ったりしています。

ここら辺の微調整は結構得意かもしれません(^^;;

長尾先生の本は非常に参考になると思いますが、やはり全てに適応できるわけではないと思います。

ただ、抗がん剤のやめ時は非常に重要です。血液疾患でもあてはまると思います。

カンファレンスで
「医者の自己満で抗がん剤を適当に続けるな!引き際考えろ!」
と、後輩を怒鳴ったこともあります
(続けたわけではなく、サードラインも全く効かず、SDにもならなかった時に更に何か治療をしたいと言った時の話です。患者さんの治したいという気持ちに寄り添ってはいるのかもしれませんが、逆に専門家はメリットとデメリットをきちんとしめさないといけませんので)

あー、ある先輩ドクターから「言い方考えろ」と言われそうだ。声が聞こえてきそうだ>_<

携帯からの更新のため、これで終わります。

もうすぐ京都です。さあ、学会頑張ろう
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近藤誠医師の記事より:言っていることは間違いではないが、極論だよね

2015-03-01 12:49:09 | 医療

追加でもう一つ

 

先程気が付いたのですが、こんな記事が出ているのですね。

 

市販の頭痛薬や鼻炎薬の使用で「突然死」する危険性

http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20150220-00802599-sspa-soci&pos=5

 インフルエンザや花粉症、風邪などで、体が辛い。そんな時、誰しも症状を和らげるべく、「薬」に頼るのが当たり前になっている昨今。だが、こうした風潮に警鐘を鳴らすのが、がん研究で有名な医師・近藤誠氏。

「昨今はなにかと薬に頼る風潮がありますが、実はどんな症状も、基本は薬に頼らず、自然治癒力で治すことが望ましいんです。そもそも発熱や咳などの兆候は、体がウイルスを排除すべく戦っているサイン。それを無理に薬で抑えてしまうと、治癒力は下がるし、悪いものが体に留まったままになる。だから、安易な薬の服用は控えたほうがいいんです」

 40代ともなれば、体調が悪化しても簡単に医師などに行けないケースも多い。そこで、ついつい頭痛薬や鼻炎薬など、市販の薬に頼ってしまいがちなところだが?

「たとえば、市販の頭痛薬や解熱剤にはアスピリンなどが入っているケースが多いのですが、これらを服用すると、アナフィラキシーショックを起こして突然死する可能性だってあります。また、花粉症シーズンなどに利用しがちな鼻炎薬などの過剰服用も危険です。『スティーブン・ジョンソン症候群』と呼ばれる高熱や眼、唇、喉などを悪化させる病気や、アナフィラキシーショックを起こすケースも。鼻炎薬による死亡例も確認されています」

 とはいえ、医師で処方してもらう薬ならば、必ずしも安心というわけではないと近藤氏は語る。

「たとえば、現在流行中のインフルエンザ。昨今、インフルエンザの治療には、解熱剤を使うことが多いのですが、実はこの解毒剤が体には非常に有害なんです。実際、解熱剤を使ったせいで子どもたちが急性脳症で死んだという事例も数多く報告されています。そもそも高い発熱は白血球が体内のウイルスを駆逐するために出るもの。それを人為的に熱を下げることで、白血球の働きが弱まってしまい、なかなか治らないんですね。だから成人でも、なるべく利用しないほうがいいんです」

 とはいえ、体調が悪ければ症状を和らげるべく薬を飲みたくなるところ。ならば、薬の服用時、どんなことを心がけたらよいのだろうか。

「『薬は体にいい』と思ってしまいがちですが、薬には必ず副作用があるものです。大半の人には副作用が起こらずとも、一定の確率で深刻な被害を引き起こす可能性も。どんな薬も絶対に安心ではないので、自分で調べられる範囲で知識を身に付けて判断してほしいですね」

 個人差はあれど、人によっては薬が害を及ぼすケースもある。体調が悪ければ安易に薬を飲む、という悪しき習慣は改めたいところだ。

【近藤 誠氏】

近藤誠がん研究所所長。慶應義塾大学医学部にて講師として勤務。現在はがんのセカンドオピニオン外来を主宰。著書に『医者に殺されない47の心得』など多数。近著は、『クスリに殺されない47の心得 カラダの力がよみがえる近藤流「断薬」のススメ』(アスコム)

取材・文/藤村はるな 撮影/森モーリー鷹博

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まず、基本的に近藤医師が話した内容は正しいといえば正しいと思います。僕も風邪をひいたときには基本は葛根湯で、解熱剤などはあまり使用せずに寝ています。理由は書いている通りで熱を下げることにより抵抗力は若干低下します。ですので、辛くなくて、いつも通りに動ける人はあまり薬は飲まないほうが良いと思います

 

風邪薬であれば辛い症状に対して使用していきますので、辛い症状がなければ使わないほうが良い。それは全くの同感

 

しかし、

1、辛い症状があってそれで大きく日常生活に支障が出ている場合

たとえば、熱が高くて食事もできない、若干脱水気味になってしまっている。こんな時に解熱剤を使用してご飯が食べられるようになるのであれば、僕は使ってみたほうが良いのではないかと思います。確かに38~39℃くらいの熱を抑えないほうが、理屈上は風邪の治りは早いと思います。しかし、風邪というのはいくつものウイルスが引き起こす「急性上気道炎」の総称のようなものであり、RCT(無作為化試験)はくみにくいでしょう。まぁ、母数は多いので細かいこと抜きにして風邪薬を飲むか飲まないかであれば、もしかするとアメリカ家庭医学会あたりを調べれば何か出ているかもしれません(最近調べてないなぁ)

 

常にケースバイケースです。

 

また、薬でアナフィラキシーを含めて重大な有害事象というのはかなり稀ですが生じます。僕も今まで1回しか報告がないのにある薬でTEN(重症薬疹の一つ)が生じて、その薬を中止せざるを得ないかたがいました。しかし、そんなにちょくちょく発生していたら薬になりませんし、賠償金とられて製薬会社さんは大変ですよ(笑

 

ですので、そういう可能性はあるというのは正しいですが、だから飲まないほうが良いというのは極論だと思います。

 

2、インフルエンザと解熱鎮痛剤

ここに書かれていることはライ症候群の事だと思います。これもまず、起きやすい解熱剤はわかっていますので、普通の医師は処方しません。それとは別にタミフルでの脳症なども言われていますが、これがインフルエンザ脳症と発生頻度が変わらないので、何とも言えないところです。

 

もし、この記載をするのであればアメリカのようにインフルエンザの予防接種は必ず行うことなどを前提にしていかないといけないように思います。

 

ですので、この記事を見ながら相変わらず、極端な方だなぁと思いました

 

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医学生さんたちへ:病態など変わらないところは勉強しましょう

2015-03-01 12:29:42 | 教育

こんにちは

 

今から昼ご飯を食べて、娘の顔を見に行こうと思っていますが、その前に一つ。

 

まずはちょっと学生と話をしていて、気が付いたこと。

 

僕らの時代にも「医学生の間の勉強より医者になってからの勉強が大事で、そこをちゃんとやれば大丈夫」みたいなことが言われていましたが、今の学生も同様の風潮があるようです。

 

僕はとりあえず、いろいろ学生に質問しているときに

医者になってからの勉強が大事っていうけど、それって当たり前の事じゃん。一つだけ言っておくけど、医者になってからはcommon disease、皆が知っているべきことがある程度updateされていくだろうということと、自分の専門分野、そして自分がかかわった変わった症例の勉強はできるし、するそういったもの以外に勉強の手を伸ばせる人間はそんなに多くはいないよ。逆を言うと、医学生時代にある程度勉強していたら気が付けたのに、医師になってからしかまともに勉強しなかったから気が付かずに患者さんに不利益があることもあるのではないかと思う」

などと言ったりします。

 

また、

学生時代に絶対に勉強しておいてほしいことは、病気の病態。病気の基本的な病態は変わらない。原因の遺伝子がわかって、それを抑えるような治療はできるかもしれないけど、基本となる病態は変わらないんだ。逆に今の治療をすべて理解していなくても、国家試験に出る程度のことがわかっていればいい。」

と、よく言ったりします。

 

学ぶべきことをきちんと学びとりさえすれば、別に問題ないと思いますが、なんかよくわからない(それでうまくいったと思っている、先輩たちの意見を真に受けて)まま国家試験に受かりさえすればよいと思うのはやめてほしいですね

 

まぁ、僕も国試対策とかやっていた時は

「この範囲は勉強しなくていいから。ここだけやって。付箋つけたところだけやってくれればいい」

とか言っていましたが、これは本当の直前2,3か月です。基本的に時間があるうちは、少なくとも病態だったり考え方だったり、将来的にもほとんど変化がなさそうな項目はしっかりと理解(暗記ではなく)してほしいと思っています。

 

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