もう一つ追加で・・・・。
全国的に医師不足で…なんだかんだ言って、将来的にも充足するのかしら・・と思っている僕ですが(分野が広がり続けるからねぇ)。
だって、人間の行く場所(宇宙含む)が広がれば、必ず新しい病気が発生するんですよ。遺伝子的にもきっと何らかの新しい動きが起きて・・・。だから宇宙医学とか、新たな医療分野ができてw
もっとも「万能薬」ができたら、医者自体が不要になると思いますが・・・・。その時は僕は釣り人としていきますw
■笠間の畜産試跡地提案
県が早稲田大(東京都、鎌田薫総長)に対し、医学部の新設誘致に乗り出すことが関係者の話で分かった。既に県関係者が笠間市の県畜産試験場跡地を候補地として提案しており、今後、誘致活動が具体化するとみられる。県は医師確保を最重要課題としており、医学部誘致が医師不足解消につながることが期待されるが、国は約30年間、医学部新設を認可しておらず実現に向けて課題は大きい。
関係者によると、早大医学部の新設誘致は、早大と縁があるベテラン県議がパイプ役を務め、協議を進めている。既に笠間市平町の県畜産試験場跡地を候補地とする具体的な案も示している。
厚生労働省の調査によると、平成20年の県の医師数は人口10万人当たり153・7人と全国ワースト2位で、県内には医療過疎地域も多い。
県は昨年、ドクターヘリを導入して救急医療体制の充実を図ったが、根本的な医師不足は解消されていないのが現状だ。
橋本昌知事は21年の知事選で、マニフェストに大学医学部誘致を掲げた。早大医学部誘致にも積極的な姿勢を示しているとされる。
ただ、文部科学省などは医学部新設に慎重姿勢。昭和54年以降、新設は認められていない。今後、橋本知事をはじめ県幹部が早大への働きかけを強めていくとみられる。
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早稲田大学は医学部は欲しいでしょうから、条件がまとまれば面白いと思いますけど。
ちなみに人口当たりワースト1位は「埼玉県」
「全国の医療施設に従事する「人口10万対医師数」は206.3人で、前回(201.0人)に比べ5.3人増加している。
これを都道府県別にみると、京都府が272.9人と最も多く、次いで徳島県270.1人、東京都265.5人となっており、埼玉県が135.5人と最も少なく、次いで、茨城県146.7人、千葉県153.5人が少なくなっている。(http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/ishi/06/kekka1-2-4.html)」
ちなみに埼玉県での対応は・・・・
医学部設置も含めた医師確保対策について
http://www.pref.saitama.lg.jp/page/gikai-gaiyou-h2302-a110.html
Q 長沼 威議員(自民)
まずもって、本県において唯一の医学部を持つ埼玉医科大学におかれては、昭和47年の創立以来、多くの医師を育てられ、本県の地域医療に多大なる貢献をしていただいていることに深く敬意を表します。昨年の必要医師数実態調査では、県内の病院等に勤務する医師は同大学出身者が1,333人で1位です。こうした埼玉医科大学の貢献もあって、県内に就労する医師の総数は約1万人で、全国第8位であります。
しかし、人口10万人当たりの医師数では、残念ながら全国で47位であり、医療は人的サービスの要素が強いことを考えますと、県民は大変不安な状況に置かれていると言わざるを得ません。
わが自由民主党県議団の政策大綱では、埼玉県立大学への医学部新設を要望しており、私はわが党を代表して昨年も医学部設置について質問をいたしました。これに対し知事は、国の医師養成策の動向も注視して、医学部設置の可能性を含め検討すると答弁されました。
改めて、医学部設置も含めた医師確保対策について、知事のご所見をお伺いいたします。
A 上田清司 知事
わが国における医学部の新設は、昭和54年の琉球大学を最後に医師数を抑制する方針により認可されておりません。
国は最近の医師不足の状況を踏まえ、平成22年12月に「今後の医学部入学定員の在り方等に関する検討会」を設置し、医学部新設についても検討しています。検討会では将来医師過剰を招くとの慎重論もあり、医学部新設の是非について早期に結論を得るに至るまでには難しい状況にございます。
次に、医師確保への対応についてですが、大学の附属病院などが多い東京都や大阪府などを除けば、人口の多い県はどうしても人口10万人当たりの医師数では最下位のゾーンにあります。しかし、本県の医師総数は平成10年からの10年間で2,228人増加しています。この間の増加数は全国3位、増加率では全国2位になっています。また、人口ではなく面積100平方キロメートル当たりの医師数で見ると、本県は262.1人で全国6位と上位に位置付けられております。
私は、本県において医師確保の面で対応を迫られている喫緊の課題は、秩父地域や県北地域などにおける医師不足、そして産科、小児科、救急科などの特定の診療科における医師不足であるというふうに認識しております。
こうした課題に対応するため、従来から自治医科大学の卒業生を秩父地域を中心に派遣してまいりました。さらに、産科、小児科、救急医を目指す研修医に対する研修資金や医学生に対する奨学金の貸与を開始するなど医師の養成に努めています。
また、現在病院に勤めている医師などに対する配慮も大切です。このため、産科、小児科、救急医に対し手当の助成を行っております。特に厳しい勤務環境にある救命救急・周産期センターの医師や看護師に対し、学会参加費など本県独自の助成も行っております。
私はまず、現在行っているこうした医師確保対策の効果を十分見極める必要があると思います。今後、医師の需給動向や医学部新設を巡る国の動向も踏まえ、安定的な医師確保のため、埼玉県立大学への医学部新設も選択肢の一つとして引き続きしっかりと検討してまいります。
と、いろいろあるわけですが・・・。
埼玉の医療状況はいいとは言えないのだけどな~。現実的にw
血液内科なんて…どこも充足してないけど…少ないし、面積比で出されても医者の負担が減るわけではないだろうに・・・・。
ついでに言うと増加数や増加率が高いのに、人口当たりの医師数がなかなか増えないのは人口もそれ相応に増えているからであって・・・・。
ま、僕は今「埼玉県民」ではないので、あまり文句を言う必要はないかもしれませんけどね・・・。
さて、早稲田大学の医学部新設案…面白いですし、勧めてもよいとは思いますが…僕が一貫して言いたいのは「まずは大学に勤務している医者の待遇を改善してくれ」ということ。
それがなくては教育も研究も臨床もなかなか難しい。臨床はやるしかないですけど、例えば30万/月でずっと働いている医者(バイトを抜いたらね)がいて、別に生活ができないわけではないでしょうけど…同じだけ働く(しかも大学の強みである研究ができないような人手のなさw)のなら、市中病院のほうが良いと思うかもしれない。
そうすれば教育環境、研究環境はさらに悪化。本当はバイトしなくてよいように(そうするとバイトに依存していた病院がやられるのですけどね。どう思いますか?医者は足りていますか?)
悪循環でどんどん人は減っていくw
うちの血液内科なんて・・・・スタッフ2人よ?
大学のことを思わなかったら残るに残れないよね。昨日も飲みながら話をしていましたが(後輩と今後に関してw)、今いるスタッフはそういう思いがなければやっていけないでしょうという結論になりました。
うちの大学はさらに条件悪いから、人は集まらないし、患者や後輩のことを考えて残ろうかという話をしても人事権が教授にないからねぇ・・・。
ついでに先週この「組織」の機関誌に「医療問題」「医師不足」のことが書いてあったが、僕らの認識とは全く違うことが書かれていて・・・
「この程度か。お先真っ暗だね」
と、みんなで話をしたものです。本当にだめです、この組織。みんなやめたほうが良いのではないかと思うくらい駄目です。認識が甘い。現場を見ていない。若い人間の意見を集めていない。見ようともしていない、最低ですね(ここまでこき下ろす)。
話がそれましたが、要はどの大学でも「まずは待遇の改善」を行い、再び医者を大学にある程度集める必要があります。その後、教育や研究を再び立て直すしかないだろう・・・と。
ただ、それを行うと地方の医師数がまた不足する。
それゆえ、時間をかけてやっていかなくてはならない。
いずれにせよ、まずは大学を立て直さないと教育も研究も・・おそらく・・・そのうち臨床も・・・と崩れるでしょう。ですから先にやりたいのは、医学部の新設ではなくて既存の医学部の立て直しです。
そして医局の改革とかですね。
昔はいろいろ考えていましたが、そろそろ今の状況を見直して、僕自身もう一度考えてみようと思います
では、また。