最後の女子U-18選手権 準決勝②

第15回全日本女子ユース（U-18）サッカー選手権

〔準決勝〕2012/1/7（土）13:00K.O　市原緑地運動公園臨海競技場
晴　風強し　主審伊藤実奈子　観客数107人

常盤木学園高校 1-3(0-0、1-3） 日ノ本学園高校
【常】18分 京川舞、44分 京川舞、80分 京川舞、90+3分 京川舞
【日】24分 長谷川葵、72分 川原奈央、90分 川原奈央

取りつ取られつのシーソーゲーム。最後の最後、延長戦濃厚となったアディショナルタイムでこの日全得点を叩き出した京川舞の4点目で勝負が着いた。
スルーパスに抜け出してGKと1対1になるもGKのセーブにあう。弾き球を押し込んで1点目。
PA外からの強烈なミドルシュート。
この日なかなかボールに触れなかった仲田からのクロスに詰めて3点目。
同点に追い付かれた後半終了間際、ライン際でボールを受け自分で中に切れ込みDFをかわしての決勝点となる4点目。


たぶん後世に語り継がれるだろう今シーズンのユース世代のベストマッチだと思う。

日ノ本学園高校的にはやれることは全てやりきった感があり、当然悔しいだろうが、爽やかさも感じた。
特にこの日3点全てに絡んだ9川原奈央は1次リーグの赤紙退場の汚名を返上するだけでなくユース世代のFWとして名乗りを上げた試合になったのではないだろうか？京川があんな爆発をしなければ間違いなく川原奈央がこの試合のMVPだろう。
1対1であれだけ仕掛けられる我の強さはなでしこリーガー向きだと思う。まだ高校2年生で進路は未定だろうが学連に行かないでなでしこリーグへ進んで欲しい逸材だな。

また、まだ1年生の長身GK小高愛理（大分トリニータレディース出身）の活躍が目を引いた。1次リーグでも準決勝でもシュートへの反応・ハイボールの処理・キック力、全てが高いレベルでこのまま順調に育てばきっと日本のトップレベルのGKになりえる可能性を感じた。田渕径二・清水郁雄両GKコーチの指導力が問われるな。


常盤木学園高校からINACへ入団する選手がいるということで神戸の新聞社が取材に勤しんでいた。神戸というキーワードを使うなら寧ろ日ノ本学園高校から選手を獲得してくれた方がマスコミ的には書きやすいんだろうとは思うがそれは当分無いだろうなぁ。

最後の女子U-18選手権 準決勝①

第15回全日本女子ユース（U-18）サッカー選手権

〔準決勝〕2012/1/7（土）10:00K.O　市原緑地運動公園臨海競技場
晴　風強し　主審桐原純子　観客数218人

常葉学園橘高校 1-3(0-0、1-3） 日テレ・メニーナ
【常】46分 長田紗季
【日】 51分 籾木結花、59分 籾木結花、68分 長谷川唯

10籾木結花が2ゴール。
今日出場した4チームの中で常葉学園橘高校が1ランク落ちるとはいえ、日テレ・メニーナの選手個々の技術とサッカー脳が高かった。日テレ・メニーナの守備がこの年代にしては超堅かった。普段どういう練習をしているんだろう？
強風下とはいえ常葉学園橘高校も日テレ・ベレーザに今大会初失点となるゴールを放ったのは称賛に値する。
10高木ひかりをCBに配したことでこの失点で済んだんだろう。
※GKのバックパスキャッチという珍しいファールがあった。


中盤の7中里優は広い視野で卓越したゲームメイクしたし、右SBの4清水梨紗は得点に絡む右からの切り込みからのゴール前のクロス。
前線の11鳥海由佳（JSCレディースの鳥海の妹さん）は小気味良く相手陣内を駆け回っていた。
さすがは日本で一番強いユース世代のクラブチームだな。
やっぱりこの大会で結果出すにはなでしこリーガーをある程度揃えないと難しいなとも改めて思った。

世の中のクラブチームが皆このクオリティを保てて、結果的になでしこリーガーや大学の部活動に輩出できたなら、たとえユース世代のクラブ対象の全国大会が無くなってもチームは存続できるはずだ。
ぜひ、15回目で最後となる全日本女子ユース（U-18）サッカー選手権ではクラブチームの代表として優勝して欲しい。高体連に一矢報いて欲しい。

まあ、日テレ・メニーナは中学生主体で上背が無いのがどう影響するか気になる。