26.11.03 陰 陽 師 no.592
「おんみょうじ」と読みます。 占い師のことです。
江戸時代皇室から鑑札(許可)をもらって街辻で、謝礼を目当てに「占い」をすることを業とした者を言います。
当時は話を聞くだけで人心に安らぎを与え、悪事に走ったり凶行に及ぶ可能性をひそめた人の心の支えとして活躍し、さらに、適宜のアドバイスを与えるこ
とによって、信用を得るとともに人心の欲求不満による暴発を未然に防ぎ、治安維持を図った重要な職務でした。
また、街の辻に居座ることによって情報収集を図り、不穏な空気を敏感にとらえて上部に伝えることにより、重大な犯罪を未然に防ぐ効果も期待された存在
でした。
政(まつりごと)は主に幕府が担当しましたが、皇族も勢力を蓄えるためにいろんな知恵を働かせ、来るべき倒幕に備えた資金集めをしていたようです。
陰陽師の鑑札制度もその一つで、これによってかなりの蓄財がなされたと推定されています。
さて、人は他人に話を聞いてもらうだけで欲求不満が解消するものです。
だらだらとつまらない話を聞かされるのは苦痛ですが、聞いてあげるのももしかしたら、社会奉仕になるのかもしれません。