小言コウベイN

日々感じた風刺等について書いています。

火中の栗

2016-06-30 20:51:03 | 日記

          28.07.01    火 中 の 栗    NO.1119

 「他人の利益のために危ないことをする」という意味でしょうか? 同期入社のU君は才能もあ

りましたが、飲む・打つ・買うの三拍子そろった遊び人で「夜の帝王」などとあだ名されていまし

た。  ある時、水商売でバツイチの子連れの女性に熱愛された。  

俺がこの女性を幸せにしてあげないことには、この人はダメになってしまう・・・結婚すべきか? 

見捨てるべきか? 悩みに悩みました。  でも、そうすることはまさに「火中の栗」を拾うこと

そう上司から諌言されるとなお一層「おれがやらなきゃだれがやる!」との思が募る。

でも、そういうU君の胸中を察した彼女が、ある日突然U君の前から忽然と姿を消してしまった

のです。  U君は一時期ショックで意気消沈していましたが、その心の痛みを同じ職場にいた

S嬢が癒やしてくれたので、U君は「焼けぼっ杭に火がついたように」S嬢と結婚しました。

メデタシ メデタシ。

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債務免除

2016-06-29 20:18:13 | 日記

         28.06.30    債 務 免 除   NO.1118

 私がサラリーマンをしていた昭和30年代と言えば、豊かでなかったけれど「サラリーマンは

気楽な稼業」だったのかもしれません。

同僚に酒好きで飲み屋の借金が年収に達するくらい溜めていた人がいました。

なんとか解決しようと郷里の親に「半分でいい、あとの分は放棄するから遺産相続する財産

を先にください」と直談判におよびました。    「馬鹿もん!」「お前の顔なんか見たくもな

い!」「二度と我が家の敷居を跨ぐな!」・・・と怒鳴りつけられて、意気消沈して帰って来ま

した。  付き合っていた女性から結婚を求められてもいましたので「万事休す!」

そこで彼は数十軒あった飲み屋さんに、一軒一軒土下座するようにして「債務免除」を求め

ました。  「申し訳ない・・・借金を抱えたままでは結婚も出きない、残金の1割を現金でお

支払いしますが、あとの9割を免除してほしい」一から出直します。  結婚しても小遣いの

範囲内で必ず飲みに来ます・・・。と頼んだのでした。

全ての飲み屋さんの了解を得て、借金を整理して彼はめでたく結婚したのです。 その後、

彼の酒好きは変わりませんでしたが、ハメを外すこともなく職務に専念し役員待遇にまで昇

進しました。  世の中今ほど世知辛くもなくのどかな時代でしたが彼の人徳があったからこ

そ、債務免除は成功したのだろうと思います。

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閨閥

2016-06-28 19:51:18 | 日記

         28.06.29    閨     閥    NO.1117

 「学閥」とか「財閥」という言葉はよく聞きます。 「学閥」は学校(学派)を中心とした係累で

「財閥」は「財」を中心としたヒエラルキー*です。  一方「閨閥」とは「閨」(ねや・・・つまり寝

室・・・狭義には夫婦の寝室の意味)ですから、「閨」を中心としたと関係と言えば、夫婦関係

から生じた関係ということで、厳密に言えば妻を中心とする勢力ということで、広くは親族関

係という意味につかわれます。 芸能人社会・政治家の多くはこの閨閥に属する人が多く、

そういう一握りの人たちが政治を支配する現状は、庶民を幸せにしようなんて考えはもとも

とありませんから、そういう人たちが政権を握っている限り、庶民が豊かになる政策がとられ

ることは期待できません。 小泉・安倍・麻生は中でもよくないし、野党だって松野頼久の親

父さんは頼三だったし、その親父やじさんは鶴平(づるへい…とあだ名された)だった。

会社経営に置いてもこの閨閥が支配している会社が多いが、おおむね活力が弱く、淘汰さ

れてゆく宿命にあるように思えます。

その点、ホンダ技研・ソニーは閨閥を疎外していて活力がある。

*ヒエラルキー ピラミッド型に構成された階級。

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枯れ木

2016-06-26 19:36:46 | 日記

           28.06.27    枯   れ   木  NO.1115

 「枯れ木も山のにぎわい」と言います。  枯れ細った貧弱な木だって雑木一本もない禿山

よりまし・・・ということでしょう。  ある結婚式の披露パーテイに新郎の大学時代のゼミの教

授が招かれた。

司会の友人はその先生を紹介するときにこう言った。 先生はお忙しい中新郎の披露宴に

ご出席いただき「枯れ木も山の賑わいを演出していただきましてありがとうございました。」  

物事知らないにもほどがある。

枯れ木も・・・は前述のように「例え枯れ木であってもないよりはマシ」という意味だから「先生

はいないよりましの飾り物にすぎないのです」と言っているようなもので失礼千万。

私がかつて友人の披露宴の司会をした時に、新郎の上司が一曲歌うというので歌っても

らったところ、なんとその選曲は「船頭小唄」だった。

*俺は河原の 枯れすすき 同じお前も 枯れすすき

  どうせこの二人はこの世では 花の咲かない 枯れすすき。

びっくり仰天とはこのこと。 おめでたい結婚式の披露宴でこんな歌をうたうなんて開いた口

が塞がらない。  それ以降、結婚式の司会などするものではないと思い、一度もやったこと

がない。  他人様って一体を考えているのか解らない。

もし、司会などしなければならない立場になった場合には、最初から最後まで、スケジュー

ルをキチンと組んで(ちょっと面白くはないかもしれないけれど)アクシデントが起きないよう

に淡々とやるしかない・・・と思います。 

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杏下の冠

2016-06-26 19:36:46 | 日記

                    28.06.28   杏 下 の 冠    NO.1116

 「杏下の冠・瓜田の沓」と言いますね。 杏は「すもも」。 スモモがリンゴだってみかんだっ

て同じこと。 木に果物が実っている場合、その木の下で冠(帽子)の乱れを直すような恰好

をしてはいけない。

果実を盗むものと疑われるというもの。 瓜田の沓(かでんのくつ)も同様スイカや瓜がなっ

ている畑で、靴ひもを触ってるとスイカドロボーを間違われるというもの。

東京都の知事だった舛添氏などは「瓜田の沓」どころか、都民の財布の中に入ってやりたい

放題に私物を買って、それを指摘されると「違法じゃない」と居直る。 なんと情けなく憐れな

ひとなんだろう。  また、そんな人を選ぶ東京都民っていったいどんな目をしてるのでしょう

か?  多くの庶民は「杏下に冠を正ず・瓜田で靴ひもを結びなおす」ようないかがわしいこと

はしていない。

いやしくも人の組織の頂点に立つものは、この言葉意味を真摯に理解し職務に専念してい

ただきたい。

         

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