空のように…

空:広い。大きい。変幻と不変・・・
勝手にそんなイメージ持ってます。
まあ、空も怒りはしないでしょう。

三毛猫。おす?めす?

2005-11-24 18:40:57 | 健康・科学, etc.
明日でテストは最後になります。レポートはあと4つ残っていますが…
どうせなので、明日のテストに関連した話でも。

三毛猫。白地に茶色と黒の、まだら模様。
三毛猫を見た場合、かなりの確率で、その性別を当てることができますが、分かりますか?
何かのTopicで知っている人もいるかと思いますが、なんと、ほとんど全ての三毛猫が、メスです。
これには、遺伝の話が関係してきます。

雄と雌の決定がどうされるか、知っていますか?
これは、XとYでしばしば表される、性染色体の組み合わせで決まります。哺乳類では、雌はXX、雄はXYの組み合わせを持ちます。
一方、猫の毛色を決める遺伝子のうち一つに、茶(O)/黒(o)の遺伝子があります。三毛猫では、Oo、つまり茶色と黒の両方の遺伝子が働くことで、両方の色が出るのです。
ではなぜ雄の三毛猫がいないのか?
実はこの茶/黒の遺伝子は、X染色体上にのっかっています。そうなると、XXを持つメス猫はOO・Oo・ooの2通りの組み合わせが考えられ、Ooの可能性があるのですが、X染色体を一つしか持たないオス猫は、Oかoの組み合わせしかありません。
そのため、三毛猫⇒めすということが言えるのです。

さらに、Oo⇒茶色と黒が両方出る、といいましたが、あれ?と思った人もいるかもしれません。高校の教科書で習ったメンデルの法則では、二つの対立する形質があった場合(この場合は茶/黒)、優性の法則に従えば、どちらかの色だけが出るはずではないか、と。
ではなぜ、Oとoの両方がでるか、というと。場所によって、どちらかのX染色体が不活性化されるからなんです。とある部位では茶色の遺伝子が抑えられて黒色が、ある部位では黒が抑えられて茶色が、というようになります。この選択は、場所によって、個体によってランダムです。双子の子猫だって、全く同じ柄にはなりません。
このような後天的な遺伝子の調節などについてやっている分野を、エピジェネティクス(epigenetics)と呼び、従来の遺伝学(genetics)とは別な、新しい分野として研究が盛んになっています。

また、白色の部分については、また別の遺伝子が働いています。各にゃんこの色はいろいろな遺伝子によって左右されているのです。

奥深いですよねー。三毛猫の科学については、以下のリンクでどうぞ。
MANEKINEKO CLUB
招き猫大解剖~三毛猫の科学
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