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あいりのCinema cafe

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『旅情』(SUMMERTIME)書かなきゃ死ねない、パートⅡ

2004-09-11 09:03:54 | アメリカ映画 (40)
9月というのに暑いですね。
涼しい国にバカンスに出かけたいところ、ベニスなどいかがでしょう?笑

ryojyou
監督 デビッド・リーン
出演者 キャサリン・ヘップバーン、ロッサノ・ブラッツィ、イザ・ミランダ

別れのシーンには汽車がお似合い~♪
キャサリーン・ヘプバーン亡くがなってもう1年が経つかな。
『旅情』・・デビッド・リーン監督って『第3の男』の監督さんなんだ。知らなかった。
大阪のコンサートホールがたまにリバイバル映画を上映して、学生だった私は500円くで見たんですよ。

婚期を逸したどこか寂しげなアメリカの女性が休暇をとってベニスにやって来ます。うんうん。
彼女は街でのユーモラスな失敗から、素敵な男性(ロッサノ・ブラッツィー)と知り合います。
キャサリーン・ヘプバーンは知的でちょっとそそっかしい愛すべき大人の独身女性がお似合いでしたよ

趣味はいいけれど、普段は地味な服装の彼女が赤いハイヒールを履いて黒いシックなドレスでおしゃれをします。デイトなんですね!
彼女、見違えるほどにエレガントで綺麗でした。
ヘプバーンって二人ともなんでこんなに素敵なんでしょうかね。
彼に会って、抱き合い二人の姿が部屋に消えた後、ベランダに残る片方だけの赤いハイヒール。
それが全てを語る上品な演出でした。
ベニスの風景が美しくていつか行ってみたいって思ったけれど、実現せず今に至っております。ウヘ
でも、彼女は男性に事情こそあれ妻子があることを知ります。
旅先での燃え上がるような恋、でも彼女にとっては一生で一度の本気の恋だったはず。
自分の帰るべきところに帰ろう、そう決めた彼女は汽車に乗ります。
彼がホームに駆けつけ彼女に小さなプレゼント(お花だったかな)を手渡そうとします。
彼女は身を乗り出して手を差し伸べるのですが、届きません。
ああ~もう少しで二人の指先が触れ合うのに・・

もう二人は二度と会うことはないだろう。
でも、彼女も愛することを経験できて良かった。
決してドロドロしない、大人の選択が潔く爽やかな別れの場面でした。

細身のヘップバーンはいつも首の周りがが隠れるようなドレスを着て、自分のウイークポイントを逆にチャームポイントに変えていました。
自分を良く知っている賢い人だったんですね。
私も真似したいところだけど、まずダイエットしなきゃなあ。ショボン





『哀愁』・ Waterloo Bridge 書かなきゃ死ねない!

2004-09-10 13:59:02 | アメリカ映画 (40)
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監督 マーヴィン・ルロイ
脚本 S・N・バーマン、ハンス・ラモウ、ジョージ・フローシェル
音楽 ハーバート・ストサート
出演 ヴィヴィアン・リー(マイラ)ロバート・テイラー(ロイ)ヴァージニア・フィールド(キテイ)
                   1940年
書かなきゃ死ねない!(笑)『哀愁』でっす。                 
マーヴィン・ルロイ監督と言えば『心の旅路』の監督でもあります。
古い映画ですが、思いの他ファンの多い映画ですね。
映画はウオーター・ルーの橋の上での初老の紳士の回想から始まります。

第一次世界大戦中のロンドン。
空襲を避けて地下鉄に逃げ込んだ将校、ロイと踊り子、バレリーナ、マイラ。
二人は惹かれあい、翌日には結婚を約束するほど。
でも、ロイに出陣命令が下り慌しく二人は離れ離れになります。
戦時下でも、友人のキティと支え合い、懸命にロイを待つマイラ。
けれど、新聞にはロイ戦死の誤報が載っていたのですねえ。涙
そして、職も失い、頼る人もなく、生活のためにマイラはついに娼婦に身を落としてしまいます。
或る日、駅に仕事のため帰還兵たちに笑みを投げかけている時(この時のビビアンのチャーミングな表情はスカーレットを想わせます)マイラは無事帰還したロイに出くわします。
マイラの驚きと哀しみの表情が胸に突き刺さります。はあ~。
ロイは彼女と結婚すべく故郷に連れて帰りますが、伝統ある旧家のロイの屋敷で、マイラは針のむしろです。
思い余った彼女は・・
哀しい物語ですわ。
ビビアン・リーが『風と共に去りぬ』とは違う清純な踊り子役で、バレリーナ姿が優雅です。
駅で、帰還兵に媚を売るビビアンはやっぱりスカーレットでした。
以下結末に触れてるので、未見のかたは気を付けてね。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
二人の思い出の曲は「別れのワルツ」(蛍の光)。

この時代は貞節という事が今よりずっとずっと重要な事だったかも知れない。
マイラのしたことは間違っていたかも知れません。
生易しいことではないかも知れないけど、過去は捨てて強く生きて欲しかったと、ちょっと思ってしまったな私は。
でも、悲劇だからこそ、この映画が今の時代にも人々の心に残るのでしょうね。

この映画が日本の『君の名は』の元になったことはずっと後に知りました。




『心の旅路』映画によく出てくるテーマ、記憶喪失について~♪

2004-09-09 13:52:52 | アメリカ映画 (40)
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『冬のソナタ』では記憶喪失が物語りの鍵でしたね。
古今東西、映画やドラマにはこのテーマがよく出てきます。

そこで、思い出すのが『心の旅路』。
それから、邦画では『銀座の恋の物語』ですね。
『銀座~』は事故に遭った浅岡ルリ子さんが記憶をなくし別の人格になってしまうというまか不思議な映画だったっけ。
恋人の裕次郎さんが彼女を探し出し、彼女も記憶を取り戻し、めでたしめでたしでした♪
さあ!今日は記憶喪失をテーマにした映画の元祖?『心の旅路』のお話です。

心の旅路・Random Harvest

監督 マーヴィン・ルロイ
出演 ロナルド・コールマン(スミシイ)グリア・ガースン(ポーラ) フィリップ・ドーン
流石、古だぬきの私もこれはNHKかなTVで見ました。
ロナルド・コールマンってコールマン髭(鼻の下の髭、アレです)で有名ですね。

或る日ポーラは病院から抜け出して来たらしい記憶喪失の男、スミシイと出会い、郊外の小さな可愛い家で、一緒に暮らすようになります。
でも、スミシイはある事をきっかけに記憶を取り戻します。
ここがややこしいのだけど、スミシイは過去の記憶を取り戻すけれど、記憶を失っていた時期(ポーラーと幸せな生活)は覚えていません。

数年が過ぎ、スミシイは辣腕の実業家に戻って働いています。
その傍には秘書のポーラが。ヘッ?
この設定にはアレ?ととまどったけど、ポーラは彼に何も言わず、じっと彼が自分を思い出すのを待っています。
無理強いしないというか、奥ゆかしいポーラです;

スミシイが昔の記憶を取り戻した時、ポケットに鍵を持っていました。
何の鍵でしょう?スミシイはそれが空白の時間に関係するものだと、漠然と気づいています。
或る日、フと仕事で立ち寄った街にスミシイは懐かしさを感じます。
記憶を頼りに歩いて行くと、そこには花の咲き乱れる小さな家が。
スミシイはあの鍵を取り出して鍵穴に差し込みます。

そうです!鍵は二人の愛の巣の鍵だったのですね。
スミシイは全てを思い出します。
花の咲き乱れる小さな家とスミシイの輝く顔、ポーラとの”再会”感動的です。

この題名、近頃のそのまんまのタイトルと違って詩的で素敵だと思いませんか。
『心の旅路』邦題のほうが数倍素敵♪
グリア・ガースンが美しかったです。



ティファニーで朝食を

2004-09-08 23:26:00 | アメリカ映画 (40)
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ニューヨークのティファニーの近くに住むホリー・ゴライトリー。
ある日同じアパートの住人の青年作家と知り合います。
二人は愛し合うようになりますが、ホリーには暗い過去が、青年には意外な秘密(へえ~80)があります。
青年は、過去を清算し、ホリーに結婚を申し込みますが、
ホリーは自分の過去の思い出から逃れられず、拒絶してしまいます。

雨の中を猫を探し回るホリー。
猫を見つけて、顔を上げると雨の中でじっと佇む青年の姿が・・・

(愛しているわ・・・・・)
青年は雨に濡れた猫と彼女を、しっかりと抱きしめます・・・

ホリーは高級○ール○ールなんだそうですが、ヘプバーンだと少しもイヤらしくない♪
オードリーがアパートの窓に腰掛てギターの弾き語りをします。
テーマ曲「ムーン・リバー」が美しい。
ティファニー宝石店の前に立ってみたくなる・・・
そんな素敵な映画です♪




スミス都へ行く

2004-09-08 11:34:23 | アメリカ映画 (40)
古い映画について記憶を頼りにボツボツ書いてみようかと思います。

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監督 フランク・キャプラ
主演 ジェームス・スチュワート
1939年
これは随分前にTVで見ました。なんと!まだこの私も生まれていません!
民主主義とは?
アメリカの正義とは?
ある地方の平凡な青年ジョン・スミスが上院議員に選ばれます。
地方で少年たちのリーダーを勤めている心優しい青年をJ・スチュワートが好演。
平凡なゆえ、不正など見抜けるはずがないとの上層部の陰謀でした。
ところが、このおっとり善良な青年は政界の不正に気づきます。
政治には素人同然の青年は猛勉強の末単身、陰謀を暴くために立ち上がります。

たった一人で不眠不休の討論に敢然と立ち向かう青年。
初めは馬鹿にしていたマスコミや議員たちも、序所に心を動かされ、やがて彼の話に耳を傾け始める。
さりげない上院議員の励ましがスミスを救います。美味しい役ね。
決して夢物語ではなく正義は必ず勝つ!そう思わせてくれる映画。
古き良き時代のアメリカン・スピリッツに目からウロコでした。
硬い内容なのに、暖かさとユーモアを感じました。
このあたりがこの映画の凄さかな。

青年がワシントンに出て来て初めてリンカーンの像を見て感動する場面。
胸が熱くなります。
若者の純粋な気持ちがこちらにも伝わってくるんですねえ。
アメリカの人たちがJ・スチュワートをアメリカの良心”ジミー”と呼ぶのが頷けます。

この純粋な正義はどこにいっちゃったの?