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あいりのCinema cafe

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風と共に去りぬ・Gone with the wind

2004-10-20 10:01:11 | アメリカ映画 (40)

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製作 デビッド・O・セルズニック
監督 ビクター・フレミング
原作 マーガレット・ミッチェル
音楽 マックス・スタイナー
出演 ヴィヴィアン・リー(スカーレット・オハラ)
   クラーク・ゲーブル(レット・バトラー)
   オリビア・デ・ハビランド(メラニー・ハミルトン)
   レスリー・ハワード(アシュレイ・ウィルクス)
   ハッティ・マクダニエル
   トーマス・ミッチェル
   バーバラ・オニール   1939年、アメリカ
私の年代の女性は一度はこの映画を見ているのではないかな。
初めてこの映画を見たのは、私は高校生だっただろうか。
母と一緒に見た。

それから、何度見ても結末には胸が締め付けられる。
もう一度、スカーレットとバトラーに幸せになって欲しいなんて本気で考えた。
彼らがそれからがどうなったのか知りたいと渇望したものだ。
私と同じ気持ちの人が多いから、続編も作られたのでしょう。

プライドが高く一途で自分中心と欠点の多いスカーレットを自分の中に見る。
私はとてもじゃないけど、メラニーではない。
ただ、欠点が多いほうが人間らしいと思うけれど。

人はそれを失った時に、その人がかけがえのない人だったと知る。
しとやかなメラニーはいつも静かにスカーレットの後ろで彼女を守っていたのだ。
最後にスカーレットが、自分が本当に愛していたのはバトラーであることに気づく。
バトラーの台詞。
「君は謝れば何でもそれでですむと思っているが、そうではないんだよ」決定的に二人の間が壊れたと知れる悲しい台詞でした。

人生には取り返しのつかないことがあるのに。
今も私はそれを学ばず、愚かにも繰り返している。

原作も読んだが、壮大な歴史小説でもあった。
原作の一節をよく覚えている。
「スカーレットがアシュレイをもっと理解していたら、彼を愛さなかっただろう。
レットをもっと理解していたら、彼を愛したであろう」

恋愛や人生についててまだ無知だった私の頭の中に、この言葉が鐘の音のように響いたことを覚えている。

人生の折り返し点で、まだ大人になりきれていない自分がいる。

アメリカはこの映画を第2次世界大戦中に製作したという事は後で知った。。


★雨のニューオリンズ

2004-10-14 09:12:30 | アメリカ映画 (40)

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昨日に引き続き、ナタリー・ウッド繋がりです。

監督 シドニー・ポラック
出演 ロバート・レッドフォード ナタリー・ウッド
   チャールズ・ブロンソン      1966年製作 米

ふとTVで見かけたのだけど、見入ってしまった映画です。

姉が亡くなり、母は男と駆け落ちしてしまった孤児の少女が、寂れた駅の線路の上で遊んでいます。
その姉のお古のドレスをまとった少女が、美しかった姉の思い出を語るところから映画は始まります。

鉄道の周りに栄えた田舎町の宿屋を兼ねた居酒屋の”花”は美しいナタリー・ウッドです。
鉄道の監査員として街にやって来たのはロバート・レッドフォード。
二人は次第に互いを意識し始め、という訳なのですが。

ナタリーの母親は美しい娘を酒場の呼び物にするだけでは足らず、お金持ちの老人と結婚させ、自分も楽をする事しか考えていない。
鉄道閉鎖や、時代が荒んでいたという事情もあったかも知れないけど。
やっぱりこの母親は酷いと思うなあ。
自分の元から娘を奪うレッドフォードが気に入る筈がなく、ことごとく邪魔をします。
レッドフォードが去ってからも、彼を忘れられないナタリーは彼の後を追い、ニューオリンズにやって来ます。
幸せになれる!そう思った時、母親がナタリーを探し当て彼女の過ちをレッドフォ-ドに知らせる事で決定的に二人の仲を裂きます。
深く傷付いたナタリーは泣きながらアパートの外へ飛び出していきます。

もうお終い・・
ニューオリンズは彼女の心を映すように雨でした。

結局、レッドフォードも彼女の定めから彼女を救う事はできなかった。
それが見るものを歯がゆくするのだけど。
少女の姿が痛々しい。
この子も姉のように人に利用される人生を送るのかな。

ナタりー・ウッド、情感、表現力が豊かなたぐい稀な女優さんですね。
黒い瞳が生き生きと輝いて美しい人でした。
『ウエスト・サイド物語』と『草原の輝き』に出演。

後年、残念なことにボートで湖に出て謎の死を遂げました。


草原の輝き

2004-10-13 08:59:55 | アメリカ映画 (40)
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制作 監督 エリア・カザン
原作 脚本 ウィリアム・インジ
出演  ナタリー・ウッド  ウォーレン・ビューティ
           1961年
時代は1972年。
監督は『エデンの東』のエリア・カザンです。
出演はナタリー・ウッドとシャーリー・マクレーンの弟、ウォーレン・ビューティ。

この時代はまだまだ米国も人々の考え方が保守的だったのでしょう。
高校生のナタリーとビューティーは恋心を抱いていますが、ナタリーは厳格な母の影響でビューティの求めに答えられず、二人はともに苦しむ。
少し自暴自棄気味のビューティは他の女の子と付き合うようになります。
狭い片田舎で人々の好奇の目はナタリーには辛かった。
彼女は次第に心を病み自殺未遂を起こし、サナトリウムに入院することになります。

何年かが過ぎ、ナタリーも回復し笑顔を取り戻します。
お医者さんの理解ある婚約者もでき街に戻って来ます。
彼女も美しい大人の女性となってます。
見ている私もほっとしました。笑
そこには結婚したビューティがいた。
口では語り尽くせない想いを込めて見詰め合う二人の姿は心に残ります。

時は容赦なく二人の上を過ぎ去った。
青春の苦い思い出。輝かしい青春はもう二度と戻らない。

カザンはこのワーズワースの詩を高校の教室で、ナタリーに朗読させている。

Though nothing can bring back the hour of splendor in the grass, of glory in the flower, we will grieve not. Rather find strength in what remains behind.

草原の輝き  花の栄光
再びそれは還(かえ)らずとも
なげくなかれ
その奥に秘められたる力を見い出すべし

William Wordsworth

エリア・カザン監督、ハリウッドのアカ狩りでは暗い噂のあった人です。
でも、私は人間の弱さを描くエリア・カザン監督の映画が好きです。
人のさが、深い業を描き、それでも人の心、人生は美しいと教えてくれているような気がするからです。


ハイランダー/悪魔の戦士

2004-10-08 23:54:38 | アメリカ映画 (40)
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監督 ラッセル・マルケイ
原作・脚本: グレゴリー・ワイデン
脚本 ピーター・ベルウッド/ラリー・ファーガソン
出演 クリストファー・ランバート/ロクサーヌ・ハート/ショーン・コネリー
    クランシー・ブラウン/ビーティ・エドニー
       1986年、アメリカ・イギリス合作

心に残る映画に『ハイランダー』という作品があります。
私、欧米時代劇、中世の物語が好きなんです。
このハイランダーという種族は首が胴体から切り離されない限り永遠に生き続けるという何とも物騒な人たちなんですよ。
SFファンタジーですね。
ファンタジーと言えば、あの!ルトガー・ハウアー、ミシェル・ファイファーの『レディホーク』というロマンティック作品もありますが。

出演しているのがクリストファー・ランバート。
リュックベッソン監督の初期の作品に出ていたりする三白眼(白目が多い、笑)の目元がセクシー。
極度の近視のため、目つきが鋭くなるらしい。
大変、野性的な俳優さんです。

で、彼、マクラウドの剣の師匠がなんと!あの渋いショーン・コネリーさんです。
カッコいいです。ハイ。と・て・も
マクラウドは日本刀で闘います。
それで、ランバートは中世から第二次世界大戦を経て現代まで生き続ける訳です。

中世の時代に愛する人ができますが、自分は変わらないのに、薔薇の花のように愛らしかった妻も年老いて白髪となり、
「私の誕生日にはロウソクをともして祝ってね」と言い残し、彼の腕の中で亡くなります。
この場面の曲がとても美しくて切ないのですねえ。
もう二度と人を愛さないなんて嘆いたりしていました。涙

そうそう、このランバートの決め台詞が「Kind of magic」でした。
ん?スペル正しいですか?
その後、『ハイランダー2』『3』と製作されたけど、これはお笑い映画でした;はぁ~。カナシ~。

お笑い、中世物で思い出しましたあ。
ジャン・レノのフランス映画『おかしな、おかしな訪問者』。
映画館で、お腹の皮がよじれる程笑いましたね。あは
『レディホーク』『おかしな』はまた、次に紹介しましょうかね。





『モロッコ』伝説の美女、ディートリッヒ~

2004-09-12 11:15:54 | アメリカ映画 (40)
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監督: ジョゼフ・フォン・スタンバーグ
出演: ゲーリー・クーパー/マレーネ・ディートリッヒ
    アドルフ・マンジュウ        1931年
伝説のディートリッヒ!テレビのボロボロ;の画面で見ました。
ゲーリー・クーパーが若い!初めは誰か分からなかった;
外人部隊の若い兵士と酒場の歌手が出会い二人は互いに惹かれ合う。
兵士もモロッコに流れついた女もそれぞれが過去を引きずりながら。

女が大富豪に見初められたのを知り、兵士は黙って身を引く。
女は兵士への別れの言葉を鏡に書く。
ルージュで鏡に字を書く・・有名なシーンですね。
女は富豪(アドルフ・マンジュウ 映画『カサブランカ』にも警察官役で出演)の元で、何不自由なく暮らしているように見えるが。
兵士が部隊と共にモロッコを去ると知った女は、夢中で男の後を追う。
引きちぎったネックレス、散らばる大粒の真珠・・彼女の炎のような情熱に拍手!

部隊の後に続く家族だろうか、女はその人々を優しい眼差しで見つめやがて心を決める。『ついて行こう、どこまでも・・』
女は傲然と顔を上げ、履いていた靴を脱ぎかなぐり捨てる。
砂漠に脱ぎ捨てられたハイヒール・・・
テーマ曲も耳に残るぞくぞくするシーンでした。

物憂い眼差しのディートリッヒが凄く魅力的です。
『嘆きの天使』も魔性の女が似合ってました。
酒場でタキシードに身を包み、花を女性に渡しながら歌うディートリッヒが小粋で惚れ惚れします。
『ハンサムな女』。
このタキシード姿のディートリッヒを見るだけでもこの映画、値打ちがあると思います。