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NHK 小泉元首相ら「原発ゼロ法案」骨子発表で議論活発化も 1月11日 4時04分
小泉元総理大臣らが直ちにすべての原発を廃止するとした法案の骨子を発表したことを踏まえ、立憲民主党が、原発の再稼働を原則認めないことなどを盛り込んだ法案の作成を急ぐなど、今後、「原発ゼロ」をめぐる議論が活発化することも予想されます。
官房長官「原発依存度を可能な限り低減」
小泉元総理や細川元総理らが記者会見し、稼働している原発を直ちに停止して、2050年までに全ての電力を自然エネルギーでまかなうことなどを盛り込んだ法案を発表しました。
「もう安倍政権ではこの原発ゼロを進めるのは難しいのではないかと思います。しかし、いずれ近い将来、必ず原発ゼロは国民多数の賛同を得て実現すると思っていますから。今年も積極的に国民運動を展開していきたいと思っております」(小泉純一郎 元首相)
また、小泉元総理は「原発ゼロの国民のエネルギーは高まっていると実感している。このエネルギーは必ず日本の政治を変えていく」と訴えました。法案の実現に向けては、立憲民主党など原発ゼロの実現に積極的な政党と協力し、22日に召集見通しの通常国会への法案提出に向け準備を進めたいとしています。(引用ここまで)
小泉元総理大臣:「私は安倍総理に対して、原発ゼロを進めるべきだと言っているが、今までの言動を見てると、安倍政権では原発ゼロを進めるのは難しいと思う。いずれ近い将来、必ず原発ゼロは国民多数の賛同を得て実現する」
記者会見には細川護煕元総理大臣も出席しましたが、発言はしませんでした。小泉氏らが発表した法案は「原発の即時停止」「再稼働の完全禁止」「2050年までに太陽光発電などの自然エネルギーの比率を100%とする」などが柱です。今月から始まる通常国会に「原発ゼロ」法案の提出を目指している立憲民主党をはじめ、与野党に賛同を呼び掛ける方針です。(引用ここまで)
個人や団体でつくる「原発ゼロ・自然エネルギー推進連盟」(原自連、会長=吉原毅・城南信用金庫顧問)が10日、国会内で、全ての原子力発電の廃止及び自然エネルギーへの全面転換の促進に関する基本法案骨子を発表しました。原発の即時廃止を求める内容です。原自連は会見後、各党を訪問し同法案について懇談。日本共産党は小池晃書記局長、穀田恵二国対委員長が応対しました。
会見には、吉原会長のほか、原自連顧問の小泉純一郎、細川護熙の両元首相、幹事長の河合弘之弁護士が出席しました。
同法案は「基本理念」で、原発は東京電力福島第1原発事故によって「極めて危険かつ高コストで、国民に過大な負担を負わせることが明らかになった」と指摘し、「全ての原発は即時廃止する」と明記。「新たな産業と雇用を創出する成長戦略の柱として」自然エネルギーへの全面的転換を掲げています。
基本方針として、運転中の原発は直ちに停止することをはじめ、停止中の原発を今後一切稼働させないこと、太陽光など自然エネルギーを最大限に導入し、2050年までに全ての電力を自然エネルギーで賄う目標を掲げています。
会見で小泉氏は「安倍政権で原発ゼロを進める期待はできない。しかし、いずれ必ず原発ゼロは国民多数の賛同で実現すると思っている」と発言。さらに「どの政党であれ、原発ゼロ、自然エネルギー推進に全力で取り組むのならわれわれは協力していく」と述べました。原自連との懇談で小池氏は、「われわれとしても大歓迎したい。ぜひ法案としてまとめる努力をしていきたい」と応じました。
原発ゼロ・自然エネ基本法案要旨
原発ゼロ・自然エネルギー基本法案の要旨は次の通り。
第一 目的
この法律は、全ての原子力発電の廃止及び自然エネルギーへの全面転換の促進に関する基本的な理念及び方針を明らかにし、国等の責務及び推進体制等を定め、もって、わが国エネルギー構造の転換を実現することを目的とする。
第三 基本方針
一 運転されている原子力発電所は直ちに停止する。
二 運転を停止している原子力発電所は、今後一切稼働させない。
三 運転を停止した原子力発電所の具体的な廃炉計画を策定する。
四 原子力発電所の新増設は認めない。
五 使用済み核燃料の中間貯蔵及び最終処分に関し、確実かつ安全な抜本的計画を国の責任において策定し、官民あげて実施する。
六 核燃料サイクル事業から撤退し、再処理工場等の施設は廃止する。
七 わが国は、原子力発電事業の輸出を中止し、人類の平和と安全のため、かつての戦争被爆及び原子力発電所重大事故の当事国として、地球上の原子力発電全廃の必要性を世界に向けて発信する。
八 急速に進んでいる省エネルギーをさらに徹底させる。
九 太陽光、風力、水力、地熱、バイオマス等の自然エネルギーを最大限かつ可及的速やかに導入する。自然エネルギーの電力比率目標は、2030年までに50%以上、2050年までに100%とする。
十 地域経済の再生のため、各地域におけるエネルギーの地産地消による分散型エネルギー社会の形成を推進する。(引用ここまで)
赤旗 原自連“原発ゼロ切望”/小池氏“積極的な中身” [2018.1.11]
原自連の近江屋信広氏(元衆院議員)は法案を手渡し、「超党派で法案を国会に出して成立させ、原発ゼロ・自然エネルギー立国が実現できればと切望している」と協力を求めました。吉岡達也氏(ピースボート共同代表)が同席しました。
小池氏は「東京電力福島第1原発事故の反省を踏まえ、即時廃止という明確な方向を打ち出されていると思う。運転されている原発は停止するし、今停止している原発は今後一切稼働させない。非常に明確、積極的な中身だ。再生可能エネルギーへの転換、廃炉に向けたさまざまな手だても法案化されている」と法案の内容を歓迎しました。
穀田氏は「特に共同の場をつくってオープンに議論をしたらいいと思う。各党が一堂に会すことも含めて、どこが意見が違うのか、お互いの哲学も披歴したらどうか」と提案。また、「どの世論調査を見ても再稼働反対が過半数だ」として、超党派で一致する条件があると述べました。(引用ここまで)