日本の民主主義を体現しているのは何か!
日本国憲法に対する不確信が蔓延している!
正々堂々「憲法を活かす」を主張できないのは
私有財産である税金を納入する納税者・主権者への
背信行為である!
社説に「憲法」 の文字があるかないか!
注意深く読めば、判る!
安倍晋三首相の我儘を許すか、否か!
メディアは「憲法」を語れ!
与党も野党も=「どっちもどっち」論は
安倍晋三首相免罪!
西日本新聞 2020政治展望/この国のかたち問い直せNew 2020/1/3
https://www.nishinippon.co.jp/item/n/573043/
この国を支える屋台骨が揺らぎ、激しくきしむ音が聞こえるかのようだ。公正・公平であるべき行政の不正が後を絶たない。国会の行政監視は機能せず、政治不信は募るばかりだ。
2度目の東京五輪とパラリンピックを迎える今年は戦後75年の節目でもある。私たちはどんな国づくりを目指すのか。この国のかたちを問い直し、国民的合意を踏まえて将来のグランドデザインを描く年としたい。地に落ちた感のある政治の信頼回復こそ、その大前提となる。
■横行する「官の不正」
昨年は「官の不正」に始まり、「政治不信」で暮れた1年だった。年明け早々に厚生労働省の毎月勤労統計でデータ操作が繰り返された「統計不正」が問題化する。雇用保険の過少給付などに波及し、政府予算案を組み替え、閣議決定もやり直す前代未聞の事態となった。
障害者雇用数の水増し、森友学園問題を巡る財務省の決裁文書改ざん、イラクに派遣された陸上自衛隊の日報隠蔽(いんぺい)など、ここ数年続発する不正はまさに底なしの様相である。極め付きは昨年末に発覚した「かんぽ不正」処分案を巡る総務事務次官の情報漏えいだろう。
昨年の臨時国会で野党が追及した「桜を見る会」の疑惑は、安倍晋三首相率いる長期政権のひずみを露呈するとともに、公文書管理と情報公開、政治家の説明責任や「政と官」の関係など民主主義の土台の在り方を鋭く問い掛けている。
官の不正や暴走が、手を替え品を替え繰り返される背景に、その場しのぎの対応でお茶を濁し、責任の所在を曖昧にしたまま、うやむやにする構造的な問題が巣くってはいないか。
それは有権者の付託を受け結果責任を厳しく問われるべき政治の弛緩(しかん)であり、国会の怠慢と言っても過言ではあるまい。
与野党を問わず政治に強く求めたいのは、そんな現状認識と謙虚な反省である。
■「信なくば立たず」
今年の政治は、任期満了まで折り返しの2年を切った衆院の解散・総選挙を意識した展開となるだろう。安倍首相の自民党総裁任期は2021年9月までであり、その翌月は衆院議員の任期が満了する。首相は昨年12月の記者会見で「国民の信を問うべき時が来たと考えれば、ちゅうちょしない」と述べた。
これに対し、野党は立憲民主党の枝野幸男代表が国民民主党の玉木雄一郎代表ら共同会派を組む政党・議員に合流を呼び掛けている。先の臨時国会で積み重ねた共同会派の成果を足場に「強い野党第1党」をつくろうという試みだ。
首相は野党結集の状況や「ポスト安倍」候補の動向、憲法改正論議の進展を勘案しながら解散のタイミングを計ることになろう。首相に注文したいのは、いたずらに政局の駆け引き材料として解散風を吹かせないことだ。野党も解散ムードに浮足立つことは厳に慎んでほしい。
相変わらず改憲に意欲を示す首相だが、ここは国民の賛否が分かれ、連立与党の公明党も慎重な改憲に長期政権の体力を消耗する局面ではあるまい。
「信を問う」前に「信なくば立たず」である。カジノを含む統合型リゾート施設(IR)事業を巡る政界汚職で国民は一段と政治不信を募らせている。政治の信頼回復と行政の不正根絶にこそ、首相は全力を尽くすべきだ。野党も政権の疑惑を追及する一方、国会の行政監視機能を強める政策立案で現実的な政権担当能力を示してほしい。 少子高齢化と人口減少、東京一極集中と地方の衰退、持続可能な社会保障制度と将来世代に付けを回さない財政再建など、深刻な課題だらけである。不信や疑惑にまみれ、たじろいでいる場合ではない。政治が国民の信頼とともに活力を取り戻し、本来の役目を果たす時である。(引用ここまで)