私の住む地区ガルバテッラはローマの観光の中心街からちょっと出たあたりにあります。地下鉄の隣の駅はピラミデでそこまでは大抵の観光地図にも載っているでしょう。ただ反対の隣の駅はローマ四大教会の一つサン・パオロ教会があるので、広い意味ではまだ観光地区の中でもあるでしょう。この地区には1920年ごろから公営住宅の建設のプロジェクトが始まり、実は変わった建築スタイルの家々が立ち並ぶことで、建築に興味のある人びとがわざわざやってくる所でもあります。そのプロジェクトは当初イギリスのガーデンシティをモデルにして始められ、そのため低層でお庭のある、まるで田舎にいるようなのんびりとした雰囲気のステキなお家が今も残っています。ただ公営住宅のプロジェクトでもあり、高級感というのとは違います。そんなわけで、庶民地区のイメージの強いガルバテッラでしたが、最近どうもイメージがかわりつつあるようです。
とはいえ、引っ越してきた頃、私はとてもがっかりしていました。駅の周りはゴミだらけ、落書きだらけ、なんだか躾のない若者がぶらぶらしている、住人のゴミだしの仕方も酷いし、素敵なお店というものは全くなく、道はペットの落し物だらけ・・・。住人は自分の町をきれいにしようとする気がないのか、といつも怒っていました。昔からのローマっ子たちが今も住む地域とあって、ローマ弁で話す人々、サッカーのローマの試合があると、建物が揺れるぐらいに周囲がざわめく・・・とまあ本当に庶民の町であります。この変わった建築の家々もなんだか夜はお化け屋敷のようにも見えていました。
ところがこの家々は、都会での夢の庭付き一軒家もあるわけです。今、価格も上昇、手放す人もなかなかいないので、人気が上がり続けているとのこと。(ちなみに我が家は普通の建物の3階。)私の通うモザイク教室の地区は、大使館などもあるようなちょっと高級住宅街の近くにあって、来られるマダムたちも豊かな方が多かったりします。口が動かないと手も動かないイタリア人たちですから、作業中もいつもおしゃべりをしています。(私は口を動かすと作業が進まない。)そこで、住んでいるところの話なんかにもなるのですが、この間もそんな話になったので、「ガルバテッラは汚いし、このあたりとは全然違う」という話をしました。「ローマはどこも同じよ、この辺も汚いわよ。ガルバテッラなんて今人気の地区じゃない」と言われました。「へえ~、そうですかね」と言うと、このマダム「トレンディ、トレンディ」と英語で連発してました。
確かに、最近のガルバテッラの「トレンディ」化はちょっと目に見える形で表れてきたのは本当です。日本では実家の近くにもあるイタリア料理・食材の専門店Eatalyがなんと家のすぐそばに出来ました。何か工事をしているなとは思っていたのですが、まさかこんなものができるとは。
4フロアあって、イタリア料理に関するありとあらゆるものが揃っています。中に入るなり東京にいるような気分になりました。
イタリア中のハムやチーズ。
パスタコーナー。いろんな形のがあって、博物館のよう。
もちろんワインは欠かせない。
そうくればオリーブオイルももちろん凄い種類。ドルチェ類もローマではあまり見られない、イタリアの他の地方のお菓子も売っています。そして、買い物をするだけでなく、食事もでき、お料理やワインのコースなど、さまざまなイベントも企画されるようです。急にガルバテッラが気に入ってきました。
このEatalyは、もともと鉄道の駅の建物でずっと使われず廃墟化していた所を改装して作られました。駅自体は別の場所にあって、私も時々利用しています。今まではTrenitaliaという鉄道会社しかありませんでしたが、最近ナポリーローマーボローニャーミラノをつなぐ新しい鉄道ITALOというのができ、それもこの駅にとまるようになりました。
赤い車体のおしゃれな電車です。料金も安く設定されているようで、今までは競争のなかったTrenitaliaもこれで料金を改定したり、サービスをよくするかしら?電車では不便なことが多かったので、このイタロが頑張ってくれるといいな。
このEatalyがオープンして翌日には新しい橋の開通式もありました。3年ぐらいかかって工事をしていたのですが、やっと開通。こんな橋必要なのかなと思っていましたが、出来上がるとなかなか立派です。
開通式にはローマ市長が挨拶され、大勢の人が見に来ていました。朝からヘリコプターの音がうるさく。
橋の反対側の地区も今大規模な範囲で工事中です。若者のための文化施設という話から最近はショッピングモールができるという噂に変わりました。まあいつになることやら?という問題はありますが、今後のガルバテッラ楽しみです。
コロッセオまで来られたら、ちょっと足をのばして来てみてください。
日が沈む頃、橋を渡ってウォーキング。なかなか気持ちがいいです。ガルバテッラに住みたがったダニィは先見の明があったのかな。
とはいえ、引っ越してきた頃、私はとてもがっかりしていました。駅の周りはゴミだらけ、落書きだらけ、なんだか躾のない若者がぶらぶらしている、住人のゴミだしの仕方も酷いし、素敵なお店というものは全くなく、道はペットの落し物だらけ・・・。住人は自分の町をきれいにしようとする気がないのか、といつも怒っていました。昔からのローマっ子たちが今も住む地域とあって、ローマ弁で話す人々、サッカーのローマの試合があると、建物が揺れるぐらいに周囲がざわめく・・・とまあ本当に庶民の町であります。この変わった建築の家々もなんだか夜はお化け屋敷のようにも見えていました。
ところがこの家々は、都会での夢の庭付き一軒家もあるわけです。今、価格も上昇、手放す人もなかなかいないので、人気が上がり続けているとのこと。(ちなみに我が家は普通の建物の3階。)私の通うモザイク教室の地区は、大使館などもあるようなちょっと高級住宅街の近くにあって、来られるマダムたちも豊かな方が多かったりします。口が動かないと手も動かないイタリア人たちですから、作業中もいつもおしゃべりをしています。(私は口を動かすと作業が進まない。)そこで、住んでいるところの話なんかにもなるのですが、この間もそんな話になったので、「ガルバテッラは汚いし、このあたりとは全然違う」という話をしました。「ローマはどこも同じよ、この辺も汚いわよ。ガルバテッラなんて今人気の地区じゃない」と言われました。「へえ~、そうですかね」と言うと、このマダム「トレンディ、トレンディ」と英語で連発してました。
確かに、最近のガルバテッラの「トレンディ」化はちょっと目に見える形で表れてきたのは本当です。日本では実家の近くにもあるイタリア料理・食材の専門店Eatalyがなんと家のすぐそばに出来ました。何か工事をしているなとは思っていたのですが、まさかこんなものができるとは。
4フロアあって、イタリア料理に関するありとあらゆるものが揃っています。中に入るなり東京にいるような気分になりました。
イタリア中のハムやチーズ。
パスタコーナー。いろんな形のがあって、博物館のよう。
もちろんワインは欠かせない。
そうくればオリーブオイルももちろん凄い種類。ドルチェ類もローマではあまり見られない、イタリアの他の地方のお菓子も売っています。そして、買い物をするだけでなく、食事もでき、お料理やワインのコースなど、さまざまなイベントも企画されるようです。急にガルバテッラが気に入ってきました。
このEatalyは、もともと鉄道の駅の建物でずっと使われず廃墟化していた所を改装して作られました。駅自体は別の場所にあって、私も時々利用しています。今まではTrenitaliaという鉄道会社しかありませんでしたが、最近ナポリーローマーボローニャーミラノをつなぐ新しい鉄道ITALOというのができ、それもこの駅にとまるようになりました。
赤い車体のおしゃれな電車です。料金も安く設定されているようで、今までは競争のなかったTrenitaliaもこれで料金を改定したり、サービスをよくするかしら?電車では不便なことが多かったので、このイタロが頑張ってくれるといいな。
このEatalyがオープンして翌日には新しい橋の開通式もありました。3年ぐらいかかって工事をしていたのですが、やっと開通。こんな橋必要なのかなと思っていましたが、出来上がるとなかなか立派です。
開通式にはローマ市長が挨拶され、大勢の人が見に来ていました。朝からヘリコプターの音がうるさく。
橋の反対側の地区も今大規模な範囲で工事中です。若者のための文化施設という話から最近はショッピングモールができるという噂に変わりました。まあいつになることやら?という問題はありますが、今後のガルバテッラ楽しみです。
コロッセオまで来られたら、ちょっと足をのばして来てみてください。
日が沈む頃、橋を渡ってウォーキング。なかなか気持ちがいいです。ガルバテッラに住みたがったダニィは先見の明があったのかな。