たんぽぽの心の旅のアルバム

旅日記・観劇日記・美術館めぐり・日々の想いなどを綴るブログでしたが、最近の投稿は長引くコロナ騒動からの気づきが中心です。

多様なものの見方を尊重する社会であることが、人々の幸福追求に欠かせません

2023年04月27日 01時36分40秒 | 気になるニュースあれこれ
2023年4月25日静岡新聞、

https://www.at-s.com/news/article/shizuoka/1230120.html

「憲法学者 根本猛さん 「森を見て」互いを尊重【アフターコロナへ 私の視点④】

憲法13条に「すべて国民は、個人として尊重される」とあります。権力は、個人の生き方に関与してはならないという意味です。健やかに生きるうえで、多様なものの見方や考え方、選択が認められる社会であることは大前提です。新型コロナウイルス下は、その大前提が揺らぐ危うさを感じました。

2020年から政府は徹底した感染対策を呼びかけていましたが、世界保健機関(WHO)の発表などから、少なくとも子どもや若者については「ここまで大騒ぎする話か」と疑問でした。

 21年、静岡市内の感染症医らが、医療、教育、報道関係者を集めて開いた「コロナ差別を考える勉強会」に参加しました。そこで初めて「大半の感染者は、テレビで報道されているように重症化しない」「政府が進める感染対策は過剰」と、政策に懐疑的な意見を持つ医師に出会いました。

 東京発の報道からは、医師の間でさえ見解が分かれていると知る機会はほとんどありませんでした。徹底した感染対策を続けるという国の目標に、国民が協力する方向へ世論が形成された。まるで非民主主義国家のありさまでした。

 一方、個人レベルでは、マスク着用一つをみても、一人一人が実にさまざまな考えを持っていました。例えば私は高齢でも幸い健康なので、何が何でも感染を避けようとしたことはないのですが、もし自分や家族に基礎疾患があったら、違う考えだったかもしれません。個人のものの見方は、本人や近しい人の実体験に大きく左右されるもの。人を動かすのは、理屈よりも感情です。

 だからこそ、多様なものの見方を尊重する社会であることが、人々の幸福追求に欠かせません。互いを尊重するには、私たち一人一人が「木を見て森を見ず」に陥らないことが大切です。森を見るには、幅広い情報に触れ、社会には多様な見方があると認識することが第一歩です。

 国民の生命が失われるという非常事態に、一時的に一定程度、人権が制約されるのは仕方ありませんが、制約は不断に見直され、常に最小限であるべきです。その点、学校での長期にわたる黙食など、もっと早くに見直せたことがいくつもあったと思います。

 高齢者がコロナにかからないようにすることも大事だけど、これから90年を生きる子どもが今、充実した学校生活を送ることも大事だよね-。国難に直面したとしても、そんなさまざまな意見が、報道でも個人レベルでも自由に飛び交う国でありたいですね。

 ねもと たけし 国立国会図書館調査及び立法考査局職員を経て静岡大教授。2022年4月から同大名誉教授、放送大学客員教授。専門は憲法学。同性婚や中絶の米国判例を研究する。北海道出身、静岡市在住。66歳。」



ハンセン病の歴史を繰り返している日本、
https://twitter.com/kk_emergency2/status/1650653947798130690?s=20

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