たんぽぽの心の旅のアルバム

旅日記・観劇日記・美術館めぐり・日々の想いなどを綴るブログでしたが、最近の投稿は長引くコロナ騒動からの気づきが中心です。

2014年『CELEBRATION100!TAKARAZUKA』‗思い出し日記(4)

2020年05月17日 00時32分44秒 | 宝塚
2020年5月9日:2014年『CELEBRATION100!TAKARAZUKA』‗思い出し日記(3)
https://blog.goo.ne.jp/ahanben1339/e/6695f53d866f29aac557c5827fffa115



(公演プログラムより、杜けあきさん、麻路さきさん、高嶺ふぶきさん、稔幸さん、三木章雄先生の対談)

「🌹名曲「愛の宝石」を通して受け継ぐもの

三木:今回、レギュラー陣で最上級生なのが、カリンチョ(杜けあきさん)。親分です。

高嶺:私ね、カリンチョさんがセンターで、その横にいるというのがものすごく居心地がよくて。

杜:そんなそんな~。

三木:今回、ACT2のフィナーレで「愛の宝石」をみんなで歌ってもらうんだけれども、そういうところでもカリンチョにはビシッとしめてもらおうと思って。トップとして組をまとめるということを経験してきた人たちばかりが集まっている中、落ち着きをもって納まりつつ、みんなを引っ張っていくところもあって、親分としていい感じだなあと。

杜:先生、持ち上げてくださってありがとうございます。自分自身、今回の全日程出演キャストの中で最上級生なんだって、最初は驚きました。そして、最上級生として「愛の宝石」を歌うことに、何だかとても大きなものを受け取らせていただいた感じがしますね。

 私もトップ時代、先生に『ブライト・ディライト・タイム』と『スイート・タイフーン』の2本を担当していただいて。今回、『ブライト・ディライト・タイム』の主題歌「That,s Life」を歌いますが、退団してからもずっと歌ってきた、私にとっては人生の道しるべのような歌なんです。

 東日本大震災の後、出身地である仙台を慰問で回った時、ご自分たちも被災者である消防隊の方々が、ご自分の家族のことはさておき、人々のために笑顔で頑張っている姿を見て、私から一曲プレゼントさせてほしいと、この曲をアカペラで歌ったんです。そしたら皆さん泣いてくださって・・・。先生には本当に大切な曲を作っていただいたなと。

三木:あの作品の宝塚公演中に僕の母が倒れて、東京公演の集合日に亡くなったんだよね。その時、カリンチョが、先生のお母様のために・・・と歌ってくれたことが、心に残っていて。歌によって、僕自身にも、歌っているみんなにも、そして観ているお客様にも、いろいろな想い出が甦るところがあるんだよね。

杜:OG公演でいいなと思うのは、みんな、宝塚のいい想い出が身体中に充満したところで退団していて、その楽しかった想い出をもって、再びこうやって集まってやれるというところ。私も、100パーセント楽しかった!というところからみんなで始められるのがいいなと。

 みんなしっかりしているから、いろいろ話し合って、何かあった時は多数決で決めて行って、それで最終的にいい方向にいけばいいかなと思っています。ダンサーとシンガーの皆さんも本当に出ずっぱりで頑張ってくれているから、身体はしっかりケアしてほしい、それでみんなでいい舞台にしたいなと。

三木:ダンサーとシンガーのみんなも、退団していろいろな経験を重ねているけれども、こうして集まってやっていくうちに、だんだん全体として一つの雰囲気が生まれてくるところがあって、そこが面白いよね。

杜:それに、やっている私たち自身、今回みたいな楽しいショーが大好きなんですよ。明るくて、前向きに、幸せになれるところが、宝塚のショーの魅力だと思うので。

三木:この公演のための選曲作業は、100年の歴史を振り返る意味で、宝塚歌劇団に43年間かかわってきた僕としても非常に勉強になった。1914年4月、うら若き少女たち16人での第1回公演、当時のみんなのドキドキはどんなだったろうなんて想いを馳せたりもして、改めて、小林一三先生はすごいものをお作りになったなあと。

 今回、スータンさん(眞帆志ぶきさん)をはじめ、僕が入団した時すでにスターだった方たちも出演してくださるし、僕自身は、ここに集まった4人とは同じ時代、一緒に頑張ってきたという想いがあるし。すごい伝統をもったところにかかわってこれたんだなと改めて思っています。」

 「あやしい光で愛のしらべを~♪」

 なぜかわたしの中では麻路さきさんの声でなんども脳内再生される「愛の宝石」は、1992年、旧宝塚大劇場へのオマージュとして上演された月組『メモリーズ・オブ・ユー』の中でも歌われていて、わたしは東京宝塚劇場で生で聴いていたのでした。その他にも映像を通してなんどか聴く機会があり、タイトルをコンサートの場では思い出すことができませんでしたが耳に心地よく美しいメロディーラインは体に馴染んでいました。あらためて調べてみると、1973年星組『ラ・ラ・ファンタシーク-あなたに宝石を-』で 安奈淳さんが歌われたのが最初でした。作・演出鴨川清作(かもがわせいさく)のショー。「愛の宝石」の作曲は宝塚のモーツァルトと謳われた寺田瀧雄(てらだたきお)。宝塚歌劇団の歴史が続くかぎり歌い継がれていくであろう永遠の名曲。





 寺田瀧雄没後20年メモリアルコンサート、今年8月に梅田芸術劇場メインホールと文化村オーチャードホールにて予定されていましたが、4月末、来年6月-7月頃に延期することを梅田芸術劇場が発表しました。東宝は昨日、7月-8月帝国劇場の『ジャージー・ボーイズ』をはじめとする日比谷の公演と全国公演中止を発表。舞台の幕があがる日はまた必ず訪れると信じる気持ちを強くもって生き延びていこうと思います。
 

 観劇は不要不急のイベントではなく心の糧。


 なかなか気持ちが落ち着かず、もう書くのは無理かもと思うこともありますがこうしてまた楽しい想い出をたどることができました。キーボードの音は落ち着きますね。

 ささやかなブログへの訪問、今日もありがとうございます。


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