「10がつです。きたの くにでは、もう つめたい かぜが ふきはじめました。どうぶつたちは、ふゆごもりの よういです。
りすは くるみを あつめ、のねずみは あったかい ベッドを つくります。ありも とかげも へびも かえるも、いそがしそうに はたらいて います。
としよりの くまだけが ひとりぼっち。
「どうして みんなと いっしょに ふゆごもりの よういを しないの?」
あきの かぜが きくと、くまは はずかしそうに いいました。
「わたしの けがわは よれよれで、ところどころ けが ぬけている。これじゃ みっともなくて おもてに でられないよ。としを とるのは、さびしい もんさ。」
くまは、ためいきを つきました。
その ばん、おんなのこが くまの いえに きました。
「こんばんは。はずかしがりやの くまさんに、いい ものを もって きたわ。」
おんなのこは そう いうと、きれいな いれものを みせました。
「あきの はなから あつめた みつよ。まいばん すこしずつ なめてね。はるまでには つやつやの けがわに なれるわ。」
おんなのこは そう いうと、ひらりと とんで いきました。
くまは、はなの みつを ひとくち なめました。あまくて いい かおりの みつです。なめた とたんに、はなに つつまれたような きもちに なりました。
「あの おんなのこは、あきの かぜだったのかなあ。やさしい すてきな おくりものを くれた あのこ・・・。」
くまは うっとりと めを とじて、ねむります。
りすは くるみを あつめ、のねずみは あったかい ベッドを つくります。ありも とかげも へびも かえるも、いそがしそうに はたらいて います。
としよりの くまだけが ひとりぼっち。
「どうして みんなと いっしょに ふゆごもりの よういを しないの?」
あきの かぜが きくと、くまは はずかしそうに いいました。
「わたしの けがわは よれよれで、ところどころ けが ぬけている。これじゃ みっともなくて おもてに でられないよ。としを とるのは、さびしい もんさ。」
くまは、ためいきを つきました。
その ばん、おんなのこが くまの いえに きました。
「こんばんは。はずかしがりやの くまさんに、いい ものを もって きたわ。」
おんなのこは そう いうと、きれいな いれものを みせました。
「あきの はなから あつめた みつよ。まいばん すこしずつ なめてね。はるまでには つやつやの けがわに なれるわ。」
おんなのこは そう いうと、ひらりと とんで いきました。
くまは、はなの みつを ひとくち なめました。あまくて いい かおりの みつです。なめた とたんに、はなに つつまれたような きもちに なりました。
「あの おんなのこは、あきの かぜだったのかなあ。やさしい すてきな おくりものを くれた あのこ・・・。」
くまは うっとりと めを とじて、ねむります。