たんぽぽの心の旅のアルバム

旅日記・観劇日記・美術館めぐり・日々の想いなどを綴るブログでしたが、最近の投稿は長引くコロナ騒動からの気づきが中心です。

雪組『ファントム』_東京宝塚劇場千穐楽ライブビューイング(2)

2019年02月11日 14時34分31秒 | 宝塚
 記憶が鮮明なうちに断片的な備忘録。

 オペラグラスではそこまでわかりませんでしたが、衣装が豪華だなあと思いました。冠スポンサーがついているだけのことはあります。エリックもキャリエールも登場するたびに衣装が変わっていてさり気なく煌びやかな飾りがついていたりするのは宝塚ならでは。幻想的な世界観を高めています。カメラワークは個々の上半身のアップを映すことが多かったかな。細やかな表情の移り変わりをみることができて嬉しかったですが、大劇場で観劇した時にはすごいなあと思った従者のダンスがあまりわからなかったのは残念。娘役さんの二人がとても目をひいいたと記憶しています。全体も個々もみたい、同時に叶うのはなかなか難しい。

 一幕、エリックがオペラ座からクリスティーヌを連れ出す場面、わたしがみた大劇場公演ではエリックがクリスティーヌを抱き上げていましたがこの日はなかったですね。デュエットダンスではリフトしていました。望海風斗さん、男役さんとしては小柄だしすごく細いので無理のないようにと思います。

 二幕、クリスティーヌを陥れるためオペラ座の出番直前、声が出なくなる飲み物をクリスティーヌに飲ませたカルロッタの部屋を訪れて復讐を遂げた直後、地下に戻りクリスティーヌに「よく眠れたかい?」と優しく声をかけるエリック。残酷さと優しさの両面をもちあわせている人間エリックの姿を望海さんは美しく魅せてくれました。クリスティーヌを森へ連れていった時の表情は人生のなかで少なかったであろうと束の間のやすらぎの時間で彼は自分を愛してくれた母といるような心地よさを感じていたのかな。自分はこれで十分幸せなんだって。そんなエリックが、仮面を外すと怖がってクリスティーヌが逃げ出したあとの泣き崩れる様は痛々しいものがありました。母だけは自分を愛してくれた、だから自分の顔が醜いと知ったあとも彼は生き続けることができたのかな。クリスティーヌと出会うとクリスティーヌだけが全て、クリスティーヌは自分だけのものという一途さが哀しい結末へと集約していきます。望海さんエリック、プログラムに大きな写真がとじ込みで掲載されていますが横顔が特に美しい。彫刻のように美しいお顔立ち。望海さんも在団年数を考えると引き際をすでに自分の中では決めていらっしゃるのかもしれません。わたしの勝手な推測なのでわかりませんが一回一回大切に拝見していきます。

 真彩希帆さん、ラブ・ネバのテーマ曲「愛は死なず」を聴いてみたいとふと思いました。かなりの歌唱力が要求される楽曲。ラブ・ネバではラウルと結婚したもののラウルは酒におぼれてすっかりやさぐれて二人の間に生まれたグスタフは実はたった一度だけファントムと月のない夜に結ばれて生まれた子どもでしたというなかなかの設定。クリスティーヌは嫉妬に狂ったメグジリーの放ったピストルに撃たれて旅立っていうエンディング。『ファントム』のクリスティーヌは、パリに出てきて歌えることがただただ嬉しく歌える喜びにあふれ、真っ直ぐに必死に生きていこうとしていてエリックに美しい声を見出され、エリックに一途に愛されと可憐なヒロインポジションっぽいですが真彩さんの持ち味は強い女性なのでバランスが難しいと思いましたが、強くなりすぎず望海さんとのバランスよかったと思います。パリの街頭で歌っていた時のちょっとまだうまくないところからだんだんと上手く歌えるようになっていくプロセスを細やかに歌いわけていました。ビストロで最初に歌った時は声が小さく、エリックが裏でサポートすると伸びやかな美声を聴かせて周りをあっと驚かせる場面が一番好き。さすがです。こんな美しい声、ずっと聴いていたいですよね。

 カルロッタの舞咲りんさんも大劇場よりもパワーアップしてました。笑いを取る場面もやりすぎずにカルロッタの滑稽さに客席が共感できるようなさじ加減で素はかなりの歌うまさんなのかなと思いますが聞くに堪えない音程の外し方など絶妙。今まで気がついていなかったのでこれまでどんな役をされてきたのか、プログラムを見返してみようと思います。

 シャンドン伯爵は『オペラ座の怪人』ではラウルのポジションであってますかね。役替わりで朝美絢をみることはできませんでした。彩凪翔さん、しどころはそんなにないのにすごくカッコいい印象で醜いエリックとの対比を鮮やかに魅せてくれたところが素晴らしいと思いました。エリックはシャンドン伯爵と対決するも殺そうと思えば殺せたのに殺さないんですよね。どころかシャンドンを生かした。エリックはシャンドンにクリスティーヌを託そうとしたのかなってふと思うのはエルベに気持ちが入りすぎているからですかね。

 若き日のキャリエールと劇中劇でオベロンを演じていた永久輝せあさん、光っていました。オベロンとタイテーニアが登場する劇中劇「真夏の世の夢」ですね。

 初演の宙組公演、オンデマンドで配信されているならみてみたいと思います。年を重ねてリアルタイムでみていた時にはわからなかった発見がいろいろとありそう・・・。

写真はすべて宝塚ジャーナルよりお借りしています。
























 2013年の2月に母を見送って7年が過ぎました。自分が今生きているということが全て。とにかく一日一日を無事に生き延びていきたいです。郷里に帰ってきてからは自然災害の次に交通事故がこわいです。いつ車に轢かれるかわからないリスクが高すぎ。せめて押しボタン式の信号をつけてほしいっていう要望を行政に出そうと真剣に考えているこの頃です。年に数人事故は起きているようなので実際危ないのよ、事故がおこってからではおそい。ライブビューイング会場いずれにしても遠いのでまた社会に戻ることができたとしても翌日休まないと厳しいかなとかそんなことはまたその時に考えよう・・・。


この記事についてブログを書く
« 雪組『ファントム』東京宝塚... | トップ | カウンセリングスクールのつ... »

宝塚」カテゴリの最新記事