たんぽぽの心の旅のアルバム

旅日記・観劇日記・美術館めぐり・日々の想いなどを綴るブログでしたが、最近の投稿は長引くコロナ騒動からの気づきが中心です。

東京電力・福島第一原子力発電所事故の特徴

2022年03月30日 00時46分03秒 | 東日本大震災


 分厚い一冊、10年越しでようやく一通りなんとか読み終わりました。先週気温が低下した時の首都圏の電力逼迫、ロシアのウクライナ侵攻、海外へのエネルギー依存度をさげるために資源のない日本は、停止中の原発を今すぐ再稼働させるべきなのか、むずかしくてわかりません。一人一人が考えるべき時なのでしょう。当時就労していた大会社で、決算期の業務をやっつけながらもパソコンの画面に、放水する様子を流すニュース映像を立ち上げ、気もそぞろに緊張感をもって見守っていたことを思い出します。せめて、あの時なにが起っていたのかをたどっていきたいと思います。

 現在日本で稼働中の原発は、四国電力伊方発電所3号機、九州電力玄海原子力発電所4号機、九州電力川内原子力発電所1号機。

原子力規制委員会HPより、

https://www.nsr.go.jp/jimusho/unten_jokyo.html?msclkid=39c82ff3af7411ec94ac46f507c5e83e

『福島原発事故独立検証委員会 調査・検証報告書 』より、

「福島原発事故独立検証委員会 北澤宏一委員長メッセージ
 不幸な事故の背景を明らかにし、安全な国を目指す教訓に

-東京電力・福島第一原子力発電所事故の特徴-

 福島第一原子力発電所の事故の最大の特徴は、「過密な配置と危機の増幅」でした。福島第一原発には、6つの原子炉と7つの使用済み燃料プールが接近して配置されていました。現場の運転員たちは、水位や圧力を示すセンサーなどの表示が信頼できないという絶望的な状況の中で、危険な状態に陥った多数の炉や使用済み核燃料プールに同時に注意を払わなければならなくなりました。ある炉の状態の悪化による放射線量レベルの上昇や、爆発による瓦礫の飛散、設備の損傷などによって、他の炉や使用済み燃料貯蔵プールに対する対策が妨げられたことで、危機は次々に拡大していきました。

 国民に対してはっきりとは知らされていなかった今回の事故の最大の危機が、この検証の中で明らかになりました。2号機などの格納容器の圧力が上がり爆発により大量の放射能が一挙に放出される可能性があったことと、運転休止中の4号機の使用済み燃料プールが建屋の水素爆発で大気中にむき出しの状態となったことについて、政府上層部が長期にわたり強い危機感を抱いていたことがわかりました。事態が悪化すると住民避難区域は半径200km以上にも及び、首都圏を含む3000万人の避難が必要になる可能性もありました。原子力委員会の近藤駿介委員長らはこうした見通しを「最悪のシナリオ」として検討し、菅首相に報告していました。」

                                         ⇒続く

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