たんぽぽの心の旅のアルバム

旅日記・観劇日記・美術館めぐり・日々の想いなどを綴るブログでしたが、最近の投稿は長引くコロナ騒動からの気づきが中心です。

『レ・ミゼラブル』オリジナル版日本初演

2015年03月29日 22時36分57秒 | ミュージカル・舞台・映画
『レ・ミゼラブル』日本初演、帝国劇場についで中日劇場で上演されたのは、1988年3月3日から25日まででした。古いものを整理していてチラシと再開しました。

ダブルキャスト、トリプルキャストが当たり前になっている今では信じられませんが、
コゼットだけがダブルキャスト、バルジャンとジャベールは、鹿賀丈史さんと滝田栄さんが
交互で演じられていました。
シングルキャスト、アンサンブルのみなさん、かなりハードだったいうことですね。
斎藤晴彦さんは昨年旅立たれました。こうして今扮装写真を見るとティナルディエがほんとに
小気味よくしっくりと似合っています。野口五郎さんをはじめてかっこいいと思ったのはこの
舞台でした。

「作中のクライマックスとなるのは、1832年6月に実際にパリで起きた暴動におけるバリケード戦ですが、ユゴーの原作では、1815年のワーテルローの戦いを重視し、これに第2部「コゼット」の冒頭の一章を当てています。ワーテルローは、一度失脚してエルバ島に流された
ナポレオンが、ふたたびパリに返り咲いたものの、イギリスとプロイセンの連合軍に大敗した戦場の地名です。これによってナポレオンは歴史の舞台から退場することになります。
 
 それでは、なぜワーテルローによるナポレオンの失墜が重要なのでしょうか?それはフランスにとって、自由・平等・友愛の共和国という大きな<理想>が失墜し、王政復古という古い不健康な<現実>が社会を支配することを意味するからです。『レ・ミゼラブル』は、理想を失った社会で、醜い現実と戦う人々の物語なのです。それはまさに、現代を生きる私たちの物語でもありうるわけです。」

(2011年帝国劇場講演プログラムより引用しました。)


人のおろかさはいつの世も同じなのかもしれません。
リスクを背負うのは弱い立場の人間です。
とってもおかしなことになっているので伝えていかなければと思います。
きびしいことですが・・・。


舞台写真は、2011年オリジナル版帝国劇場千秋楽、げきぴあより転用しています。)


禅さんマリウス、島田さんエポニーヌ、岩崎さんファンティーヌ



中央が鹿賀さんジャベール