映画館で観れなかった作品をDVDで観るシリーズ。今回は、第二次大戦下から大戦後にかけて、ある読書会の真実に迫るヒューマンミステリー作品「ガーンジー島の読書会の秘密」です。
第二次大戦後のイギリス。作家のジュリエットは、彼女のもとに送られた本がきっかけでガーンジー島のある読書会の存在を知り取材に向かいます。その読書会は、ナチスに占領された島で密かに行われた読書会。しかし、創始者女性エリザベスの行方は不明で生き残ったメンバーは、女性の過去に口を閉ざします。島の住人から、彼女の素性を聞き出そうとすると彼女に対する評判は悪い。益々疑問が増したジュリエットは読書会メンバーと心を交わしながら、ジュリエットのある真実を見つけ出していきます。
僕が映画鑑賞の中で、一生のテーマとしているナチスドイツが行った歴史的事実の証言録とは、今回の作品は異なりますが作中で徐々に明かされていくエリザベスの真実と読書会のメンバーがなぜ、彼女の過去に口を閉ざす理由が明らかになり、ラストには歴史ドラマとは異なるエンディングがあり、素敵なラブストーリーとなっていました。
地味な作品ですが、人を思いやる気持ちや最愛なる人への献身、そして再生と船出が淡々と描かれた逸作です。