映画館で観れなかった作品をDVDで観るシリーズ。複雑な現代社会の家族関係を幼い少女の眼で描いた作品。「メイジーの瞳」です。
物語は離婚した両親のもとを10日ごとに行き来する6歳の少女メイジー。身勝手な両親は、お互いのパートナーにメイジーの世話をさせることに。お互いのパートナーにも亀裂が生まれてメイジーは取り残されることに。そこで選んだメイジーの選択は如何に。
メイジー役のオナタ・アプリールのクルーでキュートな演技と全編に彩られるデザインセンスとメイジーや継母のマーゴなどの衣装を担当した、マーク・ジェイコブスの元アシスタントの生み出したカラフルでガーリーな雰囲気が難しいテーマの作品の中に、入り込みやすい空気を作っていました。
僕自信も離婚を経験して、子供たちに不憫な生活を強いていた経験があります。離れていても親としての役割は務めてきたつもりですが、それは元パートナーの存在があってのことです。今回のケースは、メイジーを家族として見守ってきたお互いのパートナーの存在がメイジーに大きな影響を与えたと同時に、決して涙を流すことなく、その瞳で現実を見据えて正しい選択をしたメイジーの眼が印象的でした。
僕も含めて、一昔前の大人と現在の大人は年は同じでも子供だと感じる面が多々あります。でも、血のつながりを超えて家族としてつながりを深く感じ愛情を注ぐことで、いつの時代も変わらず乗り越えていけるのだとこの作品で感じました。