医師日記

「美」にまつわる独り言です
水沼雅斉(みずぬま まさなり)

信仰の美風と遺伝子10

2006年08月26日 22時34分37秒 | Weblog
 そもそも子供たちに人格や考えや倫理観が違うからとって、争いや殺し合いを強いる父親がいるでしょうか?

 砂漠の民、一神教の民、エイブラハムの息子たち・・・特にコーカソイドの人々が宗教の名の下に行ってきた、略奪や破壊、人身売買に奴隷制度、植民地化政策、先住民の虐殺、その他あまたの大量殺戮による血塗られた歴史を忘れてもいけません。

 そして無駄な殺生は行わずに共存共栄していく東洋の思想を持つ僕たちは、むしろその責務を自覚し、矜持(きょうじ=誇り)を持って世界の表舞台に立つ勇気と覚悟を持たなければならないのではないでしょうか?

 こんな内容のブログを今回書いているわけですが、またしてもタイムリーなことに本日、京都で宗教者会議世界大会が開かれたそうです。

 産経新聞から引用しますが、

 「約100カ国から約2000人の宗教関係者が集い、平和に宗教が果たす役割を探る世界宗教者平和会議(WCRP)の第8回世界大会が26日、京都市の国立京都国際会館で始まった。29日まで話し合い、最終日に「宣言文」を採択、全世界に平和をアピールする。
 開会式では、渡辺恵進天台座主が「宗教が争いの原因となっていると指摘される中、宗教者が対話を通じ相互理解を深め平和実現へ協力することは緊急の課題であり、責任だ」とあいさつ。
 来賓として出席した小泉純一郎首相は「世界が抱える困難や対立を克服するため、対話で文化や宗教の違いを乗り越え信頼を深めることは可能と信じている。日本は今後も国際社会の責任ある一員として、世界の平和と繁栄のために貢献していく」と語った。
 WCRP世界大会の日本開催は、昭和45年の第1回大会(京都)以来36年ぶりになる。」

 とのことです。

 そんなに外れた主張でもないことに、何だかまた少しほっとしました。

 宗教に関しては幾分不心得者・不謹慎者でありながらも、信仰心は捨てない現在の日本人の、塩梅(あんばい)加減が実は絶妙なバランスなのかもしれません。

 しかし昨今の日本では「宗教」ばかりか、「信仰」心まで薄らいでしまってきているために、倫理観もそれに伴い著しく低下していると感じるのは僕だけではないでしょう。

 以前にテレビでやっておりましたが、一人で泣く女性に一般市民がどのような態度を取るか隠し撮りしていたのですけれど、声をかけないのは日本人だけでした・・・。

 確かにクリスチャンは一般に宗教心に篤いため、近年では相手が実際に見える場合の正義感や慈悲の心、倫理観に優れていることは認めないといけません。

 見えない場合は一転してルールを自分たちで作ってごり押しして、たとえ地球の裏側で会社を横取りされた社長が自殺しようがなんだろうが、狩猟・略奪の民と化しますが・・・

 日本は宗教に対するマスコミのアレルギーのため、宗教心ばかりか、信仰心、儒教の教えまでが薄らいでしまい、非常に深刻です。

 親を大切にすることよりも、ITやら株やらででカネを稼ぎ、ブランド物を身につけ、やれ勝ち組だのセレブだの・・そんなことを連日持ち上げ続けるマスコミの姿勢には反乱を起こしたくなります。

 心よりお金の風潮を生み出しているのはテレビです。

 そんな中、最近の12チャンネルはなぜか・・・

ガラス作りや庭造りなどの達人などの一般の人々に作品を作らせてチャンピオンを競い、ものづくりの夢のある大切さを主張したり、

大和なでしこ選手権という最近の若者の風潮に疑問を投げかける番組や、

一般人の家を改築して演技のない親子の絆や感動を伝えたり・・・

 昨今の他の民放の

オール芸能人の出演番組、

特に芸能人の他愛もない裏話や世間話、

ほれたはれたのゴシップねたやら、

安易なクイズ、

タレントのスポーツ体験もの・・

 といった制作側の苦心も主張も見えない、ただただ人気者をブラウン管に登場させて視聴率だけを競うという、実に安っぽい番組とは一線を画し好感をもてます。

 僕は今のテレビはつまらないし、興味も持てないし、お笑いばっかりで、見ると馬鹿になりそうだからほとんど見ません。

 こんな幼稚な番組ばかり氾濫させていたら、そのうち飽きる人が増えるのではないでしょうか?