医師日記

「美」にまつわる独り言です
水沼雅斉(みずぬま まさなり)

美しき月の存在と物理12

2007年08月31日 21時06分46秒 | Weblog
 しかもアインシュタインによれば、光の速度に近づけば近づくほど、時間の流れは遅くなり重量は増し、進行方向の直角方向に長くなると言います。

 ってことは、飛行機上では外に比べて時間が遅くて、体重は増え、長さは横に間延びするから、結果として外から見ると太って見えるのかな??

 もしも光の速度で宇宙旅行したら時間は完全にストップしてしまうと。

 そしてありえないのですが光の速度を超えると、時間は逆戻りして過去に戻るってことになるそうです。

 つまり正方向に進んでいるのに、進めば進むほど後戻りしていく・・・のかな?

 物体は光速に近づけば近づくほど質量は増大する?

 しかし、トンデモ本によれば、超大型伝動装置で電子が99.9999%まで加速されているそうですが、質量は無限大に近くなるどころか、個として立派に認識できているというそうです・・???

 何ものも光速を超えられない・・・超えたら時間が逆転する?

 超えている仮想粒子もあるらしい。

 トンデモ本でも言われているのですが、いくら光速ってったって、秒速30万kmであるに過ぎないので、無限なわけじゃないですから、光速を超えることだって、ひょっとしたら何かのはずみか気まぐれである気が・・・ちょびっとしてしまいませんか?

 しかしこれは、われわれの宇宙空間での、最高制限速度のようなものでしょうから、ひょっとしたらそれ以上出せる空間ってのが、別にはあるのかもはしれません。

 しかし光速は実際有限ですから、トンデモ本が言うようになるほど、絶対に超えられない無限大ではないと思えてしまうんですよね。

 もし仮に、トンデモ本の著者が言うように、速度無限大ってのが仮にあり、その速度無限大を超えれば時間が逆転するかもしれない、と言われれば納得しやすいのだけれど・・・

 しかしそうなると無限大を上回ることになるので、それを超えることは、それはそれで想像できないですし・・・

 それにしましても、光速度を超えたら本当に時間は逆転するのでしょうか?


 あるHPで「光速度を超えるもの」ってテーマで、みなしゃかりきに喧々諤々、くそ真面目に過熱し、果てや誹謗中傷が乱立する中、最後にポツリと、「スーパーマンが地球を逆回転させたとき、光速度を超えていた」、ってのがあり、思わず吹き出してしまいました。

 天然ものって、時にめちゃくちゃ面白いですよね。

美しき月の存在と物理11

2007年08月30日 07時20分32秒 | Weblog
 ウィキによれば、一般相対性理論とは、「質量、長さ、同時性といった概念は、観測者によって変わる」ってことみたいです。

 つまり観測者のいる慣性系によって異なる相対的なものであり、唯一不変なものは光速度C のみであるとしたそうです。

 空間は時空とつながっているものであり、一般相対性理論ではその、時・空連続体が均質でなく歪むんだと。

 質量が、時・空間を歪ませることによって、重力が生じる、ってことらしいっす。

 重力によって、唯一不変な速度を持つ光が曲げられたりするので、その場所では時空が歪んでいる・・・ってことかな?

 一般相対性理論においては、重力は空間(時空)を歪ませ、時間の進みを遅らせるわけですな。



 ポケモンで、時間と空間をそれぞれ司るパルキアとディアルガが争って・・・って映画を思い出しちゃう。



 このため重力場の存在する惑星上では、この地球上でも、重力の無い宇宙空間に比べて時間がゆっくり進む事になるそうなんですよ、奥さん。

 つまり人工衛星より、地球のほうが時間の経過がゆっくりなんですって!

 ですから実際、ナビで使っているGPS衛星においては、衛星の周回運動による時間の「遅れ」と、重力場の有無による時間の「進み」とを考慮して、内蔵時計が毎秒10億分の4.45秒だけ遅く進む様に補正が行われる事で、地球上の時間と合わせているそうなのです。

 人工衛星の時間は、動いてりゃ遅いし、重力が弱まれば早いし、計算が大変ですね。

美しき月の存在と物理10

2007年08月29日 12時43分27秒 | Weblog
 「パパ(ママ)、どうしてリンゴは木から落ちるの?」

 と、いたいけなわが子に聞かれた場合、今まではただ漠然と「地球には引力があるからだよ。」って答えていたでしょう・・・

 「引力って?」

 「ぎく・・」

 とならないようにこれからは、それに付け加えて、「それはね、重さがあると、時間と空間を歪めちゃってね、重力という力が生まれるからなんだ・・・」

 って得意げに答えたって、「何、それ?」って言われてしまいますね??

 でも知らないよりは、知っていたほうがカッコイイ。



 さて、僕らが学校で学んできた幾何学(図形数学)は、いわゆるギリシャ時代からの「ユークリッド幾何学」です。

 平行線は絶対に交わらないし、三角形の内角の和は180度ですから安心です。

 しかし、北極点から90度離れて赤道に向かい下ろした2本の垂線と、赤道で作る三角形の内角の和は270度になりますよね。

 相対性理論のように空間の歪みを考えると、ユークリッド幾何学は破綻します。

 そのためアインシュタインは、曲面を扱う「リーマン幾何学」を使うことにより、三次元の幾何学を、四次元空間上で説明しました。

 特殊相対性理論は、“加速している場合や重力が加わった場合を含まない「特殊な」状態”における時空の性質を述べた法則です。

 一般相対性理論は、”加速している場合や重力が加わった場合を含めた「一般的な」状態”における時空の性質を述べた法則です。



 松岡正剛氏によれば、一般相対性理論は「物質の質量が周囲の空間の性質を変えて重力場をつくるということにある」のだそうです。

「空間は時間に連続し、重力の性質をつくっている。

重力の分布こそが空間であって時間なのである。

光はこれらの時空の性質に沿って動き、そして時空の特異点のなかで幽閉される。」

という、よくわからんことのようです。

 
 う~ん、ここが正念場だ。

美しき月の存在と物理9

2007年08月28日 13時20分06秒 | Weblog
 僕たちが今いて、生活している時間と空間が、光速度に縛られているなんて、気がついていましたか?

 速度=距離÷時間ですよね・・・だから、えーっと、速度が一定の場合、距離と時間が関係しあう、ってことくらいしか理解できません。



 箱の中で上下に鏡をつけて、光を反射させたことを想像してください。

 その箱を左右に動かせば、観測者が箱の中にいる場合は、相変わらず光は上下運動を行いますが、観測者が外にいれば、光は斜めに走りますね

 斜めに走ったということは、距離が長くなりました。

 しかし、ありがたき光さまの光速度は、何があろうと秒速30万kmで一定ですから・・・

 先ほどの<速度=距離/時間>における、分子に当たる光の移動する<距離>が大きくなったのに、光の<速度>という値が一定ならば、分母に当たる<時間>も大きくなったことになるでしょ・・・たぶん?

 つまり外から観測している者には、光が斜めの長い距離を動いていることになるので、箱の中は時間が長くなったことになります。

 ってことは、30万km/秒の光速度に近いロケットに乗っていて、隣を走る光を観察しても、隣の光はやはり30万km/秒の光速度で進行している・・・

 しかしさらにそれを端から見れば、その光は60万km/秒の超光にはなっておらず、やはり30万km/秒の光速は光速で一定・・・

 だからロケットの時間の進み方が、ゼロに近く遅くなっている、ってことかな。

 そのため俗に「ウラシマ効果」と呼ばれる、光速に近い速さで移動する観測者の時計の進み方は遅い、ということが生まれます。

 これは宇宙から飛来する素粒子(宇宙線)の寿命が、地上のものより長いことなどから、実際に確認されております。

 また有名な「双子のパラドックス」というのもありますよね・・・割愛しますので興味ある方はお調べください。



 古典物理となったガリレイ変換は、慣性の法則が成立する座標系ですが、速度に応じて運動方向に長さが縮む「ローレンツ変換」は、時間座標と空間座標を結びつける線形変換です。

 この「ローレンツ変換」をして、アインシュタインが特殊相対性理論を構築したときに理論の基礎を形成しました。



 そして一般相対性理論。

 簡単に言えば・・・きっと、おそらく、「引力は時空が曲がっているから生じる」としたものです・・・たぶん。

美しき月の存在と物理8

2007年08月27日 11時38分54秒 | Weblog
 この特殊相対性理論は「重力場のない」状態での慣性系を取り扱った理論であり、後の一般相対性理論では「加速度運動と重力」を取り込んでおります。

 そして相対性理論では、「光速度は秒速30万kmで一定」です。

 これが大原則になります。

 誰がなんと言おうが一定なのです。

 ここで疑問なのですが、光速度は一定ということですけれども、宇宙はまだしも、地球上では空気抵抗や何かで、速度が衰えるってことはないのでしょうか?

 そこが君の分かっていないとこだよ、と言われそうですけど・・・。

 だって光でも、弱い光は遠くには届きませんよね、ってことはどこかで消えるというか、速度が衰えてゼロになる、ってことがないのでしょうか、あるとすれば速度は一定ではないですよね?



 しかし、粒子を加速して光速度に近くなると、加速度がとたんに衰える、つまり超えられないんだということが、実験的に分かっております。

 この秒速30万kmというのは、この世界での制限速度というか、光より速い速度は(最近見つかったとの噂もありますが)存在しないことで納得せよということのようです。



E(エネルギー)=M(減った分の重さ)×C²(光の速さの二乗)

cは光速度、c = 2.99792458×108 [m/s]ですから、その二乗というと、膨大な数字となり、

発生したエネルギー[J]=原子力発電所の燃料の消えた質量[kg]×定数90000000000000000(9京??あれ?)[m²/秒²]

にも及ぶそうです。

 つまり広島の原爆が質量1gのエネルギーだそうです。

 仮に1キログラムの質量が消滅する際に放出されるエネルギーを熱量で表すなら、約25,000,000,000 kWhにもなるそうです。



 そして、分かりにくいのですが、僕たちが今住んでいる、この世界の時間や空間ですら、実は光速度Cが一定ですから、光速度Cに縛られているそうです。

 光速度って偉いのね。

美しき月の存在と物理7

2007年08月26日 13時31分41秒 | Weblog
 「悪魔の頭脳」と酷評される、ハンガリー系ユダヤ人の天才、ジョン・フォン・ノイマンは、幼き頃から神童であり、有名なアメリカの原爆計画、「マンハッタン計画」に参加しました。

 ノイマンは「原爆は京都に落とせ」などと日本人の感情を逆なでする・・・たとえ日本のどこに落としても許せることではありませんけれども、僕個人的にはぶっ殺して差し上げたくあそばすような暴言を吐きました。

 その異常な言動はキューブリックの「博士の異常な愛情」の登場人物のモデルにもなっておりますからご覧あれ。

 原爆に関して、悪者を探すとなると、彼がその対象になることが多いようです。

 驚くべきことにノイマンの暗算は計算機よりも正確で早く、「ノイマン型コンピューター」という、現在のほとんどのコンピューターに用いられる動作原理を開発します。

 そしてそれ以外にも「セル・オートマトン」理論だとか、さらに天体物理学の分野の進歩と、高度なジェットエンジンやロケットエンジンの開発に大いに貢献した「人工粘性」の概念だとか、またその他の「アルゴリズム」開発など、およそ人間離れした偉業を修めます。

 しかし天罰が下ったためでしょう、核実験の副作用でしょうか、骨肉腫で死亡しました。



 一方、スーパースターのアインシュタインの相対性理論に、「特殊」相対性理論と「一般」相対性理論があるのは広くご承知の通りです。

 それまで「時間と空間は絶対不変」というニュートン力学の聖域がありました。

 むしろこちらのほうが、僕たちには馴染み深い。

 それを覆したのが、アインシュタインです。

 世界で最も有名な数式、E=mc² 

 この数式の美しさは以前に述べました。

 こんな単純な数式に、原子力発電から原爆や、宇宙の謎や誰も知らなかったこの世の物理現象が閉じ込められていたのです。

 こちらは特殊相対性理論です。

美しき月の存在と物理6

2007年08月25日 06時59分24秒 | Weblog
 量子論はさらにコンプトン効果(ノーベル賞)だとかド・ブロイ波(ノーベル賞)を経て、シュレディンガーによる波動方程式(ノーベル賞)に結びついていきました。

 歌手のオリヴィア=ニュートン・ジョンのお祖父さんにあたる、ノーベル賞受賞者のマックス・ボルンは、個々の粒子が確率として存在するとしました。

 ボルンの共同研究者のオッペンハイマーは、分子を量子力学的に扱う「ボルン-オッペンハイマー近似」を一緒に導きますが、その一方で原爆の父として知られます。

 1927年にドイツのノーベル賞受賞者ハイゼンベルクによって、有名な「不確定性原理」が発表されました。

 ある2つの物理量の組み合わせにおいては、測定値にばらつきを持たせずに2つの物理量を測定することはできない、という理論のことです。

 これは、粒子の「位置」と「速度」を同時に正確に測定することは出来ない、というものであり、粒子の位置を正確に測ろうとすると、速度があいまいになり、逆に粒子の速度を正確に測定しようとすると、どこにあるのか分からなくなるというものです。

 このあたりから、理解がなんだか怪しくなってきますね。

 誰かがあなたに感情を寄せているのだけれども、どれくらい好きか測ると、すっげー好かれているのに、誰かが分からず、誰だか分かると、どれくらい好きなのか実は嫌われているのか分からない・・・困ったもんですな。

 ハイゼンベルクを弟子に抱えるニールス・ボーアが「相補性の原理」を唱え、有名な「コペンハーゲン解釈」で運動と位置が同時に測定できないのは、元々決まっていないからだとしましたが、アインシュタインは決まってはいるが、人間には分からないだけだとしたのです。

 どうもアインシュタインが正しい気になってしまうな・・。

 ボーアは原子核分裂をも予想しますが、ボーアの軍事転用反対の意思には叶わず、原子爆弾開発への重要な理論根拠にされてしまいました。

美しき月の存在と物理5

2007年08月24日 13時05分46秒 | Weblog
 その後、世界で始めてカラー写真を撮った(またしても)イギリスのマクスウェルは、ファラデー定数に名を残す、これまた英国のマルチ科学者ファラデーの電磁波理論を元に、電磁波の存在を理論的に予想しました。

 そしてその伝播速度が光の速度と同じであること、および、横波であることを示して、光とは電磁場に起こる波、つまり「電磁波」であることを突き止めました。

 音の媒質は空気ですが、光の媒質は空気ではなく、実は光は、振動する電場と磁場が垂直に組み合わさったもので、その振動が電場と磁場の両方に直角な方向に、光の速さ、つまり秒速30万kmで伝える波なのです。

 ですから、空気のない宇宙でも光は伝わってくるのです。

 では、光の波は何を媒質とするのでしょうか?

 また振動する電磁場は何を振動させるのか疑問です???

 媒質はない、ということですが・・・。



 高校生のアインシュタインは、光速の列車から隣を走る光を見ても、電場と磁場は列車の進行方向とは直角の方向の運動なので、止まっては見えないはずであり、やはり光は走って見えるはずであると考えたそうです。

 すごいことですよね。



 そしていよいよ1900年、パリ万国博覧会が開かれ、伊藤博文が総理大臣になったころに、先の量子論の父、マックス・プランクによって、光が「量子」という粒子でもあると発表されました。

 プランクは光のエネルギーが、「ある最小単位の整数倍」の値しか取ることが出来ないと仮定すると、熱力学の理論から導かれる予測と実験的に求められた結果の矛盾が解消されることを発見したのです。

 その後、アインシュタインがマックス・プランクの量子仮説を元に、光電効果を光量子仮説で裏付けノーベル賞を受賞します。

 相対性理論で受賞したわけではないんですね。

美しき月の存在と物理4

2007年08月23日 07時36分47秒 | Weblog
 量子は量子論の父、ノーベル賞受賞者ドイツのマックス・プランクが提唱した「量子仮説」に端を発します。

 プランクが導いた結果は、後にアルベルト・アインシュタイン、ニールス・ボーアなどによって確立された量子力学の基礎となりました。

 結果として対立してしまうことになった両者、実はともに量子力学の基礎を築いた、のではあります。

 ただしアインシュタインは、あくまで科学は理論的であるべきという態度を取りました。

 ところが量子の振る舞いは、それまでの理論をあざ笑うかのように、不思議な振る舞いを取ったため、それまでの理屈では説明しきれなくなってしまったようです。

 そこでボーアは「量子論の確率解釈」や「コペンハーゲン解釈」を出し、たとえ理屈で説明ができなくても、ある意味すべてを受け入れようという態度を取りましたが、そのことによってアインシュタインは執拗なボーア批判者になってしまったようです。



 その量子論を考えるには、熱、エネルギー、光、原子、電子、時間、空間、質量、波動、電磁・・・そういったものがキーワードとなり、中でも「光」はキモ中のキモになります。



 ちょうど1800年頃、伊能忠敬が蝦夷を測量していた時を同じく、イギリスにはマルチ天才、ヤングがおりました。

 ヤングはエジプト象形文字からロゼッタストーンを解読し、さらにエネルギーという概念の発見、弾性力学ではヤング率という定数に名を残し、医師になってからは乱視に色覚の研究、そこから光学に向かい、光による干渉効果を見つけ、光が波であることを主張しました。

 産業革命はイギリスで起きて、それによってイギリスはその後の世界の中心となりましたが・・・

 言っては申し訳ございませんが、あんな小さな、天気も悪く、貧しくて、飯もまずい、ヴァイキングの子孫による征服者の国がなぜ・・・

 って気がしないでもないですが、やはりこんな天才を輩出する土壌があったわけですね。

 ヤングは2本のスリットを通った光が、たがいに干渉し合って明暗の縞模様を作ることを実験で確認したのです。

 光が波だからこそ、お互いが干渉して、縞模様を作るということです。

 光が干渉するからといって、縞模様を見て、その正体が波である、と見破るところがすごすぎますね。

美しき月の存在と物理3

2007年08月22日 12時19分27秒 | Weblog
 ここの読者のみなさまは女性も多いことでしょうし、物理アレルギー、数学アレルギーの方もひょっとして・・・

 第一これらの関連書物や、HPは難しすぎるし、苦手であったらまず読む気になれません。

 そこでなんと、あろうことか、今回、大胆にも、

「死後の世界を突きとめた量子力学」 コンノケンイチ著 ~徳間書店~ 

という、いかにも「トンデモ本」を参考にしております。


 え?とお思いでしょう。

 この書物はタイトル通り、案の定かなり、え?であり、物理の世界の空間と、死後の霊界を結び付けているところは、まあ徳間書店ですから置いておいて・・・

 量子力学の基本(とは呼べやしないでしょうが)に関しては、世の中の敷居の高い小難しい専門書よりもむしろ、程度の低い僕のような素人にも分かりやすかった(誤りも多いことは承知の上)ので、ところどころ引用させていただきますが・・・

 しかしそれだけでは、あまりになんですから、

「ホーキング未来を語る」 角川書店
「ここまでわかった宇宙の謎」 東北大学教授 二間瀬敏史著 講談社
「宇宙の不思議がわかる本」 宇宙開発事業団 菊山紀彦、本田成親著 三笠書房

という、マトモ正攻本も参考にしますので、いくらかご安心あれ。


 さて日本で言うと大正時代、関東大震災が1923年になりますが、1920年代に登場した「量子力学」という物理の世界・・・・

 量子力学の誕生とそれを裏付ける実験結果が、僕たち素人からすれば雲の上の天上人のような、天才科学者アインシュタインをも脅かしたようなのです。

 で、そもそも量子とは?

 量子とは「粒子性」と「波動性」を同時に持った物質の性質を表す、物理的な量の最小単位のことです。

 つまり、光子に陽子、電子に中性子・・・

美しき月の存在と物理2

2007年08月21日 13時56分11秒 | Weblog
 月が存在するか、だなんて・・・僕たちが知らない間に、世の中はそうなっているのですよ。

 知らなくても明日のご飯は食べられますが、この世に生まれてきたからには、どーゆーことか、知りたいと思いませんか?



 存在は確率でしか示せないとする量子力学に対し、チョー有名なフレーズ、

「神はサイコロを振らない」

"Der Alte würfelt nicht."

と手紙に書いた、あくまで理論重視のアインシュタイン。



「アインシュタインよ、神が何をなさるかなど、注文をつけるべきではない」

"Einstein, schreiben Sie Gott nicht vor, was er zu tun hat."

と反論した量子力学者ボーア。

 一歩も譲りません。


 ご承知の通り、僕はちんけな一介の医師に過ぎず、頭脳明晰な物理学者でもありませんし、高校物理までは人並みにやりましたが、その後はまったくタッチしておらず、死に物狂いで相対性理論をマスターしてみようという向上心も悲しいことに持ち得ませんでした。

 しかしある種の成年男子にとって、この物理の世界というのはなぜか魅力があり、夢想家で文系肌の僕でさえも、無理とは知りつつも相対性理論や量子力学、宇宙理論などに、しばしば思いを馳せ(馳せるだけ・・・)、毎度そのたび挫折するものなのです。

 物理の最先端と、ミクロの先のミクロ・・・

 それが宇宙誕生や、さらには僕たちが今居る時間や空間にもつながり、さらには哲学や、宗教・・・

 そしてなんとなんと「意識と肉体」という、僕にとって難問中の難問にまで切り込んでくるのですから、これが魅力的でなければ、何が魅力的でありましょうか???

 しかし、量子力学は難解難題で、これから書くことは専門家が見れば、嘘ばっかりと指摘も多いでしょうが、所詮は門外漢の素人のたわごと、目をおつぶりください。

 あくまで、みなさまに何かきっかけになればと思いまして、一緒に物理の最先端(の入り口の入り口の粗末な案内板)を考えましょう、というコンセプトです。

美しき月の存在と物理1

2007年08月20日 13時28分37秒 | Weblog
 「そこに月が存在するから我々は月を見るのか?あるいは我々が月を見るからそこに月が存在するのか?」


 これは、言わずと知れた、世界で最も有名な天才物理学者アインシュタインが、インドの大詩人タゴールを訪れた際に交わされた問答です。

 「え?何?なんで?月なんてあるに決まってるじゃない?」・・・って思われたあなた・・・

 ご安心ください、僕と一緒の・・・つまり、その・・・凡人です。


 しかしあの天才アインシュタインが、迷い、問うたのですから、何がそこまで天才を追い込んだのでしょうか?


 一方、量子力学の育ての親、ノーベル賞の受賞者でデンマークの物理学者、ニールス・ボーアいわく、

「この世の物質は観測されてはじめて実在するようになり、実在性そのものが観測者の行為に依存する。」




 これを受けて、冒頭のアインシュタインのセリフになったわけです。


 ってことは、月は僕が見るからそこにあり、見なきゃぁあるかどうかも分からず、月があるってことは僕が月を見ることによる・・・ってことですか?



 他にもノーベル賞をもらうような高名な物理学者が、実験や観測結果を元に、

「この世の現実の存在は、見た瞬間に実体化する。」 だとか、

 挙句、「誰も見ていないなら、そこに月は存在しない」

 な~んて真顔で言ったりしているのですよ。

雑多な美感

2007年08月19日 10時48分20秒 | Weblog
 みなさま、以前紹介しました、江戸博物館のイースターエッグ、ご覧になられましたか?

 すごかったですね、贅を尽くした帝政ロシアの秘宝・・・

 美しいロシア正教のイコンのCGも、びっくり。

 今は、東京八重洲のブリヂストン美術館で、やはり以前紹介した、夭逝(ようせい)の天才、青木繁の、「海の幸」と例の「わだつみいろこの宮」(2006.10.15分参照)が、9/30まで来ているようなので、見に行こうと思っております。



 本日は雑多です・・・。

 当院は、外車のコーンズさんの2Fにあります。

 今度のマセラッティのグラントゥーリズモは、かなりイケてますね・・美しい。

 アストン・マーチンを意識して・・・いないのに似ちゃった?というきらいはあるものの。

 フロントグリルは、さながら深海魚のようでグロテスクでかっこいい。

 大好きなブライアン・フェリーが、この世は深海さながら、暗闇に包まれているけど、深海魚のように自分で光って照らせばいい、みたいなこと歌ってたな・・・。

 グロテスクで個性的で、たまりません。

 そしてサイドからリアにいたる、ヒップアップは悪魔的な美しさを持っている。

 残念なのが、テールランプのデザイン。

 3200GTのインパクトが強かったし、もう少し、ハッと言わせて欲しかった。

http://www.granturismoisback.com/

 個性的と、奇をてらう、との間の絶妙なバランス・・「洗練された悪趣味」のキワミ・・・3200GTのリアを好むイタリア人と、嫌うアメリカ人・・・

 日本車に「和」のテイストを反映させられる優秀なデザイナーが不在なら、いすゞ117クーペのようにジウジアーロ(ジョルジェット・ジュジャーロ)だとか、あるいはこのピニンファリーナに、思い切ってレクサスなんかも、せっかくのあの性能なのだから、頼んじゃえばいいのに・・・。

 イタリア人の、ひいては欧州人の、美に対する素晴らしい感覚、デザイン力に関する革新性と力を再認識させられます。

 その基礎をなした中東のペルシャ人、アラブ人のデザイン力も見たいものだと思いませんか?


 さてさて、先日那須ゴルフクラブで、プレーする機会がありました。

 そのときに、ギボウシという紫色の可憐な花をたくさん目にしました。

 やはり日本には、シラサギソウやこのギボウシのような、決して派手過ぎず、可憐で控えめな野に咲く花がいいですな。

http://www016.upp.so-net.ne.jp/s-ino/flower.html
 

アルカイックスマイル美11

2007年08月18日 19時35分33秒 | Weblog
 快慶の作品、東大寺所蔵の重要文化財、「阿弥陀如来立像」です。

 同じ慶派という写実派でありながら、運慶の生命力あふれる迫力とデリケートさ、快慶の整った装飾性は、後の仏師に大きな影響を与えたそうです。

 二人はまさに人間的で繊細な仏像を作り続けたことから、日本のルネサンス、人間復興主義、と薮内氏は呼んでおりました。

 そして時代も鎌倉時代を迎え、もののふ(武士)が隆盛して、関東に仏像建立が広がり、庶民仏教も広がり始め、人間主体というか、まあ、ルネサンスモドキの、一種の芸術改革と発展が呼び起こされました。

 中世の神・教会中心主義から、一般市民、人間に比重がシフトした、ルネサンスと似てなくもありません。



 さて今回は、アルカイックスマイルから、定朝・運慶・快慶という、日本の仏師に話しを広げてみました。

 みなさまも、時間が取れましたら、日本人として、自国の文化を外国人に誇らしげに説明できるように、たしなまれてみられてはいかがでしょうか?

 ちなみにモデルのはなさんも仏像好き?

http://webmagazine.gentosha.co.jp/walkie-talkie/vol92_walkie-talkie.html


アルカイックスマイル美10

2007年08月17日 10時18分29秒 | Weblog
 運慶は、東大寺(写真)の南大門にある金剛力士(仁王)像や、大日如来坐像(国宝・円成寺所蔵)が有名です。

 また伊豆の韮山の「願成就院」の運慶作の像も有名なのに、伊豆の長岡にずいぶんいたくせ、お恥ずかしながら行ってないや・・・。

 伊豆は、「不動明王」「昆沙門天立像」「阿弥陀如来座像」や不動明王の前に立つ二童子「制多迦童子像」である矜羯羅童子像(こんがらどうじ)・制托迦童子像(せいたかどうじ)です。

 伊豆韮山の「願成就院」は「北条氏」の氏寺であり、北条政子の父、北条時政が建立したそうです。

http://www.kameyaean.com/Newsite/ganjojuin.htm

 「こんがらかる」(がる、ではないようです)とか、「せいたかのっぽ」とは関係しないのかな?

 今度機会があれば行ってみよう。

 年中、公開されているのかな?


 一方、快慶の特長は、理知的、絵画的で繊細な作風であり、「安阿弥様」(あんなみよう)というそうです。

 「安阿弥様」は、新しい写実主義に新渡来の宋朝美術を取り入れ、さらに藤原時代の優美さを生かした快慶独自の様式をいうそうです。

 同じ慶派の中にあって、「動の運慶」が剛毅な表現を得意としたのに対して、「静の快慶」は優美で温和なものを重視した、そうです。

 快慶も運慶とはまた違った鎌倉新様式を作り出し、後世まで大きな影響を及ぼしたそうなり。