医師日記

「美」にまつわる独り言です
水沼雅斉(みずぬま まさなり)

美唱力 Queen 2

2008年02月28日 07時58分04秒 | Weblog
 今でこそ日本でもオネーマンという人種がTV界をジャックするほど市民権を得ましたが、フレディの場合は女装なりいわゆる女性に憧れるものではなく、アル・パチーノの映画「Cruising」(漁る)の世界。

 彼の決して美しくはないロックミュージシャンとしての容姿が、その逆に素晴らしい歌唱力が、彼のキャラを際立たせ、そのコンプレックスがあったかどうかは分かりませんが、ステージ衣装もどんどんエスカレートしていったような気がします。

 ではそんな愛すべきフレディはどのような生い立ちなのでしょうか?

 生まれはなんとアフリカ、タンザニアの東の沖に浮かぶイギリス保護領ザンジバル島の世界遺産ストーンタウンに生まれ、その後インドで育ち、18歳でイギリスに帰国。

 ありがたいことに大の親日家で、新宿2丁目に行きつけの店を持っていたと・・

 ありがたいのですが、日本語の曲「Te wo toriatte」はいただけなかったな・・・。



 思えばまだ多感な中学生のとき、兄が持っていた1枚の白いアルバム・・・・ロック史上に輝く「オペラ座の夜」を聴いた衝撃。

 その白いジャケットに描かれたイラストまでもが才能あるフレディ作とは・・・。

 そこから僕の苦い苦いロックへの巡礼が始まりました。

 中でもロック史上に残る名曲、フレディ作「ボヘミアン・ラプソディ」では、180回もダビングされたといわれる途中のオペラ仕立てコーラスが有名。

http://www.youtube.com/watch?v=irp8CNj9qBI

 奏でられるイントロの美しいピアノもフレディの弾き語りです。

 このような美しい楽曲が生まれる背景は、やはり以前お書きしましたように、男色家ゆえの常人には図りしえない闇と狂気や繊細さがなせる業(わざ)・・???

 詩はカミュの異邦人をほうふつとさせる、殺人犯の心の葛藤みたいなもので、カミュはすごいけどこちらは特に示唆に富むものでもなく、皆が言うほどとりたて騒ぐものでもないように僕には思えます・・・??

美唱力 Queen 1

2008年02月27日 11時39分22秒 | Weblog
 あなたにとって、世界最高のヴォーカリストは誰でしょうか?

 清志君とレニーも捨てがたいですが、僕は故フレディ・マーキュリーを推したいと思います。

 確かキムタクのドラマで有名になった、この曲に聴き覚えはあるでしょう。

http://www.youtube.com/watch?v=jiot1P3-Hng&feature=related

 最近、彼の物まねをする人がテレビでこの曲を歌うのを見かけ、それはいくらなんでも無理でしょうと思ったところ、なかなかどうして、歌唱力があってびっくりでした。

 このところCMソングでも、リバイバルのプチ・Queenブームが来ている気がします。

 さて、そのフレディ君、当初実力よりヴィジュアル優先であったクイーンにして、顔もこう言っては失礼ですが決してハンサムではなく、スタイルだって僕たち日本人が見てホッとするような・・・

 ホットパンツにアミタイツに、あるいはべたなモッコリレオタード、ちょびヒゲに毛むくじゃらの上半身を露出し、いわゆる正統派のキモ~いいでたち。

 いわゆるゲイの典型というか、僕たちが典型と思っているイメージは実はフレディが作り上げたんじゃないかと思えるほど、とにかくいろいろな漫画でもパロられますが、キモ可愛く憎めないキャラ。

 そのヘンタイ野郎がひとたびマイクを手にすれば、繰り出されるのはパワフルで比類なき艶(つや)のある声・・・

 4オクターブともされる驚異の声域で、オペラ以上の芸術的なロックを歌い上げ、かのウタダヒカルをして唯一無二の最も尊敬するヴォーカリストと言わしめる。

 しかし、その動きは本人がキメようとすればするほど、コミカルかつグロテスクで、僕は思わず微笑んでしまうのです。

 奇妙奇天烈な彼ですが、天才にありがちな男色家、45歳の若さで、HIVが原因で91年に天国へ召されました。

貞やっこの美意識7

2008年02月26日 13時48分21秒 | Weblog
 先日、お隣韓国で悲しいことに、市民のシンボル、南大門が放火されてしまいました。

 完全に燃え崩れ去ってしまったようです。

 市民はこぞって泣きながら、「ご先祖さまに何て言い訳すればいいんだ?」
「市民としてどうしたらいいんだ?」と悲嘆にくれていたのをみなさまも映像でご覧になったと思います。

 とっても気の毒・・・翻って、日本でそこまで一般市民が人前で泣きさけびながら、悲嘆にくれることができる建造物があるだろうか?

 市民にそこまで愛されて、ご先祖さまから授かったのだから自分たちの子どもたちに残してあげたいんだ、という思いが込められる何かが、失ったときに人目も憚らず涙を流せる建造物が現代東京に住む僕たちに果たしてあるでしょうか?

 もちろん東京は空襲や地震を被災したし、ソウル市民とは感情的にも国民性も違うとは思いますが、でも東京にそういった歴史的シンボルがないのは寂しいし、韓国国民がうらやましい・・・。

 二重橋?雷門?東京タワー?個人的には築地本願寺??

 いざ成田空港に降り立った外国人観光客は、まずどこで、何を前にして一枚目の記念写真を撮るのでしょうか?

 ディズニーランドや秋葉原の看板では悲しすぎませんか?

 オランダは一生懸命フェルメールを、贋作でもてあそばれながらも買い戻し、国の宝としております。

 日本は、若冲や巴水にも気づかず、挙句、運慶すら文化財指定を与えないために、海外で運慶の仏像が競売に出る始末・・・。

 相変わらず、マネーマネー、株価がどうだ、投資がどうだと騒いでおります。

 そして東京の街はアスファルトとガラスばかりが無計画に増え続けております・・・

 オバマ氏や、あるいは池上遼一のサンクチュアリの北条彰と浅見千秋のように、演説だけで涙を誘える、そういう魂を持った尊敬すべきトップはいないのでしょうか?

 警察官の宮本さんよ、留学生の李くんよ、そして貞やっこ嬢、天国から僕たちを叱ってくれ!

-終わり-

貞やっこの美意識6

2008年02月25日 08時17分40秒 | Weblog
 貞奴死去(1946年)後は、豊築紡績の所有となり、約70年間一般公開されることなく、同社の保養所として使用されてきたそうですが、工場の閉鎖に伴い2004年(平成16年)に現在の所有者に売却されたそうです。

 高山本線鵜沼駅、名古屋鉄道各務原線、犬山線新鵜沼駅でアクセスできるそうです。

 また行きたい所ができてうれしい・・・いつか行ってみよう。

 また福沢桃介と貞奴の2人が再び出会って、同居を始めた名古屋市内の邸宅は「二葉御殿」と呼ばれ、政財界など各方面の著名人が集うサロンとなったそうです。{写真}

 現在は復元・移築され、「文化のみち二葉館」として再生しています。

 これもまた外観のオレンジ色がこじゃれてますでしょ??

http://www.futabakan.city.nagoya.jp/

 こういう建築物がかつての日本にはあったこと、またそれが保存されているとは、日本も棄てたもんじゃありませんな・・・。

 また、さすが尾張名古屋は城でもつ、名古屋の人々は独特の美意識を持ち、きちんと残すところが偉い 



 住宅地に奇抜な赤白のしましまの家を建てたいと駄々をこねてる変人よ!

 自分の漫画の人気におぼれて、なんでも自分の思いが通ると思っちゃぁいけやせんぜ。

 悪趣味を人に押し付けてはいけません。

 そんなに建てたいなら、無人島かディズニーランドにでも住んだほうがいい。

 どうしても赤白しましまがいいなら、内装を全部そうすればいいんじゃないでしょうか?

 確かに日本に、「色」は少ないけれど、日本の国土に赤白しましまは合わないし、公共の秩序のほうが大切だし、真の美意識を磨き、オトナなんだからもっと品性や節度を持ってほしいものですな。

貞やっこの美意識5

2008年02月24日 10時03分38秒 | Weblog
 おっと、貞さんの別荘「晩松園」に戻りますが・・・。


 木曽川に面し茶室を備えた広大な庭を持つ敷地面積1,500坪、建坪150坪、一部二階建て25~26室のモダンな数奇屋造りの建物なんですって。

 電力王・福沢桃介の妾婦であったわけですから、彼の死後莫大な遺産を受け継いだのでしょうか?

 とにかく菩提寺といい、お金に糸目をつけずに、ただひたすら彼女の美意識を貫き通した、そんな思いが伝わります。

 もともと、デヴィ夫人や故・大屋政子氏の比ではなく、時の施政者や欧州の社交界から認められたホンモノの貴婦人ですから。

 ご本人の趣味も、もちろんけばけばしいものを好しとするような品のない、いわゆる単なる成金趣味ではなく、洗練されていたことでしょう。

 なんてったって、伊藤博文や西園寺公望、そしてロダンに、ドビュッシーにジッド、ピカソですよ。

 岩手県は南部鉄器の瓦で葺かれた数奇屋風建物、洋風サロンルーム、萱葺き民家風の建物などが一体となって別荘の外観を構成しており、建物の保存状態も良く、内部の壁、装飾品などがほとんど当時のまま残されている、とのことです。

 建物の内部に入ると「桐の間」と呼ばれる客室があり、床は上段床、華頭窓(かとうまど)は道成寺の鐘形だそうです。

 ふすまには豊州画伯の木曽の山水画が描かれているそうな。

 3帖ほどの「仏間」の天井には色鮮やかな天女舞う姿、板戸には菩提樹とそれに向かって歩く蟻の行列・・・。

 でも、なぜアリ???

 庭も立派ですね。

http://www17.ocn.ne.jp/~josei/katudouhoukoku/H180130/H180130.htm


貞やっこの美意識4

2008年02月22日 08時08分35秒 | Weblog
 その晩松園、現在は愛知県の民間企業・株式会社 創寫舘 (そうしゃかん)の所有で、迎賓館サクラヒルズ川上別荘と名を変え、結婚式場となっているようです。

 さすが尾張名古屋、ただではやらないけど、ちゃんと保存している。

http://www.sakura-hills.jp/

 ムービー画面の下の「川上別荘」をご覧ください。

 その晩松園の隣にあります、和製洋館風の「後藤別荘」のほうが、数寄屋造りの別荘「晩松園」より、困ったことに、実は・・・僕の好み。

 先ほどのムービー画面下の「Banquet」をご覧ください。

 色合いといい、瓦屋根といい、この和洋折衷具合がたまらなくないですか?

 大正の浪漫の匂いが・・・。

 屋内もいいじゃぁありませんか・・。

 この後藤別荘、もともとは後藤毛織の経営者、後藤恕作が建てた後藤家木曽川別荘だそうです。

 ちょっと前までは、地元ではマニアには有名な心霊スポットだそうなのですが・・・。

http://www.me.ccnw.ne.jp/machikin/kaitai4.html

 門を守るゾウがまたいいじゃありませんか?

 この後藤別荘のような大正建築様式を、現代ビルに応用できないものなのでしょうかね?

 どう思います、みなさま?

 美しくないですか?

 ため息が出ちゃいますよ・・・最高に美しい。

 ダメなのかな、僕のセンスは・・・。

 こんな建物が、丸の内や銀座・日本橋に並んでいたら・・・。

 外国人も、なんて美しい国だ、日本は・・・って思うでしょうね。

貞やっこの美意識3

2008年02月21日 07時59分26秒 | Weblog
 電力王・桃介と世界の貞奴、2人並んで公の場に姿を現し、桃介が手掛けた大井ダム工事の際も貞奴は赤いバイクを乗り回し、現場を訪れ・・・

 他の社員が男性でも尻込みする中を、1人桃介について谷底まで向かったといいますから、女性でありながら颯爽として威風堂々カッコがいい。

 貞奴は晩年、岐阜県各務原市(かかみがはらし)鵜沼(うぬま)に自らの菩提寺、貞照寺(ていしょうじ)を私財で建立し、入山。

 し、私財で??

 真言宗智山派の寺院で、山号は成田山(なりたさん)。

 霊廟には川上貞奴が葬られているそうなり。

 この貞照寺、当初は“金剛山「桃光院」貞照寺”の名称で、金剛山桃光院貞照寺の「桃光院」とは、恋仲であった福澤桃介が由来といいます。

お寺の門前に造ったのが、別荘「晩松園」(ばんしょうえん)


 で、この別荘「晩松園」、これが今回の本ネタ!

http://www.gifu-np.co.jp/mh100/minohida.shtml?p=070128

 そりゃスゴイの何のって、あ~た。

貞やっこの美意識2

2008年02月20日 08時14分12秒 | Weblog
 しかし貞奴、結婚後は苦労も多く、音二郎の2度もの衆院選挙落選により資金難に陥って・・・

 な、なんと1898年には2人は築地河岸よりボートに乗り、国外への脱出を図るという挙に出ますが、この試みは失敗し、淡路島に漂着して一命を取り留めたとか・・・。

 ところが運命とは分からないもので、その後、貞の一行はアメリカに渡り、餓死寸前で公演先シカゴに必死で到着し、極限の疲労と空腹での鬼気迫る演技が(空腹で倒れたのを、何も知らない観客が演技だと勘違いしたのもあって)観客に大受けしたそうです。

 エキゾチックな日本舞踊と貞奴の美貌が評判を呼び、瞬く間に欧米中で空前の人気を得たそうな。

 パリに行きゃぁ、なんと、あの彫刻家ロダンが貞奴に魅了され、彼女の彫刻を作りたいと申し出たのに、彼女はロダンの名声を知らず、時間がないとの理由で断ったという逸話が・・・。

 パリの社交界にデビューした貞奴の影響で、キモノ風の「ヤッコドレス」が流行し。

 ドビュッシー(「海」「夜想曲」のフランス人作曲家)やジッド(「狭き門」で有名なノーベル文学賞受賞のフランス人作家)、さらにはピカソまでが、彼女の演技を絶賛し、フランス政府はオフィシェ・ダ・アカデミー勲章を授与したそうです。


 う~ん、ロダンを袖にし、ドビュッシーにジッドにピカソの目にとまり、フランスで叙勲ですか・・・

 日本の女性は素晴らしい・・・。

 西洋にも通じるのであれば、現代風「ヤッコドレス」の復刻版の登場を願います。




 しかし、女優を引退した後の貞奴は、再び悲恋の相手だった電力王・桃介と結ばれるのです。

 その貞奴、それからは事業面でも実生活でも桃介を支え、仲睦まじく一生を添い遂げたそうであります。

 事実は小説より奇なり・・・。

貞やっこの美意識1

2008年02月19日 12時52分55秒 | Weblog
 またまたNHKでやってた話題なんですがね・・・。

 ○○やっこ、だなんて、なんとなく微笑ましく感じてしまいますが・・・

 『川上貞奴』、彼女ほど劇的な人生はそうはないでしょう・・・

 日本版エビータか、はたまたグレース王妃か?




 慶應義塾大学で有名な福澤諭吉のムコ養子が、「電力王」の異名をとった実業家・福澤桃介(ももすけ)ってぇ殿方です。

 なんで、こんな口調かと申しますと、浦 雅春訳の新訳のゴーゴリ『鼻』がこういう口調でしてね・・・うつっちまいやがって。

 桃介は慶應義塾に在学中、福澤諭吉にその才能を見初められて養子になり、後に諭吉の次女、房(ふさ)と結婚するわけでさぁ。

 この福澤桃介の物語だけでも鬼気迫るものがあり、すごすぎるんですがね・・・。

 興味ある方はお調べください。

 で、その桃介と貞奴、うら若き頃に2人の出会いってのがあるんですが、まるでこれが小説か?って具合で。

 馬術をしていた貞が野犬に襲われるのを、何ですか、学生だった桃介が制したことで2人は恋に落ちる、ってんですよ。

 ありえね~。

 当時貞(さだ)14歳。

 ところが、その恋は叶わず、1年後、桃介は諭吉の二女・房と順当に政略結婚。

 少女・貞は、もともと日本橋の芸妓置屋(おきや)「浜田屋」の養女でした。

 ところが貞は貞で日舞の技芸に秀で、才色兼備の誉れが高く、伝統ある「奴」をもらい・・

 時の総理伊藤博文(水揚げしたとも)や西園寺公望など名立たる元勲から贔屓にされ、名実共に日本一の芸妓となったそうな。

 貞はその後、自由民権運動の活動家で書生芝居をしていた川上音二郎と結婚しました。

Jai guru deva om美曲?5

2008年02月16日 06時17分53秒 | Weblog
 この「Jai guru deva om」、デビッド・ボウイがやると、そこは歌わずにギターでやらせちゃう。

 気が付きました?その違い。

 あるいは、ブレスのきつさからそうしたのか・・・。

 なにやらジョンが、「このフレーズはちょっと・・・実はこういう意味なんだ・・」

 対するボウイ、「でも俺、カックイイから歌いたいんだけど、それならそこはこうしちまおうゼ。」みたいな会話が聴こえてきそう・・・。

 やはり知性はボウイの方が上なのかもしれませんが、まぁそのダメぶりや傾倒ぶりや倒錯ぶりは天才ゆえ、それがまたジョンの魅力だったりするわけっす。

nothing's gonna change my world

 ここでは「何ものであれ、僕の世界は変えられない」

 と訳されますが、nativeの語感はわかりまへん。

 何事も僕の世界を変えることができないくらい、確固たる自らの強い存在を確信したフレーズなのか?

 そうではなく、gonnaってことは、変わるのかもしれないし、ホントは変えて欲しいのだけれど、「変えようとはしていない」、変えてはくれないのか・・。

 普段のダメ・ジョン(?)なら後者かもしれませんが、この曲は瞑想中ですから、前者なのかもしれませんね。

 そして、Across the Universeというのは、宇宙を渡るのではなく超越して・・・ってことなのね。

 宇宙を渡ってだと宇宙内ですが、超越ということは渡るどころか、宇宙外へ越えちゃうんですね。

 ようやく、リフレインが止まらない~Jai guru deva om~の謎が解けましたが、ちょっとさびしい・・・


 最後に、まるでジョンの曲のようなレニーの美曲、
http://jp.youtube.com/watch?v=e9c3Nwdy0NU


 生でも観ましたが最高にかっこいい、アコギヴァージョン(唄、ウマすぎ)、元曲の後半の泣きまくりのギターソロと、このライブでの「ら~ららら~」 を比べてください。

http://jp.youtube.com/watch?v=HCviuf5tdC8


-おわり-

Jai guru deva om美曲?4

2008年02月15日 05時27分40秒 | Weblog
 一方、いちご畑の訳詩でも参照にしていただいた、その名もずばり「Jai Guru De Va, Om」というHPによれば、

 な、な、なんと、この曲は、ジョン・レノンが松尾芭蕉に影響を受けて作詩されたものとされるという大胆不敵なことを・・・。

 『「アクロス・ザ・ユニバース」の詩作においてジョンが高い文学性と美を追究している点で、松尾芭蕉の俳諧文学との共通性が認められる。

 ジョンは独自の感性を信じて、芭蕉のように一つ一つの言葉を大切にし、それを紡いでいくことで美を表現しようとした。』

 え・・・???それだけの理由??

 

 しかし同HPから、こちらはかなり信憑性があり、De Va(デーヴァ)とは・・・

 ビートルズが傾倒していたインドの『導師マハリシ・マヘシ・ヨギ』の導師名が「Dev」であるそうです。

 このお方こそ、今回お亡くなりになられ、またジョンを失望させた師と同一ならば破廉恥グル(?)・・・??

 また、マハリシの師、スワミ・ブラーマナンダ・サラスワティもまた「Dev」と呼ばれているそうなり。

 「Devaは歌の中では「デイーヴァ」と発音されている。

 ジョンは「アクロス・ザ・ユニバース」の歌詞の中で特定の個人名を使用するのを避け、「a」を付加して「Deva」とした」

そうです。

 また、「Om(オム)はすべての根源にある聖なる音であり、ヒンドゥー教で最も短いマントラ(特定の意味をもち、神聖なバイブレーションを発する呪文)の言葉だ」

そう。

 「常にそれぞれの祈りの前または後に用いられ、「ォオームー…」と長く伸ばして唱える。

※ 「ム」は唇を閉じる。

 古来インドでは「a・u・m」の三字からなると解釈され、それぞれ「創造・維持・終滅」を表している。この一語で、全世界が成立し、そして滅びる過程を象徴している、と。

 仁王像や狛犬の「阿吽(あうん)」はこの梵字に由来し、同じく「万物の始まりと終り」を示すとされている。」


 ってことは、オウム真理教ってこと?


 したがって、Jai guru deva omとは、

「デーヴァ導師を称えます、オームー…」、または「デーヴァ導師に感謝を捧げます、オームー…」と、ジョンは「超越冥想(TM)」の創始者マハリシを信奉してマントラを唱えていたことになる・・・


 そうなんです。




 ちなみに、

 「Jai Guru Dev」は「TM(超越冥想)」においてマハリシへの挨拶の言葉、あるいはマハリシの師であるGuru Dev(スワミ・ブラーマナンダ・サラスワティ)を称える言葉として関係者の間で現在も使用されている・・

 んですって・・・ガ~ン。

http://www13.plala.or.jp/hosonag/jaigurudevaom.htm

Jai guru deva om美曲?3

2008年02月14日 08時29分39秒 | Weblog
 昨日も577と・・このところ500アクセス突破の機会が増えました。

 みなさま、Lenny Kravitzの素晴らしき世界をご堪能いただけましたようで・・

 ではおまけで、PVとしては映像はイマヒトツ陳腐だと感じましたが、楽曲がいいので、

http://jp.youtube.com/watch?v=ykH2VoRv7cI&feature=related

 それにしましても、何てイケてる方なのでしょうか?彼は・・・何なのでしょうかね??



 このところの僕の着メロ、キング・U2もおまけで、

http://jp.youtube.com/watch?v=YhWZ7bpfQag

 これまた風格や存在感が違うでしょ??





 さて本題、「Across the Universe」は、天下のビートルズにしては、ちとアレンジが淋し過ぎて、あれ??って感じは否めませんが・・・。

 ふわふわ漂っている感じに聴こえるジョンの歌声も、実はこの曲、息継ぎがかなり苦しいらしく、後半はぐだぐだになって、へたってよれまくってますし・・。

http://www.youtube.com/watch?v=Rj-4t9drUlM

Anthology versionだと

http://www.youtube.com/watch?v=bbirjVeI_Pk&feature=related



 これを、わがD.ボウイがやると、以前紹介しましたように、バックボーカルとギターに本家のジョン・レノンをつけて、ニワトリを締め上げたような声でこうなります。

http://www.youtube.com/watch?v=Sk-NqRsQlVk


 詩は

http://beatles-eigo.seesaa.net/article/5561876.html


をご参考にしてください。



 で、この、~Jai guru deva om~  が、僕の人生の中で最も頻回にリフレインされて困るのです。

 今までその意味も分からず、リフレインされておりました。

 意味不明の呪文に決別しよう、と一念発起して調べたところ・・・。

 どうもサンスクリット語で「導師(guru)、霊(om)、神(deva)に勝利あれ(Jai)」、

 ヒンドゥー教の「神に感謝」とか「神に栄光あれ」という意味だそうです。

 それは「ハレルヤ」hallelujah=ヘブライ語で「ヤハ(=ヤハウェ)を誉め讃えよ(ハレル)」の意味に近いのでしょうか、という説もあります。

 解釈によっては、後続の nothing’s gonna change my world と続けて、そういったものでさえも、自分の世界を変えることはできないという説もあります。

 とあるHPによりますと、ジョンはこの歌を作るきっかけについて、インドのある導師(グル)との出会いであると告白したことがあるそうです。

 しかし彼は大いなる疑念を持って、帰ってきた、と。

 なぜならそれは・・・導師の女性スキャンダルから発した思いであったが、それ以後、ジョン自身は、この導師と距離を置き、多くを語らなくなったそうです。

 それはまさにジョンの若い魂が出くわした大いなる失望の経験であり、その意味で、この歌は、大いなる失望の歌と言える、とその方は解釈しておりました。

 ジョンは、この歌の中で、自分の心の世界を宇宙に喩え、自分の広大無辺な宇宙の中に入ったならば、たとえどのような導師でも、私の心の中にある宇宙を変えることなんて不可能だと宣言をする、と考えているようです、と。

Jai guru deva om美曲?2

2008年02月13日 13時08分11秒 | Weblog
 一方、ぐだぐだに包み込んでふわふわ漂うJohnは・・・

 なんだか変てこりんな奥さんとつるんで、愛だかなんだか知らないけれどはっきりいって髪形もファッションもカッコ悪いし(ファンの方、ごめんなさい)・・・

 チェ・ゲバラにはシンパシーを持てても、日本のヒッピーや反戦運動、四畳半フォークや安保闘争にどうしても馴染めない僕には、どうも・・・。

 また僕には奥さんのほうが特に、芸術を勘違いしてるように見受け、二人でなにやら変な事やらかして気持ちワル~いところが【グロテスク】で、かえって逆に、妙に気を引き・・・

 ジョン・レノン自身は【未完】な上に、かつ時折垣間見せる【狂気】がほとばしり・・・

 グロテスクで、未完で狂気・・・といえば、ゴシック教会にも通じ、何だか僕には気持ちいい。

 人間としては調子っぱずれ(重ね重ねファンのみなさまスミマセン)なんだけど、音楽的には天才ゆえ、素晴らしい楽曲を生み出し、ぎりぎり踏みとどまるところに緊張感があり、唄い方だってリキが入るところと、脱力感の差が素晴らしい。

 はみ出してる、はみ出してる・・・ミュージシャンの鏡!

 大体ミュージシャンなんてモンは、優等生じゃ困るわけで、お説教されてもたまらないし、コメンテイターやったってしょうがないし・・・

 どんだけ不良で、型破りで、破天荒で、変わりモンで、変態で、ただし音楽的にピュアでカッコよくて、人まねでないオリジナリティ、アヴァンギャルド性を持っているのか、どんだけ詩人なのか???って感じでしょ。



 清志さんだってそうだし、レニクラのPV見たって『みだりがまし』くって隠微で道徳上最悪・・・だから、ざけんなってくらいカッコイイ。

http://www.youtube.com/watch?v=AAeYTC_uY54

 色、B級性、影と陰、照明、チープさ、猥褻性・・・撮った監督、パーフェクトっす。



http://www.youtube.com/watch?v=eLhpHjmxNw8&feature=related

 何なんだ、このスピード感と躍動感・・・かっ、か、風が見えるじゃねーか



http://www.youtube.com/watch?v=aVNU_hO2yCk

 これ見たら普通倒れるっしょ、みんな?美しすぎて・・・。




 で、僕にとって、きれいはPaul、美しいのはJohn。

 パウロより、ヨハネに注意せよ・・・か。




 ちなみにまったく興味ない方に、おせっかいながら「Strawberry Fields Forever」は、

http://www.youtube.com/watch?v=Ywg-PdeGVL0&feature=related

 この曲は、ジョン・レノンの故郷にあって、子供の頃に良く遊んだという、戦争孤児院「ストロベリー・フィールド」(イチゴ畑孤児院)をモチーフに作った曲だそうです。



 気になる詩ですが、後ほどご紹介いたしますけれど、とあるHPを参照させていただきますと、



~君も連れて行ってあげよう
ストロベリー・フィールズに

現実なんて幻に過ぎないのさ
煩わしいものなんて何一つありはしない

ストロベリー・フィールズは
いつだってそんな場所なんだ~

       

        で始まり、

~出世するのが難しくたって
いずれどうにかなるものだろう

どっちにしたってそんなこと
僕にとってたいしたことじゃない~



        ってとこや、

~でも、そう、
それは夢の世界だとわかってはいる…

"そうだ"と肯定していることが
すべて間違っていて…

つまり
自分自身がちぐはぐなんだ~


ってとこなんかが、僕には心地いいのですが、みなさまはいかがですか?

Jai guru deva om美曲?1

2008年02月12日 14時14分17秒 | Weblog
 もし仮にみなさまの中でロックにご興味のある方は、完全復活した清志さんに僕が敬意をささげる意味で(いろんな意味で今までは書けませんでしたが)、「東の芝が燃えてるぜ!」や夜のヒットスタジオ「FM東京」事件をお探しください。

 しかし発禁はそれらだけではなく、「ボスしけてるぜ」だって勤労意欲を欠くとのことで、他にもインディーズからもくらってたはずだし、「谷間のうた」なんてカワイイもんで「スカイパイロット」や「エリーゼのために」吉川晃司にあげた「ハニーパイ」だって相当・・・

 所詮、「子供だましのモンキービジネス」でございます・・・たかがロック、されどロック。




 先日告知したとおり、AP通信によりますと、マハリシ・マヘシュ・ヨギ師(インド出身のヒンズー教指導者)が、2008.2.5.にオランダで死去したそうです。

 91歳とされます。

 マハリシ氏はインド中部生まれで、アラハバード大で物理学を学んだ後、ヒンズー教聖職者に師事し修行しました。

 独自の「超越瞑想(めいそう)」と呼ばれる方法を指導したそうです。

 英ロックバンド、ビートルズが68年に師のインドでの道場を訪れ、影響を受けて以降、欧米でヒッピー文化の中心的人物となって、世界の信奉者は500万人といわれるそうです。




 一方、The Beatlesの曲でどれが一番好きか?と問われると非常に困るくらい、名曲にあふれておりますが、僕は・・・

「Strawberry Fields Forever」か

「Across the Universe」を選ぶと思います。

 ですから、まぁJohn派ですか・・。

 Paulは、もちろんバラードを描かせたら・・・、言わずもがなのビートルズでの2大バラードはおいといても、

「Here, There and Everywhere」 、

http://www.youtube.com/watch?v=q1ufDdiK9xY&feature=related


「The Long and Winding Road」、

http://www.youtube.com/watch?v=H5tFT_yELVA


「And I Love Her」 、

http://www.youtube.com/watch?v=x8fNDfdjXd8


「Michelle 」、

http://www.youtube.com/watch?v=_Xl8YtgDAKc


「My Love」(Wingsだけど)、

http://www.youtube.com/watch?v=v_RRWfVvRgc

をはじめとし、もちろんPaulは世界一で、きらびやかで、ため息が出るほど美しすぎて、完成度が高く、どれも教科書のようで・・・

 だからどうしても学校嫌いの僕には逆になじめない・・・。

続・美月:ラプラスの魔11

2008年02月11日 10時37分00秒 | Weblog
 キヨシロー、完全復活おめでとう

 やっぱりカッコよすぎるぜ



 さて繰り返しますと本書で語られることは、物質はレプトンとクォークから構成され、これらはエネルギーであって、であるから物質はエネルギーである。

 またわれわれの知る宇宙にこれらの素粒子はほんのわずかしか存在しないので、それらが存在する別の並行宇宙がある。

 また意識・思考は電気的興奮なのでエネルギーだ。

 生物学的な「本能」は「集合的無意識」に含まれ、DNAにプログラミングされているのではない。

 (通常、本能は睡眠中にアクセスされてダウンロードされている)

 その「集合的無意識」が並行宇宙(非局所的現実)であり、全生物の現在、過去、未来にわたる無意識が共有されつながったものである。

 同じエネルギーなのだから、物質と集合的無意識は相通ずる。

 したがって特殊な能力を持つ者は、右側頭葉からこの集合的無意識に交信できる。

 意識は光速より速いので、永遠であるから、現在・過去・未来を超越する。

 未来は一つではなく、無数であるが、それは確率の問題で、どの時点での未来かを想定すれば、その先どうなるかは確率的に予見できる。

 という理屈が書かれているわけです。




 う~ん、新興宗教みたいだけど説得力がないこともない。




 集合的無意識にアクセスすることによって、未来に起こるすべてのケースが無限の枝葉に分かれていって、その可能性が示されるわけで、それが時間を超えて瞬時に数学者の主人公に分かるのです。

 しかし仮に集団的無意識に有意識下でアクセスできたとしても、宇宙が気エネルギーシステムだとしても、物質がエネルギーだとしても、未来を予測することとは無関係のように思えてなりません。

 たしかに、美しき月の存在でも書いたように、素粒子の振る舞いや性質、原子核と電子との間の隙間のなぞは今でも不思議だし・・・

 意識や本能や生物の持つ情報がすべてDNA上に書かれているのはおかしい、また意識の持つ情報量が脳にどのように記録されているのか疑問だ、意識や記憶に対するアクセスが早すぎやしまいか、というのは以前から書いている通りですし・・・

 m状態の金が、神経の電気的な超・跳躍伝導に貢献してたりして??

 本書はそれらに対する一つの仮説ではあります。

 われわれの宇宙とは異なる並行宇宙が、集合的無意識であり、そこから生物は無意識に本能を授かり、特殊な人間はそこにアクセスでき、未来をも予見できる。

 本能が並行宇宙という集合的無意識にある、という点までは可能性としては同意できますが、有意識下でのアクセス、それと癲癇(てんかん)の関係、また未来予見への結論には同意しかねます。

 確かに僕たちが知りえない、並行宇宙というか集合的無意識の世界がどこかにあり、睡眠中にそこにアクセスして、生物が営みを続けるための「本能」をそこから授かる、という仮説もありなのだろうか・・・?




 しかしまぁ、集合的無意識と本能の関係、並行宇宙・・・こういった知識は勉強になりました。

 どうですか、この仮説・・・?

 証明、否定される日は近いのでしょうか???




 それにしても東洋哲学、中でも仏教、易経・道教・陰陽・太極思想ってヤルものですね。

 全宇宙がひとつのエネルギーシステムであって、常に変化し流れ、陰と陽はペアであって、対立するものではなく、調和するときに安定する・・・

 北があれば南があり、男がいれば女がいる、上があれば下もある、ゴルフの名人は下半身が力強く上半身はしなやかなため安定し、素粒子があれば反素粒子も存在し、運動があって位置があり、民主党もなく共和党もなく、あるのは一つの合衆国だ!


-おわり-