【大阪・関西万博】:今後に大きな不安…初日来場者11.9万人は「最大想定の半分」なのにトラブル続出のア然
『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【大阪・関西万博】:今後に大きな不安…初日来場者11.9万人は「最大想定の半分」なのにトラブル続出のア然
先週の日曜(13日)に開幕した大阪・関西万博。初日は大混乱だった。
「並ばない万博」を掲げていながら、入場ゲートでは2時間を超える列ができたほか、パビリオンはもちろん、食事どころやトイレでも混雑が見られた。
ただ、来場者数そのものが多かったわけではない。日本国際博覧会協会(万博協会)によると、13日の来場者数は11万9000人だった。同協会は10月までの会期を通じて2820万人の来場者を目指しており、1日平均で15万人が訪れる計算だ。ピーク時には、最大で1日22.7万人が想定されている。
■1日10万人なら黒字
万博の赤字を回避するためには、チケットが1800万枚売れる必要があるとされる。単純計算で1日10万人以上が訪れれば黒字になるのだが、わずか12万人程度でこれだけ混乱が起こるとは本当に大丈夫なのか。もし、ピーク時に想定される22万人が訪れたらどうなるか。
大阪府や万博協会は会期中の渋滞を緩和するため、万博TDM(交通需要マネジメント)を計画している。企業などにテレワークの活用などを呼びかけており、昨秋にはトライアルを実施。大阪府・大阪市万博推進局の担当者は「トライアルでは一定の効果が見られた。修学旅行シーズンの6月や、お盆以降、閉幕直前などのピーク時に向けて、広報の強化を検討している」という。
要するに、万博周辺を混雑させないために、電車を使わないで欲しいということだ。
会場周辺の環境改善にも努めるという。万博協会の担当者は「13日は昼ごろから雨が強まり短時間で退場者が殺到したため、今後は場内アナウンスで呼びかけ滞留を抑制したい」とし、パビリオンの混雑についても「事前予約の呼びかけを続けていく」と話した。
その他にも、13日には入場ゲート付近で携帯の通信がつながりにくくなり、電子チケットのQRコードを表示できなくなる事象があったことから、ゲート付近にWi-Fiを整備するという。また、来場者には事前にチケットのQRコードを紙に印刷しておくことを呼びかけている。
こうした対策がどこまで実を結ぶのか。一体、「並ばない万博」は何だったのか。
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会場整備費だけで約2350億円が投じられた国家プロジェクトは、どんな「いのち輝く未来社会」を見せるのか。本番直前の9日に行われたメディアデーに参加した記者の率直な感想は…。●関連記事【もっと読む】『大阪万博メディアデー参加で分かった…目立つ未完成パビリオン、職人は「えらいこっちゃ」と大慌て』もあわせてどうぞ!
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元稿:日刊ゲンダイDIGITAL 主要ニュース ライフ 【暮らしニュース・大阪・関西万博】 2025年04月15日 11:00:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。
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