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●【こちら特報部/応じないと非国民? 岸田政権が旗を振る「国民運動」に違和感 国産水産物の風評被害を招いたのはそもそも】汚染水の海洋投棄

2023年10月11日 00時00分00秒 | Weblog

[『放射線を浴びたX年後』(http://x311.info/part1.html)↑]


(2023年09月16日[日])
経済的実害を《招いたのはそもそも》汚染水を放出したから。汚染水を海に捨てたから。#自民党に投票するからこうなる金(カネ)色の五つの輪を強行…適菜収さん《人間は同じ間違いを何度も繰り返す。新聞には「日本が快進撃」と戦意高揚の見出しが並び、反対しているのは「反日」(安倍晋三)と非国民扱い。「もうはじまってしまったのだから、批判の声をあげても仕方がないそれよりも頑張って戦っている兵隊さんを応援しよう」というわけだ。日本が再び焦土と化す日も近い。結局、歴史に学ばない人間が国を滅ぼすのだ》。
 曽田晋太郎安藤恭子両記者による、東京新聞の記事【こちら特報部/応じないと非国民? 岸田政権が旗を振る「国民運動」に違和感 国産水産物の風評被害を招いたのはそもそも】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/276715?rct=tokuhou)。《東京電力福島第1原発事故に伴う処理水の放出開始後、中国の禁輸の影響で、日本産水産物の売り上げ減が懸念されている。国内の消費拡大に躍起になるのが岸田政権。閣僚が試食し、「食べて応援」をアピールするだけではない。市井の人々を取り込む「国民運動」も進める。これには釈然としない思いが湧く。水産業界の苦境を招いたのは岸田政権なのに、国民が駆り出されるのか。応じないと非国民扱いされないか。(曽田晋太郎安藤恭子)》、《福島原発事故の問題を取材しているフリーライターの吉田千亜さんは「海洋放出も、『食べて応援』されるのも、福島の人たちからすれば勝手に決められたこと理不尽だという思いが募っている。でも政府のキャンペーンに疑問を呈せば非国民』『風評加害者とみなされるので、被害者は黙るしかない物言えぬ福島の空気を憂える》。

   『●《「廃炉終了の定義」を明確にしないまま「廃炉」を進める》―――
      《ある程度のデブリを取り出すだけでも、100年以上はかかりそう》
   『●小出裕章さん《国と東電が策定したロードマップは「幻想」です…
     つまり、デブリの取り出しは100年たっても不可能》、石棺しかない
   『●「汚染水」の海洋放出からX年後を恐れる ―――《政府は
     基準値を大きく下回るまで薄めるというが…物質の総量は変わらない》
   『●《東京電力は処理水を「希釈すれば飲める」》…政府、自公お維の
     議員、原子力「寄生」委員会の皆さん、「どうぞ、どうぞ御飲み下さい」
   『●【西谷文和 路上のラジオ】《小出裕章さん…東京電力福島第一原発の
     トリチウムなど放射性物質を含む処理水を海洋放出していけないわけ》
   『●《ひとたび制御を失った原発が、後世にどれだけの重荷を残すのか。
     …廃炉作業が遅々として進まぬ現実が、原発の巨大なリスク》を顕在化
   『●《それは「お花畑」などといって茶化される話ではなく、日本社会の
       将来を決定づける超現実的な選択なのである》(コラム 狙撃兵)
   『●核燃料デブリに触れた汚染水をALPS処理した〝汚染水〟の海洋
     放出に断固反対する…〝汚染水〟の放出からX年後を恐れぬ愚行である
   『●(デモクラシータイムス/原発耕論)《汚染水海洋放出は無責任の極み!》
      …希釈しても汚染物質は減らない、〝汚染水〟の海洋放出に断固反対
   『●そんな核燃料デブリに触れた水を処理した〝汚染水〟…そんなものを海に
      捨てた例はどこにもない、〝汚染水〟の放出からX年後を恐れぬ愚行
   『●《通常の原発からも海洋放出しているから安全なのではなく、人体に
     とって危険なトリチウムを排出する通常の原発稼働も止めることが必要》
    (長周新聞)《カナダでは、重水炉というトリチウムを多く出すタイプの
     原子炉が稼働後しばらくして住民のあいだで健康被害の増加が問題に
     された。調査の結果原発周辺都市では小児白血病や新生児死亡率が
     増加し、ダウン症候群が80%も増加した。またイギリスの
     セラフィールド再処理工場周辺地域の子どもたちの小児白血病増加に
     関して、サダンプト大学の教授は原因核種としてトリチウムと
     プルトニウムの関与を報告している》

   『●長周新聞【汚染水海洋放出に国内外で反発高まる コスト優先し科学歪める
      政府 トリチウム以外に62核種が基準超え 風評では済まされぬ実害】
   『●はぁ? 東京新聞【「原発マネー」で生まれた奇策 使用済み核燃料の
      中間貯蔵施設を上関町に 中国電力と関西電力で苦肉の共同開発案】
   『●「賠償ではなく、漁業をしたいだけ」…福島県漁連は《関係者》では
     ないのか? ―――「関係者の理解なしには、いかなる処分もしない」?
   『●#zutto_uso_datta、斉藤和義さん「#ずっとウソだった」。そして、「関係
     者の理解なしには、いかなる処分もしない」という約束もウソだった
   『●既に実害…《「汚染水放出は危険・問題派」…汚染水放出そのものが
     すでに中国や韓国など海外による輸入規制など経済的実害を生んでいる》
   『●《「海洋資源に大きく依存している太平洋諸島の人々の命と生活を脅かす」
        …「太平洋を核廃棄物のごみ捨て場にこれ以上するべきではない」》
   『●息吐く様にウソをつく…「日本の原発でそういう事態は考えられない」、
     菅直人氏についてのデマ「メルマガ事件」、「汚染水漏えい問題はない」
   『●【全責任持つという無責任】…《漁業関係者は…反対…岸田文雄首相が
       「漁業が継続できるよう、全責任を持って対応する」として押し切った》
   『●《30年以上も放出が続けば長い半減期の放射性物質の総量は増え続ける
     ことにならないか。微量でも人体に入れば内部被ばくが起きる可能性》
   『●《万が一にも大事故が起きれば…。そのようないたってシンプルな理由
     から原発の停止を命じた裁判官がいる。元福井地裁判事の樋口英明氏だ》
   『●木野龍逸さん《そもそも「廃炉」の定義すら決まっていない中で、廃炉を
     を進めるために汚染水の海洋放出が必要という理屈はまったく意味が不明》
   『●「廃炉終了の定義」も無く、0.1歩の前進もない…汚染水という名の《処理
     水の海洋放出が政府や東電が言う「大きなステップ」となる》はずもない
   『●まさに汚染水、海洋投棄してはいけない…トリチウム以外にも
     《炭素14…コバルト60…ヨウ素129…セシウム137》が含まれる汚染水

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https://www.tokyo-np.co.jp/article/276715?rct=tokuhou

こちら特報部
応じないと非国民? 岸田政権が旗を振る「国民運動」に違和感 国産水産物の風評被害を招いたのはそもそも
2023年9月12日 12時00分

 東京電力福島第1原発事故に伴う処理水の放出開始後、中国の禁輸の影響で、日本産水産物の売り上げ減が懸念されている。国内の消費拡大に躍起になるのが岸田政権。閣僚が試食し、「食べて応援」をアピールするだけではない。市井の人々を取り込む「国民運動」も進める。これには釈然としない思いが湧く。水産業界の苦境を招いたのは岸田政権なのに、国民が駆り出されるのか。応じないと非国民扱いされないか。(曽田晋太郎安藤恭子

     (野村哲郎農相=8日)


◆自衛隊で食材利用、自ら試食、自民党ではホタテカレー

 「政府全体として日本産水産物の国内消費拡大に取り組んでいきたいと思っており、わが国の水産物の消費拡大にご協力願いたい」

 野村哲郎農相は8日の記者会見でこう述べ、省庁の食堂で日本産ホタテなどを使用したメニューを追加するよう閣議で協力を求めたと明らかにした。

 浜田靖一防衛相も同日に記者会見。全国の自衛隊の駐屯地や基地で提供する食事に日本産水産物を積極活用する考えを示した。

 消費拡大に躍起になるのは他の面々もだ。

     (豊洲市場で常磐ものを扱う仲卸の店舗で海産物を
      試食する岸田首相(左)=東京都江東区で)

 岸田文雄首相や西村康稔経済産業相、渡辺博道復興相らは東京・豊洲市場や被災地を訪れるなどし、主に福島県産の魚を試食して安全性をアピール。経産省福島復興推進グループ総合調整室の担当者は「日本産水産物の消費を全国に広げる活動の一つ。首相や大臣が発信することに意味がある」と強調する。

 小泉進次郎元環境相は、福島県南相馬市の海岸で子どもたちとサーフィンをした後、地元で水揚げされた魚を試食と報じられた。5日にあった自民党の水産部会・水産総合調査会合同会議では、北海道産ホタテを使ったカレーが昼食として提供されている。


◆さらにCMなど予定「現時点で具体的な費用をはじくのは難しい」

 そもそも岸田政権は、海洋放出前から国内消費拡大の方策をまとめていた。

 8月22日の関係閣僚会議では行動計画を改定。テレビCMやネット動画などを活用したPR、学校現場で文部科学省の「放射線副読本」を使った理解醸成、インフルエンサーや著名人、日本サーフィン連盟に協力を依頼しての情報発信などを盛り込む。

 それぞれの費用が気になるところだが、経産省資源エネルギー庁原子力発電所事故収束対応室の担当者は「各省庁が今後こんなことをやるという計画段階の方針。予算から逆算しているものでもない。現時点で具体的な費用をはじくのは難しい」と話す。


◆対策1番目が「国民運動」…担当者は「あくまで協力要請」と説明

 水産物の輸出額のうち、中国と香港の合計で4割を占める年額でいえば1600億円。海洋放出に伴う全面禁輸の打撃は甚大だ。そんな中で岸田政権は今月4日、「『水産業を守る』政策パッケージ」を発表。その最初の項目には、国内消費拡大に向けた「国民運動」の展開が掲げられた。

 国民運動とは果たして何を意味するのか

 経産省福島復興推進グループ総合調整室の担当者は、ふるさと納税の返礼メニューの活用などを挙げた上で「国内での消費拡大の機運を高め、その流れを全国に広めるのが狙い」と説明する。「特定の国への輸出に依存していた部分が大きい日本産水産物を国内で消費し、水産業を守る取り組みの一環。あくまで協力要請」と述べる。

 国民運動については、5日の自民党部会でも盛り上げるべきだとの声が上がった。出席した議員の一人は「風評被害が起きないように皆で正しく理解しようとする方策だ」と語る。

 別の議員は「日本は正しいことをしていると世界にアピールする活動の一つだ」と説明する。


◆「海洋放出も『食べて応援』されるのも勝手に決められたこと」

 水産業の苦境を考えれば、日本産水産物を食べて応援したい気持ちが生まれるのも分かるが、政府が強く旗を振り、国民を駆り出すのは釈然としない。

     (東京電力福島第1原発の敷地に並ぶ処理水の
      保管タンク=福島県大熊町)

 福島原発事故の問題を取材しているフリーライターの吉田千亜さんは「海洋放出も、『食べて応援』されるのも、福島の人たちからすれば勝手に決められたこと理不尽だという思いが募っている。でも政府のキャンペーンに疑問を呈せば非国民』『風評加害者とみなされるので、被害者は黙るしかない物言えぬ福島の空気を憂える

 日本政府は今月5日、日本の水産関係者を支援する経費として本年度の予備費から207億円を支出すると閣議決定した。風評被害対策300億円、漁業継続支援500億円の基金と合わせ1007億円の対策となる。


◆被害も負担も国民が引き受ける? 識者「東京電力に求償すべき」

 大島堅一・龍谷大教授(環境経済学)は「中国の禁輸で、全国の漁業者が被害を受け、その支援を税金でまかなうことになる。さらに国民全体で被害も負担も引き受けるというのは筋違い」と指摘し、事業者の責任を定める原子力損害賠償法に基づき、国は事故を起こした東電に求償すべきだと述べる。

 さらに「環境の影響を受ける他国などとの協議は国際原子力機関(IAEA)の国際安全基準でも定めている」と述べ、7月に公表された包括報告書でもその旨が記されていると解説。「中国の反発を『想定外』としながら、『食べて応援』を呼びかけるのは不誠実だ」と話す。


◆日本の魚を食べて中国に勝つ?

 協議の乏しさが露呈する中、複数の全国紙の今月6、7日付朝刊では「保守派の論客」とされるジャーナリスト、桜井よしこさんが理事長を務める公益財団法人の意見広告が掲載された。

 「日本の魚を食べて中国に勝とう

     (「日本の魚を食べて中国に勝とう」と訴える意見広告)

 そんな大見出しに続き、中国の禁輸を「科学的根拠の一切ないひどい言いがかり」「不条理に屈しない」と強調。「安全で美味。沢山食べて、栄養をつけて、明るい笑顔で中国に打ち勝つ。早速今日からでも始めましょう」と訴えた。

 「『日本スゴイ』のディストピア」の著書がある編集者、早川タダノリさんは「『食べて応援』の行き着くところはこんな地点」と受け止める。中国の理解を得られなかった外交の失政を「被害を受けるかわいそうな日本にすり替え中国に勝つという言葉で排外主義とナショナリズムをあおっていると懸念する。


◆「意見を調整できないまま、陳腐なキャンペーンで社会を分断」

 そもそも物価高で、国内の消費は厳しい。総務省が発表した7月の家計調査によると、1世帯(2人以上)当たりの消費支出は28万1736円。物価変動の影響を除く実質で前年同月を5.0%下回った。支出の3割ほどを占める「食料」の支出も切り詰められ、魚介類は前年同月比11.9%減と落ち込んだ。「国内で魚の消費を増やすのは現実的でない。勝者なんてどこにもいない」(早川さん)

 食の思想を研究している藤原辰史・京都大准教授(歴史学)は「食べる行為は個人の感情を揺り動かすとともに、社会とつながるパブリックな行為」と語る。

 今回の処理水放出と中国の禁輸も「食の問題」と捉えられる。「社会的な文脈が深く関わる問題。食べることは個人の自由として済ませられる問題でもないし、科学的に安全だから了解、というのも単純すぎる」

 国内外の関係者間で討議をして決めるべき重大な課題だったが「意見を調整できないまま、これまでの原発政策と同様に、陳腐なキャンペーンと税金の投入で社会を分断した」と嘆く。

 「処理水放出は解決済みの問題ではないと認識した上で、放出する日本の側が、意見を交わす国際的な場を設定することが大切だ」


◆デスクメモ

 関係者の理解を得ずに話が進む唐突に国民運動が始まる政府の非は棚上げされたまま運動の目的として他国に勝つが掲げられる。私たちは何に巻き込まれているのか。わけが分からぬ状況。こうして戦時動員されるのか。まだ歯止めはかけられる。国民が良識を示さねば。(榊)

【関連記事】漁師みんな泣いている 食の安全浸透したのに
【関連記事】原発処理水の海洋放出が「二重の加害」と言われる理由 東京電力に今問わなければならないこととは
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コメント
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●核発電のリスク…《武力攻撃があることが、ウクライナの事態で明白になった》というのに、《原状回復》どころか、《原発回帰》する国…

2022年04月02日 00時00分15秒 | Weblog

[※ ↑「原発さえなければと思います」(週刊金曜日、2021年03月12日、1320号)]


(20220321[])
添田孝史記者による、AERAの記事【ウクライナ侵攻で判明した武力攻撃による原発リスク 2万人弱が急性死亡という被害予測も】(https://dot.asahi.com/aera/2022031400045.html)。
日刊ゲンダイの記事【日本の「原子力ムラ」がもくろむ原発再稼働 ウクライナ危機に便乗する“火事場ドロボー”】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/302514

 《ウクライナに侵攻したロシア軍の原発への攻撃は、世界を驚愕させた。日本にも原発や再処理施設があるが、地震や津波だけではなく武力攻撃が大きなリスクとなることが明白になった》。
 《千載一遇のチャンス──とでも考えているのか。ウクライナ危機に乗じて自民党が“原発再稼働”に蠢きはじめている。自民党の「電力安定供給推進議連」は10日、原発の早期稼働を求める決議を全会一致で採択。政府に提言を提出する予定だ。「原発ムラ」は、原発再稼働に自信を強めているという。電気料金の上昇が確実視されているからだ。…原発ムラは、自民党だけでなく野党の「日本維新の会」と「国民民主」が再稼働を推進していることにも意を強くしているという》。

 核兵器による攻撃が不要に。通常兵器で核発電所の格納容器や原子炉を破壊すればよいだけだ。とっくの昔に、《緊急避難しなければ最大1万8000人が急性被ばくで死亡し、住めなくなる地域は最大で87キロ圏内と予測》(リテラ) されていた。格好の《標的》だ。しかも攻撃しなくとも、地震列島・地震大国ニッポンでは、3.11のように〝核爆弾〟が再び自壊するリスクはとてつもなく高い。《原状回復》どころか、《原発回帰》する国だもの。
 《最大の戦犯》《火事場ドボロー》達の狂気…《政府は過去に原発が武力攻撃を受けた際の被害予測を報告書にまとめていたからだ。しかも、その被害予測は凄まじい内容だった…》(リテラ)。そんな自公お維コミに、来る参議院選でも、支持し、投票するんですよね…。理解に苦しみます。自公お維コミ支持者は《福島原発事故をどう考えているのか》?

 《急性被ばくで一万八千人が亡くなり、原発の約八十六キロ圏が居住不能になる》…《火事場ドロボー》1号、2号、3号…どもに騙され、乗せられればそうなります。
 再度引用します。日刊ゲンダイの記事【原発への武力攻撃で「急性死1.8万人」の衝撃試算! 3.11から11年、日本は再稼働へ前のめり】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/302460)によると、《外務省から委託された日本国際問題研究所が1984年2月に「原子炉施設に対する攻撃の影響に関する一考察」と題した報告書をまとめている。報告書にはこうある。〈主要電源施設を攻撃し破壊することは、その国の総合戦力を低下せしめる観点から十分予想される〉〈単に発電能力阻止が目的ではなく、炉内の大量の放射性物質の放散による効果を狙ったもの〉 被害の試算は衝撃的だ。原発への軍事攻撃により、シナリオⅠ「補助電源喪失」、Ⅱ「格納容器破壊」、Ⅲ「原子炉の直接破壊」を想定。最も大きな被害が生じるのはⅢだが、分析が困難なため、Ⅱの場合の被害を推定している。緊急避難しなければ、被曝後2カ月以内の急性死亡は最大18000人、急性障害は最大41000人に上る農作物などの土地利用や居住が長期間禁止されるのは最大54マイル(約87キロ)に及ぶ。元原子力プラント設計技術者の後藤政志氏(工学博士)はこう言う。「核兵器による攻撃よりも相手国の原発に対して通常兵器で攻撃する方が、ケタ違いのダメージを与えられます。恐ろしいことに、ロシア軍はそれを実践しているのです。また、原発事故と武力攻撃は質が違います。事故の場合は、内部からジワジワと壊れていきますが、武力攻撃では格納容器や原子炉をピンポイントで狙えるいきなり、放射性物質が拡散する危険があるのです」 報告書でも〈軍事攻撃の場合には攻撃する側に知識があれば、相当の確からしさで苛酷な事態を引き起こしうると警鐘を鳴らしている脱原発は自明の理だ》。

   『●台湾有事を煽り《ロシアのウクライナ侵攻のような軍事衝突にまで
     エスカレートさせてはならない…外交による対話を強めなければならない》
   『●誰が壊憲を望んでいる? COVID19禍のドサクサ、ロシア侵略の
     火事場ドロボー1号、2号、3号…らによる壊憲など許されるはずもない
   『●《思考力あるならば殺し合わずに済む方法…、政治力を持って開戦に
     至らない道を見つける事だ。ところがその政治家本人が核武装を…
   『●《当事者でない他の国が声をあげ、国際世論をつくり出すことが、理不尽
       な状況の抑止につながるというのは、国際社会の常識ではないか》!
   『●経済産業省資源エネルギー庁「復興のあと押しはまず知ることから」?
       「復興のあと押しはまず〝原状回復してみせる〟ことから」です
   『●東電核発電人災から11年: 《原発事故は終わっていません。
      政府が復興の名のもとに困難に陥った人たちをさらに追い詰める…》
   『●《やっぱりここさ帰りたい。親が開拓して受け継いだ土地。次の世代に
      残してやりたい。汚したら、きれいにして返すのが当然じゃないか》
   『●小出裕章さん《国と東電が策定したロードマップは「幻想」です…
     つまり、デブリの取り出しは100年たっても不可能》、石棺しかない
   『●《政府は過去に原発が武力攻撃を受けた際の被害予測を報告書に
     まとめていたからだ。しかも、その被害予測は凄まじい内容だった…》
   『●《【原発耕論…】福島事故で被ばくしたこどもたちに、不安なく過ごせる
         未来を!(311子ども甲状腺がん裁判)》(デモクラシータイムス)
   『●《政府機関の地震予測「長期評価」に基づく試算から原発への大津波の
      到来は予見できた…対策の先送りを許した国…国に重大な法的責任》
   『●《武藤類子さん…が講演し、今も続く過酷な被害を訴えた。ロシアに
     よるウクライナの原発攻撃にも触れ「胸がふさがれる思い」と語った》
   『●《ひとたび制御を失った原発が、後世にどれだけの重荷を残すのか。
     …廃炉作業が遅々として進まぬ現実が、原発の巨大なリスク》を顕在化
   『●東電核発電人災…《あまりに切ない一枚です。…犬。…鎖につながれた
      まま…取り残されたわが家で、何を思いながら力尽きたことでしょう》
   『●《けれども、安易な対応は、己の社会をも彼らのそれへと限りなく近づ
     けていく。冷静に、冷静に……。自壊ほどの愚の骨頂はないのである》
   『●斎藤貴男さん《ロシア軍のウクライナ侵攻をダシにした、帝国主義への
     妄執と言うべきか…日本の対米従属度が、いっそう高められるだろう》
   『●《火事場ドロボー》1号、2号、3号…を支持し、投票する人々に、
     壊憲して戦争する国になる自覚はあるのか? 予想されるその結果は?
   『●《政治家の仕事とは1日でも早く戦争を終わらせること…被爆国の
     我が国は猛然と抗議し、国際社会をリードすべきなのにもかかわらず…》
   『●アベ様は《火事場ドロボー》1号なり。その《バカ》を有難がって
     テレビに出す《バカ》…そんな《バカ達と…戦》はなければならない…

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https://dot.asahi.com/aera/2022031400045.html

ウクライナ侵攻で判明した武力攻撃による原発リスク 2万人弱が急性死亡という被害予測も
2022/03/15 08:00
添田孝史

(ウクライナ南東部にある欧州最大級のザポリージャ原発はロシア軍の攻撃で火災が発生した。鎮火され、周囲の放射線量に目立った変化はなかった(photo:Zaporizhzhia Nuclear Power Plant/Anadolu Agency via Getty Images))

 ウクライナに侵攻したロシア軍の原発への攻撃は、世界を驚愕させた。日本にも原発や再処理施設があるが、地震や津波だけではなく武力攻撃が大きなリスクとなることが明白になった。AERA2022年3月21日号の記事から。

     (【図表】世界の原発の状況は…各国の原発の数はこちら)

*  *  *

 ロシア軍がウクライナ侵攻の過程で、核関連施設を次々標的としている。2月24日にチェルノブイリ原子力発電所を占拠。3月4日には欧州最大の規模を持つザポリージャ原発を攻撃し周辺施設から出火させた。6日にはウクライナ北東部ハリコフで、核物質を扱う研究施設にロケット弾を打ち込んだ。

 運転前の原発への爆撃や、運転中の施設への小規模なテロはこれまでもあった。しかし運転中の原発を軍隊が攻撃したのは初めてだ。ロシア軍は9日、チェルノブイリ原発への電力供給を切断。また国際原子力機関は同日、核物質を遠隔で監視するデータが同原発とザポリージャ原発から、送信されなくなっていると明らかにした。大量の放射性物質の放出は確認されていないが、極度の緊張状態が続いている。

 戦時に適用される国際人道法ジュネーブ条約」は、住民の保護のため、原発をダムや堤防などと同様に戦時下でも保護するよう定めている。ロシア軍は、原発の破壊が目的ではなく、支配するのがねらいだったかもしれない。しかし誤爆や誤射があれば被害は甚大なものになる。原発のリスク要因として、地震や津波だけではなく武力攻撃があることが、ウクライナの事態で明白になった


■400基以上の原子炉

 原子力規制委員会更田豊志委員長は2日の会見で、「規制委は武力攻撃があった時のその強度、どれぐらいの脅威がもたらされるかといった情報に触れる立場にない。従って、武力攻撃の時の想定や評価を行う立場にはない」「立法府などの議論に委ねられる」と述べた。

 欧州、米国東部、東アジアを中心に世界には400基以上の原子炉がある。

 外務省が1984年に、大型の原発が攻撃を受けた場合の被害予測をまとめている。周辺の人口密度が米国の大都市近くの原発と同程度と仮定すると、周囲25キロまでの住民が5時間以内にうまく避難できないと、最大1万8千人が急性死亡、さらに2万4千人がその後がんで死ぬと予測している。

 報告書は三つの攻撃シナリオを想定。1番目は、電源破壊だ。原子炉は制御棒を挿入して緊急停止させても、数分で水1トンを蒸発させるほどの余熱を発生し続ける。冷やすには一般家庭約1万世帯分の電力が必要で、送電線で別の発電所から受電したり、非常用の発電機やバッテリーを用いたりする。

 送電線や非常用電源が破壊されると原子炉は炉心溶融や水素爆発を起こし、東京電力が津波で電源を喪失させた時と同じ結果になる。福島第一の電源喪失では最悪の場合、半径250キロが住むのに適さなくなるほど汚染されると政府は計算した


■賠償を受けられない

 2番目は、格納容器が爆撃ないし砲撃されるケース。報告書は、鉄筋コンクリート壁の厚さと破壊に必要な爆薬の量を調べ、「今日のミサイルの命中精度は極めて高いので、攻撃がいったん実行されれば、その器壁が破壊される危険性は高い」と結論づけている。

 3番目は、ミサイル数発を用いて、格納容器だけでなく、中心部の原子炉圧力容器まで破壊するもの。「(2番目より)さらに苛酷な事態になる恐れは大きい」としている。

 国内で原発事故が起きれば、原子力損害賠償法で、たとえ過失がなくても電力会社が住民に賠償すると定められている。しかし「社会的動乱によつて生じたものであるときは、この限りでない」という条項があるため、軍事攻撃やテロの場合は賠償を受けられそうにない

 国内では現在10基の原発が再稼働している。うち半分を動かす関西電力は「軍事攻撃のリスクは国の外交上・防衛上の観点から対処されること」と断った上で、「規制で、意図的な航空機衝突などで大規模損壊した時の対応も要求されており、多様な事故対処設備や手順を整備している。これらの備えにより、大規模な放射性物質の放出につながる事態を最大限回避できる」(広報室)とコメントした。(ジャーナリスト・添田孝史)

※AERA 2022年3月21日号より抜粋
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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/302514

日本の「原子力ムラ」がもくろむ原発再稼働 ウクライナ危機に便乗する“火事場ドロボー”
公開日:2022/03/15 06:00 更新日:2022/03/15 06:00

     (廃炉作業が続く東京電力福島第1原発(3月11日、
      小型無人機から)/(C)共同通信社)

 千載一遇のチャンス──とでも考えているのか。ウクライナ危機に乗じて自民党が“原発再稼働”に蠢きはじめている。

 自民党の「電力安定供給推進議連」は10日、原発の早期稼働を求める決議を全会一致で採択。政府に提言を提出する予定だ。「原発ムラ」は、原発再稼働に自信を強めているという。電気料金の上昇が確実視されているからだ。

 いまでも電気料金は、かなり高くなっている。大手10社の4月の電気料金は、過去5年間で最も高い。たとえば、東京電力の1月の電気料金は平均的な世帯で7631円だったが、2月は7961円、3月は8244円、4月は8359円と毎月上昇している。

 理由は、火力発電の燃料であるLNG(液化天然ガス)の輸入価格が値上がりしているためだ。ロシアのLNG輸出量は世界1位だけに、ロシアからの輸出がストップしたら、さらに電気料金が上がるのは間違いない。

「電気料金には急激な家計負担増を防ぐために上限値が定められ、すでに関西電力など5社は上限に達しています。上限を超えた分は電力会社の負担になる。これ以上、LNGの価格が上昇したら、電力会社は新たな電気料金を申請しなおすことになるはずです。当然、電気料金は上がる。その時、『これ以上の電気料金の値上げには耐えられない』『原発を再稼働すべきだ』という国民世論が強まると原発ムラは計算しています」(霞が関関係者)

 原発ムラは、自民党だけでなく野党の「日本維新の会」と「国民民主」が再稼働を推進していることにも意を強くしているという。


■「計画停電」もあるのか

     (スペイン・ビルバオ港に停泊するロシア船籍LNG
      タンカー「ニコライ・ウルバンツェフ」号(C)ロイター)

 原発再稼働は「計画停電」で決定的になるとも囁かれている。いまでも夏と冬になると電力危機が叫ばれている。ロシアからLNGが入ってこない今年の夏は、電力が逼迫する恐れがある。実際に「計画停電」が実施されなくても、計画停電が取り沙汰されるだけで「原発再稼働」を求めるムードが高まる可能性がある。

 しかし、ウクライナ危機に便乗するのは、火事場ドロボーもいいところだ。立正大名誉教授の金子勝氏(憲法)がこう言う。

「ロシア軍による原発攻撃を見て、原発を保有するリスクがいかに高いか分かったはずです。原発はコストも高い。日本は大急ぎで“自然エネルギー”の拡大に力を入れるべきです。自然エネルギーはコストも低く、地産地消だからエネルギーを他国に頼る必要もない。脱炭素にもなります」

 「原発ムラは、福島原発事故をどう考えているのか
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●「これまで東電に、8兆4000億円を超える税金が投入…でもって今、東電は巨大な利益を上げている…」

2018年11月24日 00時00分31秒 | Weblog


週刊朝日のコラム【室井佑月の「嗚呼、仰ってますが。」/東電に8兆円超も税金投入…政府や電力会社がおかしい!】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/241745)。

 《知ってた? これまで東電に、8兆4000億円を超える税金が投入されていたって。…事故を起こした福島第1原発は、いまだもってどうにもなっていない。今後、いくらかかるんだ? でもって今、東電は巨大な利益を上げているそうだおかしくない?》。

   『●『DAYS JAPAN』
      (2013,SEP,Vol.10,No.9)の最新号についてのつぶやき
    「さらに、斎藤美奈子さんの二つの指摘。「第一次安倍内閣時代…
     吉井英勝…「巨大地震の発生…原発の危機から国民の安全を守る
     ことに関する質問主意書」…提言を無視した結果がご覧の通りの事故である」」

   『●福島第一原発海水注入中断事件の裏にいたヒト
    《結果は大丈夫だったが、海水注入を中断していれば再臨界が起こる
     可能性があり、このネタが本物なら菅首相はすでに辞任していたかも
     知れない。自民党、安倍元首相の背後には原発を今後も推進したい
     経産省が付いており、この谷垣総裁質問の本質は、菅降ろしのための
     「原発クーデータ」計画
だったといっていいだろう》

   『●「メルマガ事件」東京地裁判決、アベ様の
     「息吐く様に嘘つく」典型例が無罪に、そして、はしゃぐメディア
    《数々の「ニセ情報」を発信して政策を捩じ曲げ、「捏造」によって
     「日本の名誉」を傷つけてきたのは、むしろ安倍首相ご本人》
    《メディア報道や他人の発言を「捏造」「でっち上げ」
     「ウソをばらまいた」と声高に批判する安倍だが、その安倍こそが
     過去に数々のニセ情報を捏造し、発信し、大ウソを拡散させてきた》

   『●福島第一原発海水注入中断事件の裏にいたヒトは、 
           いま、熊本大分大地震に際して何をしている?
   『●鈴木耕さん、核発電人災等々々々々々…
       「自民党内閣だったら解決できただろうか。とてもそうは思えない」
    「同感。そして、例えば、核発電人災で誰か一人でも自民党議員が
     責任をとったという話を聞いたことが無い。デマまで流して
     (アベ様による「メルマガ事件」)、当時の政権に責任を押し付ける、
     しかも、それを司法までが助ける」

   『●「安倍ちゃん…○○の象徴じゃない?…あれぐらいのさ、
            ■■な人じゃないと、多分あんなことやれない…」
    「マツコ・デラックスさん、すばらしい。…《インスタとかSNSっていうのは、
     ようはああいうのって、ものすごい操作できるってこと》…本当に。
     直ぐさま、《菅降ろしのための「原発クーデータ」計画》アベ様の
     デマメルマガ事件を思い出した。《都合のいい》ことの羅列に
     終始するに決まっていますね、アベ様のインスタ。《安倍首相のほうこそ
     いたるところで見境なくデマを乱発してきた自らのイメージ向上や
     政策ゴリ押しのために「デマ拡散装置」として利用してきた実績》がある訳
     ですし。息吐く様に噓をつく

   『●(リテラ)「あの未曾有の福島第一原発事故を招いた
       “最大の戦犯”が、他ならぬ現内閣総理大臣・安倍晋三」

 《これまで東電に、8兆4000億円を超える税金が投入…でもって今、東電は巨大な利益を上げている》ってさ。フザケ過ぎ。100万回倒産していてもおかしくない東京電力が。
 そして、原状回復して見せることもなく、誰一人責任を取らない。現与党の誰かが責任を取ったか? 小泉純一郎氏は「転進」したようですが、自民党の誰かに責任を取らせた、ということを聞いたことがない。当時の菅直人首相をスケープゴートに「無罪」気取りな現首相アベ様なんて、本当は「戦犯」でしょ? 無責任に反省無しどころか、核発電所再稼働や核発電輸出という世界の潮流に逆らうドアホウぶり。九電なんて、核発電所がブラックアウトしないように、太陽光発電を遮断する始末。

   『●お見舞い申し上げます・・・
   『●あの3・11原発人災から1年: 松下竜一さん「暗闇の思想」を想う
   『●3.11東京原発人災から2年が過ぎて
   『●「福島原発事故の今」
        『週刊金曜日』(2014年3月7日号、982号)について

   『●3.11東京電力原発人災から4年: 
      虚しき「地球にやさしいエネルギー原子力 人にやさしい大熊町」
   『●東電核発電人災から5年: 「今や世界の笑い者…
        政権批判をいとわないキャスターの首を差し出した」
   『●東電核発電人災から6年: 4つの「生」+「命」「活」「業」「態」… 
                        どれか一つでも原状回復できたか?
   『●東電核発電人災から7年: 「村の生活は百年余りにわたり、
                  人生そのもの」…「やっぱりここにいたいべ」
   『●アベ様が「原発再稼働、進める方針を明言」
               ……世界に向けて「恥」を発信

     「…ずかしいー! 「安定的で安いエネルギー」なんてまだ言ってるし!!
      ドイツに行って何見てきたんだ? おまけに、「世界のどこにも
      劣らないレベルの厳しい安全基準を満たした原発」って、
      よく言えたものだ。逆に、3.11以前はそのレベルではなく、
      「想定不適当事故」などを許してきた自民党の責任
      一体どうするつもりなのか。」

   『●今頃ようやく福島第二原発の廃炉を決断、
      一方、「あとは野となれ山となれ」な玄海原発4号機の再稼働…
   『●《余ると分かっている電力を、なぜ原発で作り続けるのか?》
                 核発電「麻薬」中毒なアベ様に忖度する九電
    「リテラの鈴木耕さんのコラム【言葉の海へ/第48回:九電の
     太陽光発電遮断から見えたこと】」

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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/241745

室井佑月 作家
1970年、青森県生まれ。銀座ホステス、モデル、レースクイーンなどを経て97年に作家デビュー。TBS系「ひるおび!」木曜レギュラーほか各局の情報番組に出演中。著書に「ママの神様」(講談社)、「ラブ ファイアー」(集英社文庫)など。

室井佑月の「嗚呼、仰ってますが。」
東電に8兆円超も税金投入…政府や電力会社がおかしい!
2018/11/16 06:00

     (世耕経産相(右)との会談に臨む東京電力の小早川智明社長/
      (C)共同通信社)

「~前略~ 彼ら(電力会社)は原発は安全で安いと言った だから、重要なベースロード電源になった ところがそうなった途端、原発はコスト負担が大きいから、政府が責任を分担しろと言い出した 政府は言いなりになった」(古賀茂明

 これは12日の古賀茂明さんのTwitterの言葉。TwitterにはAERAdot.の彼の連載コラム「大問題の原子力損害賠償法改正案を国会でこのまま通してはいけない」が貼り付けられていた。政府や電力会社がいかにおかしいことをいっているか、詳しく知りたい方はぜひそちらを読んでみて。

 知ってた? これまで東電に、8兆4000億円を超える税金が投入されていたって。

 事故後、国が東電にカネを出していたのは知っていたが、そこまで膨らんでいるとは知らなかった。

 事故を起こした福島第1原発は、いまだもってどうにもなっていない。今後、いくらかかるんだ?
 でもって今、東電は巨大な利益を上げているそうだおかしくない?

   「異常に巨大な天災地変」と「社会的動乱」、その2つが起きたときには、
    法律で会社が責任を負わなくてもいいことになっているらしい。
    1200億円までは国が補填するんだって。

 でも、事故が起きたら、そんな金額じゃまったく足りん。だから、電力会社はもっと大きな保険に入るべきなんだけど……。

 電力会社は十分な保険に入ろうとしない。たぶん、掛け金がべらぼうだから。

 そのことについて、古賀さんは言う。原発がほんとに安全なら、保険料はたいして高くならないはずだ、と。十分な保険に入ら(れ)ないのは、原発は安くて安全というのは嘘だってこと

 なのに、その理由から、国は原発を「重要なベースロード電源」とした。バカなんか、グルなんか? 古賀さんのコラム読むと、後者だわいな。
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●原状回復が損害賠償の基本: 東京電力原発人災で「ふるさとをなくした痛み」は全く癒えていない

2015年06月10日 00時00分11秒 | Weblog


東京新聞の記事【「命守れ」闘う市民 「川内」NO 福岡でデモ】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2015060802000125.html)と、
社説【「ひだんれん」 人ごととは思えない】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2015060902000161.html)。

 「東京電力福島第一原発事故で国と東電の刑事責任を追及している福島原発告訴団の武藤類子団長は「原発事故が解決していない中での再稼働は信じ難い」と強調。川内原発建設反対連絡協議会の鳥原良子会長は「民意を反映しない鹿児島県や薩摩川内市の再稼働同意に住民は大きな怒りを感じている」と述べた」。
 また、・・・「原発事故被害者団体連絡会が設立された。被災者の悲しみ、怒りは、激しく、深く。共に訴え、助け合うため団結した。それは私たちとも無関係ではあり得ない。福島が求めているのは、当然そうあるべきことだけだ。謝罪と被害の完全賠償、暮らしと生業の回復、詳細な健康診断と医療保障、および被曝(ひばく)低減策、そして、事故の責任解明-」。

 東京電力原発人災で被害を被った人々に顔向けできない。「パンドラの箱」を開けた張本人たちはいまだに核発電に固執・・・・・・「政府・自民党や公明党、翼賛野党の考え・・・・・・全く理解不能、2011年の3.11東電原発人災とは一体何だったのでしょうか? パンドラの箱を開けたのは誰だ?」  
 「原状回復が損害賠償の基本」。でも、「終始一貫、“加害者”とは思えない立ち位置」の東京電力。東電原発人災で「ふるさとをなくした痛み」を癒し、ふるさとの「原状回復」をしてから、東電やアベ様らは原発再稼働等の「(悪)夢」を語るべきだ。現状、彼らには「(悪)夢」を語る資格はない。

   『●脱アクションウィーク、5万人集会
    「最後の福島の被災市民として武藤類子さんが
     訴えておられる映像がとても印象に残りました。
     その文章おこしされたものはCML
     (http://list.jca.apc.org/public/cml/2011-September/011909.html
     にありますので、一読して頂きたいです」

   『●「パンドラの箱」を開けた張本人たちが
       こだわる「ベースロード電源」、そして原子力発電

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2015060802000125.html

「命守れ」闘う市民 「川内」NO 福岡でデモ
2015年6月8日 朝刊

     (川内原発の再稼働反対を訴える
      集会の参加者=7日午後、福岡市で)

 脱原発を掲げる市民団体らが七日、福岡市の舞鶴公園で、九州電力川内(せんだい)原発(鹿児島県薩摩川内市)の再稼働反対を訴える集会を開いた。

 参加者は「原発いらない」などと声を上げ、市内をデモ行進した。

 集会の冒頭、東京電力福島第一原発事故で国と東電の刑事責任を追及している福島原発告訴団の武藤類子団長は「原発事故が解決していない中での再稼働は信じ難い」と強調。川内原発建設反対連絡協議会の鳥原良子会長は「民意を反映しない鹿児島県や薩摩川内市の再稼働同意に住民は大きな怒りを感じている」と述べた。

 主催者によると、一万五千人が参加。集会後、参加者の一部はシュプレヒコールを上げながら九電本店に向けてデモ行進した。

 川内原発は再稼働に向けて原子力規制委員会の使用前検査を受けており、早ければ八月中旬に再稼働するとみられる


◆「伊方」に怒り 松山でも集会

 愛媛県の市民団体「伊方(いかた)原発をとめる会」は七日、国の審査に事実上合格した四国電力伊方原発3号機(同県伊方町)の再稼働に反対する全国集会を松山市で開いた。同会の発表で約二千五百人が集まり「知事は再稼働を認めるな」と訴えた。

 同会事務局長の草薙順一弁護士(75)は「事故が起きたら瀬戸内海は死の海になる。原発に事故はつきものだということは、福島の現実が証明している」と主張した。福島県川内(かわうち)村から愛媛県西条市に避難してきた農業新妻秀一さん(61)も登壇し「福島の事故から四年間ずっと苦しい思いをしてきた。決して犠牲者を増やしてはならない」と声を張り上げた。

 参加者らは愛媛県の中村時広知事宛ての再稼働に反対する署名を集めることを確認し合い、最後は全員で松山市中心部をデモ行進。「自然エネルギーを推進せよ」などと拳を振り上げた。

 中村知事は再稼働に関し「国の方針が示されていないので白紙」との立場。
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2015060902000161.html

【社説】
「ひだんれん」 人ごととは思えない
2015年6月9日

 略称は平仮名で「ひだんれん」。原発事故被害者団体連絡会が設立された。被災者の悲しみ、怒りは、激しく、深く。共に訴え、助け合うため団結した。それは私たちとも無関係ではあり得ない

 福島が求めているのは、当然そうあるべきことだけ

 謝罪と被害の完全賠償、暮らしと生業の回復、詳細な健康診断と医療保障、および被曝(ひばく)低減策、そして、事故の責任解明-。

 先月二十四日、福島県二本松市で開かれた設立総会で、会が掲げた目標だ。

 集団訴訟の原告や裁判外の紛争解決手続きを申し立てた住民ら、十三団体約二万三千人が連携する初の全国組織である。

 原発事故でふるさとを追われ、帰還できずにいる人たちは、発生から四年を経てなお、十一万人にも上る。国や東京電力の責任を問う裁判は、全国二十地裁で二十五件、原告は一万人を超えた。

 共通して訴えるのは、ふるさとをなくした痛みである。

 家や家族、家業など生活の基盤を失っただけではない

 学校、職場、近所の人間関係、祭りや年中行事、慣れ親しんだ自然、文化や歴史、思い出までも奪われた人の悲しみは、察するにあまりある

 「ふるさと喪失」の精神的損害に対する責任を、東電は認めていない。被災者と東電の間で賠償の仲立ちをする原子力損害賠償紛争解決センターの指針の中にないからだ

 「指針を超える賠償を認めれば、不公平になる」と、東電側は主張する。終始一貫、“加害者”とは思えない立ち位置だ

 原子力損害賠償法は、国の責任を明確にしていない。電力会社を資金面で支援するだけだ。だから、国は帰還を勧め、補償の額を抑えようとするのだろう

 与党は、避難指示解除準備区域などへの慰謝料を、二〇一八年三月で一律に打ち切る方針を打ち出している

 原状回復が損害賠償の基本である。元へ戻せ、ということだ。しかし、ふるさとを元に戻すすべはない。

 原発の安全を保証してくれるものはない。福島の事故で明らかになったのは、原発事故の責任を負いきれるものもいないということだ。責任があいまいなら、事故の教訓もあいまいになるだろう

 なのに国も電力会社も、再稼働へとひた走る。「ひだんれん」の訴えは、人ごととは思えない。
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●「原発事故調書 原因不明、責任不在」: 川内原発再稼働なんてやってる場合か!

2014年12月05日 00時00分59秒 | Weblog


東京新聞の二つの記事【原発 国民負担続く 電力会社を優遇、収益保証】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/news/CK2014111402000126.html)、
【原発損失料金上乗せ 自由化後の中間案】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/news/CK2014111302000248.html)、
そして、社説【原発事故調書 原因不明、責任不在】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2014111502000170.html)。

 「原発を持つ電力会社の収益を保証したり、廃炉にする場合の損失計上についての優遇策などを盛り込んだ」・・・・・・散々甘い汁を吸っておいて、いまさら何を言っているのでしょうか。安い・安全と喧伝し、「死の灰」「プルトニウム」をこれだけ集積しておいて、今頃何を言ってるのか!
 「損失が生じたら電気料金に上乗せし回収して穴埋めできるようにする」・・・・・・全原発を廃炉にしてから言え! 川内高浜大間で、一体何をやっているのか!!

   『●狂気の伝染、連鎖: 原子力「ムラ寄生」委員会が
       お墨付きを与えるのはあの関電の高浜プルサーマル原発

   『●「世界初のフルMOX原発で、年に約一トンのプルトニウム」を
                     燃焼させて「安全」と言い得る自信に慄く

   『●60年間稼働させたい高浜原発: 「電気代が高い低いの問題とを
                         並べて論じること自体、許されない」


 「事故の原因も責任の所在も明らかにできないまま、再稼働になだれを打ってもいいのだろうか・・・・・・統括する安全委が米国に比べると月とスッポンくらいの危機管理能力しかない」。あ~川内原発再稼働なんてやってる場合か!

   ●「超巨大噴火が、100年以内に起こり得るというのは大変なこと」:
                         九州電力川内原発再稼働という無謀
   『●川内原発再稼働問題: 火山学会は、
       原子力寄生委員会から売られたケンカは買うべきだ!


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http://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/news/CK2014111402000126.html

原発 国民負担続く 電力会社を優遇、収益保証
2014年11月14日 朝刊

 経済産業省は十三日、原子力政策について話し合う有識者会議「原子力小委員会」で、今後の議論の方向性を示す「中間整理」の素案を提示した。原発を持つ電力会社の収益を保証したり、廃炉にする場合の損失計上についての優遇策などを盛り込んだ。事故が起きた場合の国と電力会社の責任をあいまいにしたまま国民負担につながる議論が着々と進んでおり、委員からは反対の意見も上がった。 (吉田通夫)


 委員会は年内に「中間整理」をまとめ、年明けから優遇策の制度設計を議論する。

 素案は原発事業者の「損益を平準化する」措置を導入すると明記、参考に英国の制度を挙げた。国と電力事業者が原発の設置、運営などの費用を基に電気の基準価格を決定。想定より高い利益が生じた場合は国に納めるが、損失が生じると電気料金に上乗せして回収、収益を保証する仕組み。二〇一八~二〇年をめどに始まる電力料金の完全自由化後も電力会社が利益を確保しやすくする狙いだ。

 また、現在の原発は、古くても廃炉費用を積み立て終わっていないケースが多く、廃炉を決めた場合に電力会社に巨額の損失や費用負担が生じる。このため廃炉費用を一定期間かけて損失計上できる会計の優遇措置などを検討する。

 実現のめどが立たずに国民負担が増え続けている核燃料サイクル(再利用)計画や、高速増殖原型炉「もんじゅ」の実用化を目指す方針も盛り込んだ。委員で原子力資料情報室伴英幸共同代表は「(電気)利用者の負担が増えないようにすべきだ」と求めた。

 一方、事故が起きた場合の国と電力会社の賠償責任については国会が約束した原子力損害賠償法の見直し期限を二年以上過ぎているものの、素案では「ほかの省庁が所管する事項」とするにとどめた。

 委員を務める吉岡斉(ひとし)九州大教授は「事故前の原子力政策と九割変わっていない」と批判した。
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/news/CK2014111302000248.html

原発損失料金上乗せ 自由化後の中間案
2014年11月13日 夕刊
 

写真

[↑ブログ主注: すいません勝手にコピペさせて頂いております
 (http://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/news/images/PK2014111302100134_size0.jpg)]

 経済産業省は十三日、原子力政策について話し合う有識者会議「原子力小委員会」を開き、今後の方針をまとめた「中間整理案」を提示した。電力事業が自由化された後も国が原発事業による収益を保証し、損失が生じる場合は電気料金に上乗せできるようにするなど、原発優遇策の必要性を盛り込んだ。詳細は年明けから詰める。大事故が起きた場合の国と電力会社の責任をめぐる議論は進んでいないが、国民負担を増やす議論は着々と進んでいる。

 優遇策は八月に委員会に示された英国の制度を参考にした。国の認可制度の下、電力会社が原発などの発電費用を全て回収できるよう設定できる総括原価方式の撤廃後も、日本の政府と電力会社が原発の建設費や使用済み核燃料の処分など、全ての費用を基に電気の価格を決定、損失が生じたら電気料金に上乗せし回収して穴埋めできるようにする。

 さらに計画より早く原発を廃炉にする場合の費用負担も電気料金などに転嫁、原発を持つ電力会社が損をしないようにする

 このほか「中間整理案」には、原発が廃炉になった場合の立地自治体への財政支援や、実現のめどが立たずに国民負担が増え続けている核燃料サイクル(再利用)計画、高速増殖炉「もんじゅ」の実用化を目指す方向なども盛り込んだ。

 電力自由化後、電気料金は二〇一八~二〇年をめどに総括原価方式が廃止され、小売り会社が自由に決められるようになる。経産省がモデルにした英国では、料金競争で火力発電が安くなり、高コストの原発は担い手がいなくなるため、優遇制度を導入した経緯がある。

 日本でも原発が割高だという民間の試算は多いが、政府は「原発は安い」という公式見解を変えておらず、優遇策の導入と矛盾する。

 また、国民負担を増やす議論が進む一方で、大事故が起きた場合の賠償責任の在り方など、原子力政策の責任をめぐる議論は進んでいない


無責任体質そのまま

解説 経済産業省が示した原子力政策をめぐる中間整理案は、原発についての国や電力会社の無責任体質を放置したまま国民負担を増やし、原発を維持する姿勢を明確に打ち出した。さらに中間整理案は、国が「安い」と言い続けてきた原発が本当は高コストだと認める形にもなっている

 政府は原発によって一キロワット時当たり最低八・九円で電気をつくることができるとして「ほかの電力と比べて安いとの主張は変えずこれを再稼働を進める根拠の一つにしてきた本当に安いなら自由化後も電力会社が原発による発電に参入するはずで、優遇策が必要な理由が成り立たない

 さらに国民負担を増やす議論が進む一方、原子力政策をめぐる国と電力会社の無責任体質は変わっていない。

 国会は、原子力損害賠償法を二〇一二年八月までに見直し、あいまいになっている国と電力会社の責任をはっきりさせると決議。だが具体策についてはいまだに議論中だ。経産省は九州電力川内(せんだい)原発を再稼働するために鹿児島県に「万が一の事故の場合は国が責任を持って対処するとする文書を渡したものの、宮沢洋一経産相は十一日の記者会見で「責任は一義的には事業者(電力会社)にあるというのが法律上の規定だ」とぼかした。

 原発を再稼働する場合に三十キロ圏内にある自治体の同意が必要かどうかも国と自治体、電力会社の思惑はばらばら。東京電力は国会で「必要」と答えたが、同意が必要な関係者を増やすと再稼働のハードルが上がるため、政府がこれを打ち消すという無責任な対応が続いている。

 原発再稼働のために国民負担を増やす議論は着実に進むが、だれが原発に対して責任を負うのかという根本的な議論は三年前から一歩も進んでいない。 (吉田通夫)
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2014111502000170.html

【社説】
原発事故調書 原因不明、責任不在
2014年11月15日

 新たに公開された政府の原発事故調査・検証委員会での証言は、現場の混乱と恐怖をよく物語る。事故の原因も責任の所在も明らかにできないまま、再稼働になだれを打ってもいいのだろうか。

 新たに公開の五十六人分の調書から、今何を読み取ればいいのだろうか。

 原子力安全・保安院の西山英彦審議官(当時)は「(会見で)あえて炉心の溶解や溶融などの言葉は使わないようにした」という。

 混乱回避という言い訳はもはや通じない。政府には、国民に真実を伝えようという意思が欠けていたようだ

 寺田学首相補佐官(同)は「統括する安全委が米国に比べると月とスッポンくらいの危機管理能力しかない」と述べた。

 そして、それは改善されたのか。

 3・11からすでに三年八カ月。福島原発事故については、いまだ知らされていないこと、分からないことが多すぎる

 そもそも、事故の原因さえ、判明したとは言い難い。政府事故調も国会事故調も、原因を特定できないままである。貴重な証言が公表されても、その内容を事故原因の究明や、新たな事故の防止につなげなければ、意味はない原発の是非論にも深く関わる。

 国会事故調は、揺れによる配管損傷など、地震そのものが原因になった恐れを指摘して、調査継続の必要性を訴えた。津波が到達する前に電源が喪失していた可能性があり、1号機の原子炉建屋で出水が目撃されていたからだ。

 ところが原子力規制委員会の分析検討会は、東電の独自調査の結果を踏襲し、電源喪失は津波による浸水の時刻とおおむね一致しており、出水は配管ではなく、燃料貯蔵プールからの水漏れによるものと断じている

 このような見解に基づいて、川内原発は災害に対する備えが整ったと認められ、3・11後の新たな審査基準に適合すると判断された。その判断を基にして、高浜や伊方など同じタイプの原発の審査が、“合格”に近づいているという。

 地震の揺れに対する備えは、本当に十分だといえるのか。

 事故原因が十分解明されず、責任の所在をあいまいにしたままで、なし崩しに再稼働を急ぐのは、理性的といえようか。いつかまた、過ちを繰り返しかねない。

 現場の混乱を伝える調書から読み取るべきは、事故原因の調査がさらに必要だという警告だ。
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●東京新聞コラム『筆洗』: 野田政権は沈みゆく泥船

2012年04月29日 02時35分00秒 | Weblog


東京新聞の社説(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2012041502000099.html)とコラム(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2012041502000098.html)。トドメは、gendai.netの記事(http://gendai.net/articles/view/syakai/136168)。

 東京新聞コラム『筆洗』によると、「野田政権は沈みゆく船」だそうだ。安心神話を喧伝する、無責任なドロ船である。大飯原発再稼働という船で、ともに地獄に沈みゆく「地元」民はたまったものではない。泊原発や玄海原発というトッカカリを与えてしまったが、再稼働や原発輸出を決して許してはならない。

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2012041502000099.html

【社説】
地元、国民の安全どこへ 政府の大飯再稼働方針
2012年4月15日

 政府の大飯原発3、4号機再稼働の方針は、地元とともに私たち国民もよく考えるべきことである。原発に頼らない、安全で豊かな社会に向かって。
 政治と政府が責任を持つのだという。それならば、野田佳彦首相と関係三閣僚の皆さんは、もう一度福島の事故現場をつぶさに歩き、被災者や避難者の話をよく聞いてみるといい
 福島第一原発は今も、小規模な核反応が止まらずに汚染水を排出し、残骸をさらし続けている帰れない人がいる。その数は十六万人に上る。なりわいを奪われ、健康不安を抱え、地域のきずなは引き裂かれ、美田や美林の荒廃になすすべもなく、海の幸をとることもかなわない。がれきの後始末さえ、めどを付けられないでいる。

責任本当に取れるのか

 その現実にあらためて接したうえで、それぞれの心に問いかけてみてほしい。「本当に、責任など取れるのか」と。
 原子力損害賠償法には免責規定がある。福島第一原発事故後にできた原子力損害賠償支援機構法でも、政府の責任は限定的だ。原発事故の責任を取り切れるものは存在しない
 私たちが繰り返し主張し続けてきたことを、再び述べたい。
 枝野幸男経済産業相はこれまでの評価の過程から「二重、三重、四重に安全性を確認した」と言い切った。だが今は、原発の安全性を確認できる状態からはほど遠い。国民の多くがそう思っているだろう。
 第一に、福島第一原発事故の原因は、まだ分かっていない。
 第二に安全評価(ストレステスト)を実施し、政治判断の根拠となる即席の暫定基準をたった二日で作成したのは、福島事故の原因者ともいうべき、経産省傘下の原子力安全・保安院である。原発推進に偏らず、科学的、中立的な規制機関はまだ存在しない。
 関電が政府の要請に対して示した中長期対策の工程表は、八十五項目中三十三項目が未実施だ。
 事故発生時に“司令塔”となる免震施設や、原子炉の圧力を下げるベント(排気)時に放射性物質を取り除くフィルターも、完成は三年先だ。地震や津波がそれまで来ないと、誰も保証できない。
 地震の揺れでがけ崩れが起こり、非常用電源が使えなくなる恐れ、それと同時に住民の避難路が断たれる可能性、津波による浮遊物が建屋を破壊するケースなど、専門家による多くの指摘が、考慮のうちには入っていない。

安全神話時代の認識

 枝野氏は「電力不足が社会の弱者に深刻な事態をもたらすことを痛感した」とも会見で述べた。
 関電はこのまま再稼働ができないと、一昨年並みの猛暑になったとき、最大約二割の電力不足になると試算した。政府はそれを再稼働を急ぐ理由としているが、その見通しは広く検討されたものではない。節電の効果や電力融通の実態も、国民にはよく分からない。
 そもそも、電力不足の影響が病人や高齢者に及ばないように工夫をするのが、政治本来の仕事ではないのだろうか。
 「原発の地元はどこか」についても、国民的な合意はない。
 福島第一原発事故を受け、防災対策の重点区域は、十キロから三十キロ圏内に拡大される。放射能がその日の風向き次第ではるか遠くへ飛散することを、国民は福島事故から学んでいる。
 福井の原発について、大阪府と大阪市は原発から百キロ圏内の全自治体と原子力安全協定を結ぶよう、関電に求めている。無理をいっているのではない。福島の悲しい教訓なのである。
 藤村修官房長官は「法律で地元同意が義務付けられているわけではない」と言った。安全神話時代の認識ではないか。

消費者も協調できる

 私たちは「原発に頼らない国へ」という主張を続けている。
 そこには、原発のリスクを過疎地に押しつけ、電力の大きな恩恵を受けながら、その使用量を右肩上がりに増やし続けてきた、消費者としての自戒が込められている。私たち消費者こそ、原発頼みの電力浪費社会を改める必要に迫られている。
 立地地域の人々も、心は揺れているのではないか。原発が危険なことは重々分かっている。原発交付金が、いつまでも続くわけではない。
 長年の苦衷を国民全体でくみ取って、共有すべきときである。国策の犠牲者である立地地域だけを、これ以上苦しめ続けていいわけがない。原発に代わる地域経済の新たな柱を用意し、地元に安心をもたらすことも、政府の責務ではないか。消費地から立地地域へ呼びかけたい。ともに原発依存から脱却し、持続可能な日本を築こう。協調しよう。
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2012041502000098.html

【コラム】
筆洗
2012年4月15日

 北アイルランドのベルファスト市を訪れたのは、三千人を超える死者を出したキリスト教宗派の対立が和平合意に達し、政党指導者にノーベル平和賞が贈られた一九九八年だった。宗派が違う人が住む地域を隔てる高い壁は、まだ残っていた▼不況に沈んでいたその港町が今、空前のブームに沸いている。豪華客船タイタニック号が沈んでからちょうど百年。建造地のベルファストには博物館がオープン、高級ホテルも数多く開業し雇用が生まれているという▼氷山に衝突した背景には蜃気楼(しんきろう)の影響があった、という新説も唱えられている。悲劇の事故への関心が薄れないのは、沈没することなどは想像できない巨大客船だったからだろう▼「絶対安全」と専門家が太鼓判を押した日本の原発も、取り返しのつかない事故を起こした。その収束も見えない中、政府が出した関西電力大飯原発の再稼働へのゴーサイン。ここまで国民の声を無視した「見切り発車」は珍しいつい先日まで再稼働反対を公言していた枝野幸男経済産業相はきのう、福井県を訪れ、知事とおおい町長に協力を要請した。結論が決まっているのに、世論への配慮をにじませた芝居は演技賞ものだ▼「原発ゼロ」を阻止したいという理由で、電力需要や供給能力の精査もせず、国民の声という「制御棒」まで吹き飛ばした野田政権は、沈みゆく船である
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http://gendai.net/articles/view/syakai/136168

大飯原発再稼動でドジョウ政権ご臨終
2012年4月14日 掲載

もはやマトモな判断力なし
 野田首相と枝野経産相ら3閣僚は13日、関西電力大飯原発の運転再開を「妥当」と判断した。枝野は会見で「(安全性を)最終的に確認した」とか言っていたが、本当によく言う。最初から「再稼働ありき」で動いていたのは歴然なのだ。野田の支持率はおそらく、これで決定的に下がるだろう。「再稼働」で野田はオシマイ。それがいよいよ、ハッキリした。
 今度の決定がムチャクチャなのは、福島第1原発事故のA級戦犯、原子力保安院が「安全性」のチェックをしたことだ。環境エネルギー政策研究所所長の飯田哲也氏はこう言っていた。

   「原子力保安院はまだ誰も責任を取っていない汚れた手のまま次の原発を
    動かすという、非常におかしなことが行われているのです」

 原発を動かしたくてしょうがない関西電力が提出した安全対策の「工程表」もひどい中身だ。
「防潮堤」の拡幅や「フィルター付きのベント設備」などが並んでいるが、完成するのは来年度以降だ。それまでに地震や津波が来たらどうなるのか。関電は「今でも安全だ。念のためにする工事だ」みたいな言い方をするが、大阪市特別顧問の古賀茂明氏は「だったら、工事をやるのは無駄だろう」と切り返していた。

   「政府が再稼働の理由にしている電力不足の予測もデタラメです。
    経済産業省出身の日下部聡・内閣審議官が去年の夏に作った数字を
    ベースにしているが、これは恣意的なデータです。電力需要を近年
    最大値にしているし、供給量から自家発電や再生可能エネルギーを
    外している。同じ頃、民間出身の梶山恵司・内閣審議官(当時)も
    電力需給の予測を計算していますが、こちらは再生可能エネルギーを加味して、
    逆に2%の余力があると結論付けた。しかし、こんな数字が出てきたら
    原発再稼働ができないので、お蔵入りにしたのです。政府は電力需要の
    ピーク時を基に足りない足りないと言うが、そんなものは知恵と工夫で
    どうにでもなる」(ジャーナリスト・横田一氏)

 つまり、最初から原発は動かすつもりで、この間の検証、検討はやらせのポーズだったことになる。すべては経産省の振り付けなのだが、実は政府内には「いやいや、最終的に野田首相は再稼働させないだろう。それがマトモな判断だし、小泉流のサプライズになる」と言う幹部がいた。ところが、最終結論はサプライズなし。国民や関係自治体を敵に回して、暴走した。
 こうなると、野田に政権浮揚の目はない。北朝鮮のミサイルでも危機対応のまずさを露呈したし、ご臨終のカウントダウンが始まった。
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