Activated Sludge ブログ ~日々読学~

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●核発電人災の反省はどこに? 《熟議より、政府の都合を優先》する原子力「推進」委員会、《フクシマを「なかったことにする」のか》?

2023年03月07日 00時00分33秒 | Weblog

※ 「3.11から12 「避難中」なのに「原発回帰」(週刊金曜日 1411号、2023年02月10日) ↑]


(20230220[])
グリーン??…トランスフォーメーション。GXの「G」は原発の「G」…核「寄生」委であり原子力「推進」委員会。

   『●鈴木耕さん《一度、活断層だと判断したものを電力会社が独自調査で
     否定したら、それを受けて規制委が再調査するというのであれば…》
   『●シレ~ッと批判しているが、そんな《ずさん》な東電を〝育てた〟のは
      国や自公であり、更田豊志氏委員長ら原子力「寄生」委員会でしょ?
   『●アタマオカシイの? 《東京電力の柏崎刈羽原発を原子力規制委員会の最終
     最終承認や地元新潟県の同意がなくても、国が前面に出て再稼働させる》!

 東京新聞の【<社説>原発60年超容認 規制委の独立性を疑う】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/231426?rct=editorial)によると、《信頼がまた揺らぐ。原子力規制委員会=写真=が原発の六十年超運転を容認する新たな規制制度を決めた。反対意見を押し切る異例の多数決原発復権を急ぐ政府と歩調を合わせる規制委は、もはや独立した規制機関とは言い難い。政府は「原則四十年、最長六十年」という運転期間の上限を維持しつつ、規制委による審査などで停止した期間を除外することで、六十年超への延命に道を開く方針だ。それを認めるGX(グリーントランスフォーメーション)基本方針を十日、閣議決定した。関連の法案を今国会に提出する》。

   『●閣議決定って何? アベ様が編み出した、なんでも内閣の一存でやれる
     システム? 自公お維コミに言わせれば、国会や選挙は不要ということか?

 またしても《閣議決定》し、規制しない核「寄生」委員会が追認する格好。どこが《独立した規制機関》か? 初代2代目委員長も酷かったが、さらに輪をかけて酷くなる一方。(東京新聞社説)《“強行採決”の後、性急さを問われた山中伸介委員長は「法案のデッドライン(締め切り)があるので仕方がない」と釈明した。地震担当の委員の警告を十分に検討するいとまもないとは、熟議より、政府の都合を優先させたと認めているようなものであろう》。
 《原状回復》するどころか《原発回帰》し、《原発復権》。3.11東京電力核発電人災の教訓はどこに?

   『●核発電所停止期間を控除 ――― この地震大国ニッポンで、「原則
     40年、最長60年」さえも無視して、実質的に60年以上運転したいと…
   『●核発電復権? 核発電所停止期間を控除? 「狂ったゴジラ」「老朽原発」
        「寿命核発電所」を再稼働したい? 福島の「原状回復」はいつ?
   『●《老朽原発の運転延長や次世代原発の建設は…大惨事の教訓を根底から
       覆し…福島事故を上回る大惨事を招きかねない無謀な政策転換だ》

 長周新聞《老朽原発の運転延長や次世代原発の建設は、福島原発事故がもたらした大惨事の教訓を根底から覆し、またウクライナ戦争における原発がミサイル攻撃の標的になるという教訓も考慮せず福島事故を上回る大惨事を招きかねない無謀な政策転換》。
 日刊ゲンダイの記事【重要な国会審議もスルー つくづく日本を腐らせているのは大メディア】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/318900)によると、《3.11の教訓をどう考えているのか。なぜ、大新聞テレビは、目の前で起きている異常事態を国民に伝えないのか。とうとう「老朽原発」の稼働期間の大幅延長が決定されそうな雲行きだ。現在、原発の稼働期間は「原則40年、最長60年」というルールになっている。60年超の原発は世界に…》
 例外中の例外のはずが「原則40年」を無視し、運転停止期間を控除することで「最長60年」を蔑ろに。狂っています、ニッポン。

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https://www.tokyo-np.co.jp/article/231426?rct=editorial

<社説>原発60年超容認 規制委の独立性を疑う
2023年2月16日 08時16分

 信頼がまた揺らぐ。原子力規制委員会=写真=が原発の六十年超運転を容認する新たな規制制度を決めた。反対意見を押し切る異例の多数決原発復権を急ぐ政府と歩調を合わせる規制委は、もはや独立した規制機関とは言い難い

 政府は「原則四十年、最長六十年」という運転期間の上限を維持しつつ、規制委による審査などで停止した期間を除外することで、六十年超への延命に道を開く方針だ。それを認めるGX(グリーントランスフォーメーション)基本方針を十日、閣議決定した。関連の法案を今国会に提出する。

 新たな規制制度では、運転開始から三十年を超えた原発について、最大十年ごとに安全性を審査した上で、六十年を超えても運転継続を認めることになる。審査の手法や手順は今後決めるが、六十年超の原発は世界にも例がない。

 新制度はGX基本方針の閣議決定直前、八日の規制委定例会に諮られた。しかし、地震や津波に関する審査を担う石渡明委員が「安全側への改変ではない」と強く反対し、結論は保留に。十三日の臨時会でも、石渡委員は「科学的、技術的な新知見に基づくものではない」と老朽原発運転の危険性を訴え、姿勢を変えなかったため多数決での決定となった。

 “強行採決”の後、性急さを問われた山中伸介委員長は「法案のデッドライン(締め切り)があるので仕方がない」と釈明した。地震担当の委員の警告を十分に検討するいとまもないとは、熟議より、政府の都合を優先させたと認めているようなものであろう。

 福島第一原発事故以前の原子力規制は、原発を推進する経済産業省が所管していた。原子力規制委は事故の反省の上に立ち、「規制と推進の分離」を図って設立された、その名の通り「規制」のための独立機関であるはずだ。

 その規制委が経産省主導の推進策に寄り添い、事故の教訓を踏まえて定めた原発の運転寿命をというのは3・11以前への逆戻りだ。十二回目のその日が間もなくやって来る。規制委には、いま一度こう問いたい。フクシマを「なかったことにする」のか、と。
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●斎藤貴男さん《政府と自民党は何がなんでも消費税率を引き上げたい…増税を甘受しなければ財政を破綻させるゾと国民を恐喝する目的で…》

2022年11月24日 00時00分17秒 | Weblog

斎藤貴男著『決定版 消費税のカラクリ』(ちくま文庫) 筑摩書房↑]


(2022年11月10日[木])
弱者や多くの市民、零細企業や独立自営業にとって地獄絵図……「君はドアホノミクスを信奉するのか」、キシダメ君? 軍事費倍増=《赤字国債の乱発社会保障のさらなる削減消費税の大増税…》。

   『●「君はドアホノミクスを信奉するのか」、キシダメ君? 軍事費倍増=
       《赤字国債の乱発、社会保障のさらなる削減、消費税の大増税…》

 何が何でも、キシダメ首相らは増税、中でも、消費税増税したいらしい。正気かね? 「10年間消費税増税しません」なんていう甘言に騙された「1/4」の自公お維コミ直接支持者、「2/4」の選挙に行かないことでの自公間接支持者の皆さん、本当に大丈夫ですか、このままで? デタラメなドアホノミクスのツケを、なぜ我々が負担すんのか?
 日刊ゲンダイのコラム【斎藤貴男 二極化・格差社会の真相/財源のない補正で、次に浮上するのは「消費税増税」だ】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/314086)によると、《政府と自民党は何がなんでも消費税率を引き上げたい。今やあらゆる政策がそのために、つまり増税を甘受しなければ財政を破綻させるゾと国民を恐喝する目的で、進められているのではないか。》

   『●『消費税のカラクリ』読了
   『●消費税増税: かたや大企業は「不労所得」を得ているわけ!
   『●消費税増税: 大企業は「不労所得」を得て、
            メディアは「火事場泥棒」の助っ人
   『●内部留保と消費税増税:
     雇用「数」増加で誤魔化す雇用形態の「質」の劣化
   『●アベノサギのキモ(経済=ドアホノミクス)もサギだった
            という二重のサギな話…壮大な「あとの祭り」
    《またアベノミクスの嘘を証明する統計が! 増えたのは企業の
     内部留保と役員報酬、株主配当だけ、賃金はさらに減少 
     …国民はこの数字をもっとしっかりと見るべきだろう。そう、
     アベノミクスはインチキだったことを改めて証明する統計結果が
     明らかになったのだ。…つまり、待てど暮らせど、トリクルダウン
     やってこないということだ

   『●斎藤貴男著『決定版 消費税のカラクリ』…消費税制は《いかに
           不公正で…「魔法の杖」》かを指弾した《警世の書》
   『●「この27年間の変化は法人税が9兆円…
      所得税が4兆円減り、消費税が14兆円増えたことだけなのだ」
   『●年金自助努力問題…《単なる金ヅルとして、
      社会保障の“充実”だの“安定化”だのをエサ》に消費税を増税
   『●同様に、「この28年間の変化は法人税が6兆円…
      所得税が6兆円減り、消費税が13兆円増えたことだけなのだ」
   『●《消費税が抱える根源的な問題》はなにか? 《常に弱い
       立場の側がより重い負担を強いられる》最悪な消費税制…
    「斎藤貴男さん…【政府やメディアが刷り込んだ“消費税の目的”
     の嘘/“社会保障の充実と安定化”のための増税という
     謳い文句とは正反対の現実】」

   『●消費税…《自分よりも弱い立場の取引先に負担を回し、
     そうされた者はさらに弱い取引先に……最も弱い者が破滅する》…
   『●最悪な税制・消費税制30年…《弱い者いじめができなければ
          生き残れない社会は、消費税によっても形成された》
   『●斎藤貴男さん《こうまでわかりやすく、アホらし過ぎる現実を
         突き付けられて、それでも騒然とならない日本社会…》

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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/314086

斎藤貴男 ジャーナリスト
1958年生まれ。早大卒。イギリス・バーミンガム大学で修士号(国際学MA)取得。日本工業新聞、プレジデント、週刊文春の記者などを経てフリーに。「戦争経済大国」(河出書房新社)、「日本が壊れていく」(ちくま新書)、「『明治礼賛』の正体」(岩波ブックレット)など著書多数。

二極化・格差社会の真相
財源のない補正で、次に浮上するのは「消費税増税」だ
公開日:2022/11/09 06:00 更新日:2022/11/09 06:00
今だけ無料

     (物価高騰対策も愚策なのに、増税に国民がまたぞろ
      狙われる(C)共同通信社)

 政府と自民党は何がなんでも消費税率を引き上げたい。今やあらゆる政策がそのために、つまり増税を甘受しなければ財政を破綻させるゾと国民を恐喝する目的で、進められているのではないか。

 今年度の第2次補正予算案に計上される一般会計の歳出約29兆円の8割は国債の増発で賄うと報じられた。8日にも閣議決定するという。

 もちろん物価高対策は喫緊の課題だ。とはいえ効果も打ち切り時も見通しが立たない施策に、何が期待できるというのか

 まず総額ありきの意思決定過程が卑しい統一教会とのズブズブで知られる萩生田光一政調会長らの自民党幹部連中が前年並みの規模をと騒ぎまくった結果という。新型コロナ禍真っ盛りだったゆえの例外中の例外が、スタンダードにされた。財源の裏付けなど皆無だ。彼らはカネさえバラまけば国民は思いのままだという、歪んだ選民意識に酔いしれている

 財源はないのだからして、次に浮上するのが増税論になるのは必定。それも、権力にとって最も都合のよい消費税が、またぞろ狙われる

 いや、彼らはすでに、何も隠そうともしていない。先月下旬の政府税制調査会では「未来永劫10%のままで日本の財政が持つとは思えない」とする意見が相次いだ。国力としての防衛力を総合的に考える有識者会議でも、防衛費増額の財源について、「幅広い税目による国民負担が必要なことを明確にすべきという主張が目立った。

 これには直ちに「企業の努力に水を差すことのないように」との声が上がったそうだから、焦点はやはり消費税だ。いずれは消費税増税バンザイを叫ぶ委員が幾人もいる全世代型社会保障構築会議でも、同様の流れがつくられるはずである。

 来年の10月にはインボイス方式も始まる。詳しく説明する紙数はないが、とすれば零細企業や独立自営業の大半が廃業や倒産を強いられよう

 そもそも消費税の仕組み自体が、「弱者のわずかな富をまとめて強者に移転する」(拙著「決定版 消費税のカラクリ」)、卑劣と不公正を練り固めた税制だ。大新聞が取材も批判もしないのは、政府自民党にオネダリを重ね軽減税率の特権を頂いたからに他ならない。

 彼らに消費税を弄び続けさせていけば、格差社会は封建時代さながらの階級社会に陥る。国民の不満が極限に達する前に、私たちは憎悪の対象を外へ、外へと向かうよう誘導されていくだろう。北朝鮮がそうであるように。
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●「狂ったゴジラ」「老朽原発」「寿命核発電所」…40年超核発電所の稼働という「麻薬」に手を出す核発電「麻薬」中毒者らの暴走

2021年05月17日 00時00分20秒 | Weblog

[※ 『ふくしま原発作業員日誌-イチエフの真実、9年間の記録』(片山夏子、朝日新聞出版、2020年2月刊、1700円)↑]


(2021年05月01日[土])
東京新聞の3つの記事、【福井県知事、40年超原発の再稼働に同意 全国初 国から計50億円の交付金提示】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/100986)と、
小川慎一記者による記事【脱炭素で原則40年なし崩し 着々と進む原発再稼働、福井の老朽原発「同意」で新局面】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/101000)と、
小川慎一・山本洋児・今井智文の3記者による記事【「脱炭素」の声に押され…老朽原発が再稼働へ 使用済み核燃料の行方も決まらず見切り発車】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/101090)。

 《運転開始から40年を超えた福井県の関西電力美浜原発3号機(美浜町)、高浜原発1、2号機(高浜町)の再稼働について、「地元同意」の最終判断を担う杉本達治知事が28日、県庁で会見し、「地元の町、県議会などの意見を総合的に勘案した」と述べ、再稼働に同意する考えを示した。同日中に梶山弘志経済産業相に伝達する。東京電力福島第一原発事故後、原発の運転期間を原則40年と定めた法律下で、全国で初めての最大20年の延長運転に入ることになった ◆知事、関電に「安全神話に陥ることなく進めて」》。
 《原発が集中立地する福井県で、運転期間40年を超えた関西電力の老朽原発3基について、杉本達治知事が再稼働に同意した。世界最悪レベルとなった東京電力福島第一原発事故後に、原発の運転は原則40年と定められ、運転延長は「例外的」とされていた。しかし、今後は政府と電力会社が「脱炭素」「地球温暖化対策」を前面に押し出し、ルールがなし崩しになるのは避けられない。…◆運転延長に頼る政府、地元に「アメ」
 《運転期間40年を超えた関西電力の老朽原発3基の再稼働に、福井県知事が28日同意した。ただ、知事が条件とした使用済み核燃料の県外搬出は、実現の見通しすらない。政府による「脱炭素」の声に押された見切り発車で、例外的とされた運転延長の道へ先陣を切った》。

   『●汚染水の海洋放出…《避難したままの人たちは、いまだ4万人を
      超える。どれだけ多くの人たちがさらに傷つけられればいいのか》?

 《アンダーコントロール》も出来ず、二進も三進もいかない核発電所。汚染水を海洋放出するという。《避難したままの人たちは、いまだ4万人を超えるどれだけ多くの人たちがさらに傷つけられればいいのか》?
 「濁流」さえ疑われる、関西電力による「還流」問題は一体どうなったのか? 九州電力も似たようなものです。

   『●自公議員投票の大罪: 「九電元幹部は「政治家側から
                 支援を頼んでくるのが昔からの伝統」」
   『●核発電は「金のなる巨大木」…《自民党の最近のルールは
        「返せば問題ない」と、なかったことにできるというもの》
    「《還流》だけでなく、自民党やお維のセンセ方への「濁流」も、
     各党で調べた方がよくはないのかな? 他の電力会社も、特に
     九州電力は「クリーン」なのでしょうかね? ウルトラ差別主義者
     副首相と浅からぬ関係ですけど。

   『●《稲田朋美…世耕弘成…安倍側近が…関電受注企業から献金…
        証人喚問を含め、国会の場で徹底的に調査するほかない》
   『●「桜を見る会」税金接待というアベ様模倣犯・世耕弘成経産相
          関西電力〝濁流〟問題でも《関電受注企業から献金》
   『●関西電力美浜原発3号機再稼働に同意した戸嶋秀樹美浜町長や
     竹仲良広町議会議長らは、《大阪地裁訴訟の原告》達の声を聞いたのか?

 《地元に「アメ」》《国からは美浜、高浜原発合わせて計50億円の交付金が提示されている》…それは麻薬です。核発電「麻薬」中毒者らに、麻薬を渡すようなもの。日本中が「地元」であり、「地元」の市民はたまったものではない。例外中の例外が、もはや通例に。狂っています。「狂ったゴジラ」「老朽原発」「寿命核発電所」…九州電力も〝通例〟を求めているようだ。《杉本知事は報告を踏まえ「再稼働後も安全神話に陥ることなく安全最優先で進めてほしい」と関電に求めた》…核発電は、《安全》と対極にある概念だ。 

   『●九電玄海原発も廃炉に
    《玄海原発、想定以上の劣化か 専門家指摘「廃炉に」
     原子炉は運転年数を経るにつれ、中性子を浴びて次第にもろくなる。
     その程度を調べるため、電力各社は圧力容器内に容器本体と同じ材質の
     試験片を置き、もろさの指標である「脆性遷移(ぜいせいせんい)温度
     を測っている。温度が上がるほど、もろさが増しているとされる。
      1975年に操業を始めた玄海原発1号機は九電管内で最も古い原発で、
     想定している運転年数は2035年までの60年間。脆性遷移温度は
     76年、80年、93年に測定し、それぞれ35度、37度、56度
     
だった。ところが、09年には98度と大幅に上昇した。
      九電はこの測定値から、容器本体の脆性遷移温度を80度と推計。
     「60年間運転しても91度になる計算で、93度未満という
     新設原子炉の業界基準も下回る数値だ」と説明している》

   『●東京電力原発人災以降も続く無責任の連鎖
    「経済産業省原子力安全・保安院は玄海原発1号機の老朽化問題について、
     検討を終え、報告書をまとめるそうだ。「脆性遷移温度が急激に
     高まっているにもかかわらず、「十分に健全だ」と主張している。
     「1993年に取り出した金属片は56度だったのが、2009年は
     98度にまで上昇」し、「予測値を14度超えていた」にも係らず
     である。つまり、高い温度でも原子炉の材料がガラスのように
     脆くなり、破壊されてしまう恐れが高まっていることを意味している。
     保安院は「事故時に原子炉を急激に冷やすと壊れないか検証」し、
     原子炉内に設置していた金属片について「取り出した金属片を分析し、
     圧力容器の溶接部を調べたが、異常は見つからなかった」ので、
     「急激に冷やしても圧力容器が耐えられることも確認した」そうである。
     どこが原子炉が破壊されない「確認」になっているのか。むしろ、
     リスクが上がっていることが確認されたのではないのか。
     電力会社や原子力ムラの住人のいい加減さ、それを見過ごした専門家や
     我々一般市民・利用者にも責任があったはずだ。東京電力原発人災で
     少なくとも我々は気づいたはずで、このままズルズルと原発再稼働・
     原発輸出・原発建設再開という「無責任」を続けてはならない」
 
 「脆性遷移温度」が急激に高まっているのではないか。データは公開され、十分に検証されているのか。

   『●60年間稼働させたい高浜原発:
     「電気代が高い低いの問題とを並べて論じること自体、許されない」
   『●「老いた馬」ではなく「狂ったゴジラ」:
      「麻薬」患者の関電がプルサーマルに続いて「寿命核発電所」…
   『●「仏様のおかげ」はもう期待しない方がいい: 
     高浜原発、「このゴジラが最後の一匹だとは思えない」
   『●なぜ命を軽々しく賭して、「たかが電気」のために 
     核発電する必要があるのか? 次も神様・仏様は居るか?
   『●「あとの祭り」: 核発電「麻薬」中毒患者、増殖中
                 …どんどん壊れ行くニッポン
    《原子力規制委員会は3日、定例会合を開き、運転開始から40年の
     法定寿命が近づいている老朽原発の関西電力美浜3号機(福井県)
     について、新規制基準を満たしているとする「審査書案」を了承》

   『●高浜「寿命核発電所」延命、「安全より
      経済優先の時代へと逆戻り」…「規制緩和」委員会(©東新)
    《これでは“規制緩和委員会”。そんな声も聞こえてきそう。安全より
     経済優先の時代へと逆戻りしたかのような、関西電力高浜原発
     延命適合。熊本地震に不安を抱く、人々の目にはどう映る》

   『●寿命核発電所再稼働:「世界は既に廃炉時代
        時代の先端を行く方が、地域の実りははるかに多い」
    「東京新聞の記事【「40年廃炉」なし崩し 老朽原発に初の延長認可
     高浜1・2号機に最長20年】…と、
     社説【高浜原発 延命よりも新産業だ】…。
     《四十年廃炉が原則だが、条件を満たせば一回に限り二十年の延長が
     認められる。延長は例外中の例外とされてきたが、初の適用例が
     決まった。ただ、再稼働するには、大規模な改修工事が必要で、
     三年ほど先になる見通し》。
     《原子力規制委員会が、運転四十年を超える関西電力 高浜原発(福井県)
     の延長を初めて認可した。世界は既に廃炉時代。無理な延命を図るより、
     時代の先端を行く方が、地域の実りははるかに多い》」

   『●東京電力核発電人災から10年経って、この有様…アンダーコントロール
         どころか人災は継続中、しかも、まだ核発電を続けたいという…
    「東京新聞の【<社説>老朽原発 新しい未来図描く時】…
     東京電力核発電人災から、10年が過ぎ、未だにこの有様だ。
     《例外》が通例に…核発電「麻薬」中毒者が暴走し、「老朽原発」さえも
     再稼働させたいらしい。狂っている。関西電力だけでなく、九州電力、
     さらには、東京電力、マトモではない」

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https://www.tokyo-np.co.jp/article/100986

福井県知事、40年超原発の再稼働に同意 全国初 国から計50億円の交付金提示
2021年4月28日 12時48分

 運転開始から40年を超えた福井県の関西電力美浜原発3号機(美浜町)、高浜原発1、2号機(高浜町)の再稼働について、「地元同意」の最終判断を担う杉本達治知事が28日、県庁で会見し、「地元の町、県議会などの意見を総合的に勘案した」と述べ、再稼働に同意する考えを示した。同日中に梶山弘志経済産業相に伝達する。東京電力福島第一原発事故後、原発の運転期間を原則40年と定めた法律下で、全国で初めての最大20年の延長運転に入ることになった。

     (事故対策工事が進む関西電力高浜原発=2021年2月、
      福井県高浜町で、本社ヘリ「まなづる」から)

◆知事、関電に「安全神話に陥ることなく進めて」

 老朽化した3基の原発の安全性を巡っては、県原子力安全専門委員会が今月22日、「必要な対策が講じられている」との報告書を杉本知事に提出。杉本知事は報告を踏まえ「再稼働後も安全神話に陥ることなく安全最優先で進めてほしい」と関電に求めた。

 国からは美浜、高浜原発合わせて計50億円の交付金が提示されている。国の将来的な原子力政策については27日、杉本知事とオンライン会談した梶山経産相が、持続的に原発を活用する方針を打ち出した。

 政府は2050年の温室効果ガス排出実質ゼロを定め、菅義偉首相も今月、温室効果ガス排出量の30年度削減目標を13年度比で46%減に上方修正したことから、既存原発の活用を積極的に進めたい考え。一方で老朽化した原発の安全性や、周辺自治体にも及ぶ事故時の避難計画の実効性の懸念は根強く残る。


◆使用済み核燃料、搬出先未定なら「停止」

 また、県が県外への搬出を求めている原発の使用済み核燃料を一時保管する中間貯蔵施設について、関電は青森県むつ市を候補地として提示したが、同市は受け入れないことを明確にしている。関電は23年末までに施設の計画地を確定できない場合、3基の原発を停止すると明言している。

 再稼働を巡っては地元の美浜、高浜町が同意し、県議会も容認していた。
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https://www.tokyo-np.co.jp/article/101000

脱炭素で原則40年なし崩し 着々と進む原発再稼働、福井の老朽原発「同意」で新局面
2021年4月28日 12時45分

 原発が集中立地する福井県で、運転期間40年を超えた関西電力の老朽原発3基について、杉本達治知事が再稼働に同意した。世界最悪レベルとなった東京電力福島第一原発事故後に、原発の運転は原則40年と定められ、運転延長は「例外的」とされていた。しかし、今後は政府と電力会社が「脱炭素」「地球温暖化対策」を前面に押し出し、ルールがなし崩しになるのは避けられない。


◆段階的に進む再稼働

 福島第一原発事故後、原発の再稼働は基数は少ないものの、着々と進んでいった。これまでを振り返ると、原発再稼働の道は3つのステップがあった。

 第一に、福島第一原発(沸騰水型)とは異なる発電方式である加圧水型の原発が、相次いで再稼働した。西日本に立地する関電、四国電力、九州電力の5原発9基は、司法判断で停止を余儀なくされた原発もあるが、地元同意を得て運転を継続している。

 第二に、東日本大震災で被災した原発が、再稼働へ向かっている。昨年11月、東北電力女川原発2号機(宮城県)の再稼働に宮城県知事が同意した。宮城県は、多くの住民が避難生活を続けている福島に隣接し、原発事故の影響をなお受けている自治体だそのトップが、原発の稼働にゴーサインを出した。東日本に立地する原発を保有する電力会社にとっては、これ以上の「追い風」はない


◆2030年には老朽原発15基に

 第三に、今回の老朽原発の再稼働だ。関電の美浜原発3号機高浜1、2号機は最長20年の運転延長が認められている。関電が巨額を投じた事故対策と、それを認めた原子力規制委員会の判断を、住民の安全に責任を有す自治体トップが「是」とした。運転延長を目指す他の電力会社にとって、良い先例とされる。

 東日本では、日本原子力発電の東海第二原発(茨城県)が運転延長を認められている。他に、規制委が認可した原発はないが、2030年には、全国で新たに11基が運転開始から40年を迎え、40年超えは計15基になる。老朽原発の稼働の是非は、原発立地自治体にとって他人ごとではない。


◆運転延長に頼る政府、地元に「アメ」

 菅義偉首相は昨年10月、2050年までに二酸化炭素(CO2)を主とする温室効果ガスの排出実質ゼロ(カーボンニュートラル)を目指すと宣言した。発電時にCO2を排出しない原発は「脱炭素電源」としての存在感が高まっている。

 ただ、政府は原発の新増設には消極的だ。あくまでも既存原発のフル活用を目指す立場で、その要が運転延長だ。再稼働している関電高浜原発3、4号機や九電川内原発1、2号機(鹿児島県)は4、5年で運転40年を迎え、延長手続きのリミットが迫る。

 菅首相は4月22日、30年度の温室効果ガス削減目標を「13年度比46%」と、これまでより20%引き上げた。目標達成へ、政府は原発に頼ろうとしている。そのため政府は今回、老朽原発の再稼働に計50億円の交付金を地元に「アメ」として示し、知事同意につなげた。

 古ければ古いほど原発はリスクが高まるが、運転延長で原子炉が交換されるわけではない老朽原発再稼働という道を拓いた福井県知事の判断は、事故リスクから目を背けられない「いばらの道」への一歩でもある。(小川慎一
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https://www.tokyo-np.co.jp/article/101090

「脱炭素」の声に押され…老朽原発が再稼働へ 使用済み核燃料の行方も決まらず見切り発車
2021年4月29日 06時00分

 運転期間40年を超えた関西電力の老朽原発3基の再稼働に、福井県知事が28日同意した。ただ、知事が条件とした使用済み核燃料の県外搬出は、実現の見通しすらない。政府による「脱炭素」の声に押された見切り発車で、例外的とされた運転延長の道へ先陣を切った。(小川慎一、山本洋児、今井智文)


◆「いたずらに延ばすわけには…」

 「(県原子力安全専門委員会に)5年前から安全性を確認してもらい、避難計画も1月に出された。いたずらに延ばすわけにはいかない」。杉本達治知事は県庁での定例記者会見で、同意表明を急いだのではという質問にこう答えた。

 老朽原発の再稼働という全国初の手続きは、4月に入って急加速した。知事は県議会に、再稼働すれば国から県に計50億円の交付金が入ることなどを提示。県議会はすぐに応じ、2週間余りで容認した。

 「関電の現場から再稼働を急ぎたいとの声が上がっていた」と、ある中堅県議は取材に明かした。高浜原発1、2号機はテロ対策施設の工事が間に合わず、設置期限の6月9日以降は完成まで運転できない。それでも同県議は「再稼働すれば、短期間でも10年間動かしていない原発の不具合を確かめられる」と指摘した。


◆県外搬出が再稼働の条件だったが…

 同意表明を巡っては、知事の態度軟化もあった。福井県は、関電が3つの原発で出る使用済み核燃料を県外に搬出するよう求め、候補地の提示が再稼働の議論の条件と突き付けてきた

 関電は実現を約束したものの、昨年末に県外候補地の自力提示を断念。その代わりに電力業界と国が、東京電力と日本原子力発電の使用済み核燃料の保管先である青森県むつ市の中間貯蔵施設の共同利用案を提示し、関電は2023年末までに候補地を示すとした。できなければ、「老朽原発を運転しない」と約束した

 杉本知事は関電の背水の陣の覚悟に対して「一定の回答があった」と評価し、途端に前のめりに。ところが、むつ市の宮下宗一郎市長は共同利用案に否定的で、本紙の取材に「受け入れの可能性はゼロと断言。実現の見通しはない。

 杉本知事は27日、関電の森本孝社長と梶山弘志経済産業相とのオンラインの面会で約束を守るよう念押ししたが、いずれも「むつ市」に言及しなかった。


◆自治体と関電の思惑が一致

 「梶山経産相から、将来的にも原子力を活用すると言い切りの形での表明がされた」。杉本知事は会見で、同意表明の理由の一つに政府の原子力政策の方向性が示されたことを挙げた。

 菅義偉首相が50年までに二酸化炭素(CO₂)を主とする温室効果ガスの排出を実質ゼロにすると宣言して以降、発電時にCO₂を排出しない原発は脱炭素電源として存在感が高まっている。老朽原発の運転延長は、原発に地域経済を依存する自治体と、化石燃料コストを削減できる関電の思惑が一致した面も強い。

 ただ、政府は太陽光や風力による再生可能エネルギーに注力する方針で、原発の新増設や建て替えに消極的だ。運転延長という既存原発のフル活用で、30年度の電源構成で原発を20%台にすることを目指すが、それには30基程度の稼働が必要となる。日本には建設中の3基も含め計36基しかなく、「不可能だ」という声が経産省や電力会社からさえ出ている。
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●四十年廃炉ルール無視、特例中の特例のはずが…日本原電は東海第二原発の再稼働をしたいらしい…

2019年03月10日 00時00分58秒 | Weblog


2017年11月25日の東京新聞の社説『東海第二原発 延命は割に合わない』(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2017112502000162.html)。
2018年4月5日の東京新聞の社説【玄海原発 小さな穴の大きな教訓】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2018040502000143.html
2018年4月6日の東京新聞の宮尾幹成記者・伊藤弘喜記者による記事【東電、他社原発を支援 東海第二再稼働へ資金 東北電と対策費】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/list/201804/CK2018040602000145.html)。
2019年3月1日の東京新聞の山下葉月記者による記事【東海第二原発 100万人の逃げ場あるか】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201903/CK2019030102000146.html)。

 《日本原電は、来年四十年の運転期限を迎える東海第二原発二十年延命を、原子力規制委員会に申請した。3・11後の安全強化で、原発はもはや割に合わなくなった。老朽化が進めば、なおさらだ…3・11後、安全対策のハードルは高くなり、四十年廃炉のルールもできた。延長は、本来例外的に認められるが、さらに特別な対策が必要とされている》。
 《九州電力玄海原発3号機の配管で見つかった小さな穴は重大だ。原子力規制委員会の審査で「世界一厳しい基準」に適合とされ、再稼働した直後のトラブルだ。「アリの一穴」という故事もある》。
 《福島第一原発事故の賠償を続ける東電が他社の原発を支援することに、批判が集まるのは確実…千七百四十億円のうち、原電が自社で賄えない分について東電と東北電に協力を求め、両社は三月三十日にそれぞれ社長名の文書で支援の意向を表明…廃炉・賠償 援助の余裕なし 東電が原電を援助する意向を示した。だが東電は利用者の電気代や国からの支援がなければ、福島第一原発の廃炉や賠償費用などを賄えない身他社を援助している場合ではない》。
 《日本原子力発電が東海第二原発の再稼働を明言した。3・11の津波被災原発なのに、百万人近い周辺住民の避難計画はほとんどできていない。大地震の危険が再び迫る中、これで理解が得られるか。…原電側の唐突な「再稼働表明」に、茨城県の大井川和彦知事は「県の安全性評価結果を待つべきではないか」と不快感を表した》。

   『●寿命核発電所再稼働:「世界は既に廃炉時代…
       時代の先端を行く方が、地域の実りははるかに多い」
   『●玄海原発「MOXの安全性の立証」はできたのか!? 
            「プルトニウムは飲んでも大丈夫」だから??

 四十年廃炉のルール、トンだ「例外中の例外」…核発電「麻薬」中毒者達は一体誰に「忖度」? 何故にそこまでして再稼働したいのか?

   『●レトリックを吹聴する…「政治判断」乱発な
       最「低」裁を頂点とする裁判所の劣化がニッポンをメルトダウン
   『●中西宏明経団連会長《再稼働が進まない要因を、
       原発と原爆を同一視する地域住民の理解不足と決めつけ》?

 東京電力核発電人災という「致命的かつ超巨大な教訓」に何も学んでいない。
 そして、フザケルなー!、東電…《福島第一原発事故の賠償を続ける東電が他社の原発を支援》。東電は、東海第二再稼働へ資金…フザケルナー! 《廃炉・賠償 援助の余裕なし》のはず。

   『●東京電力原発人災、支援の幕引き:
      「区域外避難」者も含めて「“棄民”政策だというそしりは免れない」

 東京新聞の記事【浪江のADR 速やかな救済遠のいた】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2018041002000160.html)によると、《福島県浪江町の住民が東京電力に対し、原発事故に伴う慰謝料の増額を求めた裁判外紛争解決手続きADR)は決裂した。未曽有の事故被害で早期解決を目指すとした制度は十分に機能したのか》。

   『●原状回復できない現実: 「12万円で、あとはもう黙ってろ、
                 自然に放射能さがんの待ってろっつうこと」

 日刊ゲンダイの記事【どの口が言うのか 東電が原発再稼働支援に「適切な判断」】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/227020)によると、《被災者をバカにするにも程がある。東電が日本原子力発電(日本原電)の東海第2原発(茨城県東海村)の再稼働に向けて資金援助を決めた問題は、被災者の気持ちを逆なでするものだ。11日の衆院予算委で立憲民主党の枝野幸男代表がこう吠えた。「まだ多くの人が東電の賠償方針に不満を持ち、争っている。こういう状況で他の会社の原発に資金支援する金があったら、『賠償に回せ、廃炉に回せ、電気料金を下げろ』ですよ」 答弁に立った東電の小早川智明社長は、日本原電への支援について「当社として適切な判断」「経済事業を通じて資金を確保することで、福島への責任をまっとうしていく」などとノラリクラリだったが、冗談じゃない》。

   『●3.11東京電力原発人災から4年:
      虚しき「地球にやさしいエネルギー原子力 人にやさしい大熊町」

 東京電力社長の答弁が酷い。そんなことを、東電核発電人災の被災者の人々に向かって言えるのか!? 経済産業委員会での辰巳孝太郎(日本共産党)さんによる質疑(1時間40分あたり、http://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/detail.php?sid=4756&type=recorded)。

 東京新聞の2018年6月15日の記事【東電、柏崎刈羽頼み 福島第二原発、廃炉へ】(http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2018061590070233.html)によると、《福島第二原発(同県富岡町、楢葉町)の全四基を廃炉にする方向で検討すると表明》。
 何を今頃。当たり前でしょっ。さっさと廃炉作業を。柏崎刈羽再稼働やよその核施設への投資なんてやっている暇があるのか?

   『●今頃ようやく福島第二原発の廃炉を決断、
      一方、「あとは野となれ山となれ」な玄海原発4号機の再稼働…
   『●東電核発電人災から7年:
    「村の生活は百年余りにわたり、人生そのもの」…「やっぱりここにいたいべ」
   『●「これまで東電に、8兆4000億円を超える税金が投入…
            でもって今、東電は巨大な利益を上げている…」

 東京新聞の記事【再稼働方針、6市村に伝達 東海第二 原電へ厳しい批判】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201903/CK2019030102000146.html)によると、《原電…村松衛社長は二十八日、再稼働の際に事前同意を必要とする協定を結んでいる六市村の首長と水戸市内で面会し、再稼働の方針を伝えた。再稼働に慎重な首長側からは厳しい意見が出た》。
 「あとは野となれ山となれ」…核発電「麻薬」中毒者のやることは正気じゃぁない。

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2017112502000162.html

【社説】
東海第二原発 延命は割に合わない
2017年11月25日

 日本原電は、来年四十年の運転期限を迎える東海第二原発の二十年延命を、原子力規制委員会に申請した。3・11後の安全強化で、原発はもはや割に合わなくなった。老朽化が進めば、なおさらだ。
 日本原子力発電(原電)は国内唯一の原子力発電専業会社、原発による電気を電力小売会社に販売する卸売会社である。
 沖縄を除く九電力などが出資して、一九五七年に設立された。
 茨城県東海村と福井県敦賀市に計四基の原発を持っていた。
 このうち六六年運転開始、日本初の商業用原子炉である東海原発は、三十二年で運転終了、廃炉、解体中。七〇年稼働の敦賀1号機も廃炉が決まっている。
 八七年稼働の敦賀2号機は、直下を活断層が走る恐れが指摘され、廃炉やむなしの公算大。七八年運転開始、来年操業四十年の東海第二を延命させないと、売るものがなく、電力卸売会社としての存続が困難になる。
 しかし、延長の前には高い壁がある。資金繰りの壁である。
 3・11後、安全対策のハードルは高くなり、四十年廃炉のルールもできた。延長は、本来例外的に認められるが、さらに特別な対策が必要とされている。
 東海第二ではこれまでに、規制委に防潮堤の設計変更や、新しい循環冷却システムの設置を求められ、再稼働にかかる予算は当初の二倍以上、約千八百億円に膨らんだ。原電は、積み立てが義務付けられた廃炉資金さえ、残高不足、自前の調達は困難な状況だ。
 東海第二だけではない。東京電力柏崎刈羽原発は、3・11後の新たな規制にこたえるため、これまでに六千八百億円を費やした。
 これは東芝を揺るがす原発関連の損失額に匹敵する金額だ。いずれにしても尋常な額ではない
 安全を追求すればするほど、対策費は当然かさむ。
 電力自由化の時代、電気料金に転嫁するにも限度がある。
 東海第二の場合、三十キロ圏内に全国最多の百万人近い人口を抱えている。県都の水戸市もすっぽり含まれる。事故の際、どこへ逃げればいいのだろうか。
 東海第二は“割に合わない原発”の典型なのだ。無理な延長、再稼働はすべきでない。
 それより原電は、実際の廃炉、解体を他社に先んじて進めている。その分野に業態を転換してはどうだろう。原発高経年化の時代。確実に、需要は伸びる。
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2018040502000143.html

【社説】
玄海原発 小さな穴の大きな教訓
2018年4月5日

 九州電力玄海原発3号機の配管で見つかった小さな穴は重大だ。原子力規制委員会の審査で「世界一厳しい基準」に適合とされ、再稼働した直後のトラブルだ。「アリの一穴」という故事もある。 

 直径約一センチの穴ひとつ、放射能を含まない水などを循環させる二次系の配管で見つかった。小さな穴で、放射能漏れもなかったとはいうものの、見過ごしにはできない出来事だ。

 政府や大手電力事業者が「世界一厳格だ」と胸を張る、3・11後の新たな原発規制基準。その基準をパスして再稼働した玄海原発3号機から蒸気漏れが見つかったのは、再稼働から八日目で、発電出力は75%に達していた。

 玄海原発2号機では二〇〇七年、核燃料に直接触れる一次冷却水につながる配管で、ひび割れが見つかった。

 地元住民らでつくる市民団体が「検査体制は未改善。(2号機同様)経年劣化による配管の破損で重大事故の恐れがある」などとして、3、4号機の再稼働差し止めを求めた仮処分申請で、佐賀地裁は昨年六月、「九電が必要な対策を実施しており、同様の事態が生じる恐れがあるとは認めがたい」と、申し立てを却下した。

 配管の小さな穴は、原子力規制委員会や司法による安全判断の信頼性に、大きな穴をあけてしまったのではないか。

 九電から佐賀県への連絡は、蒸気漏れが確認されてから、二時間後のことだった。電力事業者の安全認識にも、再び疑問符がついたと言えるだろう。

 九電の瓜生道明社長は「(3号機は)七年間停止しており、再稼働で何が起こるかわからないということが現実になってしまい、残念」と述べている。その通り。

 だとすれば、すでに再稼働した原発の総点検が、必要になるのではないか。

 3・11後、原発が再稼働されるたび、津波対策や非常用電源の多重化などが特に強調されてきた。もちろん大事なことである。

 だが、原発の配管は極めて複雑だ。福島の事故についても、地震の揺れによる配管や電気設備の損傷が過酷事故につながったという疑いは、まだぬぐえていないのだ。

 九電側は雨水による腐食らしいとしているが、予防はできなかったのか。老朽化や経年劣化の影響をもう一度精査せよ、場合によっては地震の揺れの影響もと、小さな穴が警告を発してくれている。
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/list/201804/CK2018040602000145.html

東電、他社原発を支援 東海第二再稼働へ資金 東北電と対策費
2018年4月6日 朝刊

 東海第二原発(茨城県東海村)の再稼働を目指す日本原子力発電(原電)は五日、原子力規制委員会の審査会合で、新規制基準適合と運転延長のための対策費千七百四十億円について、東京電力と東北電力から援助の意向が示されたと報告した。資金繰りのめどが付き、審査は大詰めを迎える。だが、福島第一原発事故の賠償を続ける東電が他社の原発を支援することに、批判が集まるのは確実だ。 (宮尾幹成

 原電は大手電力各社が出資する原発専業会社で、東電と東北電は電気を購入する契約を結んでいる。千七百四十億円のうち、原電が自社で賄えない分について東電と東北電に協力を求め、両社は三月三十日にそれぞれ社長名の文書で支援の意向を表明した。東北電は債務保証などをするとしたが、東電は具体的な支援方法までは示さなかった。

 東海第二の対策費は防潮堤など大規模工事が必要となり、当初想定の倍以上に膨れあがった。対策費が千七百四十億円を超えた場合は、原電は両社と再協議することも検討している。

 新基準審査は地震や津波対策など主な課題を終え、規制委が適合の条件として、対策費の資金繰りにめどを付けることを求めていた。今後、事実上の適合を示す「審査書案」を取りまとめる。ただ運転開始四十年となる十一月末までに、運転延長の審査も通らなければ廃炉となる。

 審査を通過しても、再稼働には地元同意が必要。原電は三月二十九日、立地する東海村以外の周辺五市にも事前の同意権を拡大した協定を結び、県と六市村の同意が不可欠となった。一つの自治体でも了解しなければ、再稼働できない。水戸市議会は再稼働反対の意見書を可決する見通しとなっている。


◆廃炉・賠償 援助の余裕なし

 東電が原電を援助する意向を示した。だが東電は利用者の電気代や国からの支援がなければ、福島第一原発の廃炉や賠償費用などを賄えない身他社を援助している場合ではない

 原電は原発で発電した電気を電力会社に売る卸売会社だが、稼働中の原発はない。収入源がない中で東電や中部電力など電力五社から毎年、一千億円規模の「基本料金」を受け取り、綱渡りの経営を続けている。

 原電が保有する原発四基のうち、東海(茨城県東海村)と敦賀1号機(福井県敦賀市)は廃炉作業中。敦賀2号機(同)は直下に活断層があると指摘され原子力規制委員会が活断層と判断すれば廃炉は必至だ。

 さらに東海第二も再稼働できず廃炉になれば、原電は発電の手段を失い経営破綻の恐れが出てくる。そうなれば原電の筆頭株主(出資比率約28%)の東電は打撃を受ける。これが東電が原電を援助する理由だ。

 だが東電に他社を援助している余裕はないはずだ。政府は福島事故の処理費用を二十一兆五千億円と見込むが、費用の一部には税金や利用者の電気代が充てられる。しかも処理費は見込みより膨らむ恐れがある。

 現状は火力発電や再生可能エネルギーで大半の電気が賄えており、今後電力需要が増える見込みは薄い。

 龍谷大の大島堅一教授(環境経済学)は「先細りの原発に依存する原電を一時的に支援しても問題の先送りになるだけ。原電をいかに『たたんでいくか』を議論する方が合理的だ」と話す。 (伊藤弘喜
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201903/CK2019030102000146.html

再稼働方針、6市村に伝達 東海第二 原電へ厳しい批判
2019年3月1日 朝刊

 東海第二原発(茨城県東海村)を運営する日本原子力発電(原電)の村松衛社長は二十八日、再稼働の際に事前同意を必要とする協定を結んでいる六市村の首長と水戸市内で面会し、再稼働の方針を伝えた。再稼働に慎重な首長側からは厳しい意見が出た。

 六首長との会合で方針を表明するのは初めて。村松社長は二十二日に東海村と水戸市に方針を伝えたが、他の四市は個別の面会に応じていなかった。

 会合は非公開。東海村の山田修村長によると、首長側は「住民の理解がないまま(防潮堤などの)工事を進めるのはどうなのか」などの声が出たという。今後は原電と首長らによる協議の前に、六市村と原電による事務レベルの連絡協議会をつくり、原電の説明事項を検討することを決めた。

 山田村長は面会後の取材に「原電が一方的に前に進むイメージが強い。協定に基づいて協議がされていくのか危機感を持った」と述べた。村松社長は「意見交換や調整が不足している。信頼関係をしっかり築いていきたい」と話した。

 六市村と原電は昨年三月、「再稼働の際、六市村の実質的な事前了解を得る」と規定する協定を結んだ。 (山下葉月)
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●寿命核発電所再稼働:「世界は既に廃炉時代…時代の先端を行く方が、地域の実りははるかに多い」

2016年06月30日 00時00分13秒 | Weblog


東京新聞の記事【「40年廃炉」なし崩し 老朽原発に初の延長認可 高浜1・2号機に最長20年】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201606/CK2016062102000127.html)と、
社説【高浜原発 延命よりも新産業だ】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016062102000138.html)。

 《四十年廃炉が原則だが、条件を満たせば一回に限り二十年の延長が認められる。延長は例外中の例外」とされてきたが、初の適用例が決まった。ただ、再稼働するには、大規模な改修工事が必要で、三年ほど先になる見通し》。
 《原子力規制委員会が、運転四十年を超える関西電力 高浜原発(福井県)の延長を初めて認可した。世界は既に廃炉時代。無理な延命を図るより、時代の先端を行く方が、地域の実りははるかに多い》。


   『●熊本大分大地震の最中、
      伊方プルサーマル核発電所を再稼働…アタマオカシイ

 言葉は悪いが、アタマオカシイのでは?
 寿命核発電所を再稼働させるそうだ。社説が言うように、《世界は既に廃炉時代…時代の先端を行く方が、地域の実りははるかに多い》というのに…。電力は余っており、結果として、何年にもわたって停止したものを、しかも、寿命を迎えた核発電所を再稼働すれば、問題発生のリスクは計り知れない。

 何度も言ってきたが、何の規制もしない「寄生」委、原子力「規制緩和」委員会(©東京新聞)である。特に、責任逃れの記者会見を連発する、田中俊一「寄生」委員長の酷さは目に余る。3.11東京電力核発電所人災で一体誰が責任をとったのか? 自公議員、電力会社、誰でもいいので、100.0000…%の安全を担保出来ない核発電所を再稼働・稼働させて良い、その根拠を示して下さい。問題の影響がな可能性をはらむものを再稼働・稼働させようという「自信」はどこから?
 もう、ホトンド病気である。カネ儲けしか頭にない核発電「麻薬」患者に付き合わされたのではたまらない。

   『●原子力「促進」委員会の危険なメンツの危険な判断
   『●60年間稼働させたい高浜原発:
     「電気代が高い低いの問題とを並べて論じること自体、許されない」
   『●関西電力八木誠社長のあの高浜原発: 
      「プルサーマル原発」に続き「寿命原発」を動かしたいそうです
   『●「老いた馬」ではなく「狂ったゴジラ」:
     「麻薬」患者の関電がプルサーマルに続いて「寿命核発電所」…
   『●熊本大分大地震の最中、「狂ったゴジラ」
      =関西電力高浜原発1、2号機を野に放つ原子力「規制」委員会
   『●高浜「寿命核発電所」延命、「安全より
      経済優先の時代へと逆戻り」…「規制緩和」委員会(©東新)

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201606/CK2016062102000127.html

「40年廃炉」なし崩し 老朽原発に初の延長認可 高浜1・2号機に最長20年
2016年6月21日 朝刊

 原子力規制委員会は二十日、運転開始から四十年超の関西電力高浜原発1、2号機(福井県高浜町)で、最長二十年の運転期間の延長を認めた。四十年廃炉が原則だが、条件を満たせば一回に限り二十年の延長が認められる。延長は「例外中の例外」とされてきたが、初の適用例が決まった。ただ、再稼働するには、大規模な改修工事が必要で、三年ほど先になる見通し。

 老朽化した原発の再稼働には、新しい規制基準に適合させる方針と具体的な工事計画を規制委が認めるほか、原子炉や建屋の健全性チェックにもパスする必要がある。

 規制委は、原子炉格納容器上部の放射線を遮る能力が低いことから、遮蔽(しゃへい)用のドームを設置しケーブルに防火シートを巻き事故時の対策拠点を新設するなどすれば、新基準に適合すると既に判断している。この日、関電が特別点検で得たデータなどを基に「運転六十年の時点でも安全性は保たれる」と認めた。劣化した配管などは取り換えれば問題ないと判断した。

 関電は、ドーム設置など全ての改修工事は三年後の二〇一九年十月までに終える計画。一方、西川一誠知事は地元同意について「もう少し手続きや問題点がはっきりしないと」と話し、まだ判断できる時期ではないとの認識を示している。

 四十年廃炉のルールを巡っては、出力の小さい原発では、新基準に対応する改修費に見合わないとして関電美浜1、2号機(福井県美浜町)など六基の廃炉が決まっている。

 ただし、これら六基より新しい他の原発は出力が八十万キロワットを超える規模がほとんど。何千億円もの工事費をかけても、回収できるとなれば、四十年廃炉の原則は崩れなし崩し的に運転延長を目指す動きが続く可能性が高い。既に関電は、十一月に運転四十年となる美浜3号機の延長も規制委に申請している。

 高浜1、2号機を巡っては、十四都府県の住民が運転延長は危険性が高いとして、規制委に延長を認めないように求める訴訟を名古屋地裁に起こしている
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016062102000138.html

【社説】
高浜原発 延命よりも新産業だ
2016年6月21日

 原子力規制委員会が、運転四十年を超える関西電力高浜原発(福井県)の延長を初めて認可した。世界は既に廃炉時代。無理な延命を図るより、時代の先端を行く方が、地域の実りははるかに多い

 もの皆すべてに寿命がある。生き物と同じである。

 3・11後に定められた四十年という原発の法定寿命は、原子炉の圧力容器の内部が絶え間ない中性子の照射を受けて劣化するまでの目安という。

 運転後四十年もたてば、原子炉も相当傷んでいるだろうと心配するのは当然だ。延命期間も安全に稼働できるという十分な根拠こそ電力会社も原子力規制委員会ももっと詳しく示してほしい

 3・11後老朽原発廃炉は世界の潮流だ。安全対策に費用がかかりすぎるからである。

 四国電力は、来年九月で運転開始四十年になる伊方原発(愛媛県)1号機の廃炉を決めた。

 燃えやすい電源ケーブルを燃えにくいものに取り換えたり、原子炉格納容器上部の遮蔽(しゃへい)性を高めるなど、大規模な工事が必要になるからだ。

 ところが関電はケーブルの六割を燃えにくいものに替えるだけあとは防火シートで包むという簡易型の対策で延長を申請し規制委もこれを了承した

 「より厳しい審査を経て」という大前提はのっけから骨抜きだ。

 延長容認の基準は「安全性」ではなく「経済性3・11の教訓はもうほご。このように受け取られてもやむを得ない判断だ。

 先例にされては、危険である。

 原発廃炉で立地地域の雇用喪失を心配する声は根強い。

 二〇二二年までの原発廃止を決めたドイツでは、「廃炉事業は成長産業」との声が高まっている

 廃炉には、四十年という時間がかかる。しかも、前例の少ない手探りの大事業。関連企業を集約できれば、原発を上回る長期雇用も十分期待可能である。

 新型転換炉「ふげん」(福井県)の廃炉作業を進める日本原子力研究開発機構によると、昨年度携わった延べ約二百六十社のうち、約七割が地元企業だったという。

 ドイツには、原発建屋の撤去跡地に再生可能エネルギーの関連工場を誘致した例もある

 廃炉時代は確実に訪れる。“原発銀座”と呼ばれるほどに原子力の時代を支えた福井県が、新しい時代の先陣を切れるよう、政府も施策を打つべきだ。
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●高浜「寿命核発電所」延命、「安全より経済優先の時代へと逆戻り」…「規制緩和」委員会(©東新)

2016年04月25日 00時00分05秒 | Weblog


東京新聞の社説【老朽原発延命 3・11前よりも後退か】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016042302000168.html)と、
コラム【筆洗】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2016042302000147.html)。

   『●「老いた馬」ではなく「狂ったゴジラ」: 「麻薬」患者の関電が
                   プルサーマルに続いて「寿命核発電所」…

 《これでは“規制緩和委員会”。そんな声も聞こえてきそう。安全より経済優先の時代へと逆戻りしたかのような、関西電力高浜原発の延命適合。熊本地震に不安を抱く、人々の目にはどう映る》。

 「麻薬」中毒患者関西電力の高浜「寿命核発電所」延命…原子力「規制緩和」委員会どころか原子力「促進」委員会、原子力「ムラ寄生」委員会


 《九州を、想定を超える連鎖地震が襲った。鹿児島の川内原発をなぜ止めぬのかと疑問や不安を抱える人は少なくないが、原子力規制委は、「科学的根拠がないから」と説明「科学的根拠」がない限り原発は止めぬという論理は、論理的か》?


   『●核燃サイクル=「ホワイト・エレファント…
     …私たちはいつまで、エサ代を払い続けなくてはならぬのか」?

   『●「核兵器廃絶」に対するニッポンの歯切れの悪さ…
      原発は『プルトニウムをつくる装置』、双子の兄弟の一人

 全く「規制」しない原子力「規制」委員会は、原子力「ムラ寄生」委員会であり、「論理」など彼らには無い。アベ様のお望み通り、核発電所を再稼働し、核燃料サイクル=「ホワイト・エレファント」に巨額の「エサ代」を支払い続けるつもりです。


   『●熊本大地震…「「いつでも、どこでも、強大な地震は起こる」。
                    地震国日本では、これこそ社会通念」
   『●東京電力核発電人災の教訓: 
     次の大地震で川内原発に「異常があってからでは遅い」
   『●地震調査委員会で結論が出ず「議論になっている」…
      原子力「寄生」委員会は「規制」の仕事をすべきでは?

   『●「専門家に「常識が通じない」と言わしめた地震」…
           いま、「減災」に向け立ち止まって考えるべき
   『●原子力「規制」委員会の田中俊一委員長、
      川内原発に「安全上の問題が起きるわけではない」…
   『●「原子力規制委員会が専門的見地から判断することを 
       尊重するのが」、丸川珠代原子力防災担当相の仕事?
   『●熊本大分大地震の最中、「狂ったゴジラ」=
     関西電力高浜原発1、2号機を野に放つ原子力「規制」委員会
   『●福島第一原発海水注入中断事件の裏にいたヒトは、
          いま、熊本大分大地震に際して何をしている?


 《「発はかなり経済的重要性が高い。これを止めた場合、責任は誰が?」「では、止めぬ場合の責任は?」▼取り返しのつかぬ事故が起きても、誰も本当に責任を取ろうとはせぬし、取りようもないことは、五年前の事故で証明済みだ》。「まだ、神様・仏様にすがろうとしているかのようです。神様・仏様が居ることを祈りますけれど、そう何度も…」、次に何かあれば、「責任の取りようもない」というのに。

   『●100万年間核のゴミを管理するなんて言うことはおこがましい
   『●すぐさま廃炉作業に着手を!
   『●打つ手なし、それでも原発を続けたいという。アホである
   『●トルコ原発、「責任」を持って「死の灰」は
    日本に逆輸入してあげるのですか? 日本で10万年管理??

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016042302000168.html

【社説】
老朽原発延命 3・11前よりも後退か
2016年4月23日

 これでは“規制緩和委員会”。そんな声も聞こえてきそう。安全より経済優先の時代へと逆戻りしたかのような、関西電力高浜原発の延命適合。熊本地震に不安を抱く、人々の目にはどう映る。

 誰のため、何のための原子力規制委員会なのだろう

 繰り返す。3・11の反省に立ち、強大な原子力を文字通り規制するために、新しい気持ちで組織されたのではなかったか。

 福島第一原発は、3・11から半月後に運転開始から四十年を迎えることになっていた。

 それも踏まえて当時の政府は原子炉等規制法を改正し、原発の運転寿命を「原則四十年」と決めた。「原発依存度を可能な限り低減する」という大方針のもと、老朽原発に退場を促すためにである。

 ただし、一回限り、最長二十年。特別な点検と安全対策を施して、より厳しい審査を経るのを条件に延長を認めることにした。「例外中の例外」だったはずである。

 ところがのっけから、規制委自ら、それらの大原則を骨抜きにしてしまった感がある。

 老朽原発審査の焦点は、難燃性ケーブルの採否という。

 一九八〇年以前の古い原発には、燃えやすい素材の電気ケーブルが使用されている。

 その年、旧原子力安全委員会の「火災防護指針」は、不燃性、難燃性材料の使用を義務付けた。

 原子炉一基あたりの総延長は、数百キロメートル以上にも及ぶ。これらをすべて取り換えるには、膨大な時間とコストがかかる。

 四国電力はそれもあり、伊方原発1号機の廃炉を決めた。欧米でも安全コストが引き金になり、原発の廃炉が相次いでいる

 今回関西電力は、高浜1、2号機全長千三百キロのケーブルのうち、約四割を燃えにくいものには取り換えず、防火シートを巻くことなどで対応するという規制委はそれを“よし”とした

 3・11以前よりさらに後退したことになる。

 その上、耐震性の評価に必要な試験は改修工事後でよいという

 これでは規制ではなく推進ならないか。

 複数の断層が複雑に連鎖する熊本地震のさなか、高浜原発にも近い三本の活断層の連動に、住民は不安を募らせる。

 活断層や耐震評価を見直すことこそ必要な時だと熊本地震も告げている拙速とも言える原発延命の後押しは、人々の不安と不信を増幅するだけだ
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2016042302000147.html

【コラム】
筆洗
2016年4月23日

 九州を、想定を超える連鎖地震が襲った。鹿児島の川内(せんだい)原発をなぜ止めぬのかと疑問や不安を抱える人は少なくないが、原子力規制委は、「科学的根拠がないから」と説明する▼震度7の激震が連続した。地震活動が今後どうなるか。九州沖から関東に達する中央構造線への影響は。阿蘇に潜むマグマを刺激せぬのか。専門家も確かなことは言えない▼川内原発再稼働を是とした先の福岡高裁ですら、今の科学では不可能な噴火の予測を可能なこととしている規制委の指針は、不合理だと断じた地震も火山も科学的に分からぬことだらけ。であるのに、「科学的根拠」がない限り原発は止めぬという論理は、論理的か▼カトリック教会の闇に迫った米紙記者の姿を描き、今年のアカデミー賞作品賞に輝いた『スポットライト』に、こんな場面がある。真相究明のため裁判資料の提示を求める記者に、判事は「君の探している文書は、かなり機密性が高いね。これを記事にした場合、責任は誰が取る?」と言う。記者は問い返す。「では、記事にしない場合の責任は?」▼少し書き換えてみる。「発はかなり経済的重要性が高い。これを止めた場合、責任は誰が?」「では、止めぬ場合の責任は?」▼取り返しのつかぬ事故が起きても、誰も本当に責任を取ろうとはせぬし、取りようもないことは、五年前の事故で証明済みだ。
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●「老いた馬」ではなく「狂ったゴジラ」: 「麻薬」患者の関電がプルサーマルに続いて「寿命核発電所」…

2016年02月27日 00時00分02秒 | Weblog


東京新聞の記事【高浜1、2号機、新基準に適合 老朽原発が相次ぎ延命も】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201602/CK2016022502000138.html)と、
社説【高浜原発40年超へ 安全文化はどこへ】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016022502000142.html)、
そして、コラム【筆洗】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2016022502000143.html)。


 《原子力規制委員会は…七月七日に運転期間満了を迎える関西電力 高浜原発1、2号機…対策などを進めれば、新規制基準に適合するとの審査書案を了承した。老朽原発が新基準を満たす初めての判断》。
 《四十年を超えた関西電力高浜原発1、2号機が、新規制基準に適合と判断された。安全のために定めた「寿命」の原則は、もう、反故にされたのか》。

 み~んな、核発電「麻薬」患者、特に、関電は重傷。プルサーマルに続き、今度は「寿命核発電所」を再稼働したいそうだ。アタマオカシイノデハ?  狂っているとしか言えません。

   『●関西電力八木誠社長のあの高浜原発:
      「プルサーマル原発」に続き「寿命原発」を動かしたいそうです
   『●「値上げ脅迫」: 無策の関西電力・・・
       東京電力原発人災以降、一体何をやってきたのか?
   『●川内原発再稼働: 「経済麻薬」=思考停止、
      「他の方法で経済発展する手を考えることを放棄させる」
   『●狂気・凶器「プルサーマル発電は新規制基準下では初」
               ……もう何でもアリな原子力ムラの大暴走
   『●「大切なのは「信頼」だ」…
     だからもう病気なんですってば!? 核発電「麻薬」患者

 《原子力規制委員会が老朽化した関西電力高浜原発1、2号機の安全対策に対し、新規制基準に適合していると、判断した。老いた馬をなお走らせるのか》。

 「老いた馬」ではなく「狂ったゴジラ」なり。 「愚」を繰り返すニッポン……「このゴジラ最後の一匹だとは思えない」。「仏様のおかげ」にまだ縋ろうとする関電、アベ様、原子力「寄生」委員会、「地元」賛成派、等々。

   『●「仏様のおかげ」はもう期待しない方がいい:
       高浜原発、「このゴジラが最後の一匹だとは思えない」

   『●「暴走するゾウ、ゴジラを解き放とう
     という「愚」」な東電をどのように「信頼」すればよいのか?

 「安全神話」「不老神話」を支えるものが、またしても、経済性とは……原子力「推進」委員会=「寄生」委員会は芯から腐っている。

   『●関西電力の「原発再稼働」への言い訳にさせてはいけない
    「原発の稼働が発電コストの低減になるという関電側の主張も退ける
     極めて多数の人々の生存そのものにかかわる権利と、電気代が
     高い低いの問題とを並べて論じること自体、許されない
と、怒りさえ
     にじませているようだ。経済神話の否定である」
    「大飯再稼働、差し止め命じる 生存と電気代、同列許さず
    「また、生存権と電気代のコストを並べて論じること自体が法的には
     許されない
」ことで、原発事故で豊かな国土と国民生活が取り戻せなく
     なることが「国富の喪失」だと指摘。福島事故は「わが国が始まって
     以来、最大の環境汚染」であり、環境問題を原発推進の根拠とする
     主張を「甚だしい筋違い」と断じた」
    「「極めて多数の人の生存そのものに関わる権利と電気代の高い低いの
     問題とを並べた議論の当否を判断すること自体、法的には許されない

     として、経済活動よりも生存に関わる人格権を優先した」


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http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201602/CK2016022502000138.html


高浜1、2号機、新基準に適合 老朽原発が相次ぎ延命も
2016年2月25日 朝刊

 原子力規制委員会は二十四日の定例会合で、七月七日に運転期間満了を迎える関西電力高浜原発1、2号機(福井県)について、原子炉建屋の放射線対策やケーブルの防火対策などを進めれば、新規制基準に適合するとの審査書案を了承した。老朽原発が新基準を満たす初めての判断となった。

 東京電力福島第一原発事故後に改正された原子炉等規制法では、原発の運転期間は四十年に制限され、最大二十年間の運転延長は「例外」とされてきたが、早くも例外が認められる見通しとなった。今後、延長を目指す電力会社が相次ぎ、実質的に「六十年廃炉」になっていく恐れがある。

 この日の会合で、事務局は、建屋上部に遮へいドームを造り、ケーブルには防火シートを巻き、事故時の対策拠点を新設するなど関電の方針を説明。これらが実行されれば、新基準を満たすとした。委員から若干の質問は出たが、審査書案に異論はなく、議論は十五分ほどで終わった

 規制委は二十五日から三月二十五日まで意見募集を実施して審査書を決定。対策工事の詳細設計や老朽化の審査も進めた上で、延長の可否を決める。

 四十年廃炉の原則は二〇一二年、米国の制度も参考にして法制化された。二十年延長の例外規定も設けられたが、当時の細野豪志原発担当相(民主党)は「例外が認められるのは、極めて厳しい。例外中の例外」と明言していた。

 四十年超の原発を延命させるためには、新基準で要求される設備を整えるほか、老朽化に伴い原子炉がもろくなっていないか、建屋のコンクリートの強度は十分かなどの審査にもパスすることが求められる。

 関電は、1、2号機は出力が八十二万六千キロワット、3、4号機は八十七万キロワットと大きく、新基準などに適応する対策費に四基合わせて約三千百九十億円をかけても採算が合うと判断した。

 新基準ができた後、関電美浜1、2号機(福井県)など五基の廃炉が決まったが、いずれも最大五十万キロワット台と比較的小さい。

 今後十年のうちに、十五基が四十年を迎え、廃炉か延長か判断を迫られる。しかし、大型化の傾向は明確で、十一基までが八十万キロワット超。もっと新しい原発は百万キロワット超が主流だ。

 各社とも方針を明らかにしていないが、採算性を優先すれば、延長を狙ってくる可能性が高い。そうなれば、四十年廃炉の原則は失われることになる。


◆規制委「費用かけ克服」

 原子力規制委員会の田中俊一委員長は二十四日の定例記者会見で、老朽原発の関西電力高浜1、2号機(福井県)が新規制基準に基づく審査に適合としたことに関し、「(老朽原発も)費用をかければ技術的な点は克服できる」と述べた。

 田中委員長は今後の老朽原発の審査方針について「個々に判断していく」としたほか、高浜原発の追加の安全対策について「新しく原発を造る半分の費用がかかっている。それなりの覚悟があったのだろう」と述べ、関電の対応に一定の評価を示した。

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016022502000142.html

【社説】

高浜原発40年超へ 安全文化はどこへ
2016年2月25日

 四十年を超えた関西電力高浜原発1、2号機が、新規制基準に適合と判断された。安全のために定めた「寿命」の原則は、もう、反故(ほご)にされたのか

 五年前のあのころに、気持ちを戻してみてほしい

 3・11を教訓として、私たちは繰り返し訴えてきたはずである。

 今世紀に入って新たに運転を始めた原発は、東北電力東通1号機など五基しかない。

 四十年寿命を厳格に適用し、役目を終えれば直ちに停止、廃炉に向かう。おおむね二〇三〇年代に原発は停止して、北海道電力泊3号機の寿命が尽きる四九年の暮れまでに国内の原発はゼロになる

 その間に、不要になった送電網や港湾施設を活用しつつ、風力や太陽光など再生可能エネルギーを普及させていくべきだ-と。

 国民の大勢も、そのように感じていたはずだ。

 折しも3・11は、東京電力福島第一原発の1号機が、運転開始四十年を迎えるちょうど半月前。四十年の当日には、原発の廃炉と福島の未来を考えようという市民グループ「ハイロアクション福島原発四十年実行委員会」が、結成イベントを開くはずだった。

 廃炉時代は3・11以前から、始まっていたのである

 一二年の年明け早々、当時の民主党政権が「原発の運転期間は原則四十年」の方針を打ち出した。

 「ほとんどの原子炉は中性子の照射により四十年で脆化(ぜいか)する」という設計思想に基づいて設定された“寿命”である。

 脆化とは「もろくなる」ということだ。

 原子炉の心臓部に当たる圧力容器の内側には、核分裂で生じる中性子が当たり続けてもろくなる。つまり、こわれやすくなるのである。その限界が四十年。高レベルの放射能を浴びており、交換も不可能だ。原発の寿命が最長四十年という理屈は通る。

 旧式の圧力容器は材質が悪く劣化が早い。四十年も持たないと、前倒しを求める意見も目立つ。

 それなのに「一度だけ最大二十年延長できる」という例外規定が、法律に付いてきたのはなぜか。

 そして3・11の教訓をこめた新しい原発規制に、なぜそれが踏襲されたのか。

 「世界の潮流にならい」というのが政府の説明だった。要は「米国のルールを取り入れた」ということなのだろう。

 ところが、本家の米国でさえ、3・11以降、求められる補修や改善に費用がかかり過ぎるとして、延命をやめて、閉鎖、廃炉に踏み切る原発が増えている。二十年という延長期間の方こそ、根拠が薄いのではないか。


◆“不老神話”の誕生か

 原子力規制委員会は例外を認める条件として、通常より格段厳しい特別点検や安全対策の大幅な強化を義務付けてはいる。

 しかし、心臓部は交換不能、新しい部品のつなぎ目から問題が生じる恐れがあるとの指摘もある。補修による延命にはやはり、限界があるとは言えないか。

 経済産業省が昨春示した三〇年の電源構成(ベストミックス)案は、総発電量に占める原発の割合を「20~22%」と見込んでいる。

 四十年寿命を守っていては、達成できない数字である。

 例外規定の背後には、福島の教訓放棄、安全神話の復活、そして、新増設をも視野に収めた原発回帰の未来が透けて見えないか

 関電は、同じ老朽原発の中でも、出力が低い小型の美浜1、2号機はすでに運転を終了し、美浜3号機を含む中型の運転延長を願い出た=図参照。

 安全への配慮からというよりも、補修にかかる費用と再稼働の利益をてんびんにかけ、そろばんをはじいた上での判断だ。


◆工学は寿命を決める

 一九五〇年代前半、世界初のジェット旅客機である「コメット」の事故が相次いだ。航空機業界はその反省に立ち「安全寿命設計」という考え方を採り入れた。

 たとえば長距離型のジャンボでは、総飛行六万時間、離着陸二万回が“寿命”になるという。

 電力業界に安全思想、安全文化が根付いているとは、言い難い

 私たちは、もう一度訴える。

 原発の四十年寿命は厳格に守り、円滑な廃炉や核のごみの処分に備えるべきである。
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2016022502000143.html

【コラム】
筆洗
2016年2月25日

 男は街角で動かぬ年老いた馬を見たという。一八八九年一月三日、イタリア・トリノでのことだそうだ。御者がどんなに脅しつけても馬は頑として動かない。御者は烈火のごとく怒り、馬を鞭(むち)で打ち始めた▼見かねた男は駆け寄って御者の仕打ちを止めた。泣きながら馬の首を抱きかかえ、そのまま、倒れた▼男は哲学者のニーチェである。二日後、目を覚ましたが、その時には、精神を完全に病んでいたという。ハンガリーのタル・ベーラ監督による映画「ニーチェの馬」(二〇一一年)で知った。キリスト教的道徳や憐憫(れんびん)に否定的だったニーチェだが、この逸話には同情と優しさがあふれている▼あの白黒映画の馬の哀(かな)しげな顔が、振り払っても浮かんでくる話である。原子力規制委員会が老朽化した関西電力高浜原発1、2号機の安全対策に対し、新規制基準に適合していると、判断した。老いた馬をなお走らせるのか▼原発の運転期間は原則四十年でそれを超える高齢原発の「合格」は初めてという。再稼働には原子炉建屋に放射線を遮るドームを建設することや、ケーブルの火災対策強化など必要だが、それさえもが、老いて休ませるべき馬を動かすための無理で非情な鞭に見えなくもない▼しかもそれは馬ではない。間違いや老朽化による変調など絶対に許されぬ、扱いの難しい装置である。鞭打たれるものが心配である。
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●国外移設どころか、やはり辺野古埋立承認へ: 2010年11月の沖縄知事選の予想が現実に

2014年01月10日 00時00分08秒 | Weblog


asahi.comの記事【辺野古埋め立て承認へ最終調整 沖縄知事27日にも表明】(http://www.asahi.com/articles/ASF0SEB201312240046.html)、
琉球新報の記事【14年度予算 「厚遇」は印象操作だ 基地強要の正当化やめよ】(http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-217117-storytopic-11.html)、
沖縄タイムズの記事【社説[公開質問状]不可解な事が多すぎる】(http://www.okinawatimes.co.jp/article.php?id=59469)。
asahi.comの記事【仲井真知事「いい正月になる」 沖縄振興予算を評価】(http://www.asahi.com/articles/ASF0TKY201312250150.html?ref=com_top6)、
東京新聞の記事【見せかけの沖縄振興策 関係薄い予算 多数計上】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2013122802000149.html)。

 外堀を埋めるための報道かもしれないが、失望した・・・・・・と当初思っていたが、やはりそれが現実に。
 2010年11月の沖縄知事選の予想が、やはりこれまた現実に。

   『●菅総理の内心』(2010年11月30日
   
    「菅総理は内心小躍りしていることでしょう、これで県「内」移設の目途が
     立ったということですから・・再選された知事は、直後に、「県外」堅持と
     ししつつ、「議論の門戸は閉ざさない」としている」

 番犬様・アメリカ本土にお返しするのが本筋でしょうに。そのうえで、「沖縄振興予算や基地負担軽減」。
 選挙は沖縄県民の選択の結果だったのかもしれないけれども、そう仕向けたのは本土の仕業・・・・・・。自公政権が復権し、さらに悪い方向へ。このまま自公政権、安倍政権を続けていて本当に大丈夫ですか?
 仲井真知事は「いい正月を迎え」られただろうか? 三が日が明け、さて、どうだろう・・・・・・。

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http://www.asahi.com/articles/ASF0SEB201312240046.html

辺野古埋め立て承認へ最終調整 沖縄知事27日にも表明
2013年12月25日03時13分

 沖縄県の仲井真弘多(なかいまひろかず)知事は、米軍普天間飛行場(宜野湾市)を名護市辺野古へ移設するための国の埋め立て申請について、承認する方向で最終調整に入った。25日に安倍晋三首相と首相官邸で会談する。県が求めていた沖縄振興予算や基地負担軽減への説明をふまえ、27日にも態度を明らかにする。
 安倍首相は24日の閣議で、沖縄の要望に応じて、振興予算を2021年度まで毎年3千億円台を確保するよう指示した。仲井真氏は「政府の決意を示していただいた。格別のご高配に深く感謝申し上げる」とするコメントを発表した。
 県は、17日の沖縄政策協議会で「普天間の5年以内の運用停止」「米軍牧港補給地区(浦添市)の7年以内の全面返還」などのほかに、振興予算の確保や鉄軌道の導入なども要望。政府の回答にも「担保」を求めていた。閣議での指示は、これに応えた形だ。
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http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-217117-storytopic-11.html

社説
14年度予算 「厚遇は印象操作だ 基地強要の正当化やめよ
2013年12月25日

 2014年度沖縄関係予算が前年度比15・3%増の3460億円で決まった。増額となったのはともかく、政府が「厚遇」を強調する点に強い違和感を抱く。
 政府は躍起になって「沖縄に対し他の都道府県ではあり得ないほど特別に国費をつぎこんでいる」というイメージを振りまいている。だがそれは事実と異なる。むしろ他府県にはあり得ない水増しやごまかしがまかり通っている。政府はこれで基地強要を正当化したつもりだろうが、不当な印象操作は直ちにやめてもらいたい。

数ある「かさ上げ」
 「水増し」「ごまかし」の最たるものは那覇空港の整備予算だ。
 那覇空港は1990年代の段階で既に、2010年代半ばでの「ボトルネック」が懸念されていた。つまり、空港利用の需要が高まり、滑走路1本ではさばききれないという見立てだ。滑走路増設の必要性は全国でも福岡空港に次ぐ二番手の位置付けだった。福岡は既に整備され、那覇に着手するのは自然な流れのはずだ。
 那覇は国管理の空港だから整備は政府の空港整備勘定(旧空港整備特別会計)で計上すべきだ。だが政府はこれを沖縄関係予算に組み込んだ。県の注文で辛うじて一括交付金と別枠になったとはいえ、沖縄以外なら国の予算となるところ、さも沖縄のため特別に計上したかのように装うのは不当な「演出」だ。他の沖縄関係事業にしわ寄せも生じたはずである。
 沖縄関係予算を「かさ上げ」しているのは沖縄科学技術大学院大学も同様だ。2001年に構想が浮上した際は、この経費捻出のため通常の沖縄関係予算が削られるのを警戒する声があった。政府はその点をうやむやにし、一時は文部科学省予算で一部賄うと説明したが、雲散霧消した。今や完全に沖縄関係予算だ。
 本来、入るべきでないこれらを除くと、14年度の沖縄関係予算は2930億円だ。99年度は3282億円だから15年で1割減った。国全体ではこの間、逆に1割以上増えている。
 財政学が専門の池宮城秀正・明治大教授によると、沖縄の2011年度1人当たり依存財源(国からの財政移転)額は32万円で全国18位。類似9県平均41万円の8割弱だ。「沖縄優遇」は印象操作にすぎない。
 戦後通算で見ると沖縄への1人当たり財政援助額は全国平均の6割にすぎず、むしろ「冷遇」だった。復帰後の沖縄への高率補助は戦中戦後の「償い」の意味があったが、今や露骨に基地押し付けの材料だ。どこまで沖縄の尊厳を踏みにじれば気が済むのだろうか

程遠い自由裁量
 確かに沖縄振興一括交付金制度は沖縄予算だけにある制度である。だがこれはカネ目当てというより予算の効率化、財政の地方分権論として出た構想だ。地方の実需にあった予算編成とするため、省庁ごとのひも付き補助金でなく、地方の自由裁量で支出できるようにするのが本来の狙いだ。
 しかし制約が多く、自由裁量とは程遠いのが現状だ。沖縄の振興には人材育成が欠かせないのに、例えば教員の加配には使えない。人件費支出を伴うのは予算の単年度主義に反するからという理由のようだが、制約は本来の趣旨に反する。例えば無償の奨学金の大幅創設、留学の大幅増に向けた大胆な支援策などを可能とすべきだ。県は15年度以降、裁量権を広げるべく国を説得してほしい。
 全国予算を見ても解せない点は多々ある。歳出削減に向けた切り込みどころか、各省庁の要求をほぼ受け入れた。増税は財政再建が目的のはずが、従来型の公共事業増加に振り向けられた感がある。
 税制改正の方向も疑問だ。低所得者に負担増を強いる一方、大企業への優遇策が目立つ。「強きを助け、弱きをくじく構図だ。
 防衛費も増えた。「強権国家づくりに税金を使うのが安倍政権らしい。予算編成の「哲学」が正しかったのか、疑問は尽きない。
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http://www.okinawatimes.co.jp/article.php?id=59469

社説[公開質問状]不可解な事が多すぎる
2013年12月25日 06:42

 17日に開かれた沖縄政策協議会で、仲井真弘多知事が唐突ともいえる「要請書」を安倍晋三首相に提出して以来、県内では「条件闘争だ」「承認への布石か」など、さまざな臆測が広がり、異常な事態に陥っている。
 そもそも要請書はどういう性格のものなのか。3月の政策協で知事は米軍普天間飛行場の県外移設を求める立場を主張していた。それが基地負担軽減を求めた今回の要請書に「県外移設」が見当たらないのはどういうわけか。
 あまりに不可解なことが多すぎるのである。知事は政府への要請書に関する疑問に答えてもらいたい。
 まず第1に「普天間飛行場の5年以内運用停止、早期返還」だ。なぜ5年なのか。県は政府が提出した埋め立て申請で工期5年とされていることなどを根拠としている。しかし、知事はこれまで「辺野古移設は事実上不可能。5年も10年もかかるなら固定化そのもの。県外が一番よい」と一貫して県外を主張している。要請書が辺野古移設の容認を前提としているのなら、県民への背信行為となる。
 第2に「オスプレイ12機程度を県外の拠点に配備」。文面からは普天間配備24機のうち12機の常駐を容認すると受け取られる。全41市町村長らが署名した「建白書」で求めたのはオスプレイの配備撤回である。
 知事は8月に県軍用地転用促進・基地問題協議会(軍転協)の会長として、首相にオスプレイ配備中止を要請した。整合性はどうなるのか。

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 第3に「日米地位協定の条項の追加等、改定」の項だ。要請書では従来の改定要請にあった「抜本」の文字が消えている。返還前の基地の環境・文化財の立ち入り調査などを求めているが、軍転協が求めていた「起訴前の身柄の引き渡し」など「日米地位協定の抜本的見直し」という表現は見当たらず、後退していると言わざるを得ない
 さらに「次のステップへ(沖縄のさらなる発展に向けて)」とした項目では、鉄軌道の導入決定、早期着工などとともに「特定複合観光施設区域の整備の推進に関する法律案を踏まえた候補地として検討」と明記した。いわゆる「カジノ法案」である。
 県はカジノを含む統合リゾートについて法制化と県民の合意形成を前提としている。その前提で国家戦略特区に「沖縄統合リゾート」を提案しているが、候補地域として検討するよう踏み込んだ。意思決定に正当性はあるのか。

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 要請書は知事と一部の県幹部のみが関与し、まとめられた。首相と全閣僚が出席する公の場に提出する要請書である。過去の政策協でも同じ手法をとっているのか。それとも今回は「例外中の例外」なのか。
 安倍政権はあらゆる手を使って、知事の年内埋め立て承認を得ようと必死だ。25日には首相と知事が会談する。だが、知事が真っ先にやるべきことは沖縄に戻り、要請の趣旨を県民に説明することである。後先が逆であるというほかない
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http://www.asahi.com/articles/ASF0TKY201312250150.html?ref=com_top6

仲井真知事「いい正月になる」 沖縄振興予算を評価
2013年12月25日14時46分

 安倍晋三首相は25日午後の仲井真弘多(ひろかず)・沖縄県知事との会談後、首相官邸で記者団に「政府としてできることはすべて行っていく。日米地位協定は1度も改定が行われていない。改定交渉すら行われなかったが、交渉することで合意できた。しっかり結果を出していきたいと決意している」と述べ、沖縄の基地負担軽減に取り組む考えを改めて示した。
 仲井真氏も記者団の取材に応じ、首相による基地負担軽減と沖縄振興予算確保の説明について、「有史以来の予算だ。長年の基地に絡む性格の違う内容のものの解決をお願いしたら、早く取りかかっていただいて前に進み始めた実感がある。いい正月になるというのが実感だ」と語った。
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2013122802000149.html

見せかけの沖縄振興策 関係薄い予算 多数計上
2013年12月28日 朝刊

 沖縄県の仲井真弘多(なかいまひろかず)知事は米軍普天間飛行場の移設に関し、名護市辺野古(へのこ)の埋め立て申請を承認した主な理由として、政府の沖縄振興策と在沖縄米軍基地負担軽減策を評価したことを挙げた。だが、政府の提案には沖縄振興とは直接関係ないものも少なくない。基地負担軽減策も実現の保証はない。 (城島建治、大杉はるか)

 仲井真氏は記者会見で「安倍内閣の沖縄に対する思いが、かつてのどの内閣にも増して強いと感じた」と述べた。安倍晋三首相も記者団に「知事に約束したことは全力でやる」と強調した。政府は二〇一四年度予算案に沖縄振興費として概算要求を五十二億円上回る三千四百六十億円を盛り込んだ。政府関係者は「異例の大盤振る舞いだ」と指摘した。
 しかし、中身を点検すると、公共事業関係費千三百八十二億円のうち学校施設の耐震化九十四億九千万円を計上。不発弾等対策費二十五億五千万円も含まれている。
 琉球大の我部政明(がべまさあき)教授(国際関係論)は学校耐震化や不発弾処理などについて「国が全国で行っているのに沖縄振興予算といえるのか」と批判。
 那覇空港滑走路増設事業費三百三十億円も含まれていることについても「国が管理する空港なのだから、国が整備するのは当然だ。それなのに沖縄振興とことさら強調されても困る」と述べた。
 沖縄県が二一年度までの振興計画期間中の予算措置を要望したのに対して、政府は毎年度三千億円以上を確保すると約束した。しかし、安倍首相がそれまで政権を担うかは分からない。法的な裏付けがない「口約束」にすぎないため、財政事業が厳しくなれば、予算が減らされる可能性は否定できない。
 基地負担の軽減に関して、首相は米軍が普天間に配備している新型輸送機オスプレイの訓練の半分程度を県外に移すと約束した。ただ、オスプレイの運用は米軍の専権事項。受け入れ側の他の自治体の理解も必要で、ハードルは高い。在日米軍の法的地位や基地の管理・運営に関する日米地位協定に関しては補足する新たな協定に関する協議を米側と開始することになった。だが、協議対象は国会承認が必要な拘束力のある協定とは限らない。これまでも話し合われてきた運用改善と違うのかどうかも明らかになっていない。
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