【東大式 高校数学 学習法】
前回予告した、高校数学の勉強法についてのレポートです。
高校の数学は、中学校と比較して量が増えます。
学校配布の問題集だと実感しにくいが、本屋の参考書コーナーに行くとわかります。1年次でⅠ、Aの二つがあります。特徴は以下の通りです。
・覚えて使いこなせないといけない公式・解法が大幅に増える
・中学と比べて記述の分量が大幅に増える。問題一つが重い。
・求められる応用力の高度化。教科書と実際の受験の問題のギャップが大きくなる。
これに対する策としては…
・理想的には問題集は3周まわす。一回では「解き方を確認しただけ」で終わってしまいます。
・わからなかった場合、模範解答を見ながら自分で一行ずつ書いて作成し、整理していく。
・市販の参考書は難化しています。情報に振り回されないようにまず学校配布の教材をしっかりやることが大事です。
高校数学を学習していく上で一番注意しなければならないことは、中学と比べて大幅に分量が増える事です。
高校では大抵の場合学校から自習用の問題集が配布されますが、定期試験一週間前になって初めてこれに手をつけた場合、試験範囲の問題を全て一回解き終わる前に試験が来ると思ったほうがよいでしょう。
ゆえに定期テストで得点を獲るために普段から計画的に学習しておく必要があります。
さて、「一回解き終わる前に試験本番が来る」と書きました。
では、配られた問題集をこなすには学校で部活が休みになったりする試験一週間前から始めるところを10日前くらいから始めればよいのでしょうか?
いいえ、それではまったく足りません。
高校数学では、基本的な計算問題のようなものを除けば一題一題がとても難しくなります。
その結果、「一回解いただけ」だとただ模範解答を眺めただけ、写しただけで終わってしまうことになるでしょう。
実際の試験で求められるのはそのような問題を通じて身につけた学力で問題を解くことです。
この点を踏まえると問題集は定期試験までに試験範囲の問題を「三周」まわす必要があります。
一回目で解法を確認し、二回目でそれを吐き出す練習をし、三回目でその問題が解けるかのチェック、という流れでやっていきます。
三回やるといっても同じ問題なので、想像するよりは時間も手間もかかりません。
また、解いているとき、わからない問題があったら、模範解答を見るだけで終わりにせず、それを参考にきちんと自分で手を動かして学校の先生が板書するような丁寧な解答を記述式の答案として出しても大丈夫なくらいの質で作りましょう。
作る過程で解答の一行一行の展開をきちんと理解しましょう。
「一行一行を丁寧に書くことが数学力向上のコツだ」とアドバイスする大学の数学の先生もいます。
以上をまとめると、高校数学は分量が多いので、定期試験までに高校が配布する問題集を3周こなせるように計画的に学習すること、というのが基本方針になります・・・・・・2年生2学期までは。
さて、なにやら不吉な一言を付け加えたのでその解説をします。
本来高校の学習内容は、高校3年の3月までに終わらせればいいという前提でその分量が決められています。
ところが、一番有名な大学入試の試験であるセンター試験は1月半ばにあるのです。
つまり学校の授業のペースに合わせていると受験までに全部終わらないよ、という事態が生じるのですね(日本史が一番顕著)。
ですから、それを何とかするために自力で何とかする必要があります。
これを行うためにも、高校1・2年でしっかりとした学力をつける必要があります。(部活引退してからやればいいなんて気の抜けたことは考えないように!)
さて、今までは定期試験の話をもっぱらしてきたので、ここからは実際の大学入試の学力試験にでてくるような難しい問題を解くにはどうしたらいいか、という話をします。
大学入試では要求される応用力が高校受験より大幅に高度になるので、一通り定期試験の勉強が終わったレベルの理解では恐らく実際の入試問題に手も足も出ないということになるでしょう。
このような問題を解くには意外な裏技のような手段はありません。
「まずは基礎を100%理解すること」に尽きます。