埼玉県高校・障害児学校教職員「九条の会」

教え子をふたたび戦場に送らないために

軍政はいらない!民主主義を ミャンマーをまなぶつどい   はなみずき

2021-08-09 16:31:24 | お知らせ

 8日、近所で「軍政はいらない!民主主義を ミャンマーをまなぶつどい」が開催されるというので出かけてきた。主催は日本共産党後援会はなみずきである。
 ミャンマーで2月1日に国軍によるクーデターが発生して6ヶ月になる。人権団体によると8月1日現在で939人の命が国軍によって奪われている。逮捕者は7000人を超え、5400人以上がいまだ拘束中である。拷問による死亡者も20件を超えている。
 日本でまれに報道される程度になってしまったが、ミャンマーでは20代を中心とするZ世代が上の世代の共感を獲得し、不服従運動が続けられている。運動に参加した教員・公務員15万人以上がされる事態になっている。
 クーデターの影響は新型コロナ感染によるパンデミックにもまったく無防備な状況を作り出しており、医療崩壊で1日の死者は1500人を超えているという。
 これらの報道に接するにつけ、何も出来ないでいる自分に歯がゆい思いでいる。地域でこのようなつどいがあると知り、ぜひとも参加しなくてはなるまいと思ったのだ。
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 お話をしてくれたのは在日ビルマ市民労働組合(FWUBC)会長のミン・スイ(Myint Swe)さんである。NHKや朝日新聞などにもたびたび登場している。この日行われたミャンマー大使館への抗議デモのあとに駆けつけてくれたという。
在日ビルマ市民労働組合の存在を知らなかったので調べてみると、日本で労働者・技能実習生として働く人々の人権と権利を守るために結成されたとのことで連合に所属しているらしい。日本に住むミャンマー人は昨年6月段階で3万3000人にのぼるという。
 ミン・スイさんのお話や会場で配布された資料によると、第1波、第2波の感染爆発の時にコロナの犠牲者と家族を助けるために奔走したボランティアまでが国軍によって逮捕されるに至っており、民間人の酸素へのアクセスも強制的に制限される現状であるという。国連やASEANには頼ることは出来ず、「大きな機関からの援助」に対する信頼は失われている中で、「私たちには私たちがいる」と励まし合ってきた段階から「私たちには私たちしかいない」という孤立感が深まっているというマ・ティダ-(ミャンマーの医師・作家)のメッセージには胸が痛んだ。
 ミャンマーはアジア最後のフロンティアとされ、国際社会・周辺諸国がミャンマーの資源を吸い上げ、安価な労働力を得ることに利益を得ていることが最大の元凶である。海外資本が投下され、国内ビジネスの80%を国軍が独占することが支配力の源になっている。中でも中国と国軍との関わりが深いが、日本のODA借款7396億円、無償資金協力585億円の無視し得ない。ミャンマー国軍と自衛隊の関係も親密で、防衛大学に26人の留学生を受け入れているのはその一例である。
 ワイロが横行し、国軍に対する信頼は失墜している状況だというお話しもあった。
 ミン・スイ氏はたくましく活動を続けられていて、「私たちに出来ることは何か、カンパくらいしかないだろうか?」という質問に、まともなルートで送金するとたちまち没収されてしまうし、逮捕されてしまう。ウラミチ(特別なルート)を使うしかない。①不服従運動に対して、②ミャンマー国民統一政府に対して、③医療支援に対して、④国民防衛隊に対しての4つのルートがある、というような話しをしてくれた。日本の政権交代も必要なのではないか、というようなことも話された。
 ミン・スイさんは呼ばれれば自民党の集まりでも公明党でも集まりでも訴えに出かけているというので、最後のことはあまり触れない方がよいかとも思ったが書き留めておく。(元西部A高校 Y.S)

 会場で配布された総がかり行動実行委員会による緊急支援を訴えたチラシ


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