風に吹かれて行こう

お米の便りを、写真でもっとわかりやすく!

今日は大安 浸種です

2024-04-06 | お米の便り

 4月はお米作りの実質的な開始月。毎年同じような話なので、聞き飽きたという方もたくさんかと思いますが、よろしければお付き合いを願います。いろんな準備は3月から少しずつ始まっているのですが、本格的には、やはり4月からです。冬の間に少し鈍ってしまった身体を慣らすのもそこそこに、苗を作る作業が始まります。機械植えとなってからは、均一な苗を育てることが何より重要。そのためには、まずは種の発芽を揃えることが必須となります。

 

 ところでみなさーん、稲の種ってご存じですよねー。はい、白米になってしまうと芽の出る部分が削り取られてしまうので発芽しませんが、玄米だとちゃんと芽が出て苗になるんですよ。実際に種として利用する際は、もみ殻にくるまれた状態で播きます。もみ殻という外皮が、無防備な玄米を保護してくれているわけです。でも、あれれ。芽が出る時にもみ殻がパカッと割れるんだろうか?それとも突き破って出てくるんだっけか? 誰かに急に聞かれたら答えに窮してしまいますねぇ。見ているようで見ていない。それを臆面もなく口にする…。二重に、お恥ずかしい限りです。

 

 良い具合いに芽が出そろったたくさんの種を、専用の機械を使って播く。10アールの田んぼに植える苗を作るのに、3キロ前後の種を播きます。その嵩は、お米5キロ分くらいでしょうか。それぐらいの量の種で、玄米550キロくらいの収穫が得られます。この数量は、気候や土質、もちろん栽培管理によって違ってくるので、全国一律というものではありません。この数字より多い地域もたくさんですが、どれだけ頑張ってもそんな収穫は無理、という地域も、とても多いのです。そうであっても、お米は主食。いのちをつなぐ食べ物です。まっとうな食べ物として、この先も変わることなく、自国で作り 続けられて行かなければならないと思います。

 

 種は以前は自家採種したものでした。今ではそうしたことをする農家は、ほとんどないと思います。というのも、種として利用できることに間違いはないのですが、実際に使うとなれば、それ相応の処理?が必要になるためです。例えるならば、焼き魚を二切れ食べようとした時、自家採種は一尾丸ごとを切りさばくようなもので、購入した種は最初から切り身でパック詰めされたもの、という感じでしょうか。値段は高くつきますが、余計な手間ひまと生ゴミがでません。丸ごと調理となったら、それ相応の道具も必要となりますし…。

 

 今月のお米の便りから、抜粋してみました。

 ここ何年か、4月5日にしていた浸種作業。今年は今日6日にしました。たまたま大安だったので。10日間くらい水に浸けます。