礫川全次のコラムと名言

礫川全次〈コイシカワ・ゼンジ〉のコラムと名言。コラムは、その時々に思いついたことなど。名言は、その日に見つけた名言など。

クルーゾー監督の映画『恐怖の報酬』を鑑賞した

2019-04-27 00:19:17 | コラムと名言

◎クルーゾー監督の映画『恐怖の報酬』を鑑賞した
 
 昨日、新百合ケ丘駅北口の川崎アートセンターに行き、クルーゾー監督の映画『恐怖の報酬』(一九五三)を観てきた。この映画は、むかし、テレビで観たこともあるし、中古ビデオを買い求めて、自宅で見たこともある。しかし、映画館で観るのは初めてだった。
 金曜の午後という時間帯にもかかわらず、結構多くの観客が集まっていた。見ると、そのほとんどは、すでに仕事をリタイアされていると思しき年齢層の方々だった。もちろん私も、そのひとり。
 マリオ(イヴ・モンタン)とともに、ニトログリセリンを運ぶジョー(シャルル・ヴァネル)の役どころは、「老人」である。この老人を演じたときのシャルル・ヴァネルの実年齢は六十一歳。そして、この映画を鑑賞している観客のほとんどは、その実年齢以上の方々のようだった。あまりにも危険な任務に、怖気づいてしまったジョーは、若いマリオから罵倒される。それに対して、ジョーは、こう答える。「年をとれば、みんなこうなるんだ」。このセリフが身に沁みた。
 傑作であり、名作であった。新百合ケ丘までやってきた甲斐があった。
 この映画は、「日本映画大学シネマ列伝vol.6」六作品のうちの一作品だという。日本映画大学シネマ列伝というものが、どういうものか知らないが、たぶん日本映画大学の関係者によるセレクションなのだろう。
 そういえば、新百合ケ丘駅北口には、日本映画大学新百合ケ丘キャンパスもある。川崎アートセンターがあって、日本映画大学がある。いまや、新百合ケ丘は、映画の聖地と言ってもよいのではないだろうか。

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