俺はワルポンだっ!

ちょいワルおやじを卒業したワルポンの斜め下から見た現代社会

『富士山日帰りドライブ』

2007-07-05 21:14:15 | Weblog
 久しぶりに富士山を見たくて、5時40分にうちを出た。6時前に箱崎を通過しないと渋滞に巻き込まれることは経験上重々分かっていたが、今朝もワイフがいつものように出遅れてしまった。
よく晴れたゴールデンウィークの連休後半の初日とあってはなお更で、案の定、東名は池尻から、中央道は下高井戸から小仏トンネルまで30kmの渋滞情報、すぐさま、下高井戸で高速を捨てて、青梅街道経由に予定を変更した。


 途中、青梅は祭礼日当日で、祭りを始めるために、神様と山車の飾ってあるそれぞれの町会ごとのトヤへ、おりしも、ぞくぞくと出動中の老若男女のはっぴ姿の若衆にあちこちで出くわした。よたよた歩きのはっぴ姿の集団が急に道路を横切ろうとしたので、慌ててブレーキをかけ最徐行、朝っぱらからもうすでに酔っ払っているのかと思って通過を待っていたら、かなりのご高齢の若衆でした(失礼)。青梅街道はもうじき通行止めになる直前だったらしく、かろうじてすり抜けた。ラッキー!


 昔懐かしさを憶える軒並み連なる玉石積みを右手に見ながら、新緑の深い谷間の九十九折の青梅街道(国道411号線)を、タイヤを軋ませながらひたすら上ると、やがて奥多摩湖に到着(東京都水道局では奥多摩湖のことを小河内貯水池と呼ぶらしい。我々には何処から何処まで小河内貯水池で、何処から奥多摩湖か境は判らなかった、エヘ?)。
 小河内ダムで記念のスナップを撮り、さらに上って、柳沢峠(標高1472m)を越え、途中の大菩薩登山口の「番茶屋」のところから左折、乗用車がやっとすれ違えるほどの山岳道路を、エンジンを唸らせながら、やっとこさ車を這い上がらせ、「ロッジ長兵衛」のあるパーキングへ車を停めた。


 この駐車場の案内人に大菩薩峠へ登ることを勧められたが、日帰りドライブのこれから先の予定もあったし、登山の準備も無いので、躊躇していたら、「途中まででもいいから登ってみなさいよォ」と、なおもちょっと無理やりにしつこく勧めるので、人のいいワイフも勧めに同情したのか「登ってみたい」というので、登ってみることにした。


 ここはかなりの標高らしくまだ木の芽も出ていない雑木林の木立の間の山道を、都会風の皮のウォーキングシューズにハンチング、イタリー製の麻のジャケット姿で「ちょいワル・オヤジ」風の俺が、登山帽を被りリュックを背負いストックを持った本格的な山男、山女風の登山者をひょいひょい交わしながら追い越して、ワイフなんか当然の如く置き去りにして、調子よく登っていった。
 準備体操もしないで、急に登り出したからか、100mも登ったら、汗が噴き出し、心臓が壊れんばかりに高鳴り、さらには肺が痛くなってきた。登るのを止めようかとも思ったが、本格家風を何人も追い抜いて来てしまった手前、今さら、すぐに下山するのも格好がつかず、男の見栄もあって、道端に落ちていた木の枝を杖の長さにへし折って、それを頼りに寄りかかりながら登り続けた。


 そのうちに体が慣れたのか、だんだん楽になってきて余裕も出てきて、下山の人たちとすれ違うときの「コンニチハ!」の挨拶も昔とった杵柄で出来るようになって、どんどん上り続けた。やがて、「福ちゃん荘」の山小屋に着いてワイフの来るのを待った。
 呼吸が整い、汗が完全に引いた頃にようやくワイフが到着、「疲れた、大丈夫?」と聞くから、わざととぼけて「ぜんぜん」と答えたら、「夏みかん食べたい」と小屋の売店で買ってきて、「食べる?」と聞くから、「じゃあ、1つだけ頂戴」とは言ったが、皮をむいてやったついでに半分とってやった。お陰で元気が出た。
 富士山が目の前に展望できる「富士見山荘」まで登ろうかというが、前途のこともあり又の機会にということにして戻ることにした。


 「ロッジ長兵衛」に戻ると山菜てんぷらそばを美味しそうに食べている一団がいた。ちょうどお昼だったので、我々もそれを頼んだ。てんぷらの食材が、たらの芽と、蕗はすぐに判ったが、他が何なのか判らなかったので、店のお兄さんに訊いたら、アルバイトらしく判らなくて、奥に行って訊いて来てくれた。「たらの芽、うど、蕗、イタドリのてんぷらだ」と言う。


 その会話をさっきの案内人のオヤジが聞いていて、「たらの芽もいいが、てんぷらにするなら『コシアブラ』が山菜の女王様だ、東京の高級料亭でもなかなか出せないぐらいに貴重な山菜で、てんぷらの食材としては最高級品だ、たらの芽なんて敵わないヨ」とまたもや、話しかけてきた。
 「他人の食っているもんにケチ付けるな、高級料亭など行ったことがあるのかヨ」と思い、つい意地悪で「コシアブラって漢字でどう書くの?」と訊いてやったら、やっぱり「わかんね!腰じゃなく越後の越に油かな」などとほざいた。さらに、売ってる店の場所や、『コシアブラ』の採り方、とるに当たっての、やってはいけない注意事項など親切?にご指導頂いたが、書き留めなかったので忘れてしまった。


 勝沼に下り、高速道で甲府南から精進湖経由で、本日のドライブの目的の一つの「富士山がもっとも美しく見えるベストポジション」のある本栖湖へ。生憎の半べその富士山でしたが、富士山を見るには、ここが一番のサイトであることを千円札で確認した。


 富士国際花園では、昔の町祭りの見世物小屋の呼び込みのような語りでのふくろうショウを見た。結構観客には懐かしさを覚える田舎芝居の言い回しが受けていた。ベコニアの美しさとその種類の多いことにはびっくり感動。(極秘情報:富士国際花園のちょっと手前の道の駅「朝霧」で入場優待券を2枚ゲット、一人当たり100円お得、1枚で何名でもOKだったので、前の4人組みに1枚あげたら、すっごく喜んで何度もお礼を言われた。)


 白糸の滝に寄る。滝までは市営駐車場500円が一番近い。お宮の前は300円、その先に無料駐車場の看板が見えたので、少し遠かったが「無料」に惹かれて、係りの手招きのままに、そこに車を停めた。車に施錠してやおら歩き出したら、係りのお兄さんが小走りに駆け寄り、「○○店で1000円以上買い物をしたら駐車料は無料だが買い物をしない場合は500円頂きます」という。嫌な気分になって、いつもなら文句の一つも言うのだが、少し疲れていたし面倒くさいのでそのまま言うことを聞いておいた。
 滝までの280mの両側に観光土産の店が立ち並んでいたが、シーズンだというに、相当の店のシャッターが下りたままであった。観光客の財布の紐も固く、どこの商売もキビしい時代なんだなーと何となく実感した。かわいそうになって、帰りに、ご指定の店でお酒一合ワンカップ3本・990円とチーズケーキを買って1000円以上にし、無料駐車券をもらった。せちがらい世の中だ、やはり観光地だねェ。


 沼津で今が最盛期といわれている釜揚げ桜海老を買うことにし、下道を走ったが、6時も廻ったので、晩御飯を食べようと沼津駅前に行ったが、何処に入ったらよいか判らず、国道1号線沿いで探そうということで市内を走っていたら、真新しい建物で、駐車場はほぼ満車の店があり、入り口からあふれて行列が出来ていたので、これは人気の店だ!きっとおいしいゾ!と飛び込んだ。
 どうせ高速も渋滞だろう。ゆっくり食べてから夜のほうが空くだろうと腹を決めて17番目に名前を書いて並んだ。40分待ち。
 「自然食、食采館、我が家の台所、家庭の手作りの味」などの能書きなのか、店の名前なのか?女性にうけそうな店だ!案の定、女性が9割、男性は引きづられて来ているような感じ。
 ようやく順番が来て、係りの女性に席へ案内された。「ナンチャラ、カンチャラと長々と、しかも早口で、使っている食材・無農薬栽培・料理方法・種類数・料理の取り方の説明をレクチャーされた後(頷いてはいましたが、ほとんど理解していません。どうせバイキングなのだから)制限時間は2時間で9時までです。」2時間も時間かからねェ、30分も必要ないとは思ったが…。
 わが女房殿は大きな木の皿2つを運んで食べ始めましたが、ご飯と味噌汁を忘れたということで俺が持ってきてやった。その後、さらに3皿、デザートまで入れると都合六回のお盛代え、さすが主婦、オオ食らいの面目躍如、2200円の元は十分にとったと思う。
 ちなみに自分は一皿づつを計2皿に、デザート少々とリンゴジュース一杯で30分もかかりませんでした。結局は終了時間を40分残して、1時間20分で店を出ました。


 高速に入る前に、道沿いにあった干物屋で、沼津立ち寄りの本来の目的・待望の釜揚げ桜海老を購入。1000円は少し高いぞ!と思っていたら、「ゴールデンウィークで漁師が休みで今が一番高いんです、漁をしないと漁師も飯が食えないんで…、じきに再開するようで…、そうすれば少しは値も下がるのですが…」とかかんとか、訊きもしないのに店のオヤジが一生懸命言い訳するのを聞き流して帰途に着いた。


 東名も首都高速もぜんぜん渋滞なし。一気呵成に我が家へ!沼津ICから2時間で帰り着いた。
今日の行程は496.6kmでした。

ワルポン、ぜんぜん疲れていません!                       
                                2007-5-3


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